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「PB商品の食品添加物」考

2014年08月08日 00時29分42秒 | 学習支援・研究
2013.07.06
連載 連載:「ダイヤモンド」vs「東洋経済」! 
経済誌双璧比べ読み(7月第1週)
ローソンのPB食品は添加物まみれ!? 
セブンのプレミアムも健康害する危険も…


【この記事のキーワード】コンビニ, ファストフード, 外食産業


(「ローソンHP」より)

毎日の仕事に忙殺されて雑誌を読む間もないビジネスマン必読! 
2大週刊経済誌「週刊東洋経済」(東洋経済新報社)と「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社)の中から、
今回は「週刊ダイヤモンド」の特集をピックアップし、
最新の経済動向を紹介します。

「週刊ダイヤモンド 7/6号」の特集は『食べればわかる日本経済』だ。
「食へのカネの使い方は、人間の本性に基づく。
懐が暖かくなると、外食支出や飲酒に費やす資金が増える。
この変化から景気動向が見えてくる。
調理食品の支出比率の拡大は、
夫婦共働きや単身家庭が増え、
高齢化が進む日本社会の現状を映す」、
つまり食が現代の日本経済を映し出すという特集だ。
 
『特集Part 1 景気 脱デフレに動き出した』では、
値下げ一辺倒の価格競争から脱却したい外食産業の思惑を紹介している。
業態ごとの客単価推移では、ファストフードの2012年客単価459円が
2013年には469円に。ファミリーレストランでは1,081円が1,113円。
居酒屋は2,647円が2,754円へと少し上がる傾向になっている(各年第一四半期)。
日本マクドナルドは、6月に「クォーターパウンダー」シリーズの新商品
「BLT」(520~570円)「ハバネロトマト」(480~520円)を発売。
単品では最も高い価格帯の商品で、
さらに価格の高い新商品を投入するなど高価格商品の品ぞろえを強化する。
 
また、吉野家が「牛カルビ丼」と「並盛」480円と
牛丼より200円高い夏季限定発売の「ねぎ塩ロース豚丼」
の発売を発表した(4日に全国の店舗で発売)。
4月に牛丼の並盛を100円値下げすることで
4~5月の既存店の売上高アップにつなげたが、
今後は牛丼よりも高いメニューを拡充し、単価アップを狙うという。
マックに吉野家というデフレの勝ち組も値上げ路線に進み始めたのだ。
日本経済新聞2日付14面「変調の波 回転ずし 原料高・円安追い打ち」では、
「全皿105円」を売りにしてきた回転ずしチェーン大手「あきんどスシロー」も4月から、
国内産のネタにこだわった189円のメニューを本格的にスタート。
8月に全店舗(約350店舗)に広げるなど、
高単価路線へかじを切るという。
 
回転ずしは食材の原価率が45~55%とファミリーレストランの約1.5倍高く、
調達コストの上昇にあえぐ内需型企業の典型例なのだという。
また、円安の影響で燃料や
原材料の値上がりの価格転嫁をしたい食品メーカーの
値上げラッシュも紹介している。
燃料や原材料を輸入品に頼っている身の回りの食品や
電気料金が1日相次いで値上がり。
日本ハムは輸入肉の価格上昇に伴い、
ハムや加工食品計151品目の量を減らして実質値上げした。
日清フーズは、7月出荷分から家庭用小麦粉を約2~7%値上げ。
山崎製パンや敷島製パンも食パンや菓子パンなどを値上げ。
キユーピーはマヨネーズ関連商品の出荷価格を約2~9%引き上げたという。
賃上げラッシュがないだけに、
消費者にとっては痛い話だ。
 
なお、思わぬ原価も明らかになった。
『Prologue 異食対談 安けりゃいいってもんじゃない!』では、
カイゼンと流通改革で低価格を実現、1,000店舗を運営する「サイゼリヤ」
正垣泰彦・サイゼリヤ会長と、異常な原価率の高さが人気の
「俺のイタリアン」の経営者坂本孝・俺の株式会社社長の対談が掲載されているのだが、
「俺のフレンチの看板メニュー、牛ヒレ肉とフォアグラのロッシーニ。
1,344円だが、なんと原価割れしているという」と紹介されている。
 
一方、ページをめくると、ワタミが
原価を上げた豪華メニューで展開する新業態Baru& Dining GOHANの紹介文を読むと
「なんと、『牛フィレ肉とフォアグラのロッシーニ風』というメニューは
1,669円で、原価率が80%を超えている。
価格は居酒屋業態では考えられない高値で、
原価率も業界平均が30%だから倍以上だ」という。
 
俺のフレンチの看板メニュー、牛ヒレ肉とフォアグラのロッシーニは1,344円で原価割れ。
GOHANの牛フィレ肉とフォアグラのロッシーニ風は1,669円で、
原価率が80%超え。……この2つから推測すると牛ヒレ肉と
フォアグラのロッシーニの原価は1335~1344円といったところになる。
『特集Part 2 長期動向 加速する高齢化・成熟化』では、
量より質で単価アップが見込めるように、
低価格重視の男性層から女性・中高年層へのシフトが始まっているという。
コンビニ利用客も3割が50歳以上で健康志向が進んでいる。
 
今回の特集で必読は『PBを知れば企業がわかる 本邦初! 安心度ランキング』だ。
大手流通各社によるプライベートブランド(PB)の普及が進んでいる。
各社の安全・安心への取り組みはどこまで進んでいるのか。
食の専門家は「PBを見れば企業の姿勢がよくわかる」という。
そこで、今回は添加物を多く含む
ハンバーグ、ハム、漬物、カップ麺、洋風スイーツの
成分をもとに格付け
を行なっている。
安全性の高いランキングでは
1位が日本生活協同組合連合会(生協)、
2位はセブン&アイとイオン、
西友の3社、
5位はユニー、
最下位の6位はローソン、
ファミリーマートという結果
になった。

最下位のローソンは
専門家から「すべての商品で添加物を
減らそうという意図がまったくないように感じられる。
スイーツで人工甘味料を使っているのはローソンだけ。
セレクトとかプレミアムという言葉にふさわしくない」
とサンザンの評価なのだ。

安全性が高いと評価を受けた生協やセブン&アイでも、
置いてある商品によっては注意が必要
だ。
たとえば、セブンプレミアムデミグラスソースハンバーグは、
カルシウムの抑制効果のある「リン酸塩」が使われているが、
セブンイレブンは2007年にリン酸塩の未添加に取り組むと公表していたはず。
また、セブンプレミアムしょうゆヌードルは
「添加物が非常に多く胃部不快感(胃が張る、痛む、もたれる、重くなるなど)
の症状を引き起こす心配がある」という。
食事をとったあとに、体調が悪くなる……
(現に私もあるときから、ハンバーグは胃部不快感が激しく、
食べることができなくなった)心当たりのある人は、
食品添加物の影響かもしれない。

食の安全がますます求められるようになったのだ。

(文=松井克明/CFP)
http://biz-journal.jp/2013/07/post_2461.htmlより