随所随縁

所に随(したが)い、縁に随い、時に随い、想いに随い、書き留めていきたい。

今週のNEWSWEEK誌より~こんなにあるあるニセ科学

2007-03-05 00:40:03 | Weblog



今週のNEWSWEEK(日本版)の表紙は「こんなにあるあるニセ科学~ダイエットから脳、水、空気までトンデモ理論の最新事情」でした。データ捏造事件を承けてのことだと思いますが、アメリカでも相当「ニセ科学」が蔓延しているようです。

ニセ科学の例として、

(1)「低脂肪食品を食べると健康で長生できる」
(2)「マイナスイオンが体に良い」
(3)「赤ちゃんにモーツァルトを聞かせると頭が良くなる」
(4)「サプリメント食品は体に良い」
(5)「筆跡で性格などを判断できる」

などがあげられています。
アメリカでも(1)・(2)・(4)あたりは、「セレブのCM」や専門用語を駆使して、それこそ文字通り「手を変え品を変え」この手の商品が売られているようです。手を変え品を変えるあたりが、効果が無いことを証明しているともいえますし、どう見てもアヤシイと思われる商品でも必ず買う人がいる、ということを証明しているともいえます。
(1)について、確かに脂肪が多い食生活より少ない食生活の方が体に良さそうですし、(3)も、雑音や騒音を聞かせるよりはモーツァルト(あるいは自分の好きな音楽)の方が情操上良いかと思います。(5)も「字は人なり」と昔から言われてきましたし、どれも歴史上、経験上の知恵として理解されていることだといえます。
問題は、(1)~(5)について「科学的に実証されていない」ということに尽きるようです。これらのエセ科学の商品・主張を科学的に実証した人に100万ドルを贈る基金があるそうですが(!)未だに獲得者はいないとのこと。

結局のところ、この手の話は「科学的に証明する」ことはできないのではないかと思っています。科学的に証明されているかのようなCMを流したり、研究者が、「これらの効果は科学的に確認できない」と発表すると大騒ぎになるのは、「なんでも科学的に証明できる」ということがベースにあり、「科学的に証明できないものはニセモノ」となってしまうからだと思われます。もちろん、学問や技術などは、「科学的な証明」を積み重ねた「科学」の世界なのですが、もうひとつ、「非科学」の世界があるのではないかと感じています。