夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ミスト』

2008年05月12日 | 映画(ま行)
『ミスト』(原題:The Mist)
監督:フランク・ダラボン
出演:トーマス・ジェーン,マーシャ・ゲイ・ハーデン,ローリー・ホールデン,
   アンドレ・ブラウアー,トビー・ジョーンズ,ウィリアム・サドラー他

封切りの日に、ロードショーにて。

ホラーは大の苦手ですが、
どうしても観ずにはいられなかった作品が過去に数本。
『シックス・センス』(1999)、『アザーズ』(2001)、
『ダーク・ウォーター』(2004)などがそうです。

そして本作。
原作スティーヴン・キング、監督フランク・ダラボンのコンビといえば、
『ショーシャンクの空に』(1994)と『グリーンマイル』(1999)ですが、
前者のラストの温かさをイメージして本作を観ると打ちのめされます。
驚愕のラスト15分ということですでに話題になっていますが、
その触れ込みに偽りなし。いや~、凄かった。

メイン州の田舎町。
ある晩、この町一帯が激しい嵐に見舞われる。
翌朝、イラストレーターのデヴィッドは、
スーパーマーケットへ買い出しに行くことにする。
隣家の弁護士ノートンが、車を押し潰されて困っている様子。
彼とは以前から犬猿の仲だが、こんな状況ではさすがに気の毒。
不気味な霧が立ちこめる中、デヴィッドは妻に見送られ、
一人息子のビリーと、ノートンとともに出かける。

買い物客でごった返すスーパーマーケット。
レジの列に並んでいると、血を浴びた男性が駆け込んでくる。
「霧の中に何かいる」と叫びながら。

やがて、霧の中に巨大な触手生物が存在することがわかる。
謎の生物の侵入を防ぐため、
客たちはバリケードを張り、武器を手に店内で息をひそめるのだが……。

触手生物にはじまり、でかい昆虫に恐竜もどき。
どれもめっちゃ気色悪いです。
食いちぎられた体や、噛まれたあとに膨張する顔など、
どこをどう取ってもパニック&オカルトホラー。

だけど、気色悪さだけじゃありません。
極限状態に置かれると、人間はどうなるのか。
新興宗教って、こうして生まれるんでしょうね。

そして、驚愕のラストシーンは、
人間の希望を木っ端みじんに吹き飛ばします。
このラストは原作と異なるもので、原作者のキングは、
自分が思いついていればこうしたのにと悔しがったそうな。

「パパに大事なお願いがあるの。
 怪物に僕を殺させないで」。
息子との約束を果たすことがすべて。

映画の話を人とするとき、趣味が合うかどうか、
ちょっと目安になりそうな作品かも。

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