母@SYD

ま、これでいいや。いまのとこ。

電車が来ない・・・。

2005-05-14 15:56:36 | シドニーの話
ここシドニーでは、デジタル放送で、一日4回NHKのニュースを見ることができる。
最近は、JR西日本の電車事故のニュースを見るたびに、毎日涙していた。コドモができてから、どうしても亡くなった方の家族に感情移入しすぎてしまうようだ。

そんな矢先、おとといのこと。
いつものように仕事帰りにコドモを保育所に迎えにいった。
すると雨がぽつぽつ降り始め、途中木の陰で何度も雨宿りをしながら駅まで向かう。

そこで、ダンナから電話。ちょうど彼も会社を出たところだという。駅に着く時間はだいたい同じ頃だろうと思い、待ち合わせることにした。
雨宿りをくりかえし、駅につき、ホームでなにやらアナウンスが。
私が待っている電車に何かあったらしい。耳をすませて聞こうとするが、聞き取れない。
待っても待っても電車は来ない。
シドニーでは電車の10分くらいの遅れは、よくあることだけど、なんだかいやな予感がしてきた。
そういえば、ダンナもそろそろ駅に着いている時間。なのに、連絡がない。
電話をしてみるが、何度かけてもつながらない。

尼崎の事故のことが頭によぎった。
まさか、衝突事故かなんかで、電話がつながらない状態になったとか?
激しく降る雨音と、ホームにコドモと二人という状況が、よけい不安な気持ちにさせる。

アナウンスがもう一度流れる。「…行きの電車は、ハーバーブリッジの上でBreak Downしています。」・・・Break Downって・・・故障してとまってるってこと?

30分ほど待ったところで、ダンナと連絡がとれる。
地下で電車が止まり、閉じ込められていたらしい。それで携帯がつながらなかったのだ。
・・・何事もなくてよかった。本当によかった。
結局ダンナは故障した電車の次の電車に乗っていたようで、何事もなく、ただ閉じ込められていただけらしい。(本人にしたら、30分かなり苦痛だったみたいだけど。)

それにしても、あの事故のことがなかったら、こんなに心配はしなかっただろう。
たくさんの人がホームで待っていたけれど、電車の遅れに対して、怒っているような人は不思議なことに一人もいなかった。それなりにいらついている人もいたけれど、これが日本だったら、きっと駅員にくってかかっている人がたくさんいるんだろうな、とか、ふと思ったりした。
オーストラリアのこういうのんびりしたところがよくもあり、いらいらもするのだけれど、日本はやはり、急ぎすぎなのかなぁ、と。

だから、あんな事故が起こったんだ、なんてことは言わないし思わないけれど、もう少し国や人がのんびりしていれば、違っていたかもしれないなぁ、と。でも、あの事故で亡くなってしまった方やその家族の方々のことを思うと、軽々しく言ってはいけないよね。



これを書いていて、ふとコドモを見ると、絵本を床にぶちまけ、箱に足をつっこんで遊んでいた・・・。