どこまでだって歩いていけるさ

2012年1月22日 それまでの日記を引き連れてOCN Cafeから移住。
新しい扉の向こうには何があるのだろうか。

目玉で見たら

2005年04月17日 | 日記
疲れたと言って休日をやり過ごすのは 結局のところ怠けたいだけだ そう思って本日外出

目的地は既に決めてある

昨日買った白州正子の文庫本「おとこ友達との会話」が今日の連れ

白州正子の名を知ったのは 10年程前か

女性の私が言うのも可笑しいが 凄く好みの顔立ちで また気持ちも良い

何より酒が強いのが素敵

初めは 赤瀬川原平との対談で「目玉論」だ

あまりの面白さに 降りるはずだった上野駅を通り越してしまい 見えたものは電気街

そこで慌てて降りるなんていうみっともない真似は クールな私が許さない

許したかったが 何食わぬ顔で神田まで我慢した

上野でのお目当ては『ラ・トゥール展』

17世紀のフランスの画家の展覧会だ

さるお方が凄いぞと教えて下さったのだ

成る程ポスターを見たら 重厚で簡潔な筆致

おそらく最初で最後というから これは何としても見ておきたい

朝早かったせいか 人は少なく ゆっくりと解説を読みながら足を進める

時を切り取ったかのような一瞬の場面に 永遠の静寂を感じる

蝋燭の炎でさえ 空気の流れが止まったかのように微動だにしない

時よ~止まれ!

そんな呪文で静止した世界は しかし永遠の命を吹き込まれる

なんて小賢しい事を言うより 兎に角この目で見ることだ

冒頭に掲げた本に 頭で見るんじゃなくて目玉で見る っていう件があったのを思い出す

いいね~これ!なんたって凄い!

絵画論に縁の無い私には こんな感想が一番

そして常設展では 大好きなミロや モネの睡蓮に挨拶

やっぱり動物は動かなくっちゃ!

満足のいく人生の とある一日だった
コメント
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