バージニア労働者

アメリカで働くってどんな感じ?アメリカの企業で働く統計アナリストの労働ブログ。アメリカ生活小話や猫も登場。

もう頑張りたくない

2018年09月11日 | お仕事
とりあず、出だしでちょっと笑っとこう。



だいぶ前に撮った写真で、このブログでも使ったことがある。

なんかフリちゃんと小人が可愛かったのでパソコンのデスクトップにずっととってあったの。



さて、前回の続き。



メリルのオフィスで彼女とジャスティンと私の3人で話し合っていた時は

明らかにメリルの方が動揺していた。

あんなに動揺した彼女を見たことがなかったので、さすがに私も気持ちが重くなったわけだけど

そんなことがあってもまだ私は割と平気だったと思う。



30分ぐらい話し合った後、私はさっさと中断していた朝のレポートを仕上げようとOutlookのメールを開き、

ある一つのメールを読んだ時、私はそのまま心肺停止するかと思った。

ジョンからミーディングの案内が入っており、それは私個人宛ではなく、私を含めて複数のディレクター、ファイナンスチームのマメージャー、

幹部数名へ送られたもので、件名が「金曜日の9時」になっていた。数日後、また徴収がかけられる。

それだけでも気がぐんと重くなったが、問題はそれに続く文章だった。



「ちょっと一言言っておきたい。私は今とても憤慨している。

今起こっている一連の海外事業部の決算の問題、全てのデータを記号化しなければいけない法律の問題、

全てのプロジェクトの進み具合が気に入らない。誰一人、プロジェクトの進行状態を理解していない。

『ケイエスがそのプロジェクトを進めている』というので彼女に様子を聞いてみたんだが、彼女の口から出た言葉は

”I don't know"



頭の中でザーザーと雨が降るような音が聞こえた。

落ち着け。

落ち着け。

これは一体何が言いたいメールなんだ?

何度もそのメールに目を通して、改めて鉛を飲み込んだ気分になった。

これはもう他人事じゃない。しかも何これ。まさかの名指し

気が付いたら私はそのメールをプリントアウトし、それをぐしゃっと握ってメリルのオフィスに向かっていた。

ドアが閉まっていたけど、かまわずノックする。この胸の内を言える相手は今はメリルしかいない。

ドアが開いて、入っていくとそこには私の上司のブラッドが、これまた厳しい顔して座っていた。

「さっきのことをブラッドに伝えていたの。彼も知っておかないといけないから。」確かにね。

私はメリルにそのプリントアウトしたメールを突き出して、「これ、ちょっと酷すぎます。言葉をいきなり遮断したのはジョンなのに。」

今度はメリルよりも私が動揺する番だった。どうしよう。

しかし、理不尽な叱責だったとは言え、相手がジョンでは一大事だ。

怒らせた相手が非常にまずい。



メリルはブラッドに、ジョンが話の最後まで聞かずにいきなりブチ切れしたことや、

誰が聞いてもあれじゃ弁解の余地もなかったこと、

それから何も準備してない私にいきなり会議の同行を頼んであんなことになって申し訳ないと思ってるということを話したらしい。

ブラッドも、あのときジョンはもうすでに怒りの域に入っており、

誰が何を言おうと同じ結果だったのではないかと、しっかりフォローしてくれた。

メールのことは気にしてはダメよとなだめられて(それぐらい私はキーキー騒いでいたと思われる)

私は静かに自分のキューブに戻り、パソコンのロック画面のままの青いスクリーンを、ただ見ていた。



流石にもう、呑気にレポートを仕上げる気力なんかない。

突然、頭をよぎった言葉は『クビになるかも』ということだった。

だいたい誰も今まで、ジョンの質問に対して頭ごなしに「I don’t know」って言った人いないのではないか。

だからジョンも切れた?

でも質問の内容を理解せずにあやふやに話を進めても、すごく頭の切れるジョンなので、絶対に後で追及される。

そうなったら困るのは私なので誤魔化せんかっただけなのに。正直にわからんて言っただけだったのに。

このプロジェクトだって、本当ならもっと上の、主任とかマネージャーが取り仕切るべきなのに。

誰もいないから仕方なくシステムサポートの私が引き受けてるだけなのに。

ランチタイムもずっと仕事して残業して週末も仕事することだってあるのに。

こんなに頑張ってるのに。

ジョンのクソ。もう嫌だ。もう頑張りたくない。



そんな思いに、しばしの間、暗い情熱を燃やしていたら、ふとジョンの声が近づいてくるのが聞こえた。





ごめんなさい。またもや長くなったので続きはまた次回で。
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