今日は家から出ない予定なので 涼しい朝のうちに昨日やらなかった俳句の本を読む
「マッチ擦れば焔うるはし閑古鳥」(渡辺水巴)
奥入瀬の渓で詠むという前書きがあるのだが すぐには光景が浮かばなかった
解説では誰かが煙草に火をつけるためにマッチを擦ったのだろうとある
そうか・・・
かなり前から マッチを使って煙草を吸う人を見なくなった
それ以前に煙草を吸う人が減っている
古いドラマやテレビ番組を見ると 車内でも駅でも そしてテレビ局のスタジオでも煙草を吸っていて それが当たり前の光景だったのに
私が最後にマッチを擦ったのは いつだっただろうか
今時の子供は マッチというものの存在を知っているのか
「マッチ売りの少女」を理解できるのだろうか
そして マッチを擦ることはできるのだろうか
理科の実験でアルコールランプに火をつける時に 今は何を使うのだろう
ことばをもってものを知る
ことばを知らないということは 私の世界にはそれが存在しないのと同じだ
黄楊の花ってどんな?
四簷(しえん)って何のこと?
今日も 知らない言葉に出会う度にしばし立ち往生し 暑さが増す思い
予報通り暑くなり 最高気温は33度を超えた
夏の暑さを思い出し 冬の寒さのことはもうすっかり忘れている
でもね 忘れるから楽観的生きていけるの