米人気映画に登場「2秒」だけ…
中国食品メーカーが抗議
フジサンケイビジネスアイ
2014年7月29日(火)08:21
■「トランスフォーマー」最新作 北京の代理店に
中国湖北省武漢市の食品メーカー、
湖北周黒鴨食品が、米人気映画シリーズの最新作(第4弾)
「トランスフォーマー/ロストエイジ」で
自社商品がわずか2秒しか映っていないとして、
北京の広告代理店に抗議の書簡を送ったことが明らかになった。
中国国営新華社通信が伝えた。
◆直接契約なし
「映画には、がっかりしている。
商品登場はたったワンシーンのみ、
しかもあっという間で、
恐らく誰も見ていないだろう」
周黒鴨食品●の立暁副総経理は肩を落とす。
(中国で6月下旬から公開となった)
「トランスフォーマー/ロストエイジ」の広告効果は
同社の期待に及ばず、納得できない同社は、
弁護士を通して北京の広告代理店に書簡を送ったという。
今回の契約を取りまとめた広告代理店、
瑞格伝播の担当者は、以前「周黒鴨の場合は、
(1)俳優に食べてもらう
(2)主役のセリフにブランド名を入れる
(3)タクシーの車体にロゴを表示する
(4)商品パッケージを見せるという案があった」と明かしていた。
最終的にマイケル・ベイ監督の判断で、
一瞬だけの「パッケージ表示」を残したという。
取材を通して見えたのは、ハリウッド大作で
中国企業の広告を入れるためには、
製作側と直接交渉するのではなく、
中間の代理店を通して契約を結ぶケースが多いということだ。
そして今回の「トランスフォーマー」の場合は、
複数の代理店が関わっていた。
先日も、ロケ地の一つである重慶市武隆県の旅行会社が、
広告効果に不満があるとして、
米パラマウント・ピクチャーズと
中国の協力会社に対して訴訟を起こしたばかりだ。
周黒鴨もまた直接パラマウント・ピクチャーズと契約したわけではなく、
中間代理店である瑞格伝播との契約だった。
この件について、新華社通信の記者が何度も
瑞格伝播への取材を試みたが、
担当者が不在との理由で話は聞けなかったという。
◆難しい効果測定
「トランスフォーマー/ロストエイジ」でも使われている
プロダクト・プレースメントとは、
宣伝したい商品またはサービスなどを
映画やテレビドラマなどの内容に合わせて登場させ、
観客に商品やブランドイメージを強く印象付ける広告の手法だ。
世界では、プロダクト・プレースメントの成功例は数多いが、
中国国内では観客の批判が強くなってきている。
武漢大学国家文化イノベーション研究センターの傅才武主任は、
プロダクト・プレースメントは純粋な広告の手法で、
その効果を測る客観的な基準は存在しないと話す。
だが、スポンサーを満足させるためには、
もっと臨機応変なやり方にすべきだと指摘する。
湖北省電影公司の関係者は今回の
「トランスフォーマー」の広告について、
「契約書には、商品がどのシーンで何秒映るかなどの具体的な条件は
入っていないはずだ。製作スタッフは、
契約書の中の『ふさわしいシーンで商品を使用する』などの条項で
対応するが、かなりフレキシブルなものだ。
今回のケースは、冷蔵庫から周黒鴨を取り出すシーンがたった2秒しか映されず、
企業側の要望は完全にはかなえられなかった」と話す。
そして「商品登場の長さや
使われるシーンなどが具体的に契約書に示されていないならば、
企業が裁判に勝つのは難しい」と述べた。
(上海支局)
●=赤におおざと
http://news.goo.ne.jp/article/businessi/business/fbi20140728014.html
中国食品メーカーが抗議
フジサンケイビジネスアイ
2014年7月29日(火)08:21
■「トランスフォーマー」最新作 北京の代理店に
中国湖北省武漢市の食品メーカー、
湖北周黒鴨食品が、米人気映画シリーズの最新作(第4弾)
「トランスフォーマー/ロストエイジ」で
自社商品がわずか2秒しか映っていないとして、
北京の広告代理店に抗議の書簡を送ったことが明らかになった。
中国国営新華社通信が伝えた。
◆直接契約なし
「映画には、がっかりしている。
商品登場はたったワンシーンのみ、
しかもあっという間で、
恐らく誰も見ていないだろう」
周黒鴨食品●の立暁副総経理は肩を落とす。
(中国で6月下旬から公開となった)
「トランスフォーマー/ロストエイジ」の広告効果は
同社の期待に及ばず、納得できない同社は、
弁護士を通して北京の広告代理店に書簡を送ったという。
今回の契約を取りまとめた広告代理店、
瑞格伝播の担当者は、以前「周黒鴨の場合は、
(1)俳優に食べてもらう
(2)主役のセリフにブランド名を入れる
(3)タクシーの車体にロゴを表示する
(4)商品パッケージを見せるという案があった」と明かしていた。
最終的にマイケル・ベイ監督の判断で、
一瞬だけの「パッケージ表示」を残したという。
取材を通して見えたのは、ハリウッド大作で
中国企業の広告を入れるためには、
製作側と直接交渉するのではなく、
中間の代理店を通して契約を結ぶケースが多いということだ。
そして今回の「トランスフォーマー」の場合は、
複数の代理店が関わっていた。
先日も、ロケ地の一つである重慶市武隆県の旅行会社が、
広告効果に不満があるとして、
米パラマウント・ピクチャーズと
中国の協力会社に対して訴訟を起こしたばかりだ。
周黒鴨もまた直接パラマウント・ピクチャーズと契約したわけではなく、
中間代理店である瑞格伝播との契約だった。
この件について、新華社通信の記者が何度も
瑞格伝播への取材を試みたが、
担当者が不在との理由で話は聞けなかったという。
◆難しい効果測定
「トランスフォーマー/ロストエイジ」でも使われている
プロダクト・プレースメントとは、
宣伝したい商品またはサービスなどを
映画やテレビドラマなどの内容に合わせて登場させ、
観客に商品やブランドイメージを強く印象付ける広告の手法だ。
世界では、プロダクト・プレースメントの成功例は数多いが、
中国国内では観客の批判が強くなってきている。
武漢大学国家文化イノベーション研究センターの傅才武主任は、
プロダクト・プレースメントは純粋な広告の手法で、
その効果を測る客観的な基準は存在しないと話す。
だが、スポンサーを満足させるためには、
もっと臨機応変なやり方にすべきだと指摘する。
湖北省電影公司の関係者は今回の
「トランスフォーマー」の広告について、
「契約書には、商品がどのシーンで何秒映るかなどの具体的な条件は
入っていないはずだ。製作スタッフは、
契約書の中の『ふさわしいシーンで商品を使用する』などの条項で
対応するが、かなりフレキシブルなものだ。
今回のケースは、冷蔵庫から周黒鴨を取り出すシーンがたった2秒しか映されず、
企業側の要望は完全にはかなえられなかった」と話す。
そして「商品登場の長さや
使われるシーンなどが具体的に契約書に示されていないならば、
企業が裁判に勝つのは難しい」と述べた。
(上海支局)
●=赤におおざと
http://news.goo.ne.jp/article/businessi/business/fbi20140728014.html