南英世の 「くろねこ日記」

処世術

 

題名に惹かれて買ってしまった。題名はふざけているが、内容は至極全うである。

結論を簡単に言うと、「人の一生は時間もエネルギーも限られている。だから「アホ」と戦って浪費してはならない。自分が本当にしたいことと向き合って豊かな人生を送れ」というものである。

では、アホとはだれか?

① 足を引っ張る人

② いちゃもんを付ける人

③ 権力を振りかざす人

である。彼らはそうした行為により自分の価値をあげようとしている。そんな輩からはらわたが煮えくり返る思いをさせられても、決して相手にしてはならぬ。リベンジだの倍返しなど考えてはならぬ。

しかし、世の中にはアホを相手に戦って人生を無駄にしている人がたくさんいる。どんな人がアホと戦うか。それは次のような人々である。

① 正義感が強い人

② 自信にあふれる人

③ 責任感が強い人

④ プライドが高い人

⑤ おせっかいな人

要するに、正義感が強くて自分は正しいと思っている人が、相手を論破しようとするのである。根底に、世の中は正義が勝つ(勝つべき)と思っている。

しかし、勧善懲悪など世の中にはほとんど起こらない。アメリカでは優秀な弁護士を雇えば正義は金で買える。ロシアでは交通違反はワイロでもみ消せる。どんなに腹立たしいことも、世の中とは不条理なものだと思っていれば腹も立たない。

頭に来たら、相手に花を持たせていい気分になってもらえ。相手が攻撃してきたらやられたふりをすればいい。自分が本当にやりたいことにフォーカスすれば、アホにでも頭は下げられる。敵をこちらの味方にして、自分のために利用せよ。金持ち喧嘩せず。

アホを論破しても恨みを買うだけだ。人を動かすのは感情であって理屈ではない。相手の気持ちを見抜け。他人を恨むな。あなたが本当にしたいことは何か? 人生で一番大切なことは「忍耐力」だ。いやなことがあってもグッと受け止め、笑顔で「なるほど」と返せ。戦うべき相手はアホではない。自分自身である。

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