子どもに必要な体験活動 2005年11月17日 | 日々の泡 【情動】…に関する検討会報告の中から、私の心の琴線に触れた話題をもう1つ…。子どもの体験活動を考察する上で、川村女子学園大学の調査研究(平成16年)の結果を引用しているのですが、この調査の質問項目の表現がとてもいいのです。優しく柔らかい言葉が選ばれている上に、質問項目を読むだけで、その情景が生き生きとイメージされてきて、心の中に暖かみが増してくることが感じられるからです。じわじわと血液が身体の末端にまで行き渡って、無心に野山を駆け回っていた(そんな体験が本当にあったかどうかは別としても…)幼い日々の想い出が蘇るような気持ちになれるなんて!この質問事項を考え付いた研究チームメンバーの仕事振りが目に浮かぶようです。では、その質問項目をご紹介します。①日の出や日の入りを見たことがあるか?②海や川で魚釣りをしたことがあるか?③湧き水を飲んだことがあるか?④親戚や友人の家に一人で泊まったことがあるか?⑤赤ちゃんを抱っこしたことがあるか?⑥お年寄りと話しをしたり、お世話をしたことがあるか?等々です。実際のアンケートにはこれ以外の質問事項もあったのかもしれませんが、この報告書には、この6つだけが挙げられていました。このブログでは、アンケート結果の数字を挙げることはしませんが、多様な人間関係や自然体験、生活体験、社会体験等が少ないことを実証する現状結果であったことが報告されています。文部科学省の他の委託調査(平成11年)でも、生活体験や自然体験が豊富な者ほど、道徳観や正義感が高いことが示されているそうです。養育者との【愛着】を土台にして、さまざまな未知の感動体験を繰り返しながら、子ども(ヒト)はしかるべき【情動】を培っていくということのようです。 安定感のある情動は心の成長にとって必須の土台となるようです。 etcetera…