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英語教師のママが綴るDWEの英語育児日記
~ゆーくん&あやちゃんの成長記録とママの心に残った出来事を綴ります♪~

【DWE・歌詞分析 121-3】 Quietly, Slowly, Carefully : 「使役動詞」 に注目!!

2016-11-18 | DWE・歌詞分析 【イエロー】
ゆーくん、4歳 7か月 27日
あやちゃん、2歳 6か月 24日
DWE歴は、4年 0か月 13日になりました
   
DWE教材は、歌とストーリーがリンクしていることに魅力があります
そこで、良質な英語表現をインプットするために、作詞・作曲され、
長年、愛され続けている Sing Along! の歌詞に注目して、
どこまで考えられた歌詞なのか、私なりに分析をしてみたいと思います

今回は、前回に引き続き、Sing Along! 11 のDVDに収録されている
"Quietly, Slowly, Carefully" について取り上げてみます

歌詞は、"Songs Guide" か "Sing Along!" の Book でご確認ください 
   
この曲は、泥棒が そろり そろりと 小屋の中に入ろうとしている様子を描いている曲です

前回も紹介しましたが、この曲で取り上げられている文法事項は、以下の通りです
  副詞 : Quietly, slowly, carefully, the thief started to go inside.   など
  不定詞・名詞的用法 : Quietly, slowly, carefully, the thief started to go inside. / 
             He waited no more,but ran outside and tried to hide very quickly and quietly.

  過去形(一般動詞・不規則変化) : Then suddenly, he fell on the string, which made the bell ring.   など
  関係代名詞 which(非制限用法) : Then suddenly, he fell on the string, which made the bell ring.
  使役動詞 make(make + 目的語 + 原形不定詞) : Then suddenly, he fell on the string, which made the bell ring.


今回は、「使役動詞」 に注目したいと思います

歌詞で言うと――

     Then suddenly, he fell on the string, which made the bell ring ―― Ding! Dong! Ding! ―― and crash to the floor! 

という部分で登場しています



「使役動詞」とは、人に対して「何かをさせる」という意味を持つ動詞です。
基本的には、"let" "make" "have" の3種類ですが、"get" も似たような意味で使われることがあります。

「使役動詞」がさせる内容を示す動詞は、常に原形です。
このように、動詞が常に原形のまま使われる文法規則のことを、「原型不定詞」といいます。

使役動詞 3つは、「使役動詞 + 人 + 原形不定詞(動詞の原形)」という形で使われますが、
"get" は形が異なり、「get + 人 + to不定詞」という形で使われます。

では、「使役動詞」を使いこなすために、
3つの使役動詞 "let" "make" "have" と "get" のニュアンスの違いを見ていきたいと思います。


    使役動詞 let : したいことを許可する

  「使役動詞 let」は、「させる」というよりも、
  させられる人がもともとやりたいことを「許可する」、というイメージです。

  【例1】 My father let me drive his car.
      (私の父が、私に車を運転させてくれた)

  この場合、私はもともと運転したいとか申し出た、という状況で、
  それに対して私の父がOKを出した、というイメージです。

  ちなみに、「使役動詞 let」は、普通、「受動態」では使いません。
  「受動態」にしたい場合は、"be allowed to~" などで代用します。

  【例2】 I was allowed to drive my father's car.
      (私は、父の車を運転することを許可されていた)



    使役動詞 make : したくないことを強制する

  「使役動詞 make」は、"let" とは逆で、
  「させられる人がしたくないことを強制的にやらせる」という場合に使います。

  【例1】 My Boss made me work overtime till late at night.
      (上司が夜遅くまで残業させた)

  この場合、「私」は残業したくないという意思があるにも関わらず、
  上司から「残業して」と、強制的に(あるいは半強制的に)残業させられた、
  というニュアンスがあります。
  強制ではなく、残業をお願いされて 本人が納得している場合は、後述の "get" を用います。

  ちなみに、「使役動詞 make」が「受動態」になると、「原形不定詞」が「 to不定詞」になります。

  【例2】 We were made to work till late last night.
      (昨晩は遅くまで仕事をさせられた)



    使役動詞 have : 自然の流れで当然そうなるようなことをさせる

  「使役動詞 have」は、"let" や "make" に対して、中立的な表現で、
  基本的に「義務や立場上、するのが当たり前のこと」に対して使われます。

  【例1】 I'll have Bob make copies of the document.
      (その書類のコピーは、ボブにやらせるようにします)

  この場合、「ボブがコピーをとるのは職務上、当然のこと」ですから、"make" は使いません。
  「ボブがコピーを取りたがっているわけでもない」ですので、"let" は使いません。

  ちなみに、「使役動詞 have」は、使役動詞としては「受動態」になりません。
  「使役動詞 have」は、強制している表現ではないので、
  「誰かからさせられる」という意味を含む受動態のニュアンスとはなじまないからではないかと推測されます。



    get : こちらからお願いしたり説得したりしてさせる

  "get" は、「get + 人 + to不定詞」という形で使いますので、厳密には「使役動詞」ではありませんが、
  この用法では、"have" "let" "make" と一緒に覚えてしまった方が使い分けができると思いましたので、
  一緒にまとめています。

  "get" は、「使役動詞 have」同様、"let" や "make" に対して中立的な表現ですが、
  「こちらから、説得やお願いなど 行動を促すための何らかのアクションを行って、何かをさせる」という場合に使います。

  【例1】 We couldn't get him to sign the agreement.
     (私たちは彼に同意書にサインさせることができなかった)

  この場合、私たちは彼に対して、同意書にサインさせるための日程の調整を行ったり、
  その内容について説明したりしているはずです。
  こういった場合に、"get" を使います。

  また、実際には上記のようにあれこれ説得するような場合だけではなく、
  「あれをやってよ」「いいよ」といった軽いお願いのやりとりに対しても使います。

  【例2】 I got my friend to cook dinner. → その時だけお願いして作ってもらった場合
      (友人に夕食を作ってもらった)
           
  【例3】 I had my friend cook dinner.  → よくあることで、日常の一部になっている場合
      (友人に夕食を作ってもらった)

  


では、もう一度 歌詞を見てみます。

     Then suddenly, he fell on the string, which made the bell ring ―― Ding! Dong! Ding! ―― and crash to the floor! 

   (それから突然、彼 [泥棒] は紐の上に転んで、それがベルを ガランガランと鳴らさせ、床に衝突させることとなった)

この英文は、「使役動詞 make」を使うことで、
泥棒が望んでいないことが「強制的にもたらされた」ということが分かります。

また、この「使役動詞 make」は、
「動詞 ring(鳴る / 鳴らす)」 と 「動詞 crash(衝突する)」の2つにかかっているため、
この2つの動詞は、「原形不定詞」の適用を受けて、原形になっています
  

今回、「使役動詞」について取り上げましたが、
それぞれのニュアンスを理解した上で、使いこなしたい表現ですね






最後まで読んでくださり、ありがとうございました
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
使役動詞 (とり)
2017-04-14 16:28:51
こんにちは。昨日息子とBook8を読んでいるときに気付きました。
34ページ Daisy makes Huey,Dewey,and Louie clean up their room before they go to the circus show.
35ページ Daisy lets them go to the big circus show.
今までも読んだことのあるページでしたが、以前は何も気にとめずに「デイジーが、サーカスに行く前にヒューイ、デューイ、ルーイに部屋を片付けさせている」なぁ、「デイジーは三人をサーカスに行かせている」なぁ、と読んでいました。
今回は丁度この記事を読んだ直後にBook8を読んだので、日本語では同じ「させる」でも、英語では"make"と "let" で違う表現が使われている!三人は片付けしたいわけじゃないから"make"で、サーカスは行きたいから "let" なのだな、なるほどー!と納得して読めました。

本当に素晴らしいブログをありがとうございます。学生の頃は現在完了あたりで挫折してしまい、高校に至っては何を勉強したか思い出せないくらい勉強しませんでしたが、今楽しく勉強出来ているのはMireiさんのお陰です。本当に感謝しています。
返信する
とりさん☆ (Mirei)
2017-04-15 18:55:58
とりさん、コメント、ありがとうございます!
当ブログのシングアロングの歌詞分析の記事を、DWE Bookの英語表現に関連付けてくださって、とても勉強になりました。
貴重なコメント、ありがとうございました!

とりさんのコメントで、「DWE教材はすべて連動しているんだなぁ」と、今更ながらに、その魅力を再確認させていただきました。

ブログの更新は、仕事のペースがつかめるまで当分無理そうですが、
こっそり更新することがあるかもしれません。
今後ともよろしくお願いいたします。
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