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英語教師のママが綴るDWEの英語育児日記
~ゆーくん&あやちゃんの成長記録とママの心に残った出来事を綴ります♪~

【DWE・歌詞分析 130-3】 Magic Is Easy : "won't" が持つ意味に注目!!

2017-01-16 | DWE・歌詞分析 【イエロー】
ゆーくん、4歳 9か月 25日
あやちゃん、2歳 8か月 22日
DWE歴は、4年 2か月 11日になりました
   
DWE教材は、歌とストーリーがリンクしていることに魅力があります
そこで、良質な英語表現をインプットするために、作詞・作曲され、
長年、愛され続けている Sing Along! の歌詞に注目して、
どこまで考えられた歌詞なのか、私なりに分析をしてみたいと思います

今回は、前回に引き続き、Sing Along! 12 のDVDに収録されている
"Magic Is Easy" について取り上げてみます

歌詞は、"Songs Guide" か "Sing Along!" の Book でご確認ください 
   
この曲は、魔法使いの弟子 ミッキーが、「魔法はとても簡単だ」と
歌いながら踊って、喜んでいる様子を描いた歌です

前回も紹介しましたが、この曲で取り上げられている文法事項は、以下の通りです
  不定詞・形容詞的用法「~するための」 : Magic's the way to get the work done.   など
  最上級 -est : Yes, magic's the easiest way to get the work done!   など
  助動詞 will の否定形 won't : I won't have to work from the time I get up until I go to bed.   など
  have to ~ : I won't have to work from the time I get up until I go to bed.   など
  接続詞 when : I won't have to work at all when I'm wearing this hat on my head.   など
  現在進行形 : I won't have to work at all when I'm wearing this hat on my head.
  助動詞 will : I'll dance and sing, and I'll do everything with magic!   など


今回は、"won't" が持つ意味 に注目したいと思います


歌詞で言うと――

     I won't have to work from the time I get up until I go to bed. 
     I won't have to work at all when I'm wearing this hat on my head. 
     I'll dance and sing, and I'll do everything with magic! 

     I won't lift a bucket. I won't lift a book. I won't lift a thing all day. 
     I'll just lift my finger and point, and the broom will do just as I say. 
     It'll come when I call, and I'll do it all with magic! 


という部分で登場しています




まず、「助動詞 will」の一般的な意味を確認しておきます。

    意志 「~するつもり」
    推量 「~するでしょう」
    習慣・習性 「~する習慣・習性がある」
    (否定文で)拒絶 「絶対に~しない」



中学校では、「助動詞 will」は 「~するつもり」「~でしょう」という意味だと扱いますが、
その和訳だと、話し手の意志が弱く感じられることがあります。
実は、「助動詞 will」には、「絶対~する!」という強い意志を表す意味があるのです。
ちなみに「名詞 will」にも「意志・決意・命令」などの 力強い意志を感じさせる意味があります。


例文を挙げながら、詳しく見ていきます。
(ニュアンスを伝えるために、幾分か誇張していますので、ご注意ください。)

    意志 「~するつもり」

   【例】 I will study English tonight. (今夜、[絶対] 英語を勉強するつもりだ)

  実際に勉強するかどうかは関係ありません。
  もしかしたらテレビを見てしまうかもしれないし、
  好きな雑誌を読んでしまったりして、全く勉強しないかもしれません。
  でも、今この瞬間は、「必ず勉強するぞ!」という意志があることを表すのが、
  「助動詞 will」 なのです。



    推量 「~するでしょう」

   【例】 It will rain tomorrow. (明日は[絶対]雨が降るだろう)

  これも、実際に雨が降るかどうかは関係ありません。
  暗い雨雲を見て、「これは高確率で雨が降る」という、
  話し手の確固たる予測を表すのが、「助動詞 will」なのです。



    習慣・習性 「~する習慣・習性がある」

   【例】 Gasoline will float on water. (ガソリンは水に浮く習性がある)

  この意味の場合、習慣・習性を表すわけですから、
  「絶対~する」というニュアンスがしっくりくると思います。
  ガソリンが水に浮くという、絶対的な科学の真理を言うには、
  「助動詞 will」を用います。



    (否定文で)拒絶 「絶対に~しない」
 
   【例】 Emily won't meet Jim. (エミリーは、絶対にジムに会おうとしない)

  「助動詞 will」が、「絶対~する」というニュアンスであるのは前述の通りですが、
  否定文になると、「絶対~しない」というニュアンスになります。
  エミリーとジムの間に何かがあって、エミリーが絶対会おうとしない――
  これを表すのが、「助動詞 will」の否定形 "will not [won't] " です。

 



「助動詞 will」が持つ意味合いについて確認できたので、
否定語である "don't / doesn't" と "won't" では、どういったニュアンスの違いがあるのか見ていきましょう。

これまで述べてきたように、"won't" は、「人の意志」 を表す単語です。
一方、"don't / doesn't" は、意志とは関係なく、「一般的な話」や「事実」「規則」を表す単語です。

具体的に、例文を挙げて 比較してみます。


  【例1】 She doesn't go to Australia. (彼女は、オーストラリアに行きません)

  【例2】 She won't go to Australia. (彼女はオーストラリアに行きません)


上の例文は、2つとも和訳が同じですが、ニュアンスがまったく異なります。

"doesn't" を用いた【例1】の英文の場合、
彼女自身がオーストラリアに行きたいかどうかという意志は分からず、
「彼女がオーストラリアに行かない」という情報・事実だけを伝えています

"won't" を用いた【例2】の英文の場合、
「彼女はオーストラリアに行きたくないので、行きません」というニュアンスになります。
飛行機が嫌いだから 行きたくないのかもしれませんし、
オーストラリアの蛇とクモが怖いから 行きたくないのかもしれませんし、
とにかく、彼女には「行きたくない」という意志があるということが分かります。

"don't / doesn't" は、シンプルに 「事実」「規則」を表しますが、
"won't" を使うと、誰かの意志を表すことが出来るので、より繊細なニュアンスを伝えることができるのです。




歌詞に戻ってみましょう

     I won't have to work from the time I get up until I go to bed. 
     I won't have to work at all when I'm wearing this hat on my head. 
     I'll dance and sing, and I'll do everything with magic! 


     僕は、起きてから寝るまで 働く必要がない 
     僕が頭にこの帽子を身につけているときは、まったく働く必要がない 
     僕は踊って歌って、そして、すべてを魔法でするだろう! 


"don't" を用いて、"I don't have to work ~." と表現することも可能ですが、
この曲の歌詞では、"won't" を用いて、"I won't have to work ~." と表現しています。

"don't" では、「僕(ミッキー)」が「仕事をしたいかしたくないか」という意志が伝わらず、
「僕は仕事をする必要はない」という情報・事実だけを伝える
ことになってしまいます。

一方、"won't" は、「仕事を絶対にしたくない」という意志のもと、
「僕は仕事をする必要はない」と言っている
ことを表現するわけです。
魔法使いの弟子 ミッキーの気持ちが伝わってくる英文ですね。


     I won't lift a bucket. I won't lift a book. I won't lift a thing all day. 
     I'll just lift my finger and point, and the broom will do just as I say. 
     It'll come when I call, and I'll do it all with magic! 


     僕は決してバケツを持ち上げない 
     僕は決して本を持ち上げない 
     僕は決して1日中ものを持ち上げたりしない 
     ただ指を持ち上げて指せば、ホウキが言う通りにしてくれるだろう 
     ホウキは呼んだら来てくれるだろうし、僕はすべてを魔法でするだろう! 


「助動詞 will」は、「絶対~する」という話し手の強い意志が感じられる表現ですが、
否定文になると、「絶対~しない」というニュアンスになります。
「僕はもう絶対これをしない」「あれもしない」「魔法で全部やってやるんだ」という
ミッキーの強い意志が伝わる歌詞ですね。


"won't" と "don't" のニュアンスの違いを、日本語で「和訳」として表現するのが難しい。。。
プロの翻訳者だったら、どんな和訳をするのか気になるところです。






最後まで読んでくださり、ありがとうございました
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