文字式(未知数を求める)際に、理解が不安定な生徒に対してどの様な方法が!

2013年05月25日 17時28分01秒 | 日記

  まず初めに主張したいことは、学力テストであれば択一式の出題は

やめて戴きたいと思います。当たるも八卦・当たらぬも八卦例示した中

から、”どれにしようかな”で正解を得る場合もあるはずで、どうして正

しい学力が統計として得られるのか疑問を持つものです。

 

 さてそこで、出題された問題を見てみましょう。

 3、    ある数を3でわったら、商が9であまりが2でした。

       ある数を求める式を、下の1から4までの中から1つ選んで

      その番号を書きましょう。

           1     9÷3+2

                      2     9÷3-2

                      3     3x9+2

                      4     3x9-2      とありました。

   この様な問題では、あなたならどんな指導を考えますでしょうか

   また、9x3+2は例示としてダメなのでしょうか。

  

  □ ÷ 3  = 9・・・2   が文章から立てられる式になります。

 文字式の計算問題にもよく出てきます。

 

 生徒はこのような問題が分岐路となり、得手・不得手に分かれて

行きます。偏に指導者の力量にかかっています。

 

  計算順序の法則に従えば全ては片付く筈なのですが、生徒に

 よってはそうもいきません。何か分かり易い言葉が必要な時もあります

  一人ひとりの理解が違うからです。

 

  例えば次のような問題ではどうでしょうか。

     ( □ -5)x7=42

  (    )全体は□があるのでいらわずに、x 7を移項させましょう

  ここで=を境にして移項させれば逆数にして計算をすると言う事は

 理解出来ていても、中には問題によって÷7を42の前か後ろか決め

 兼ねる生徒がおります。この時点で適宜適正に言葉を選んで指導す

 れば救われる訳で、指導研究のひとつになります。

 

   「動く数字は、動かない数字の後ろに持って行きましょう」

        この説明ひとつで随分違ってきます

   と、言う事で例題で言えば、 42の後ろに÷7を持って来て

     ( □ -5)=42÷7として  □ -5 = 6となり

     また、-5を移項(動く数字)として 6のうしろに+5を

     持って来て 6+5と計算して  答えは  11とします。

    この様な指導法で理解に到達出来た生徒は沢山います。

  

  この指導法で考えるならば、学力テストの問題を解けば

   □ ÷ 3 = 9・・・2  の指導は、

   □ = 9 X 3 +2 が自然と導かれる訳で、

  私から言わせれば解答の中に、 9x3+2が無いのは腑に落ちない

 所です。  一貫性のある方策で教えるのが、指導者にとっても生徒

 にとっても分かり易いのは明白です。

  難易度が増せば増すほどこの

   「動く数字は動かない数字の後ろに持って行きましょう」が威力を

  発揮します。 まだ他にもよりわかり易い指導法はあると思います。

  とりあえず今回の学力テストの問題を見て思うままにブログしてみ

 ました。

 

 

 

  


やはり算数は、テクニカル的な指導法より割合思考に沿った指導法の方が適切

2013年05月11日 14時38分49秒 | 日記

 私の持論は、算数においてはテクニカル的ではなく論理的に説明の付く

指導でないと生徒に対して失礼であると言う事です。

 割合に絡む指導で、例えば今回の全国学力テスト算数Aの(8)は、問  

題提起には格好の題材で、テクニカル的な指導法をまだ放棄されてい

ない指導者には是非とも検討を戴きたいと思います。

 8     次の問題に答えましょう。

(1)  200cmの50%の長さは、□ cmです。

   塾に行っている児童がこの解き方に、説明を次のようにしました。

 基になる数を200として のX(のかけ)だから 200X0.5とするので

 答えは100となり    (1)100 (2)150 (3)250 (4)400 の

 中の(1)ですと!   正解です。 この児童は、正答を得るテクニック

は得られたとしても、どうでしょうか 割合は理解出来たでしょうか!

 

 この様な指導法はどうでしょうか。

 この形 皆さん良く知っているでしょう 

   被乗数 X  乗数 = 積

   元の数 Xかける数= 答え

   基の数 X 割合 =  答え   色々な言葉があってみんな同じ

 なのに、何故こんな3つも出て来るんだろう不思議だと思いませんか。

  これはね、割合学習が出てきた時に、「割合」をしっかりと教えて貰えた生徒であれば困らないんだけど、やはり「割合」の言葉が出てくる・・・

   基の数(基準値) X 割合 = 答え を覚えないと!

   基準量1に対して X 1から増減させる量=これを分からないと

 勉強した事にならないんですよ!  のX(のかけ) と教えてもらって

簡単に解けるのは、今だけならいいけれど算数は全てと言っていい位

割合で繋がっているから、特に文章問題になると困るんですよ。

 「割合」は、整数・小数・分数・歩合・百分率の五種だから分かり易い

のでがんばろうね!  %があったり割分厘が付いていたり0.25とか

50とか三分の一(1/3)とかが・・・「割合」と言うんだよ。

 これらは、  A  X  B  =    C  の場所だけで使い1より

大か小を見つけてこの式の答えは、基準量より >なり<かを判断で

きるようにする、これが論理的な学習なんですよ。

 

 (2)で出てくる問題

   500gの120%の重さは、□です。  120%は1より大きいので

     (1) 500より軽い (2) 500gより重い (3) 500gと同じ

  この様な問題は、計算をするのではなく「割合」が理解出来ているの

かどうかを問われている訳で、「割合」をしっかりと指導できていたのか

生徒は、この「割合」を理解出来ていたのかどうかが 「統計」が出れば

その指導法の善し悪しも分かることでしょう。

 

  実際のところ、「割合」の理解力は大人の理解力を調べれば、今まで

の公教育でのお粗末さは歴然としています。

  特に今年度の新任教師の方で、「割合指導」に自信が持てない

先生は、何が何でも「割合」についての指導研究だけは、優先的に

進めて欲しいと思います。100%の生徒が理解に到達出来る分かり

易い方法で結果が伴う成果を期待します。

 

 

 


角度を変えた考え方・教え方

2013年05月01日 10時37分05秒 | 日記

 今回の学力テストは、「割合」に重点を置き出題されています。やっと私

の願いが叶った思いで算数の要である「割合」を、指導者がどの様にどの

程度に今まで指導して来たかを、生徒の評価ではなく、指導者の指導力を

試されたのではないかと思います。

 

 今回は、小学校算数Aの設問4番から 具体的に指導法を生徒の立場に

立って分かり易い教え方を探りたいと思います。

 

 AとBの2つのシートがあります。

        A・・・6㎡       B・・・5㎡

       すわっている人数とシートの面積は、次の通りです。

                  人数(人)        面積(㎡)

             A             12                6

                          B               8                5

       どちらのシートのほうがこんでいるのかを調べるために、下の

   計算をしました。

           A    12÷6=2

                      B      8÷5=1.6

   上の計算からどのようなことがわかりますか。次の1から4までの中

 から1つ選んで、その番号を書きましょう。

 1   1㎡あたりの人数は2人と1.6人なので、Aのほうがこんでいる。

 2  1㎡あたりの人数は2人と1.6人なので、Bのほうがこんでいる。

 3  1人あたりの面積は2㎡と1.6㎡なので、Aのほうがこんでいる。

 4  1人あたりの面積は2㎡と1.6㎡なので、Bのほうがこんでいる。

 

この学力テストは四者択一式なので、理解出来ていない生徒も偶然に

合うという場合もあるので、正確な統計を求めるならば択一式でない方

が良い。

 

 そこで、この問題から考えられる問題点。

あなただったら、今まったく理解出来ないと困っている生徒には、どんな

指導法で確実に理解させる事が出来ますか?

  分からない生徒は、実は100%分かるまで待っているはずです。

 あなたの指導力が、90%ではダメなのです。

 

指導というのは教科書のように一律では、個々の生徒に適した指導が

できません。言葉を変えて・選んで説明する必要があります。

 

 理解しにくい生徒の多くは、言葉の意味が分からずに停滞を起こし、

ここから連鎖的に理解不足に繋がり、挙句は諦めの境地に至ります。

 

 1あたり   単位量あたり   被乗数   乗数  元の数 基の数

       意味が重複している言葉も生徒が戸惑う原因でしょうか

       この中で「割合の言葉」は、見つけられるでしょうか

この問題における私の指導案

   私の場合は、基本部分の理解不足者には必ず九九の意味から

  入ります。そこで1の意味を十二分に納得できるまで説明をします。

割合は、1の意味を知らずして前に進める事は出来ません。

  そして     5×4=20  と 4×5=20 の違い

          20÷4= 5     

          20÷5= 4  の違いと  × と ÷ の関連

今回の学力テスト4番では、これと同じ基本的な事柄が出題されていま

す。

   問題から、 12÷6=2  何を意味しているのかを分からせねば

  なりません。

  一つは、÷6に注目して指導。

  二つに、×の式に戻して教える指導。

   ÷6と言う意味は、6等分して1つ分が出る。いわゆる1あたり。

   ÷6についている単位を見て㎡だから 1㎡に 2人

           8÷5=1.6                   1㎡に1.6人

  ÷算の場合 ÷数の単位が1あたりとして出てくる。

二つめの ×の式に戻してを考えて見ます。

 12÷6=2 を 2×6=12 設問から12は単位が人数と分かります。

  どこか一つでも単位が分かれば、その式の付く単位の決まりから

 正確な式を誰でもが作れます。 数字を入れずに単位の学習も一案

かと思います。

   元の数に単位がkmついているなら km/  ×  =  km

             円がついているなら 円/1あたり×   =  円

   1あたりは割合と同じ単位。 1に対して大なり小なりと考えるから

ということから、2には(人)が付き1あたりには㎡が付きますので、

2人/1㎡あたり ×  6㎡= 12(人)

1.6人/1㎡あたり × 5㎡= 8(人)  と、この様にすれば一目

瞭然です。  

 割合指導は、絶対に流し授業は避けて懇切丁寧な思いやり指導が

大切です。

        次回は、学力テスト設問  3番と8番の投稿を予定です。 


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