随所随縁

所に随(したが)い、縁に随い、時に随い、想いに随い、書き留めていきたい。

中華料理食べ放題→10数年ぶりのJAZZ喫茶「エオンタ」

2005-05-14 22:32:31 | 信州・松本

松本市内で、大いに中華料理を食べたい気分になったときには、「ホテルモンターニュ松本」内にあるレストラン「ぎんが」の「オーダーバイキング」がおすすめです。ただの中華バイキングならいろいろありますが、メニューが限定され、大皿に盛られた料理を、いちいち自分で取りにいかなければならず、しかもなかなか出来たてを食べられないのが欠点です。その点、こちらの「オーダーバイキング」は、前菜から点心、野菜、海鮮、肉料理、ご飯・麺からデザートまで、80種類近いメニューの中からオーダーでき、全て出来たてのあつあつを食べることができます。しかもメインのメニューのほかに、「季節のメニュー」もあって、(まあ、季節の旬の素材を使った料理ではなく、単に季節替わりメニューというだけですが)変化をつけています。また、一人前の量も多すぎず、沢山の種類を少しずつ食べるには最適だと思います。
とはいえ、前菜からスープ、海鮮料理、肉料理などオーダーして、一時間も食べ続けると、満腹ではち切れそうになります。最後にデザートの「タピオカミルク」で締めて店を出ました。これで一人1900円。アルコール類は別料金ですが、(ウーロン茶等は無料)かなりお得だと思います。

腹ごなしに松本市内を散歩しつつ、高校生のころによく通ったJAZZ喫茶「エオンタ」に10数年ぶりくらいに行く気になりました。前にこのブログでも書きましたが、今まででいちばん多く聴いた、チックコリアの名曲「SPAIN」の元のCDなりLPのタイトルや演奏者を知りたかったからです。きっと「エオンタ」のマスターなら、すぐ教えてくれるに違いないと思いました。ちょっとどきどきしたのですが、思い切って入ってみると、あの時と変わらず狭くて薄暗い店内に、大音量のJAZZが流れていました。内装が少しすっきりして、昔あったミシン台のテーブルがなくなり、椅子が新しくなっていました。十数年たっても、全く歳をとっていないように見えるマスターに思い切って尋ねてみると、あっさりとそのLPを持ってきてくれました。

それは、Peter Herbolzheimer (ペーター・ハーボルツァイマー)All Star Big Bandの2枚組LP「JAZZ GALA CONCERT79」。あの「SPAIN」はC面(2枚目のA面)の1曲目でした。マスターの話ではLPは絶盤、一次CDで復刻されたようですが、今では入手困難とのこと、長年の疑問は解消されましたが、手に入れるのは難しそうです。ご厚意でそのLPをかけていただきました。十数年ぶりにエオンタで、あの「SPAIN」を大音量で聴きながら、カクテルなぞを飲んでいると、月並みですが、正に至福の時を過ごしていることを実感しました。周りのお客さんも、カップルや友人同士で小声で会話をしながら、あるいはカウンターにひとり座り、本を読みながら、あるいは体でリズムを取りながらJAZZを聴く人があり、様々ですが、みな、この店の雰囲気に溶け込んでいて、それぞれに、この店に流れる時間を過ごしているようでした。やはり「エオンタ」は「別世界」でした。