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カナダ・エクスプレス

多倫多(トロント)在住の癌の基礎研究を専門にする科学者の自由時間ブログです。

2008年ノーベル物理学賞

2008年10月07日 | サイエンス
今年もノーベル賞発表の季節がやってきました。そして、日本人にとっては大変うれしいニュースがストックホルムから入ってきました。

今年のノーベル物理学賞が、日本人の物理学者、南部陽一郎氏、小林誠氏、益川敏英氏の三氏が決まったとのことです。南部氏はシカゴ大で長年研究をされてきて、現在は米国に帰化されていますが、福井県出身の日本人です。小林氏は高エネルギー研究所、益川氏は京都大学の教授として活躍されましたが、受賞対象となったクオークに関する研究は、両氏とも名古屋大学で助手をしていたときに成果だったとのことです。やはり20代、30代に若いときの研究が、後世に残る重要な発見であったりするのですね。特に理論物理の世界はそういう傾向が強いのかもしれませんが。いずれにしても、本当におめでとうございます。

お三方に心より祝福の言葉を贈らせていただきます。

グラントシーズン到来

2008年09月05日 | サイエンス
早くも9月、新学期の始まりです。と同時に、カナダでは秋がグラントのシーズンです。CIHRやNCICを初めとして、数々のフェローシップの募集締め切りが9月から11月にかけて軒並みあります。

私もグラントの締め切りが10月にあるので、これから益々忙しくなります。おおよそ構想は固まっているのですが、具体的に研究プランを煮詰めていかなければなりません。20ページ(テキストのみ、文献、図や表は除く)の研究プランを書かなければならないので結構大変です。

話は変わりますが、9月に入ってから、夏のような天気が続いています。昨夜はエアコンなしでは寝苦しいほどでした。今日も暑かった。一体全体どうなっているのでしょうか?7月、8月は日本と梅雨のように雨ばかりでした。

さあ、頑張ってグラント書きに励みます。

サイエンス・ランデブー

2008年05月11日 | サイエンス
今日はScience Rendezveouというサイエンスの催しがトロントの街中で行われました。一般の人々を対象にサイエンスに少しでも接してもらうことが趣旨で、一部の研究室を公開して実験のデモンストレーションをしたり、一般向けのサイエンスの講演があちこちで行われました。

私のラボもUniversity Health Networkを代表してラボツアーの催しに参加しました。ポスドクのC君とJさんが大変張り切って30分のツアーを3回取り仕切ってくれました。

大腸菌を使ってヒトのタンパク質をつくるところから、NMR測定、そしてタンパク質の構造決定まで紹介しました。お客さんは、当初小学生や中学生の子供を予想していたのですが、意外なことに大人のお客さんが多くて、びっくりしました。かなりシニアの方々も来てくれて、熱心に説明を聞いていました。

この催しはトロントにある大学、研究所、病院などあらゆる研究組織が参加した前例のない画期的なものでした。サイエンスを一般の人々に少しでも知ってもらうことは実に大事なことです。なぜなら我々の研究費は税金から大半が賄われているからです。

それから、子供たちに少しでもサイエンスの楽しさ、おもしろさを知ってもらうことが、今後の科学の進歩にとっても大事なことだからです。

まだ第一回でしたので準備不足のところも多々ありましたが、この経験を生かして来年また参加したいと思っています。

ピッツバーグへ出張

2008年05月02日 | サイエンス
4月30日にピッツバーグであったNMRシンポジウムに出席しました。前にもこの街は通過したことがありますが、ピッツバーグ大学を訪れるのは初めてです。お隣にはカーネギーメロン大学があります。一日だけの滞在、しかも一日中会議でしたので、観光は全くできませんでした。でも、たくさんの同僚に会うことができて、とても有意義な一日でした。

今回はトロントからナイアガラを通って車で行きました。片道約600kmです。ポスドクのC君がほとんどドライブしてくれたので助かりました。それにしてもUSのカスタムには全く憤慨します。この話はまた別の記事で書きます。

久しぶりのNIH

2008年04月27日 | サイエンス
私はトロントで研究室を持つ前に、米国メリーランド州ベセスダにあるNIH(国立衛生研究所)で3年8か月の間ポスドクをしました。88年から91年ですので、ずいぶん昔のことになりました。

今回NCIへセミナーで呼ばれて、久しぶりにNIHを訪問する機会をえました。5,6年ぶりだと思います。びっくりしたのはセキュリティーのすごさです。ベセスダの広いキャンパスは完全に高いフェンスで囲われていて、玄関には複数のガードがいて、IDを厳しくチェックしていました。訪問者の私ですら、NIH発行のIDを持っていないかぎり入れません。こんなことは、9・11以前はありませんでした。ベセスダも含めてワシントンDC近郊はどこへ言っても、過剰と思われる警備態勢です。

いったんNIHのキャンパス内に入って、研究者の人々とサイエンスの話している分には何も変わりはありませんが、やはり異常な警備の状況に皆さん呆れているようでした。NIHが世界の医学研究の中心であり続けることをこれからも期待して、ベセスダの街を後にしました。

写真はNIHから徒歩数分のところにあるMetro(地下鉄)のMedical Center駅のプラットホーム。ここは変わりありませんでした。懐かしい!

2008 Division Retreat

2008年03月26日 | サイエンス
今日は年に一回のDivision ReteatがToronto Botanical Gardenで行われました。朝から夕方まで11研究室の代表者が発表しました。それから、二人のゲストスピーカーを招きました。この会場は初めて使いましたがなかなか素晴らしい会場です。約100名の参加者でしたが、ちょうどいいサイズでした。ランチも上出来、コーヒーブレークのお菓子も良かった。アシスタントのFさんがとても張り切って細かいことろまで色々と配慮してくれたので、本当にスムーズに行きました。

それにしても、PCとMacのつなぎかえ、どうにかなりませんかね~。。。あれでいつも時間がかかり時間が無駄になります。発表者が皆協力してくれて、パワーポイントファイルをPCとMacそれぞれ一台に落としたので、比較的スムーズに行きましたが、切り替えはマニュアルでプロジェクターと接続交換でやりました。スイッチャーを購入するべきでしょうか?他にいい手はあるのでしょうか?まあ、来年までに解決することにします。

"Keep fingers crossed!"

2008年01月13日 | サイエンス
昨年11月スペインで行われたカルシウムの国際会議までに何とか投稿しようと思っていた論文が、結局年末までかかってしまいました。最終段階になると、あれやこれやと考えることができてきて、実験を追加したり、図の並べ替えたり、論旨の整理に時間がかかったりで、簡単にはいきません。できうる限り欠陥のない論文に仕上げるためにポスドクのP君と奮闘しました。年末は私は日本にいたので、メールと電話でP君と何度もやりとりし、ようやく12月31日にN誌に投稿することができました。

投稿から2週間後の昨日、エディターから審査にまわした旨の返事がきました。一次スクリーニングは突破しました。この段階では、もう運を天に任せるというか、英語では、「Keep fingers crossed!」という状況です。中指を人差し指にからませるようにして両手掌を見せるしぐさのことです。

私の注文に完璧に答えてくれ最後まで頑張ったP君のためにも何とかうまくいってほしいと願っています。論文投稿は、いつも「子を生む」心境です。体験はありませんが...

小川誠二先生とファンクショナルMRI

2007年12月21日 | サイエンス
今週は東京でいろいろ仕事がありました。昨日は、ファンクショナルMRI(fMRI)開発の第一人者でいらっしゃる小川誠二先生の研究所を訪ねる機会を得た。重厚な面持ちの先生の口から、先生が磁気共鳴の研究を始められたいきさつなどをじっくり伺った。研究員の方々からは、3テスラの装置の説明を受け、脳研究の最先端のお話を聞くことができた。私のセミナーのあとでの懇親会では、日本でMRIをやっていらっしゃる方々と交流する楽しいひと時を過ごすことができた。中でも、電総研で以前ご活躍だった亀井先生に二十数年ぶりにお目見かかったことには、大変感激した。12年前に定年退職されたとのことだった。今でも小川先生の研究所に来て研究を続けられているとのことだった。年齢を感じさせない若々しい目をしていらっしゃったことが印象的だった。理研の脳研でMRIをやっていらっしゃる程康(Kang Cheng)先生に初めてお目にかかったことも収穫だった。もう日本で22年も研究されているとのことだ。日本のMRI界では。次世代研究者の育成が大きな課題だというお話を伺った。これはMRIの領域に限ったことではなさそうである。それぞれの分野で基礎研究を行う若手研究者を育てている環境づくりが大切であると感じた。

実に有意義な一日を小川誠二先生のご厚意で過ごすことができた。



はじめての台湾

2007年10月11日 | サイエンス
学会出席のため関空経由で台湾に来ました。台北桃園空港から会場のある新竹市までリムジンで一時間ほどでした。その運転手さんが、片言の英語で盛んに言っていたことは、「台湾人はフレンドリーです」と「台湾は(日本の次に)清潔な国です」でした。これを聞いて、彼の基準が中国大陸にあることの悲哀を感じました。

その運転手さんは、彼曰く根っからの漢族系台湾人だとのことです。おそらく、数百年前の明か清の時代に、戦火を逃れて今でいう福建省のあたりからからやってきた中国人の末裔だろうと思いました。気さくないい人でした。

新竹市はサイエンスパークを有していることをこの運転手から教わりました。そこからほど近いところの新築のホテルでこのページを書いています。台湾人の繁栄の誇りを感じさせるホテルですが、周りの風景には開発途上国的な雑然としたものを感じます。

台湾に5日間滞在します。この間、高雄市にも別の会議でいきます。楽しみです。

デパートメント・レトリート

2007年10月03日 | サイエンス
毎年秋口に開催される私の所属する大学院(Medical Biophysics)のレトーリトに行ってきました。トロントから北へ車で2時間のところにあるGeneva Parkという名のYMCAの宿泊施設ですが、湖に面した森の中にあり、紅葉がきれいでした。昨日は好天で、この時期にしては暖かすぎるぐらいでしたが、今日は曇り空で少し肌寒く感じました。

午前と午後の講演のあとダイニングルームで夕食をとり、そのあとはラウンジでビールを片手に学生と教授が和気あいあいに歓談します。数人の学生が輪になってトランプをしていたのでのぞいてみると、「Drinking Game」と称してカードで遊んでいます。ゲームの様子を見ていると、これはまさしく日本でやったことのある「うすのろのばか」というゲームです(正式な名前は知りません)。数枚のカードを手に持って、順番にいらないカードを隣のひとに回していき、全部同じカードがそろったら、テーブルの真ん中に置いてあるコインを奪う。それを見て他の皆もコインを奪う。ところがコインの数はプレーしている人の数より少ないので、誰かがあぶれる。その人は減点1で、「PIG」の「P」が与えれれる。そして、3回敗者になると「PIG」の完成で、その人はピールを一気飲みしなければならないわけです。

何だか日本もカナダも同じだな~と思いながら学生のプレーするゲームを眺めていました。

今日から新学期開始

2007年09月05日 | サイエンス
カナダのほとんどの学校・大学では今日から新学期が始まりました。9月の第一月曜はアメリカもカナダも「Labor Day」の休日ですので、今年は火曜日が新しいセメスターの始まりです。

これから秋の学会シーズンですし、大学のいろいろな行事も始まりますので、また一段と忙しくなります。それから、グラントのシーズンでもあります。


グラントのシーズン

2007年08月28日 | サイエンス
トロントはすっかり吹く風が心地よくなってきて、秋の気配を感じさせます。そして、秋といえばグラントのシーズンです。私も10月15日締め切りのNCIC(National Cancer Institute of Canada)のリニューアルがありますので、このところグラント書きに集中しています。秋は学会や国際会議のシーズンでもあり、9月、10月と出張が相次ぐので、できるだけ早くグラントをかたずけてしまいたいものです。こうやって、グラントや学会をこなしているうちに、いつの間にか年末になってしまいそうです。

留学先をどうやって決める?

2007年08月25日 | サイエンス
「Pura Vita」さんからカナダのポスドク事情について質問を受けました。他の方にも最近のポスドク事情について尋ねられたりしていますので、これがアドバイスになるかどうかはわかりませんが、私の視点でお答えできることをまとめて書いてみようと思います。

1.一番大切なこと
ポスドクの目的とは何でしょうか?博士課程までに学んだこと、研究してきたことをさらに深めるためには、一科学者として何を次にすべきか?何をしたいのか?を自分自身で見極めることが原点だと私は考えます。博士課程までの研究より、あの分野の仕事をぜひやってみたい、と考える方もいるかも知れませんね。いずれにせよ、やってみたいこと、学んでみたいことがたくさんあるかもしれません。でもここは人生の岐路の大事な一場面です。よく考えて、まず一番やってみたいことを見つけることが大切です。

それで、その自分のやりたいことを行えそうな研究室がどこにあるかを探してみてください。ここではいくつかの可能性を持っていたほうが賢明で、数か所の研究室を自分なりに選択して見てください。地理的な条件、経済的な環境など考慮すべきことは多々ありますが、とりあえずあなたの仕事にとってベストと思われる所を見つけことが大事だと思います。

2.どうやったら採用されるのか?
私も毎月数人のポスドク候補者からメールや手紙を受け取ります。その中で、どんな候補者が魅力的か?ということに関して説明することで、この質問に答えることにします。

まず第一に見るのは、科学的適合性と論文リストです。科学的適合性とは何か?私のラボで行っている研究内容をどのくらい承知した上で、その人が自身のためになぜ私のラボがよいと思ったかが伝わってくることが重要です。そして、どうやって私のラボの仕事に貢献したいかということまで言及されていれば大きなプラスポイントになります。そういうことを科学的適合性という言葉で表現しました。候補者の中には、私のラボの研究内容をよく把握せずに単に履歴書を不特定多数のラボに送り付けていることが明白なケースがあります。そういうものには取り合いたくない、というのが取る側の心情です。逆に説得力のある力強い手紙には、自ずと反応したくなります。

論文リストは当然重要です。世界のトップクラスのラボに行くためには、博士課程までに最低2-3報の第一著者の論文がほしいところです。その中に、一報でもいわゆるハイプロファイルジャーナルがあれば言うことはありません。こういう候補者は、フェローシップを獲得できる可能性が極めて高いので、取る側としてもその点は大きな考慮点となります。

結論は、博士課程において自分の力を極力発揮して、いい論文を数報書いて、その上で自分が何をしたいかを見極めることが大事なのです。そうすれば、自ずと行き先も見えてくるでしょうし、情熱をもって説得力のある手紙がかけるのではないでしょうか?いい留学先を見つけるための勝負は、大学院入学の時から始まっているのです。

そして、ポスドクの後の就職のことまで考えたとき、やはり世界のトップクラスのラボで「修行」をすることは大きなプラスです。そのボスが世界的にも著名な研究者で、しかも人格者であって、あなたがそのボスに見込まれれば、前途は明るいと言ってもいいかもしれません。というのは、こちらで助教授クラスの研究者を採用する際、やはり権威のあるラボ、著名なラボでポスドクをしてきた候補者には「一目を置く」傾向があることは否めないからです。もちろん、その研究室での業績が優秀でないと話しにはになりませんが。

3.経済面の考察?
一般的に言って、CIHRのグラントのサイズはNIHのグラントサイズに比べて小さいという話しは以前にもしたと思います。前者の平均は、日本円で年間1400万ぐらい、おそらくNIHのそれは2000万ぐらいでしょう。しかし、留学先を考えるとき、この差はあまり大きな問題にはなりませんし、考える必要はないと思います。カナダにあなたの行きたいラボがあれば、積極的に当たってみることをお勧めします。

今現在、NIHのグラント採択率は約10%前後、CIHRは前回から少し良くなって26%です。アメリカにしろカナダにしろ、研究費の獲得は大変な時代です。ですが、トップクラスのラボはやはり十分な資金を得ているはずですので、資金が問題になるケースはまれでしょう(もちろん、断わり状の理由にしてくるケースは多いでしょうが)。ましてや、本当に優秀な候補者であれば、前述したようにフェローシップを獲得できる可能性が高いわけですので、科学的適合性がマッチすれば、無条件で採用となる可能性は高いと思います。この点、カナダはアメリカに比べてポスドクのためのフェローシップがはるかに多く、その意味でカナダの方がポスドクには友好的と言えるかもしれません。私のラボのほぼすべてのポスドクは今まで多かれ少なかれフェローシップを得ています。

最後に、「コネ」について質問があったので付け加えます。もちろん、日本の指導教官の先生や知り合いの先生が行きたい研究室のボスを知っていて、推薦状を書いてくれるということであれば、それは大きなプラス点です。しかし絶対条件ではありません。やはり本人次第です。採用を検討する際、私も推薦状を重視します。必ず3通の推薦状をリクエストします。巧言令色がなく、率直に候補者の長所短所が書かれている手紙は大変参考になります。候補者側から考えると、博士課程でいい推薦状を書いてきただける先生を見つけておくのも、重要なポイントですね。

最後に、採用に関しては面接を行うケースがあります。私も必ずします。北米の候補者は必ず招待してセミナーをしてもらい、ラボの皆を話しをしてもらい、一日じっくり観察します。日本やアジアからの候補者を招待するのは費用の面で大変ですので、少なくとも電話インタビューをすることにしてます。その際、人柄や科学に対する情熱、私のラボの研究や自身の研究についていろいろ質問をして、候補者の性格や力量を探ります。何よりも、サイエンスに対する情熱が伝わってくる候補者には、好感を持たずにはいられません。そして、めでたく「これは行けそうだ」という感触が互いに得られれば、採用となります。

長々と書きましたが、お話しできるのはこんなところでしょうか?前にもポスドクの話しは書いていますので、「サイエンス」のカテゴリーから入るか、「ポスドク」でブログ内検索をしていただいて、読んでみてください。

Faculty 1000

2007年07月24日 | サイエンス
科学文献の検索は、近年の膨大な論文出版量に伴って、常に最新の情報を手に入れることが大変難しくなってきました。また最新情報に敏感でないと、科学の競争社会では勝ち残っていけません。

私がまだ学生の頃は、インターネットも普及していませんでしたし、文献検索というと、図書館に行って「Chemical Index」とか名前すら忘れてしまいましたが、生物関係のアブストラクト集からキーワード検索していました。ジャーナルの数もそれほど多くなかったので、図書館でせいぜい十冊ほどのジャーナルの最新号に目を通せば、当時の私の分野におけるおおよその世界の状況は把握できました。

最近はジャーナルの数がものすごく増えて、すべてに目を通すことなど到底できません。その点、PubMedは大変重宝なツールです。論文検索はもちろんのこと、大学図書館を通して原著のPDFコピーが簡単にプリントできます。何と便利になったことでしょう。

オンライン検索がさらに進化した形で現れたのが、Faculty 1000というサイトです。このサイトは有料ですが、様々な分野のエキスパートが世界中から参加していて、彼らが選んだ最新の重要論文がリストとして紹介されています。例えば、私が所属する構造生物学のFacultyで、「これは面白い」と論文に出くわせば、簡単なコメント共にF1000に投稿します。それが簡単な審査のあと(これは重要な過程)1週間以内でサイトに掲示されます。世界中の頭脳をボランティアで集めて人類の知恵袋にしようというような感覚でしょうか?メールでも、毎週最新情報を送ってくれるので、それを見て面白い論文を見つければ、そのタイトルをクリックするとさらに詳しい内容がたちどころに入手できます。

便利な世の中になったものです。静かな図書館でのんびりと論文の宝物探しをしていた時代がとても懐かしく思い出されます。

恒例BBQパーティー

2007年07月08日 | サイエンス
今年のラボのバーベキューパーティーの季節がやってきました。昨日7月6日・金曜日午後6時から我が家で開催しました。今年は例年より家族連れが多くなって、総勢26人の大パーティーになりました。

メニューは、自家製カナダ産チェダーチーズ入り春巻き、冷麦と野菜のサラダ、野菜のドライカレー、サワークリーム入りポテロサラダ、それにバベキューです。まずはガーリックとオリーブオイルで味付けしたエビ、韓国風リブの焼き肉、それから、タンドリチキンです。タンドリは昨年も作りましたが、今年も大変人気がありました。最後は、皆が持ち寄ったデザート各種とコーヒーもしくは紅茶です。大量に作ったドライカレーは少し残りましたが、それ以外は完食。あっぱれなものです。みんな本当に良く食べます。

一夜明けて今朝は後片付けをしました。恒例のBBQパティーが終わって、夏が来たなあ、という実感がわいてきました。