夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ダック・シーズン』

2007年03月01日 | 映画(た行)
『ダック・シーズン』(原題:Temporada De Patos)
監督:フェルナンド・エインビッケ
出演:エンリケ・アレオーラ,ディエゴ・カターニョ・エリソンド,
   ダニエル・ミランダ,ダニー・ペレア他

チーズケーキの次はブラウニーの登場するレンタル新作で。

私はメキシコ料理が好きだから
メキシコ映画も好きなんだと思っていましたが、
メキシコ料理がめっちゃまずかったとしても、
メキシコってええなぁと思わせてくれるモノクロ映画です。

ある日曜日のお昼前。
14歳の少年フラマは、親友のモコとともに
外出する母親からピザの出前代を受け取り、留守番。
母親を送り出すと、ふたりは早速テレビゲームの態勢に。
大きなコップにコーラをなみなみと注ぐと、テレビの前に座り込む。

格闘ゲームで盛りあがる最中、玄関のベルが鳴る。
居留守を使おうとするが、客はやけにしつこい。
仕方なくフラマが出ると、隣室に住む16歳のリタだった。
ケーキを焼こうとしたら自宅のオーヴンの調子が悪い、
ついてはオーヴンを使わせてほしいとのこと。

母親が外出中だからと断るが、リタは帰ろうとしない。
数分だけのことだから、ウダウダ言わずに使わせろと言う。
断るのも面倒になったフラマは、どうぞご勝手にとリタを部屋へ上げる。
台所へ入ったリタはケーキを焼き始める。

さて、ゲーム再開、今まさに決着というときにブチッと停電。
毎度のことに嫌気がさしたフラマとモコは、ピザでも注文することに。
中年男の宅配係ウリセスがバイクを走らせ、8階まで階段を駆けあがる。
ぎりぎりセーフかと思いきや、フラマとモコは11秒の遅刻だと支払いを拒否。
ウリセスは金を受け取るまでは帰らないと言い張る。

こうして、アパートの一室に居合わせることになった4人。
登場するシーンの9割9分がアパートの一室。
登場する人物はほぼ上記の4人のみ。
つまり、少年2人、少女1人、オッサン1人。
フラマは両親が離婚を控え、リタは自分の誕生日を親に忘れ去られ、
ウリセスは動物学者を目指すも、現状はピザ宅配人。
そんな3人の中、悩み事の何もなさそうなモコの能天気ぶりがいい感じ。

日曜日の真っ昼間、要はヒマな4人が集まって交わされる会話、
出来事がゆる~く描かれ、和みます。
コカコーラ、ポテトチップス、ポルノ雑誌などの小道具も効果的。
リタが焼いたブラウニーはマリファナ入りで、
みんなが明るくラリる姿が可笑しい。オチも必見。

そのキスはどんな味?

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