物流王の物流徒然

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休暇の使い方は技術である~その2~

2015-09-21 06:49:50 | Weblog
休暇のとり方の実例として、ニュースの例を検証してみましょう。

過去、警察署において、ストーカー被害の調査が出ていたにもかかわらず、職員が北海道旅行に出かけてしまい、その間に事件が起こったニュースがありました。

詳細な事情は、ニュースだけではわかりませんが、私はこれを「休暇の使い方が下手な例」と認識します。

上記の説明だけでは、「仕事をサボって休んでばかりいる警察」と思ってしまいがちですが、通常、警察は休みが少なく、働きすぎの部類に入ります。

先ほどの例では、「たまの休みだからこそ仕事を後回しにして出かけてしまった」と解釈されるべきでしょう。

事件が立て込んでいるとはいえ、休みをとらずに働き続けることが必ずしもよいとはいえません。

休みをあらかじめ決めて、その日は多少強引にでも休む、という態度そのものはそこまで悪いものではありません。

では、何が悪かったのか。

・特定の日にひとつの部署の人間が大量に休んでしまうこと
・休むのに引き継ぎがないこと

なぜ、これらが悪いのかは説明するまでもないでしょう。
では、なぜ、こうなってしまうのか。

原因は共通しています。すなわち、「普段休む経験をしていないために、休みの技術が上手でないから」です。

普段休みをとっていないからこそ、仕事が個人に偏ってしまう。自分が休まずに働き続ければ「引き継ぎ」など必要ありません。
したがって、「業務の引き継ぎ」がなされない状態になってしまいます。

また、「普段休まない」からこそ、「無理やり休む」ことになり、しかも「部署単位」となるのです。

普段から休んでいれば、「休みのときにどういう案件が起こりうるか」「何かあっても対応できる人間をひとりはおいておく」「業務ができる人間が2人いるなら、その2人は同時に休まないように調整する」「普段から仕事を共有する」などの工夫ができるようになるのです。

また、上記の例でいえば、「警察署」単位で休むのではなく、「県警」単位で複数の警察署から少しずつ人数を集めて合同で行えば、一つの警察署から大量に人員が抜けて業務に支障がでることもないのではないか、と思いますし、それができれば、普段から警察署間の連携ももっとできて業務がより効率化されると思います。

一例として、ニュースになった警察署を挙げましたが、これらのことは普段の会社でもいえることです。

休みをとるのが「技術」であり、それには「普段からの経験」が必要であることがわかると思います。
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