随所随縁

所に随(したが)い、縁に随い、時に随い、想いに随い、書き留めていきたい。

フレンドシップキャンプ準備会

2006-02-25 22:52:29 | 信州・松本

「フレンドシップキャンプ」は、ろう学校・養護学校の子どもと小中学校の子どもたちが自然の中で一緒にキャンプ生活を送ることで、交流を深めるイベントです。毎年8月初旬に行われており、今年は25回目となります。主としてボランティアにより企画・運営されてきており、すでに24年(24回)もの歴史を持っています。松本市の教育委員会や、松本青年会議所が後援していることから、私も、松本青年会議所会員の立場で、この「フレンドシップキャンプ」に関わることになりました。そして本日、第2回目の準備会議に参加してきました。

準備会議では、さまざまな分野のボランティアの方が集まりました。普通の社会人の方、福祉方面に関心がある女子高生、そして彼女たちの先輩にあたる保育士さん、養護学校の在学時に「フレンドシップキャンプ」に参加し、その後は社会人としてボランティア側に回った方・・・お互いに自己紹介しただけで、それぞれのみなさんの背景やボランティアの志望目的などはまだ分かりませんが、「金儲け」「自分さえよければ・・」という風潮の中で、このような地道なボランティア活動を自ら積極的に実施されている方々には、本当に頭が下がります。私などは、青年会議所で、「フレンドシップキャンプ担当」に指名されたから参加したので、「フレンドシップキャンプ」の存在すら知らない有様なので・・・。

ほとんど顔を知らない人たちばかりが集まったということで、最初はぎこちなかったのですが、この準備会のリーダーがいきなり始めた「自己紹介ゲーム」でだいぶくつろいだ雰囲気になりました。これは、最初の人から順に「○○です」→「○○さんのとなりの××です」→「○○さんのとなりの××さんのとなりの◇◇です。」→「○○さんのとなりの・・・・・」とやっていく方式で、最後の方の順番の私などは、ほとんど全ての人の顔と名前を覚えなければならず、なかなか大変でした。さらに「カレーが好きな○○です。」→「カレーが好きな○○さんのとなりのラーメンが好きな××です。」・・・・というパターンもあり、これならば、初対面からぐっと和やかな雰囲気になること間違いなしです。ただ、小グループに席を移動したりすると、もう顔と名前が一致しなくなるのと、自分より後ろの人の名前はなかなか覚えない、という欠点もありますが・・・

まだ準備会が立ち上がったばかりなので、本日はフリーディスカッションをしながら、「今年はどのようなフレンドシップキャンプにしていくか」のイメージを固めていきました。ボランティア経験者の体験談などを聞いていると、案外障害のある子どもより健常の子どもの方が「手に負えない」こと、事前に保護者から「○○は食べられない」「××はできない」ということを聞いているのですが、キャンプの雰囲気の中でできないことができてしまったりということがあり、子どもの潜在能力のすごさを感じたそうです。キャンプですから、初対面の子どもたちが自炊でご飯を作ったり、テントを張ったり、みんなでゲームをしたり、ということになるのですが、何をするにも早い子どもと遅い子どもがいて、スケジュールを考慮しつつ、ボランティアがどこまで助け船を出すか、というのが難しいとのことでした。

私もたぶん、ボランティアとしてフレンドシップキャンプに参加することになるかと思いますが、アウトドアの経験もないし、障害のある子どもたちと遊んだこともないし、はたして子どもたちを楽しませることができるだろうか・・・

今週のNEWSWEEK誌より~下流パニック

2006-02-24 22:00:21 | NEWSWEEK日本版



今週のNEWSWEEK(日本版)の表紙は「下流パニック~格差先進国アメリカに見る日本の未来像」でした。アメリカは「アメリカンドリーム」に象徴されるように、どこまでも「成功」するチャンスがあるのですが、その確率は上に行くほど「ドリーム」に近くなるわけで、アメリカの「年間所得別世帯分布」をみると、世帯収入のレベルを5つに区分した場合、下位の3区分(~2.5万ドル、2.5~5万ドル、5~10万ドル)に属する世帯数がほぼ同じで、下位2区分で55%、下位3区分で85%を占めています。「格差の少ない中流社会」といえば、中位の区分(この場合5~10万ドル)の世帯が最も多く、最上位区分と最下位区分が最も少なくなるはずですが、アメリカの場合、下位3区分がほぼ同じパーセンテージとなっており、中心層の所得が下がってきていることがわかります。一般的なアメリカの庶民に対して平均的な会社経営者が稼ぐ年収の格差は1978年時点では35倍でしたが、2004年には435倍にもなっているとのこと。アメリカ庶民の平均年収が300万円とすれば、平均の経営者は13億円ということになります。

一方日本では、世帯収入が「200~500万円」が40%、「500~1000万」が37%で、このへんが日本の一般的な「サラリーマン世帯」になるのでしょうが、この2区分で全体の77%を占めています。いちおうグラフは山型になっており、まだまだアメリカに比べ、「中流度」は高いようです。しかし、「格差社会」への移行は確実に進んでいる模様で、記事でも、格差を「病」と見ています。なにやら、だんだんと病に冒されていくような不安を感じさせますが、江戸時代の士農工商の「格差社会」を経験していますし、明治や戦前も「格差社会」でした。明治・大正の様子を描いた本などを読んでいると、「サラリーマン世帯は、ほとんど税金を納める必要はなかった(その代わり福祉も選挙権もなかった)」などという記述が出てきます。福祉などは国の担当ではなく、「家族」や「親戚」の担当だったということでしょう。また、都市の大半の人々は借家住まいで持ち家志向は少なく、企業においては終身雇用制度はほとんどなく、現在のアメリカ並みに転職していた(あるいは企業が解雇していた)ようです。戦争を挟んで前の時代は、今とは全く考え方が逆の社会だったようです。

この格差社会、さまざまな問題を含んでいますが、ぜひ、格差を無くすための対策と同時に、日本がかつて経験してきた格差社会の「状況」や、格差社会を明るく生き抜く「知恵」についても研究を進めてほしいと思っています。

春夏ものユニフォーム説明会

2006-02-22 22:06:10 | 仕事・ひと

今日は私が勤める会社の取引先のユニフォームメーカー三社の営業の方が来社されました。
テーマは、今年の春夏物の制服・ユニフォームの新商品の説明会になります。

まずは朝一番から女性用の事務服メーカーのJ社。
こちらは、春夏物が強いメーカーでもあり、オーバーブラウスや春夏用のベストなどで、さまざまな新商品を出しています。
制服はどうしても、あらゆる世代のユーザーが対象となるせいか、デザイン・カラーともに最大公約数的なものになってしまうのが特徴です。その中で、J社はカタログ作りから製品展開にいたるまで、若い世代に評判が良いようです。

次が同じく女性用事務服メーカーのF社。こちらもオーバーブラウスと夏用のベストが主体でしたが、様々な工夫が凝らされていて、感心しました。特にクールビズが浸透してきており、夏はより涼しく着る工夫が必要となります。たとえばブラウスですが、第一ボタンをはずしただけでは、どうしても暑い、かといって第二ボタンまで外すとだらしなく見える、ということで、その解決策として、第一ボタンと第二ボタンの中間に隠しスナップホックをつけた商品が登場しました。このスナップホックを留めればブラウスのラインは乱れず涼しい、ということで、このような芸の細かさはさすがという感じがします。このほかにも、涼しい素材で、かといって下着が透けて見えないように、でも肌触りがよく、洗濯などのお手入れが簡単で、そしてカワイイ(またはカッコイイ)、などという「無い物ねだり」に近いようなユーザーのニーズになんとか応えているのが感じとれました。

スカートの方も感心させられました。どうしても食事の後にはウエストがきつくなる、ということで、ウエストのホックが3段になったものが標準装備になりつつあります。このメーカーはさらに先を行き、ホックがバネ仕掛けでスライドすることにより、締め付けを少なくしたスカートを出しています。さらにすごいのが、スカートの両脇2ヶ所にアジャスターをつけ、2ヶ所のアジャスターの調整により、ウエストサイズを±10cm程度もスライドできるというスグレモノです。これならば9号サイズで、11号や13号くらいまでのウエストサイズをカバーできることになります。「○号のスカートをはき続けるためにダイエット!」などというプレッシャーから開放してくれるこのスカート、さすがとしか言いようがありません。しかもアジャスター部分を脇ポケットと組み合わせることで、アジャスターを締め付けても、シワがよらないようになっています。

もちろん従来から脇にゴムの入ったスカート(脇ゴム、とは言わず、シャーリング、と称します)があり、これもウエストが楽なのですが、見た目の点でもあまり評判がよくありません。この辺の微妙な「見た目」と「プライド」と「プレッシャー」と「着心地」の全てに配慮したこのスカート、売れ行きに注目したいところです。

今週のNEWSWEEK誌より~日本人とは何者か

2006-02-16 22:14:28 | NEWSWEEK日本版



今週のNEWSWEEK(日本版)の表紙は「日本人とは何者か~世界化するニッポン、日本化する世界」でした。「世界化するニッポン」の方は、つまり「急速に日本の伝統や習慣が失われている」ということななのだろうと思います。ただし、いわゆる「日本の伝統」というものは何なのか、そして本当に昔から続いているものかどうか、ということは考える必要がありそうです。また、われわれとしても、時代に合わせて伝統や習慣も変わっていくのが当然、という意識がありますので、「失われた伝統」などと言われても、それが惜しいとは思っていないところがあります。

しかし、具体的に、どの辺が「世界化するニッポン」なのか、というところで、記事では、クリスマスなどを祝う、洋食を好む「欧米化」であるとか、相撲界を支えているのが外国人である、といったことが述べられているだけなのが残念に思いました。逆に「日本化する世界」も「外国のスシバー」と「カイゼン」「日本のアニメ」といったところで、特に感心するほどの例ではありません。この記事を著者は、外国人ですが、やはり著者の「日本」のイメージは、映画の「ラストサムライ」「SAYURI」的なイメージと「ジャパンバッシング」の頃のイメージがあるようです。私としては、それは「日本らしさ」の一面(または一時期)にすぎないと思っているのですが、何が世界化なのか、何が日本化なのかのイメージがつかめずにいます。

ただし、「国内の新婚カップルの20組に1組は国際結婚で、東京では10組に1組が国際結婚」というのは、「世界化するニッポン」を感じてしまいます。また、私が住む松本市も地方都市ではありますが、外国人が結構沢山住んでいますし、外国人の子どものための保育施設もあります。日本のグローバル化の歴史は明治以来の150年あまりの短いものですが、着実にグローバル化は進んでいることを感じます。クリスマスやハロウィーンを楽しんだり、日本で、本格的な中華料理やフランス・イタリア料理など、さまざまな国の料理を楽しむあたりが第一段階とすれば、現在は第二段階にあるのかもしれません。この段階での問題は、「日本人」と「在日の外国人」の衝突で、日本でも「ムハンマド漫画事件」のようなことが起こるかもしれません。相手の文化を理解すること、共存することができるかどうか、そして相手に日本の文化を理解してもらうことできるかどうかが重要になりそうです。このあたりをクリアすれば、やがては、ブラジル人の師匠に茶道を習う、とかアメリカ人の僧侶にお経を上げてもらう、などといった愉快なことになるのかもしれません。こうなればグローバル化も完成したと言えるでしょう。

2006年春夏ユニフォームフェア

2006-02-03 21:09:47 | 仕事・ひと

毎年この時期になると、作業服や事務服、白衣などのユニフォームメーカーが春夏もののユニフォームフェアを開催しています。ビジネスショウやモーターショウのように、ビッグハットや幕張メッセで、というほど「派手」なイベントではありませんが、ユニフォームメーカー数十社ほどが、だいたい同じ時期に、同じような場所で一斉に開催するのが特徴です。ここで、われわれ代理店としては、おつき合いのあるメーカーの展示会場を回り、新商品の紹介や情報交換などを行っています。できるだけ多くのメーカーを回りたいところですが、同一地区とはいえ、移動も結構時間がかかりますし、ちょっと話し込んでしまうと、すぐ1~2時間は経過してしまうため、1日で回れるのは4~5社程度になってしまいます。ユニフォームメーカーの本社が集中する岡山、広島地区が「メイン会場」となりますが、今回は東京地区での開催日に回ることにしました。昨年、初めてユニフォームフェアにうかがった時は作業服メーカーを中心に回りましたので、今回は前回伺えなかった事務服メーカーを中心に回ることにしました。

松本から朝6:51発の特急で出発し、飯田橋9:44着。最初は事務服メーカーのJ社へ。こちらは去年取引を始めたばかりですので、ご挨拶も兼ねて真っ先に顔を出しました。J社は従来より春夏ものに強いメーカーでしたし、今年は「クールビズ」のさらなる普及が予想できることから、新商品はオーバーブラウスが中心となっていました。あらゆる年齢層に受けそうなカラー・デザインがあり充実してきています。そのほか、「普段、白衣を着ている病院関係者やエステ、コスメ関係者に着てもらえるオーバーブラウス」もあり、ちょっとイイアイディアだと思いました。

次が作業服メーカーのA社。こちらは、作業服では、昨年の秋冬の新商品の春夏バージョンを新商品として投入していますが、そのほかにも「安全」をキーワードにした「防犯商品」も充実していました。近頃の世相を反映しているのでしょうか、腕章やベスト、防犯ブザーから刺又まで取りそろえています。

次が事務服メーカーのH社。こちらの営業の方とは電話では何度も打ち合わせをしていますが、顔を合わせるのは今回が初めて、ということで楽しみにしていました。さっそく名刺交換。電話で何度も声を聞いていますし、当方の無理なお願いにも柔軟に対応していただいているせいか、初対面なのにちっとも違和感がありませんでした。こちらのメーカーもこの春夏は、クールビズをふまえたオーバーブラウスに力を入れています。女性用のブラウスといえば、白、ピンク、サックス(ブルー)あたりの3カラーが一般的ですが、今回はなんと、10色展開。デザインもプレーンなブラウスタイプから、凝ったデザインまで3パターン、サイズはもちろん5号~17号くらいまでの7パターンがありますから、それを10色展開として、しかも充分な在庫を持つ、という体制で、シャツだけのカタログも作っていますし、今回の力の入れ具合がよくわかります。

最後が作業服メーカーのA社。こちらは、作業服以外にも、カジュアルやイベント、食品白衣など、幅広い分野での商品展開が特徴でしたが、今回はさらに、アパレルメーカーと組んで独自のブランドを立ち上げたということで、会場はユニフォームメーカーとは思えぬ華やかさでした。このメーカーは次から次へと新しい商品を出してくるので、自分として、まだ特徴を整理できていない段階です。

本当であればもう1~2社ほど回りたかったのですが、時間と体力が続かず、ここで終了しました。これから春夏ものも本格化します。当社としてどのように売り上げにつなげていくか、これからじっくり検討したいと思います。

今週のNEWSWEEK誌より~危ない航空会社ランキング

2006-02-02 18:30:31 | NEWSWEEK日本版



今週のNEWSWEEK(日本版)の表紙は「危ない航空会社ランキング~主要284社を安全指数で格付け」でした。世界に主要航空会社が284社もあるのか、というくらい航空会社には縁がありませんが、海外旅行に出かけるときは、もしかしてお世話になるかもしれないので、とにかく「安全ランキング」だけは見てみました。安全性に密接に関わる「機体年齢」や「機種編成」「運行体制」など11項目で評価していますが、総合点(100点満点)のランキング1位は92.2点のルフトハンザ航空(ドイツ)、そして284位が0点(!)のアリアナ・アフガニスタン航空となっています。日本では12位の全日空がトップになっています。とはいえ、ベスト50くらいまでは、総合点が80点以上であり、「機体年齢」や「機種編成」を除けば、ほとんど満点に近い評価を受けており、ほとんど安全性に差は無いと見てよさそうです。また、航空機のトラブルが発生すると、すぐに全ての同型機の検査をする、という報道を耳にするのですが、やはり安全性は、機種に大きく依存しているようです。

航空会社にとって、コスト競争に追われながらの「無事故」の継続は「永遠の経済成長」や「連勝記録」と同様に難しいのではないかと思われます。関係者や現場には相当なプレッシャーがかかると思われますが、なにしろ1回墜落すると、「乗客乗員全員死亡」「死者何百人」という事態になってしまうのですからしょうがないのかもしれません。私の感覚からすると、一次元の線上を走る車や電車より、3次元の空間を飛ぶ飛行機の方が事故に遭う確率は低いと思っていたのですが、事故の70%が離陸後3分間と着陸前の8分間に集中しているようで、
やはり「一次元」の問題になっています。

記事では、われわれ一般人の抱くイメージには誤解があることを指摘していますが、「コストを削減すれば(価格競争が加熱すれば)安全性がおろそかにされる」という説は正しくないようです。航空業界の規制緩和が行われたアメリカで、規制緩和後、価格競争にさらされながらも事故は減っていますし、アメリカの多くの航空会社が破産申請をしていますが、例えば2度も破産申請をしているコンチネンタル航空のランキングは6位で、一度も破産してないアメリカン航空が27位、というランキングになっていることから、「経営が悪化すると安全性の手を抜く」わけではなことがわかります。記事にもありますが、空の安全で何より重要なのはむしろ「透明性」で、トラブルの隠蔽が一番危険であると思います。次々とトラブルが報道されたときに、「安全神話の崩壊」などと言われますが、報道されている事自体が「健全である」という見方が必要であろうと思われます。

その他の感想として、ランキングの低い会社は、開発途上国の小規模な会社なので、一般の日本人であればほとんど利用することがないと思われます。ただ、エアージャパン(日本、198位)や中華航空(台湾、203位)あたりは少し気になりますが・・・・やはり、スターやワンワールドなどの「主要なアライアンスに加入していること」も安全性の観点から大きなポイントになりそうです。「運行体制」や「安全基準」が満点でも、アライアンスに加入していない新興の小企業などは不利になる傾向があります。まあ、ある程度名の通った航空会社なら、ほぼ安全性は大丈夫と思ってよさそうです。

最後に統計ですが、2004年の事故発生率は10万便に1回以下、死者が出る事故は100万便に0.73回とのことで、この比率は年々低下しているようです。ただし、世界全体で年間2500万回以上のフライトが予定されていますが・・・