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もじもじ猫日記

好きなこといっぱいと、ありふれない日常

「愛の予感」

2008-02-03 20:59:40 | 映画
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中学生の少女が同級生を殺した。
殺したのは母子家庭の少女。
殺されたのは父子家庭の少女。
現実にあった事件を思い出させる設定の、
親達のその後を描いている。

事件のあった土地にいられずに、
流れ暮らした二人の男(父)と女(母)は、
北の地でそれと知らず出会っていた。

いかにも流れ者の集まる土地での旅館で
(昔なら飯場か)
賄いを作っている女は
顔を髪で顔をかくすようにうつむき、
履物でさえ間に合わせで暮らしている。

ホワイトカラーだった男は、鉄鋼所で肉体労働をして、
その旅館で暮らしていた。
働いて、酒も口にせず眠る日々。

二人とも、
”ただ息をしていく為”のように
毎日単純労働を繰り返し、
必要最低限の食べ物をもさもさと口に運び、
他人と関わらず、
TVすらも見ることは無い。
そんな日々の描写が延々と続く。

そんなある日、男はコンビニで買ったものを女におしつけた。
セリフが全くないのと、
画面の暗さで解らなかったのだが、
それはプリペイド式の携帯電話だった。
鳴らない電話を見つめる男。
しかし女はそれを返してしまう。

いつ、男は女に愛の予感を抱いたのか、
見ている側にはさっぱり解らないので、
電話のイメージが涌かないのだ。
会話をしたがっているようにも見えないし。

しかし、
その出来事からほんの少しずつ、
二人の日々が変わってゆく。

全く娯楽性がないのは知っていたのだが、
セリフも音楽もない画面に緊張をしいられる。
そして、否応無く、二人について考えてしまう。

加害者の母と被害者の父である二人がこれからどうなっていくのか、
果たして二人で生きて行けるのか、
こちらに委ねられる答。

ここに描かれている痛いものが希望であるなら、
人は一人では生きてゆけないものなのだね。


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