先日、孫と二人の夕食だったので、たんぽぽオムライス(チキンライスの上に、とろとろのオムレツをトッピングしたもの)を作りました。
思えば、昭和のお父さんは、白いご飯にこだわっていた気がします。夕食に、ご飯に何かしたもの、例えば、炊き込みご飯、オムライス、チキンライス、チャーハンなどを嫌う傾向があったように思います。(カレーとちらし寿司は別でした)
温厚なうちの父も、そのタイプなので、父が夕食を食べない日に、オムライスやチキンライスを作ってもらいました。
昭和までの家庭の主婦は、家長が苦手なものをできるだけ避けたメニューを作るのです。私はずっと不満なまま大人になりました。
それから何十年も経過し、父が高齢になり、介護が必要になりました。母は認知症状が出ていて、私が、弟と交代で実家に戻る日々が続きました。
その頃は、驚くことに、父は、ご飯とおかずが同時に食べられる料理を作るように私にメモを渡しました。そこには
作って欲しいもの
焼きめし
チキンライス、オムライス
炊き込みご飯
ちらし寿司
と書かれてありました。父の好みが急に変わり本当に驚きました。
原因の一つは、母の認知症状が進み、昔のようなたくさんのおかずを作ってもらえなくなり、一度におかずとご飯を食べることができるものを、たくさん作り、翌日も食べ続けるのが良いと判断したと思われます。
白いご飯といってもがんを患ってからは、柔らかいおかゆのような白いご飯を食べていました。
夜孫と二人でオムライスを食べながら、子供の頃のことを思い出しました。そしてなくなる前に好みが変わった父のことも思い出し、涙が出ました。
父のこだわりは、子供の頃は嫌だったけど、こだわりこそ人の生きた証なのではないでしょうか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます