ホームページ作成ソフトや、低額あるいは無料のサーバーレンタルサービスの普及により、だれでも、簡単にホームページを作成し、情報を発信できるようになりました。このブログも無料サービスですが、これも一種のホームページといえるかもしれません。私が以前に勤めていた会社で、はじめてホームページを作ったのは、たしか今から7~8年くらい前だったと思います。当時、ホームページ作成ソフトもあるにはあったと思いますが、そのありがたみを知らず、「メモ帳」(テキストエディタ)で、htmlタグ辞典などを見ながらコツコツと作った記憶があります。内容も、自社ホームページにリンクした、自分の所属する部署のホームページで、白地にテキストと写真を貼り付けただけの、たわいもない内容だったかと思います。結局は文字や線の色を変えたり、リンクを貼り付けたりするだけで一喜一憂する程度のスキルでしたが、おかげでhtmlの基本的なところは勉強できたのではないかと思っています。
現在では、ホームページ作成ソフトを使えば、htmlのことなど何も知らなくても、お絵かき感覚で簡単にホームページが作れますし、レンタルサーバーを利用すれば、UNIXのことを全く知らなくてもホームページの運用には全く差し支えありません。また、この数年間で、ブラウザの性能もかなり向上しているため、いろいろなWebサービスやいろいろな表現が可能になっています。便利な世の中になりました。
そこで結局問題になってくるのが、「では、そのホームページで何を発信するのか」ということになってきます。まあ、会社のホームページなら、会社や自社製品の紹介をしたり、ホームページ上で商品を売買するのが主目的でしょうから、そんなに難しくありません。まあ、会社や製品のイメージをあげるためのデザイン技術・表現技術やホームページを検索されやすくするための技術は必要ですが、これらの技術はある程度のレベルまで修得することが可能です。しかし、個人でホームページを作りたいと考えた場合、何の情報を発信したら良いのだろうかと悩んでしまいます。ま、自分の趣味だとか、興味があることを何でも発信すればよいのでしょうが、どうせなら、なんらかの役に立つ情報を発信したいと思ってしまいます。しかし、googleのホームページによると、現在世界中で、80億のホームページがあるとのこと。80億もホームページがあれば、きっと自分が発信したいと思っている情報は他のホームページにゴマンと載っているでしょうし、自分が持っている情報より、もっと高度で、正確で、わかりやすくて、ビジュアルでも洗練されたホームページも沢山あることでしょう。さて、どうしたものか・・・・
80億のホームページが、きっと今後もさらに増えるであろうホームページが発信する情報というものの膨大さを想像すると、結局求められているのはいろいろな「知恵」であり「アイディア」ではないかと感じます。会社の経営方法だとか、物理の問題の解き方だとか、おいしいお酒が飲める店だとか、柿酢の作り方だとか、きっとそのような「知恵」を求めている人がどこかにいると思われます。私もそれなりに勉強したり、経験したりしていますが、私自身が、何か提供できる知恵があるだろうか、アイディアがあるだろうか、それはどの程度のレベルのものか、そして相手にわかりやすく説明できるものだろうか、と考えてしまいました。時にこういった「知恵の棚卸し」をしてみるのも良いかもしれません。