2012年1月17日。
あの忌まわしい阪神大震災から17年。
その年(1995)に生まれた子供も今年は17歳。
冒頭から話は脱線するが、
17歳を含む流行歌と言えば、
*尾崎豊さんの17歳の地図。
*南沙織さんの17歳。
♪伊代はまだ17だから~
と歌った、
*松本伊代さんのセンチメンタルジャーニー。
海の向こうでは、
*ジャニス・イアンの17才の頃。
が思い起こされる。
思春期を終え大人になる年頃に成長した
16歳~18歳の高校生たち。
被災地に生まれた彼等の記憶の中に、
震災(震動)の実体験はないのだろう。
2011年1月17日。
私はそれまでの震災への思いを纏め綴った文書を作った。
『阪神・淡路大震災から16年:地震と防災の考察』
→ http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/d/20110117
今日(きょう)私は“それ以上の文書”を文字にする力はない。
と言うより『地震と防災の考察』は、
私の文書ながら地震災害における私のバイブルになっている。
その記事の中から、
文中の〝通信に関する部分〟を一部再記載する。
<緊急地震速報システムと携帯電話の活用>
〝10年以上も前になると思うが鎌倉に旅行した折に、
高徳院の大仏(鎌倉大仏:国宝)を拝観して知ったのだが、
建立当時は奈良大仏同様に“木造の大仏殿”があったそうだ。
しかし室町時代に起きた大地震による津波で、
大仏殿が海に流され同時に寺も流され長く廃寺となっていた。
それ以来ずっと露座(雨ざらし)のままで、
現在の御姿を留めている。
この地震は明応7年8月25日(1498年)の、
『明応・東海地震』と呼ばれ、
紀伊半島から房総半島にかけて大きな揺れがあった。
この地震では特に津波の被害が大きく、
*現:静岡県周辺で26,000人、
*現:三重県周辺でも15,000人
以上が溺死したと伝えられ、
鎌倉での溺死者だけでも200人に上ったとされる、
南海トラフ沿いの巨大地震だった。
この地震のマグニチュードは8.2~8.4と推測。
この話を知った後に江ノ島界隈を歩きながら、
真夏の晴天日。
多くの家族連れで賑わう海岸線に大津波が襲う時、
海岸線に到達する地震波(揺れ)のタイム・ラグ。
“津波到達の時間においての時間短縮と伝達方法”
を考えるに至っては、
津波警報とサイレンしか方法はないと感じた。
これまでもテレビで何度か地震の折に津波警報が出され、
警察官の方や自治体の方々が口頭で、
海岸から離れるようにとの伝達をしている映像を見ているが、
“津波の恐怖が想定されていない行動”
として(私の)目にうつった。
鎌倉の大仏が当時どの位置にあったのか特定できないが
“大仏殿を呑み込む波”は“スマトラ島沖地震”
の映像を凌ぐ凄絶を想像させる。
これまで津波の伝達は、
テレビ・ラジオや専用の通信機器しかなかったが現在では、
メールによる「緊急地震速報」の伝達が試み始められている。
私の願いは通信技術だけではなく機器メーカーが率先して、
地震対策に乗り出して欲しいと言うことだ。
行方不明者を想定し携帯電話が発信する微動な電波で、
消防や自衛隊等の捜索される方々が、
人の位置を確認できるシステムや
すべての携帯電話操作に割り込むことが可能な、
災害警報システム。
*その機能は大雨災害や土砂災害&雪崩等にも有効。
気象庁の海上津波警報と同時に、
全ての携帯電話に発信電波を飛ばし、
瞬時に割り込む形で非常事態地域に連絡音。
プレート地震と津波の恐怖。
私達は阪神大地震で都市型地震の恐怖を認識し、
スマトラ島沖地震で大津波の怖さを知った。
それは映像技術の発達がもたらした“知の恩恵”である。
怖さを知れば本腰になれる。
携帯電話機能の発達は人命を救う。〟
実はこの文書の原文は2008年の6月16日に、
当ブログで記事にした文書、
『緊急地震速報と携帯電話:危機管理・未来への期待』
が土台となっている。
→ http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/d/20080616
東日本大震災の悲劇の折には何度も何度も、
『阪神・淡路大震災から16年:地震と防災の考察』
を読み返し、
自分の考えは間違っていないかと言い聞かせた。
今夜は2008年から3年半後の通信技術を学び、
新たな防災と通信の役割を拙文ながら文字にしたい。
2008年に文字を読み返すと、
〝メールによる「緊急地震速報」の伝達が試み始められた〟
と記され現実的に2011年の東日本大震災では、
『緊急地震速報』が至る場所で鳴り響いた。
地震予測(規模・位置)の精度はまだまだだが、
試みとして大きな進歩があったと感じる。
2008年の文中では上記とは別に、
〝携帯電話には大音量で緊急音を出せる機能を備えて欲しい。
この機能は先日の四川大地震で1人の女性が生き埋めになり、
人の気配を感じるまで大声を出さず体力を温存していたが、
人の声が聞こえると同時にありったけの大声を出し、
気付いてもらえたとの証言がヒントになっている。
それは大声を出せないでいる個人(個体差や衰退状況)が、
危険を周囲に伝える機能と考えれば理解しやすい。
この携帯電話の“危機伝達音量機能”は、
痴漢行為や迷惑行為等の犯罪抑止にも有効と考えられ、
メーカー各社は妙案を検討していただきたい。〟
とも文字にしており、
現実的に子供たちに防犯ベルを持たせる試みも、
福井県では率先して取り組まれているようだ。
→ http://www.fmfukui.jp/safety/bell/
当ブログでは今年に入り、
Apple製の通信技術の話題に時間を割いている。
頭で理解している現実と使用して習得した現実。
米国発の通信技術のアイディアには、
只々驚かされることばかりだ。
2008年に私が文字にした近未来は達成された。
それでは次の近未来を語ろう。
それも今ある技術で直ぐにでも可能な未来だ。
<本題:防災&防犯と通信の未来像>
Apple製品で試みられる通信手段は、
*電話機能+メール機能+ネット通信。
独自の機能としてWi-Fi通信による、
*テレビ電話+ボイス・メール+iMessqge。
さらに精度の高い、
*位置情報サービス+クラウド(情報の共有)。
等が装備され位置情報サービスは、
ナビゲーションの携帯版であるが、
*経路検索、ピン・ドロップ、渋滞情報、紛失操作
の機能が充実している。
Apple製品を直(じか)に経験して、
防災・防犯を考える上で何が有効か?
私なりの所感を手短に文字にしたい。
大地震の折、
一般庶民はどのような行動をとるか?
・先ず自身の完全確保。
・次に家族の安否確認。
その確認は、
・親戚、友人・知人、取引先への連絡。
と拡大する。
狭範囲の直下型地震と、
広範囲の巨大地震でも事情は違う。
もし、
阪神大震災が午後3時に起きていた場合と、
東日本大震災が午前5時に起きていた場合。
*その想定は全く異なった被害となるだろう。
災害時に通信機能が活躍する条件として、
通信インフラの安定(回線の確保)は、
言うまでもなく国家の体系である。
*通信の確保は企業の責任だけでなく、
国家・行政の姿勢・体質が問われる課題。
通信の確保なしにありえない絵空事。
Apple製のiPad2(アイパッド2)に関し、
先日興味深い新聞記事を読んだ。
『iPadの位置情報で盗んだ少年を逮捕』
では、
鞄の中にあったiPadによって御用となった。
とあり、
詳細は
鞄を盗まれた持ち主がiPhoneを持つ知人と、
iPadが発信する位置情報を頼りに捜索し、
鞄を持った少年の位置を突き止め、
警察署員と一帯を捜索し路上で少年を逮捕した。
が現実に可能となった今日の通信技術だ。
私が持つ安価のiPod(touch)でも、
設定画面から位置情報サービスをタップし、
“iPodを探す”をONに設定すれば準備完了。
*Apple→ http://itunes.apple.com/jp/app/id376101648?mt=8
位置情報確認の機能としては、
小松製作所の製品に組み込まれている事例を耳にするが、
Apple製の安価な通信機器に設定されることへの驚き。
さらに実際に、
そのシステムで盗難品が持ち主の手に戻り、
盗難者逮捕の報道はサービスが有効であることを示した。
さらにAppleの最新機能としてのiCloud(アイクラウド)では、
一つの機器の設定が自動的にすべての所持アイテムに転送。
*Apple→ http://www.apple.com/jp/icloud/features/
それが持つ意味を少し視点を変えてみれば、
“建物の中に取り残された人の居場所”
や、
“バラバラになった家族の所在”
が瞬時でわかることを意味しないか?
*勿論そのためのシステムの変更は必要だろうし、
位置情報サービスとプライバシーの問題も課題。
兎にも角にもApple製品はイメージの宝庫で、
ボイス・メールは文字入力の時間の惜しい時に便利だし、
*ボイス・メモのファイルを添えつけてメールで送信。
経路検索は世界中のどこでも自宅への順路を知らせてくれるし、
ピン・ドロップは災害時の避難場所の情報ツールとして有望。
*非常事態時に最寄りの避難所の位置を自動発信が望ましい。
また東日本大震災の際にで最も役立つ情報とされた、
NHKラジオは各社ダウンロード・アプリに存在。
*Apple→ http://itunes.apple.com/jp/app//id473937342?mt=8
*Android → https://market.android.com/details?id=jp.nhk.netradio
私のイメージにある、
都市型大地震&東海~南海沖の巨大地震。
発生時の命を守るに必要な“緊急地震速報の精度”の向上。
次に大事な倒壊住居等の生命保護に通じる位置情報の発信。
さらに、
人々の心の不安を取り除く家族の安否を探る通信回線の維持。
東日本大震災で大混乱をきたした通信の乱れ。
新しい通信ツールの利用もインフラありきが大前提。
前持った災害規模の予測と備えの確保。
それは国家の体系に相違ない。
災害時の通信について、興味深く読ませて頂きました。
あの震災時、津波被害が大きかった石巻市に住む両親とは5日以上連絡が取れませんでした。
両親が避難した山はdocomoが全く繋がらず、災害ダイヤルもメールもダメだったそうで・・・。
逆に、私の住む地域ではソフトバンクが全くダメでしたが。
安否確認が取れないというのは本当に不安ですね。
年配の方でも、またあのような状況下でも簡単に使えるようなシステムを期待したいです。
5年前の明日(3月25日)に能登半島沖で震度6強の地震がありました。
私の住む地域は石川県の南部なので震度4程度の揺れ。
勿論停電もなく発生当初は通じた電話もNHKで特番編成になったとたんに電話回線はパンク。
約2~3時間ほどは一般回線も携帯電話も不通の状態で、
携帯画面は通話不可の表示とメールの発信もできず。
それで実験的に自宅の電話(+IP電話)と会社の電話と携帯電話と自分のパソコンで通信状態を確認。
安否は夕方に富山県西北部の親戚に電話をした程度でした。
その時に感じたPC回線(ADSL)の安定性は問題なく遠方とのメール通信が可能でした。
さらに当時はまだ少なかった光回線の膨大な情報量。
*****
私が非常通信に期待しているWiFi回線の確保。
停電になっても使用できるよう公衆ルーターにバッテリー機能をつけたり、
家庭用電話を電池対応にしたり(黒電話は停電時でも通話が可能)と、
とにかく電気の確保(停電の回避)が何よりも先決。
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特に人口集中地帯での地震と通信の役割。
そんなことを思いながら文書にしました。
コメントありがとうございます。
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