夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

「非女子」なるもの。

2010年02月18日 | 映画(は行)
『非女子図鑑』(2009)を観ました。

映画学校「ニューシネマワークショップ」が、
映画プロデューサーコースの実習作品として企画したオムニバス作品。
コース修了者は実習作品の配給や宣伝等に関わって、
映画ビジネスを体験できるそうです。

著名な監督にこのような短編を撮らせて、
学生がプロデュースに関わるというのは面白いですね。
本作もその過程を経て昨年公開されました。

オープニングは、禁断の実をむさぼるイブ(鳥居みゆき)。
彼女が「ひたすら自らの欲望に正直に突っ走る非女子」の元です。

第1話『占いタマエ!』。
高校生のタマエ(足立梨花)は、
神社の境内に設置されたガチャガチャ占いを毎朝するのが日課。
占いの結果がどんなにへんてこなものであろうと、彼女は忠実。
というのも、彼女は占いを作っている神主に恋していて……。

第2話『魁!! みっちゃん』。
肉体の鍛錬に余念のない光子(山崎真実)は、
焼きそばの無料試食がおこなわれている公園を訪れる。
1人1食限定なのに、何度も列に並ぶ光子に、焼きそば屋の親父が激昂。
従業員のタクに光子を追い返すように指示するのだが……。

第3話『B[ビー]』。
遺跡発掘現場の責任者を務める美帆(月船さらら)。
ブラジャー嫌いの彼女は、発掘作業中の圭吾の背中に目が釘付けに。
汗で透けて見えたその背中にはブラジャーのホックが。
それがみんなに知れ渡って、圭吾は現場を去ることになり……。

第4話『男の証明』。
ヤクザ映画の主役オーディション会場。
適材が見つからず、苦笑するしかない監督とプロデューサー。
最後に現れたのが、見事な男っぷりの女優(片桐はいり)で……。

第5話『混浴 heaven』。
海に臨む温泉旅館へ、ひとりでやって来た千晶(江口のりこ)。
鞄の中の七輪を見た仲居は自殺志願者だと勘違いして大慌て。
そんな仲居を尻目に、千晶は混浴の露天風呂へ。
七輪で魚を焼き、居合わせた男性客と酒を酌み交わしていると……。

第6話『死ねない女』。
自殺を決意したOL、涼子(仲里依紗)。
いざ手首を切ろうとすると、自分の死後が脳裏をかすめる。
散らかり放題の部屋に、刑事は驚いて笑うだろう。
そこでまず掃除機を買いに走るが、次々と気がかりなことが。
ダサいカーテン、冷蔵庫の中身、錆びた包丁、ジャージ姿にすっぴん……。

レンタルしたら、予想を上回る楽しさ。
大和撫子は何処へ。
けれど、こんな可愛い非女子のみなさん、憎めません。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『のんちゃんのり弁』 | トップ | 『男と女の不都合な真実』と... »

映画(は行)」カテゴリの最新記事