八ヶ岳高原音楽堂

2008-08-03 23:26:37 | ・山本達彦ミュージック
達彦さんの透明なピアノの音色と歌声に耳を傾けていると
暑い夏でも、気持ちは涼しくなります。
★Conversation With Myselfは
三部作からなるピアノ弾き語りバラードシリーズ。
アルバムは八ヶ岳高原音楽堂での録音で
ピアノはベーゼンドルファー。
この音楽堂は音響もよく、達彦さん自身とてもお気に入りで、
ファンを大事になさってくださる思いから交流イベントもこちらで行います。
世界的ピアニスト・スヴャストラフ・リヒテルによる設計アドバイスもあって
出来上がったとのだと、達彦さんも語っていらした。

  設計は建築家の吉村順三、1988年竣工。
  それより時を遡ること20年あまり、
  あたたかい木のぬくもりの八ヶ岳高原音楽堂の源泉は
  あのソルフェージスクールの音楽室にあるのではなかろうか、
  そんな気がしてくる。
  奥さまと共に叶えた夢、子どもたちに豊かな音楽教育を授け、
  希望を届けようとしたその美しい心意気が
  こちらの高原音楽堂にも息づいているように思える。

  そしてまた20年の月日が流れた。
  これからも多くのすばらしい音楽家たちによって
  八ヶ岳高原音楽堂ではピアノ演奏などのすばらしい音楽が響くだろう。

達彦さんのピアノ弾き語りアルバムもステキ、ぜひ聴いてみてください。

よい空間でよい音楽を。

2008-08-03 16:52:09 | ・お気に入り空間・街並み
子どもの頃ピアノを習ってました。日曜日の午後が先生に教わってのピアノレッスン、行く前に朝から集中して(少々焦って!)お稽古します。ふだんは練習曲以上に自分の好きなの、百恵ちゃんの赤いシリーズなど♪ありがとう あなた・・あとどのくらい生きられますかぁ~なんて、楽しく弾いてました。ピアノはやっぱり大好きな遊び相手でした。

楽譜を読む゛ソルフェージュ゛はピンクの小さめのテキストで、大判の緑の表紙は安川加寿子さん編゛ピアノのテクニック゛レガート→スタッカート→付点のリズムで音階練習ドミファソラソファミレファソラシラソファ~♪゛天使の声゛など標題のついた゛ブルグミュラー25の練習曲やチェルニー、バッハの短調のメヌエット、小品集美しいメロディで特に好きでした。発表会ではソナチネアルパムからニ長調作品36の6、ソナチネはいろいろ今でも名残で指が覚えていて弾きます。

★ピアノ教育の第一人者 田村宏先生(東京芸術大学名誉教授)→
ソナチネ段階では◎楽曲を譜面の上でよく調べること◎それぞれの楽曲の音楽的な内容を感じとって弾くこと◎自分の指先で弾かれる音の響きにできるだけ耳を傾けること◎自分の指先からいつも美しい音がだせるように常日頃の心がけが必要

吉村順三ギャラリーから住宅街を少し歩くと「ソルフェージスクール」があります。設計図面などが展示されている今回のギャラリーでの展覧会とあわせて、期間中の土日にこちらを見学させていただけます。ソルフェージスクールは吉村夫人であるヴァイオリニスト大村多喜子さんの主催する音楽教育の場として夫の順三氏により1966年に設計されました。まさしく建築と音楽のしあわせな出会いとコラボレーション、外観はかわいらしいピンクの箱(ソルフェージュイメージピッタリ)建物内部の2階はいくつかの小部屋の練習室に分かれていて、この日もレッスンの楽器の音がこぼれていました。窓は二重サッシで防音配慮、ドアの金具の持ち手などが低い位置にあって、子ども目線が行き届いています。楽しい気持ちになります。ちょっとそこで遊びたくなるような階段をトコトコと昇って3階へそこはこれまたすばらしい音楽室が広がっています。木材の天井、並んだ水平窓の下は椅子などがフラットに収納できるように工夫されています。音の響きが知りたいので、お許しを得て、少しだけこちらのグランドピアノ(YAMAHA)を弾かせていただきました。チェンバロもありました。すっかり電子ピアノタッチに甘んじてしまって(最初は鍵盤のパタパタ感がなじめなかったのに)ピアノの鍵盤が少し重く感じてしまったのがちょっぴり悲しかったけれど、全体にのびるような響きがあって気持ちがよかったです。

よい建物空間でよい音に触れられるのはしあわせなことです。感性が磨かれて心豊かになります。ましてや子どもなら、未来に広がる可能性は限りなく大きいと思います。またほんもののピアノに触れたくなりました。実家の私のピアノはまだいまだに調律してくれているみたいなので、今度たっぷりと弾いてきます・・。

吉村順三記念ギャラリー

2008-08-03 00:08:20 | ・お気に入り空間・街並み
軽井沢の別荘「森の中の家」1962が
★たてもの園の展覧会で紹介されていて
模型(東北大学建築史研究室所蔵)も展示されていた。
ああ、いいなぁ、と思って、
設計者の吉村さんの空間に訪れたくなった。

暑い中、目白の住宅街を探しながら歩いていたら
吉村順三の表札が眼に飛び込んできてうれしかった。

こちらは昔は事務所で今は記念ギャラリーになっている。

キャンバス地のたためる椅子(八ヶ岳高原音楽堂のは革張り)はお座布団感覚で、
長椅子の方、座るところが回転する、あっと驚く、スゴーイ、感動する。
動く照明や障子などにこだわりの工夫が見られる。