随所随縁

所に随(したが)い、縁に随い、時に随い、想いに随い、書き留めていきたい。

婦人服展示即売(本番)

2005-10-30 21:20:11 | 仕事・ひと

土曜日・日曜日は、地域の収穫祭でした。私の勤める会社では、毎年この収穫祭に出店し、婦人服の展示即売を行っています。お祭りは9:00からですが、早めに会場に入って準備をしました。販売員はベテラン社員と私の2名。私はこちらの分野はまだ新人レベルのため、お客様に商品やお釣りを渡したり、鏡を持っていったりといった役割に徹することにしました。

ベテラン社員は、この道十数年ですし、ターゲットの顧客層と同世代の女性のため、セールストークはお手のもので、脇で眺めていても勉強になります。お客さんが来て、ちょっと商品を手に取ると、すかさず寄っていって「あら奥さんその柄お似合いですよ」「今お召しのパンツと良く合ってらっしゃるわ」「このジャケットとこう合わせると素敵でしょ」などという台詞が次々と出てきます。うーん、さすが。私は、客の立場としては「店員は話しかけませんので、ごゆっくりお選びください」という店の方が落ち着くタイプで、まして「あら素敵、お客さんスリムだからお似合い」などと言われると居心地が悪くなって退散するくらいですが、女性の方は、店員や友達とおしゃべりしながら買い物をするのが楽しいのかもしれません。

まあ、これくらいは販売員の基本かもしれませんが、どうも私はその能力すらなさそうです。特に似たような柄の商品を3つくらい選んで、体に合わせながら、「うーん、どれがいいかしら」と悩んでいるお客さんに対して、①お客様が、「どれがいい」と言って欲しいのか分からない。②3つのうちから、きちんとした理由をつけてどれかをお薦めすることができない。③ ①②ができたとしても、お客様に買ってもらうための「決め台詞(殺し文句)」が言えない。・・・といろいろありますが、結局「・・・・」となってしまいます。こういうことは、やはり場数を踏まないといけないのかもしれません。もう少し女性と一緒に買い物をして、「どれがいい?」と言われたら「どれも同じだよ」などと言わないよう、訓練しなければ・・・・

地域の収穫祭に来るお客様はお互いに隣近所、知り合いが多いということもありますが、当社のベテラン社員は、上記のケースの場合、①②③は全てクリアした上で、さらに周りのお客様を捕まえて、「ねね、奥さん、こちらの奥さん悩んでらっしゃるけど、この柄が素敵だと思いません?」などと周りを巻き込んでいました。そんなこんなで、あらゆる手管?を尽くして、お客様に買っていただくのですが、すごいのはその後。お金を受け取って商品とお釣りを渡し、「ありがとうございました。」と言った直後に「で奥さんこちらのセーターはどうです?」と、高級品の方に連れて行き、また、今までの手管を繰り返していました。うーむ、お金を受け取る前に「アップルパイはいかがですか?」はどこのマニュアルにも載っていますが、お釣りを渡した直後に別の商品を薦めるのは素晴らしい。もしかしたら、2000円程度の買い物に、一万円札を出すようなお客様は、少なくとも1万円くらいは買うつもりがあるのかもしれません。

そして思惑通り数千円の商品を買っていただき、今度こそ出口へお見送りしたさい、お客様が出口の脇にあるマネキンにちょっと視線を向けたら、すかさず「奥さんこちらのシャツはここに置いてあるの、見ていって」などと引き戻して、さらにお買いあげ。ここまで来ると開いた口がふさがらないというか、何と言うか・・・。

だまっていれば、ちらちら見て、あっさり帰ってしまうかもしれないお客様を、3度まで財布を開かせる、というのは並大抵のことではないと思います。結果として、昨年の収穫祭よりも大幅に売り上げを伸ばすことができました。そして、私としてもいい勉強になりました。


婦人服展示即売(搬入)

2005-10-28 23:08:05 | 仕事・ひと

この時期は、各地域で「収穫祭」が行われます。スーパー前の駐車場や、ホールなどを貸し切りにして、屋台や出店が並び、コンサートや展示・イベントなどが行われます。私の勤める会社では、毎年こちらのお祭りに出店し、婦人服などを販売しています。お祭りは土、日の二日間なので、今日は、お祭りの会場に商品を持ち込みました。我が社の店は、建物の2階、しかもエレベーター・エスカレーターなし。高齢のお客さんも多いのに、階段を上ってもらわなくてはならないという不利な位置です。

作戦としては、入り口そばに特売コーナーを設て、「全て半額」でお客さんを呼び込み、奥の方の高級品の方へ誘い込もうというものです。特売コーナーといえど、やはりある程度の商品は用意しなくてはなりませんし、高級品も(あまり売れないのですが)沢山見せなくてはなりません。お客さんの好みやサイズの関係もあるので、持ち込む商品はかなりの物量となります。バンに商品を詰め込めるだけ詰め込んで出発。会場は松本市と長野市の中間にある麻績村です。山道をあえぎながら上ると、天気も良くて紅葉もちらほら、格好のドライブ日よりでした。

お祭り会場では、すでに屋台やテントの設営などが行われており、お祭り気分になっていました。雰囲気としても、なにやら高校の文化祭の準備期間を思い出させました。商品を詰め込んだ段ボールやマネキン、ハンガーなどを階段で2階へ運び上げるのはなかなか大変でしたが、一通り商品を並べると、なんとなく展示即売場らしくなってきました。さらに目玉商品を選んでマネキンに着せたり、壁にかけたりしていると、ちょっとブティックの店長気分になれます。2時間ほどで搬入を終えて、次の会場へ向かいました。明日は9時から開店。どうか沢山売れますように。

今週のNEWSWEEK誌より~靖国反日のまぼろし

2005-10-27 21:12:44 | NEWSWEEK日本版



今週のNEWSWEEK(日本版)の表紙は「靖国反日のまぼろし~メディアが伝える「アジアの怒り」は虚像にすぎない」でした。今回の小泉総理の靖国神社参拝で韓国と中国の怒りが爆発、というイメージは「虚像」である、との内容になっています。今回は前回の時のような大規模な反日デモが発生していないのは、これは「靖国疲れ」の空気の現れであるとしています。

このへんの感じで思い出すのが、東西冷戦時代ですが、冷戦開始当初からキューバ危機のあたりまでは、いつ世界大戦になるか、という緊張感がありましたが、冷戦後半になると、マスコミ報道上での非難合戦程度になってきたことです。私自身も、新聞を読んでいて、片方の陣営が何かすると、条件反射的に、もう一方の陣営の政府なり、政府系機関誌なり、放送局なりが非難声明を発表する、といったイメージがあります。今回の靖国神社参拝でも、あらかじめ非難声明の原稿ができていて、それを発表した、という感じがあります。

冷戦時であれ、いかなる時代であれ、テーブルの上では非難合戦を繰り広げていても、テーブルの下では手を握る(あるいはその逆)、というのが「外交」であると思っています。マスコミ報道だけを聞いている庶民には、「全ての近隣国と外交問題を抱え、日本は孤立」している、とのイメージを持ってしまいますが、それは正しくないと思われます。独立国どうしで、「両国間の懸案は全くなく、首脳会議では両首脳が仲良くキャッチボール」などという関係はあり得ないわけで、本当にそうだとしたら、その両国は、「宗主国と属国」になってしまいます。

最近の「反日デモ」などを見ていると、デモの目的は何であれ、あの「パワー」のすごさを感じています。日本があのくらいのパワーでデモをしたのはいつが最後だろうか、などと考えてしまいます。これは日本人が成熟したのか、おとなしくなってしまったのか、わかりませんが、あの反日デモに対抗して嫌韓・嫌中デモなどが起きなかったのは良かったと思っています。

このほかに気になった記事としては、「鳥インフルエンザ」関連の記事でした。前回のSARSは「飛行機による感染拡大」でしたが、今回は「渡り鳥」が原因となっているようです。どちらにしても、あっというまに世界中に感染が拡大する可能性があり、早くも世界各国が厳戒態勢に入っているようです。いまのところ、ヒトからヒトへの感染はないようですが、もし、感染できるように変異したら、かなり危険な事態になるようです。しかし、ちかごろは異常気象や地震・災害が立て続けに起きるように感じるのですが、気のせいだろうか、そのたびに詳細に報道されるため、意識が過敏になっているのだろうか。

ホテル翔峰にて

2005-10-24 23:14:57 | Weblog

本日は、松本の老舗企業の取引先企業の親睦団体の総会があり、そちらに参加しました。会場は松本の美ヶ原温泉にあるホテル翔峰でした。

従来は、取引先が固定されていて、取引先企業間の結束が固く、このような親睦団体の活動も活発であっただろうと思われます。しかし、現在では「ケイレツ」も解体し、価格競争も激しくなり、世界中の企業と取引ができるようになり、活動が低調になるのは避けられない状況にあるようです。この総会でも、参加者が減少傾向にある「ゴルフ大会」や「ボウリング大会」などの行事を縮小し、会費も引き下げるとの提案が出され、可決されました。

総会終了後は、講師に「前衆議院議員」を招いての講演会でした。あの郵政民営化に反対し、自民党の公認を得られなかったため、出馬を辞退した方で、タイトルはずばり「9.11選挙」についてでした。内輪の講演会でもあり、講師も票を気にせずにしゃべることができる立場になった、ということもあり、ざっくばらんな?講演を聴くことができました。

おもしろかった話題のひとつが、「小泉総理のマスコミ対応の巧さ」の話でした。小泉総理は、われわれ庶民が「歯切れのよい単純なメッセージ」「繰り返しのメッセージ」を好むことを理解している、とのことで、それがあまりに徹底していたため、逆にテレビに出演したある議員が「この法案は欠点だらけでとても賛成できないが、郵政の民営化については基本的には賛成している・・・」などと歯切れの悪い?発言をしていると、キャスターまでが「ごちゃごちゃ言ってないで、あなたは民営化に賛成なのか反対なのか」とつっこむほどでした。

もうひとつの例として、例の「適切に判断します」発言を挙げていました。講師の経験でも、どうやら「新聞記者は『必ず』自分の発言の趣旨を取り違えて報道する」ようで、私も、取材を受けたことがある人が、よく「俺はあんなことは言っていないのに、言ったかのように報道された」と憤慨しているのを聞きます。これは「編集の詐術」というべきもので、人の発言の中から、都合のよいキーワードを拾い、不都合なキーワードを隠してうまくつなげれば、発言の趣旨をどのようにも取り違えて報道できる、ということです。もちろん、当人の発言のキーワードを拾っているのですから、完全に「ウソ」を報道しているわけではありません。それに対して小泉総理は、何度聞かれても「適切に判断します」のようにワンフレーズでしか答えないので、マスコミも「編集の詐術」を使えない、そこが巧い、ということになります。

日本は民主主義社会なのですから、政治家としては、国民にわかりやすいメッセージを送る才能も必要になります。ただし、これは一流の政治家の「必要条件(備えていなければならないもの)」であって「十分条件(資格)」ではないと思っています。政治はワンフレーズのメッセージで済むほど単純ではなくなものではありません。郵政民営化法案については、私も不勉強にて詳しく知らないのですが、案外歯切れの悪い発言の方が「真実」なのではないかと感じています。その辺の、複雑で、歯切れの悪い部分にも十分に配慮した上で行動し、国民にはわかりやすいメッセージを送ることができる政治家がいれば、「劇場型政治」などと揶揄されようと、日本はさらに良い国になるのではないかと思います。

今週のNEWSWEEK誌より~世界が尊敬する日本人

2005-10-21 22:10:16 | NEWSWEEK日本版



今週のNEWSWEEK(日本版)の表紙は「世界が尊敬する日本人100」でした。「世界の●●」と呼ばれる日本人も少なからずいますが、100人も挙げるのは、なかなか難しそうです。記事では「国境と文化の壁を超えて輝く天才・鬼才・異才」とありますが、どんな人が「世界」で評価されているのかちょっと興味がありました。日本人初のNBAプレーヤーや日本人初の大リーガーと並んで、「ジョン万次郎」や「上杉鷹山」、「イッセー尾形」などがピックアップされていて、何やらとまどいますが、100人もピックアップするとなると、いろいろ苦労があるかもしれません。「ジョン万次郎」や「上杉鷹山」なんて、日本人ですら知っている人の方が少なそうな感じです。

また、記事の中にもありましたが、「日本人初の●●」というのを単純に喜ぶ時代は、とうに過ぎ去った感じがします。また、「異国で日の丸を背負って孤軍奮闘」ということもなくなりつつあります。ごく自然に自分の活動の場を海外に求め、やりたいことをやって、特に「日本人だから」というわけでもなくて現地の人々に尊敬される、という雰囲気になっているのを感じています。

日本史上の人物としてあげられたのが「紫式部」「徳川家康」「小泉八雲」「坂本龍馬」「ジョン万次郎」「葛飾北斎」「千利休」などですが、当然尊敬されても良いと思われる「聖徳太子」「源頼朝」「織田信長」あたりの有名どころはランクインしていませんでした。当たり前すぎて今更、というところなのでしょうが、世界の人々が、日本史の人物をどのように評価しているかは、興味があるところです。

やはり、「世界で尊敬される分野」というのは「芸術家・学者」関係が多いようです。確かにこの分野こそは、真に実力が問われる分野で、人種・国籍などの障壁が最も少ない分野だろうと思われます。「スポーツ選手」も同様です。

予想通りというか、あまりに「通」の世界なのか、世界で尊敬される日本の政治家が少ないのは残念なことです。100人のうち、小泉総理と鈴木宗男議員の2人だけでした。「経済大国だけど政治小国」などと言われて40年近く経つのですが、まだこの状況は打破できていないようです。このへんに、なんとなく世界の人々とわれわれ日本人が「政治家」というものに抱くイメージにギャップがあるような気がしています。また「実業家」も少なく、「マツシタ」「ホンダ」「ソニー」などの「伝説の創業者」はもちろん、最近の「IT起業家」もランクインなしでした。「伝説の創業者」も、「当たり前すぎて・・」のクチかもしれませんが、日本の「IT起業家」はまだ、世界に影響を与えるまでには至っていないのかもしれません。

「その他?」部門では、「ゴジラ(怪獣)」および「ドラえもん」がランクイン。このへんは妥当な結果かもしれませんが、この2つのテーマパークが今もってできないのは不思議です。どちらもディズニーランドに負けないくらいのファンタジアがあるキャラクターだと思うのですが、なぜなのだろうか。何か理由があるのかもしれません。どんなテーマであれ、ランキング番組や記事は見ていておもしろいですし、いろいろと考えさせるものだと思いました。

松本法人会青年部 創立30周年記念式典

2005-10-18 21:12:50 | Weblog

本日は、私が所属する松本法人会青年部の創立30周年記念式典が行われました。場所はホテルブエナビスタ。青年部では30周年の記念事業として、松本法人会のホームページのリニューアルを行い、式典ではその披露を行いました。今や、ネットショッピングなどは珍しくもありませんが、法人会のような、公共的な団体における、ホームページのあり方や位置づけについては、リニューアル事業に参加して、大変勉強になりました。

式典の後は、柔道全日本監督の斉藤仁先生を招いての記念講演会。こちらは、法人会の会員だけでなく、一般の方々にも参加していただきました。斉藤さんは、ロサンゼルス、ソウルオリンピックの金メダリスト、そして監督としてもアテネオリンピックでのメダルラッシュを実現するなど、「成功者」というイメージが強かったのですが、講演を聴くと、決して成功だけではなく、数々の挫折や試練を乗り越えてこられたことがわかりました。そして斉藤選手のキャラクターそのままの「熱い」講演を聴いて、感動しましたし、元気づけられたような気がしました。

エピソードのひとつに、監督・指導者として、柔道選手の「茶髪」をどうしたらよいか悩んだ、というものがあり、おもしろかったです。「柔道は武道だから、茶髪はそぐわない」「茶髪も選手の個性、それをつぶしてはならない」と両方の意見がありましたが、とりあえず「個性重視」にしたそうです。柔道は日本のお家芸とよばれ、金メダルで当たり前、という雰囲気があるためか、選手も監督も相当のプレッシャーを受けるのですが、ある大会の前、ある選手は茶髪というより赤髪にし、ある選手はモヒカンにし、そしてある選手は坊主頭にしたそうですが、結局金メダルをとったのは坊主頭の選手で、赤髪、モヒカンは負けてしまったそうです。結果が全ての世界において、個性重視もよいのですが、プレッシャーに向き合ったときに、武道としての柔道の基本に立ち返った選手と、プレッシャーから逃れようとして赤髪にした選手とではやはり結果も違ってくるのだと思いました。

講演会の後は、懇親会ですが、普段の会合ではなかなか会えない、塩尻や安曇野のメンバーとも会い、交流を深めることができました。高校卒業以来十数年ぶりに会えた友人もおり、楽しい飲み会となりました。

懇親会が終わったのは6時半ころ。それから、昔ながらの焼鳥屋さんに行き、焼き鳥と焼酎を飲んで、カラオケスナックへ行き、最後にラーメンで締めて、帰宅したのは12時前。今日もよく飲みました。

新潟出張

2005-10-14 23:22:42 | 仕事・ひと

本日は、私が勤める会社の取引先の受発注システムの説明会に参加しました。場所は新潟市。松本から中央道~上信越道~北陸道を経由して新潟市まで、車で片道3時間。新潟県と長野県は「信越地方」などと言われ、お隣の県ではありますが、このように時間がかかってしまうので、同一地域、という感覚があまりありません。鉄道だと、これよりさらにひどく、篠ノ井線~信越本線を経由すると片道5時間。13:30からの会議に出席するのに、松本発6:55、そして帰りは松本着22:50と、一日がかりとなってしまいます。鉄道は東京中心のシステムとなっていることがよく分かります。

それでも、高速道路は空いていて、姨捨SA付近から長野盆地を一望したり、米山SA付近の日本海を眺めながら、気持ちよくドライブして、新潟西ICの手前の黒埼SAで昼食。お土産屋を覗くと、棚いっぱいに「老舗・柿の種」「元祖・柿の種」など色とりどりの「柿の種」がおかれていました。この辺の名物だったのか。知らなかった・・・。さっそく土産に「手造りでずうっと前から これからもずうっと 大粒 柿の種」を購入。レジへ行くと、柿の種をなんと1万円以上買い込んでいるお客さんがいました。結構有名なんだ。知らなかった・・・。

こちらの取引先も、全国組織ですが、いろいろと複雑な合併や統合をしているため、事務処理のルールがばらばらで、伝票も何種類も使い分けないといけない状態でしたが、いよいよ、物品購入システムを統合をするそうで、その説明会が実施されました。われわれ納入業者側は、Webを使って受発注や出荷報告等が行えるシステムで、まあ、カッコイイ言葉を使えば、取引先と納入業者間で受発注情報を共有する一種のサプライチェーン・マネージメント・システムといえます。

取引先の担当の方から、新しいシステムの説明が行われましたが、われわれ納入業者側も、電話やFAXで注文を受けて、手書き伝票を作成していたところが多く、Webシステムで・・・といわれても、何をどうすれば良いのか、まだイメージが湧かない、といった雰囲気が漂っていました。たとえば、このソフトを稼働させるパソコンの推奨スペック(pentiumⅢ ●MHz以上、メモリ●MB以上、HDD●GB以上、LANインタフェース・・)が表にまとめられていました。少しパソコンのことを知っている人が見れば、「3~4年前以降に買ったパソコンであれば、充分このソフトは動きますよ」と言っているに過ぎないのですが、「電気屋さんに行って、この表を見せれば、該当するパソコンを売って貰えるのか」という問い合わせがあったようで、まだまだ、FAX・手書き伝票に馴染んでいる人にとって、新システムは十分に理解されていないようです。しかし、来年の4月から運用を開始するとのことで、あんまりのんびりもしていられません。

今回のシステムは、ユーザ側のインターフェースがWebで、機能も限定されているため、既存のパソコン、インターネット環境で構築でき、ソフトウェアの使用料が不要ということで、ほとんどコストをかけずに構築できるのがありがたいところです。ただ、新しいシステムに習熟するには、かなり苦労しそうです。

今週のNEWSWEEK誌より~世界の大学

2005-10-13 21:53:37 | NEWSWEEK日本版



今週のNEWSWEEK(日本版)の表紙は「ぜんぶわかる世界の大学~国境なき学生争奪戦が始まった」でした。現在、留学希望の学生は世界で200万人おり、留学ビジネスは巨大なマーケットになっているようです。各国の大学は学生獲得に懸命で、その様子をレポートしています。留学生が一番多いのはもちろんアメリカですが、6大留学国というのがあり、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、オーストラリア、日本で留学生の70%以上を受け入れています。

留学といえば、まだまだ、敷居が高いイメージがありますが、巨大マーケットに成長するだけあって、大学の側も知名度だけに頼らず、「マーケティング」に力を入れ始めているようです。また、留学生側も「アメリカの○○大学卒業」という肩書きだけで満足せず、自分の学びたいことを、最高の環境で学びたい、という意識で留学先を選択する傾向があるようです。ということでやっぱりこんな記事が出てきました。「遊園地大学へいらっしゃい~学生確保のために寮や施設を一新する『ゴージャス戦争』が止まらない」。記事の内容は、このタイトルを見れば想像がつく内容で、「象牙の塔」といわれた大学でもこうなると、とても「資本主義的」です。

思わず、「私が学生だった頃は・・・」などと愚痴りたくなりますが、私の通った学校も、キャンパスに美術館やボウリング場やゴルフの練習場があって、当時はめずらしがられたほどですから、案外流行を先取りしていたのかもしれません。日本では、まだまだ有名大学指向が強いのですが、地方にも最新の設備や独自の教育方針をもつ大学が次々に誕生しています。大学が沢山できると、「大学生の質の低下」が言われますが、どちらかというと、「大学教育の質」が変わったというべきでしょう。もはや大学は、全国の一握りの秀才を集めてエリート教育を行う機関ではなくなってきています。今後、さらに社会人や高齢者が通い始めるようになれば、「大学生」の意味も変わってくるかもしれません。

キャンパスの「ゴージャス化」のほかに、「ハイテク化」の記事もありました。新入生全員にiPodを配布したり、キャンパス内のワイヤレスLANを完備し、履修申請からレポート提出、連絡は全てオンラインで実施したりとさまざまです。さらに、教授の評価を知るなら「レート・マイ・プロフェッサー・ドットコム」に、デート相手を捜すなら「キャンパス・マッチ・ドットコム」にアクセスすればOK。さらにオンライン化により学生のレポートにも盗作が増えており、その対策に悩む教授のために、学生のレポートとこれまでに発表された文書との類似点を見つけだすサイト、「ターン・イット・イン・ドットコム」まであるほどです。このへんの記事を読むと、ハイテク化したとはいえ、今も昔もやっていることはあまり変わらないな、と微笑ましさを感じます。

カタログ撮影について

2005-10-12 21:59:18 | 仕事・ひと

本日は、2006年の春夏もの婦人服のカタログ写真撮影に参加しました。モデルさんはベテランのRさんとモデル歴2年ほどのSさんの2名でした。お話をうかがうと、ベテランのRさんはカタログのモデルだけでなく、TVのCMや番組にも出演されたとのことでした。TVのバラエティー番組などで、レポーターが全国各地に旅行し、浴衣を着て美味しい物を食べ「おいし~」などとしゃべるシーンは見飽きるほど見てきましたが、一般庶民としての感想は「美味しい物たべて『おいし~』というだけでお金が貰えて、いろいろな所に行けるなんてうらやましい」くらいしかありませんでした。

ど素人の私も、モデルのまねごとをしてみて、「モデル業」の大変さが身にしみました。大勢の人に見つめられ、レンズが向けられると、すっかりあがってしまいます。カメラマンに「右手を少しあげて少し左を向いて」などと言われると、アタマが真っ白になってしまい、左手をあげちゃったりしています。そして、表情。われわれが写真を撮るときに「はい、笑って~」と言われて見せる「笑顔」とカタログ撮影の時のプロの「笑顔」は全くの別物です。前者の「笑顔」は、感情を自分なりに表現したもの(あるいはそのときの表情をまねたもの)ですが、後者の「笑顔」は、何度も鏡を見つめながら、顔の筋肉を完全にコントロールして作り出したものです。そしてシャッターが切られる瞬間に、条件反射でコントロールして作り出すものです。

カタログ撮影の場合は、本職のモデルさんといえど、シャッターが下りた瞬間だけの「笑顔」で、撮影が終われば、普通の女性の表情に戻ります。また、撮影する婦人服にシワがよらず、綺麗に写るように、カメラに写らない背中の部分は何カ所もクリップ止めしたりしています。パンツなどは、近頃のモデルさんは脚が長いので、つんつるてんにならないよう、ずりさげて穿いてもらったりしています(もちろん、カタログでは腰から上はカットします)。しかし映像の場合は、そのような「ごまかし」が効かないので、さぞかし大変であろうと思います。

プロと素人の違いは、撮影時における「表情」や「姿勢」「歩き方」などの「立ち居振る舞い」ですが、これは訓練により修得できるものだと思われます。そして「トーク」「台詞」も台本を読んで訓練すればできると思います。しかし、訓練のしようがなく、モデルとしてではなく、その人自身の「育ち」が出てしまうのが「食事」だと思っています。「くちゃくちゃ食べる」「口に物をいれたまましゃべる」「迷い箸・ねぶり箸・・・」などは問題外ですが、同席している人に不快感を与えないように礼儀正しく、そしておいしく食べるのは、幼少時からの「躾」でしかできないのではないかと思います。まして、映像として、多数の人に何度も見られるシーンを撮影する場合のモデルさんはさぞかし大変だと思います。特にCMなどは、モデルさんの出来によって、全体としてのイメージが上品になったり、下品になったり、料理が美味しそうに見えたり不味そうに見えたりします。

今回のカタログ撮影で、一番時間がかかったのは、女性用の帽子でした。モデルさんの表情を活かし、帽子のつばのラインを綺麗に写し、かつ、後ろのリボンもアングルに入れ、帽子のシワを目立たなくする、等々の条件をクリアするため、様々なポーズやアングルや露光をためし、ようやく撮影することができました。なんといってもカタログの写真だけで注文をとらなければならないのですから、商品の一番良いところを写真でとらえたい、そして、ばんばん注文が来て欲しい、という願いがあります。一般の人ならばあまり意識しないカタログですが、チラシ広告などは、見もせずに捨ててしまうのもありますが、それらのカタログの陰には、カメラマンやモデルさん、印刷屋さんの苦労や、われわれメーカーの願いがこもっています。

PC98について

2005-10-08 18:44:54 | Weblog

パソコンは、1年半で処理能力が2倍になると言われるほどの技術進歩で、次々と高性能の製品が生まれ続けています。バブルの崩壊以来、「ずっと成長し続ける」などということはあり得ないと思っているのですが、パソコンの性能については、今のところ、ペースが衰えることなく上がり続けています。

「1年半で半導体の処理能力が2倍に」という理論が発表されたのが、なんと1965年とのことで、いまから40年も前の理論です。同じ時期に唱えられた「所得倍増計画」は10年で所得(GDP)を2倍にする、というものですが、「10年でGDPを2倍にする」ということは、毎年、経済成長率7%を維持し続けなければなりません。現在の日本で7%成長などというものは非現実的になってしまいましたが、半導体の方は、40年間も倍々ゲームを繰り返してきたというのですから、そのすごさが分かります。

「所得倍増」の方も、さまざまな「ひずみ」が生じましたが、半導体の方も同様のようです。たとえば、パソコンの法定耐用年数は現在のところ4年。性能面での耐用年数は2~3年程度になってしまいました。つまり2年~4年のサイクルでパソコンが次々と使い捨てにされていくようなもので、ハード・ソフトメーカーも、マーケットも、ユーザーもそれを前提に動いており、その中での様々な「浪費」はものすごいのではないかと思います。

私の勤める会社には、そのような忙しいサイクルから取り残されたように、1985年頃に発売されたPC-9801VMが大活躍?してます。このころの国産PCの品質・耐久性は見事で、ほぼ毎日立ち上げて20年以上使用しているのに、壊れる気配もなく、現在のパソコンのようにフリーズすることはほとんどありません。それはそれで良いのですが、もしこのパソコンが壊れた場合、そこで使用しているソフトやデータはどうなるのかが心配になってきました。データを保存しているフロッピーディスクは5インチですし、ソフトはウインドウズ上では動作しません。どちらかというと、ウィンドウズマシンにデータを移せなかったので、いまだに使い続けているようなものです。

しかし、マウスもそろそろ壊れそうですし、フロッピーディスクもすり切れそうになっています。エミュレータソフトを使えばウィンドウズ上で動かすことができるのですが、とにかく5インチディスクのデータを3.5インチのディスクに移さないことには、どうにもなりません。今日もハードオフのジャンク品売り場を探し回ったのですが、PC9801用の3.5インチフロッピーディスクドライブやマウスなど、なかなか売っていません。つぎつぎとハードやソフトをアップグレードするのはもったいない気がして、ついついケチってしまうのですが、いったんパソコンのサイクルから取り残されてしまうと、どうにもならなくなってしまうことを痛感しています。