カネシゲタカシの野球と漫画☆夢日記

移転につき更新を停止しました。

近鉄合併問題「ゼロリーグ制になるまえに」

2004年06月14日 22時16分20秒 | ☆提言・苦言・球界再編
近鉄とオリックスの合併発表から一夜明けて、一般のニュースを含めさまざまな報道と憶測が飛び交っております。このブログにもたくさんのトラックバックをいただき、近鉄ファンの方の悲痛な叫びも届いております。

そんななか、僕は読売オーナー・ナベツネの動向に注目してみようと、こちらの記事で述べていました。

で、報道陣を避けているといわれるナベツネからのコメントが以下の通りです。

「両球団の考え方も聞き、根来コミッショナーのご意見をうかがいながら、7月7日のオーナー会議で議長としてオーナーの皆さんの見解をうかがいたい。その後は、コミッショナーの下で野球協約の解釈、必要あれば改正を含めてまとめていただきたい」

なんと紳士的なコメントでしょうか。
おおよそ、近鉄の命名権売却の際に放った暴言の数々からは想像もつかない常識的なコメント。

でね、我らが応援する阪神タイガースのオーナー・久万氏もコメントを発表しております。

「予想はしていました」
「わたしは1リーグでもかまいません。(リーグが)存続できないというなら仕方ない」
「へんてこりんなのは困るが、パ・リーグが(1リーグ制への)意思表示をしてくれば検討する用意はあります。10球団が許容範囲。8球団が理想です」


この方はナベツネよりは注目度は低いものの、普段から発言に本音がチラホラと漏れるのが特徴。

で、乱暴な僕の予想。

こりゃ1リーグ制で決着するやろな

だいたい発表の時期が臭い。
シーズン後に発表したのでは遅すぎるにしても、充分に「1リーグ制への移行準備期間」をとったとも考えられる時期の発表。

さて、夕刊の報道では
「近鉄・オリックス、ダイエー・ロッテの合併で10球団1リーグ制度へ」などとするものも登場しました。
なんでも韓国財閥のロッテが九州に拠点を構えるのはアジア戦略的にもメリットがあると。
しかも関東に集中するプロ野球チームがひとつ減ることで、フランチャイズの分散化もはかれるというメリットまであると。

おいおい…


ファンはどこいったファンは?

議論のなかにあまりにもファンが欠けているんじゃありませんか?

阪神・久万オーナーが「8球団が理想」と言っているのもあくまで巨人戦の放映権料の分け前を意識したものであることは、ちょっと考えればすぐにわかる。
サッカーを見てくださいよ。
あんなにチームが多くても、地域密着と工夫次第でどうとでもなることは新潟などが体現してくれているじゃありませんか。

いったいいつになったらプロ野球はファンのものになるんでしょうか?


さて、仮に球団が2つ減ったとしましょう。

その分プロへの門戸が今以上に狭くなるわけです。
社会人野球が不景気で消滅し続けている現状を考えると、野球を断念せざるを得ない有望な選手がどんどん出てきてしまうわけですよ。
そんな状況では、たとえばタイガースのドラフト下位入団で活躍しているような藤本や沖原などはプロにすらなれなかったかもしれません。
そのような状況はプロ野球の裾野を支えるアマ球界の発展にも大きな影を落とし、野球の競技が衰退の一途をたどる可能性が高いと思われます。

どうせならプロ参入への門戸を広げて16球団にしてくれ。

連盟への加盟料30億円を撤廃し、ドラフトに完全ウェーバー制を導入して年俸の抑制をはかれば現在の社会人野球でも参入できる可能性がひろがるんですよ。
野球機構が、根来泰周コミッショナーが陣頭指揮をとれば全球団の収入を一括管理して分配する制度だって可能なはず。
サッカーのようにレンタル移籍制度(これは選手会から要求されているようですが)も採用すればいい。
北海道だけでなく、四国にも北陸にも東北にも球団をおきましょう。
アジアに目を向けて、日本・韓国・台湾のアジア選手権の開催だってまったく可能なはず。

まぁボール一つの基準すら満足に決められない「波風たてず」がモットーのコミッショナー職ですから、大きな期待はできないかもしれない。
でも、あの温厚な皇太子様ですら混乱承知で自分のご意見をおっしゃる時代ですよ。
もっと胸をはって堂々と、プロ野球発展のために万策つくしてくださいよ。
確か根来さんは阪神ファンでしょ?期待しています。



さて、話は少し変わります。
僕は阪神ファンですが、なぜあんなにタイガースが関西で唯一の人気球団なのか皆さん知っていますか?

もちろん設立当時は強豪球団だったこともあります。

でも最大の理由は、読売巨人軍と対戦できる唯一の関西球団だったからというものでしかありません。

また、数々の電鉄系球団がどんどん球団を手放すなか、阪神が生き残っている理由は関西の電鉄会社で唯一、バブルの際にも堅実経営を崩さなかったからなのです。

論点はズレるようですが、そんな経済的・消極的理由だけで我々タイガースはたまたま球団消滅の憂き目を免れているだけにすぎないのです。

「ファンのためのプロ野球。」

このことに留意して責任ある方々は本気で改革に取り組んでいただきたいです。
プロ野球人気が全体に地盤沈下して、1リーグどころか0リーグになる前に。。。