ダンナの一番の親友の死だった。
好きなことをして、無茶もして、本当にメチャクチャな人だったけれど、
ダンナにとっては、コドモの頃からの、大事な大事な30年来の友人だった。
そして、今のダンナがココにいるのも、ある意味では、彼の影響。
昨夜、ダンナは、酔っ払って「一番の親友が、もういない」と涙を見せた。
一緒に私も、泣いた。
心に開いた穴は、大きすぎる。
よく聞く言葉だが、偶然ではなく、必然の死だったのかもしれない。
そうなることは、決まっていたのかもしれない。
それでも、それは、その時にならないとわからないことだから。
だから。
後悔しないように、精一杯生きなくては。
今できることを後回しにしないように。
親しい人や、大事な人が亡くなるたびに、そう思う。
自分達で日本を離れることを決めたのだけれど、
こういう時、すぐに駆けつけることができないのが、もどかしい。
だけど。
今のダンナにできることは、何もないかもしれないけれど。
ダンナは、彼にお別れしにいった。
私がダンナと知り合ってもう15年。
彼がダンナと知り合って、30年以上。
歴史の、深さはともかく、長さは、彼の方が長い。
私の知らない思い出が、たくさんたくさん、あるはずだ。
大切な人を失った悲しみは、決してなくならない。
けれど、時間とともに、癒えてはいくだろう。
彼がダンナの心に残した大きな穴は、決して埋めることはできないけれど、
私と子供達で、せめてそれが少しでも小さくなるよう、支えていこう。
…H君。心から、ご冥福をお祈りいたします。