夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

小道具に必須、タバコ。

2004年12月13日 | 映画(番外編:映画と嗜好品)
巷では禁煙の場所が多くなりました。
喫煙者も減る一方のようです。
私自身は吸いませんが、嫌煙派でもありません。
「タバコの似合うひと」にも書いたとおり、
映画中の小道具としてのタバコはとても有効な気がします。

エマニュエル・ベアール主演の『かげろう』(2003)は、
第二次大戦下のフランスが舞台。
子どもふたりを抱えた未亡人オディールが
爆撃を避けて逃げまどうところを謎の青年に助けられます。
無鉄砲な彼に最初は反感を持ちつつ、
森のはずれに見つけた屋敷でともに生活を始めるオディールたちと青年。
ふだんはタバコを吸わないと思われるオディールが、
正気を保つため、亡き夫のタバコを吸います。

フランシス・フォード・コッポラの娘ソフィアが監督し、
昨年度のアカデミー賞では脚本賞を受賞した『ロスト・イン・トランスレーション』(2003)。
ウイスキーのCM撮影のために来日したアメリカ人俳優。
仕事の後はひとりぼっちで、言葉も通じず、ホテルのバーでぼんやり過ごします。
偶然、夫の出張についてきたという、同じくアメリカ人の若い女性と知り合い、
東京滞在が輝きを放ち始めます。
ホテルはパークハイアット、ウイスキーはサントリー。
そして、日本人はホテルのバーで、ほぼ全員が片手にタバコ。
日本人のイメージってこんなもん?

直木賞落選で話題になった小説の映画化、『半落ち』(2003)。
若年性アルツハイマー症の妻を殺害した元警部。
自首してきたのは事件の2日後。
語ろうとしない空白の2日間に何があったのか。
原作を読んでからでも十分楽しめました。
柴田恭平演じる刑事のタバコの吸い方はあまり格好いいとは言えません。
持ち方がなんだかせこい印象で。

先日、ダンナのおつかいでタバコ店を探しました。
ふだんは自販機で買えるタバコを吸うのですが、
外食のときだけ、別のタバコを吸います。
品揃えの豊富な店でないと置いていない銘柄ですが、
自宅にほど近い沿線の商店街でタバコとパイプの専門店を発見。
バニラ風味のこのタバコはとてもいい香りがします。
ダンナ曰く、おいしい食事のあとにはぴったりだそうです。
どれでも同じように思えるけど、
この食事だからこそ、このタバコっていう場合もあるんだと興味を惹かれます。
どっちにせよ、嫌煙派には怒られそう。

とにかく、映画でタバコが似合う人を見るとシビレます。

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