スターバックスの拡大戦略が加速
お茶専門店もオープン
産経新聞
2013年11月24日(日)08:36
「スターバックスはかつてないほどに猛烈なスピードで文字通り驀進(ばくしん)している。
だがあえて言わせてもらたい。それでもまだスタートに過ぎないのだ」
好業績のうちに終了した7~9月期の決算発表を10月30日に行ったスターバックス。
会見した最高経営責任者(CEO)のハワード・シュルツ氏(60)からは、
「超強気」ともとれる発言が飛び出した。
今や押しも押されもしない米国を代表する
コーヒーチェーン大手となったスターバックスだが、
立ち止まることなく事業の拡大戦略を加速している。
喫茶店のイメージから「進化」し、ファストフード店も意識した
食事メニューの充実ぶりに加え、米本国では紅茶や
フレッシュジュースの販売を強化。
アジアや中南米など新興国市場にも出店攻勢をかけている。
■お茶専門店もオープン
NYにスタバが初の「お茶バー」! 意外に知られていないスタバの取り組み(WEDGE)
詳細は以下のサイトを参照ください。
http://news.goo.ne.jp/article/wedge/business/wedge_3357.html
スターバックスは昨年、人気ベーカリーの米ラブランジェを買収した。
ラブランジェの拠点のカリフォルニア州サンフランシスコで
パン販売を試験的に始め、米全土に広げる方針で、
アナリストは「ダンキン・ドーナツなどに対する競争力がつく」と指摘する。
8月には傘下のジュースメーカーのエボリューション・フレッシュが、
有機食品主体のスーパー大手ホールフーズを通じて
非加熱フレッシュジュースの販売を始めた。
年末までにスターバックス店舗など全米約8、000カ所で販売を見込む。
早くから紅茶も取りそろえていたが、
10月にはハーブティーなど好みのお茶をその場で楽しめる専門店を
ニューヨークでオープン。買収した茶葉専門店「ティーバナ」が運営し、
来年以降は海外にも展開する。
■数年前には「限界論」
こうした多角化路線は、スターバックスの常連客だけでなく、
新たなファン層も開拓しつつある。
首都ワシントンのホワイトハウス近くの目抜き通り。
スターバックスで昼食代わりのサンドイッチと紅茶を
同僚と楽しんでいたケイティー・バリルさん(31)もその一人だ。
コーヒーは苦手というバリルさんだが、
「店の雰囲気が気に入っているし、軽食メニューも増えた」ので
よく利用するという。
2万店近い店舗のうち、1万1、000を占める米国が依然業績を牽引するが、
海外出店も加速中。17年前に北米以外で初めて進出した日本では
今年9月に1、000店に到達した。中国も現在の約1、000店から
2015年までに1500店に増やし、マレーシアなど東南アジアも拡充。
来年にはコーヒー豆の供給元のコロンビアにも進出し
5年間で50店舗を展開する計画だ。
猛進する機関車の先頭に立つのは他ならぬトップのシュルツ氏だ。
業容を拡大してきたスターバックスも
数年前には成長の足がとまり、「限界論」がささやかれたことがあった。
経営の最前線からは退いていたシュルツ氏はCEOに復帰し、
再建に乗り出した。数千もの店舗を一時的に閉めるリストラを進め、
水準が低下していた従業員の教育からやり直した。
■急ピッチに危ぶむ声
カリスマの再登板で業績は徐々に持ち直した。
7~9月期は最終利益が前年同期比34%増で、
既存店売上高も7%増と高い伸びを示した。
シュルツ氏の地道ともいえる改革ぶりに、
当初は冷たい反応をみせていた投資家や市場も、
「スターバックスの復活は本当だ」(米大手証券関係者)と認めざるを得なくなった。
株価も10月に最高値を更新するなど勢いがある。
それでも、シュルツ氏は
「飲み物や食事メニューの見直しでまだ伸びる」と満足した様子はない。
ただ、急ピッチとも映る海外展開を危ぶむ声は少なくない。
中国では、「コーヒー価格が高く暴利をむさぼっている」と
中国メディアが相次いで非難する騒ぎが拡大。
メニューの拡大についても厨房などの莫大な設備投資が必要とみられ、
コーヒーショップのスターバックスが
次第に「レストラン」化していくことに、米誌タイムは
「危険な賭けでもある」と指摘する。
「スターバックスのブランドを高める努力を続ける」という
シュルツ氏のかじ取りに注目していきたい。
(ワシントン支局・柿内公輔)
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/snk20131124505.htmlより
お茶専門店もオープン
産経新聞
2013年11月24日(日)08:36
「スターバックスはかつてないほどに猛烈なスピードで文字通り驀進(ばくしん)している。
だがあえて言わせてもらたい。それでもまだスタートに過ぎないのだ」
好業績のうちに終了した7~9月期の決算発表を10月30日に行ったスターバックス。
会見した最高経営責任者(CEO)のハワード・シュルツ氏(60)からは、
「超強気」ともとれる発言が飛び出した。
今や押しも押されもしない米国を代表する
コーヒーチェーン大手となったスターバックスだが、
立ち止まることなく事業の拡大戦略を加速している。
喫茶店のイメージから「進化」し、ファストフード店も意識した
食事メニューの充実ぶりに加え、米本国では紅茶や
フレッシュジュースの販売を強化。
アジアや中南米など新興国市場にも出店攻勢をかけている。
■お茶専門店もオープン
NYにスタバが初の「お茶バー」! 意外に知られていないスタバの取り組み(WEDGE)
詳細は以下のサイトを参照ください。
http://news.goo.ne.jp/article/wedge/business/wedge_3357.html
スターバックスは昨年、人気ベーカリーの米ラブランジェを買収した。
ラブランジェの拠点のカリフォルニア州サンフランシスコで
パン販売を試験的に始め、米全土に広げる方針で、
アナリストは「ダンキン・ドーナツなどに対する競争力がつく」と指摘する。
8月には傘下のジュースメーカーのエボリューション・フレッシュが、
有機食品主体のスーパー大手ホールフーズを通じて
非加熱フレッシュジュースの販売を始めた。
年末までにスターバックス店舗など全米約8、000カ所で販売を見込む。
早くから紅茶も取りそろえていたが、
10月にはハーブティーなど好みのお茶をその場で楽しめる専門店を
ニューヨークでオープン。買収した茶葉専門店「ティーバナ」が運営し、
来年以降は海外にも展開する。
■数年前には「限界論」
こうした多角化路線は、スターバックスの常連客だけでなく、
新たなファン層も開拓しつつある。
首都ワシントンのホワイトハウス近くの目抜き通り。
スターバックスで昼食代わりのサンドイッチと紅茶を
同僚と楽しんでいたケイティー・バリルさん(31)もその一人だ。
コーヒーは苦手というバリルさんだが、
「店の雰囲気が気に入っているし、軽食メニューも増えた」ので
よく利用するという。
2万店近い店舗のうち、1万1、000を占める米国が依然業績を牽引するが、
海外出店も加速中。17年前に北米以外で初めて進出した日本では
今年9月に1、000店に到達した。中国も現在の約1、000店から
2015年までに1500店に増やし、マレーシアなど東南アジアも拡充。
来年にはコーヒー豆の供給元のコロンビアにも進出し
5年間で50店舗を展開する計画だ。
猛進する機関車の先頭に立つのは他ならぬトップのシュルツ氏だ。
業容を拡大してきたスターバックスも
数年前には成長の足がとまり、「限界論」がささやかれたことがあった。
経営の最前線からは退いていたシュルツ氏はCEOに復帰し、
再建に乗り出した。数千もの店舗を一時的に閉めるリストラを進め、
水準が低下していた従業員の教育からやり直した。
■急ピッチに危ぶむ声
カリスマの再登板で業績は徐々に持ち直した。
7~9月期は最終利益が前年同期比34%増で、
既存店売上高も7%増と高い伸びを示した。
シュルツ氏の地道ともいえる改革ぶりに、
当初は冷たい反応をみせていた投資家や市場も、
「スターバックスの復活は本当だ」(米大手証券関係者)と認めざるを得なくなった。
株価も10月に最高値を更新するなど勢いがある。
それでも、シュルツ氏は
「飲み物や食事メニューの見直しでまだ伸びる」と満足した様子はない。
ただ、急ピッチとも映る海外展開を危ぶむ声は少なくない。
中国では、「コーヒー価格が高く暴利をむさぼっている」と
中国メディアが相次いで非難する騒ぎが拡大。
メニューの拡大についても厨房などの莫大な設備投資が必要とみられ、
コーヒーショップのスターバックスが
次第に「レストラン」化していくことに、米誌タイムは
「危険な賭けでもある」と指摘する。
「スターバックスのブランドを高める努力を続ける」という
シュルツ氏のかじ取りに注目していきたい。
(ワシントン支局・柿内公輔)
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/snk20131124505.htmlより