高校の生物のA先生がお亡くなりになりました。我々の期の同窓会は7回開催しているのですが、いつも出席くださっています。いつも笑顔で、温厚な人柄でした。
先生の授業はわかりやすくて、ミトコンドリアの働きを教わったことを今でも覚えている生徒が多いのです。ミトコンドリアはエネルギーを作る細胞です。謎めいていて不思議な形なので忘れられません。
そして、
「あー 何か質問はないか?」
という言葉が口癖でした。
私は、鶏の学習のところで、家にいた鶏の行動が特異だったので質問したら、その鶏を実際に観察して見ないことには何も言えないという答えが返ってきました。もう寿命が来ていなくなったあとなので解決しませんでした。
懐かしい思い出です。卒業してからは、帰省するたびに、よくスーパーで出会いました。介護で辛かった時は、話を聞いてくださり、ご自身の経験を話してくださって元気付けてくださいました。
今回訃報が同級生に伝えられた直後から、それぞれが先生の思い出をラインに投稿し始めました。それを幹事をしてくれる友人が編集し、しおりにして、ご家族に届けてくれました。私は、長野にいる先生と親戚のように付き合っていた友人のことが気になり、連絡を取ると、友人はすでに連絡もらっていました。友人は、先生のことを詳しく語ってくれました。
先生が虫が大好きだったこと、そして生徒のことが大好きで、同窓会を楽しみにされていたこと、病気で亡くなられた奥様が大好きだったことなどを詳しく聞いたので、ラインに投稿して、次回の同窓会は天国から参加くださるかもしれないので、先生の椅子を用意してほしいとお願いしました。
亡くなってから、いろいろなことがわかったのですが、もっと前に知っていたらと思うことが多くて残念です。
先生から教わった、ミトコンドリアは、大人になって人が生きるのに大事な役割を担っていることを知りました。昔に、植物が増えて、酸素を出し始め、地球上の酸素量が増え始めた時に、酸素が体に多くつかないために、他の細胞の中に入って難を逃れ、ほかの細胞と一緒に共存しながら生きて来た細胞の一つであることを知りました。人の細胞の核にあるDNAとは別のDNAを持っていることを知りました。クローン技術が開発されつつありますが、ミトコンドリアのDNAまで同じにできないそうです。
ミトコンドリアはアデノシン三リン酸(ATP)を生み出し、エネルギーを作る役割だけではなく、脂質のコントロールなど、他にも重要な役割があることがわかって来ました。まだまだ解明されていない部分があるようです。興味深い世界です。
ブログに載せるために、細胞の絵を描いてみました。