小林晴香改め秋月はるかさんの舞台「ビッカビカの一年生」を観る。
最近はどこでも感染対策で、ペットボトルの水は飲んでもいいと言われるので助かる。
東京医大の研修では、10分おきに口内の汚れを胃に流し込めと教わったものね。
シュールだけど、おもしろかった~!
なんだこれ、なんだこれ、と思っている間にどんどん引きずり込まれる。
「土曜日の深夜の1:00に子どもの学芸会を観に来たつもりでご覧ください」
という脚本・演出の女性の前説。
「ミュージカル オニ―」
鬼の女の子、小練ネコさんの歌がうまいと思ったらミュージカル畑の方だった。
「役者がものすごく暴れます」
という説明通り、本当にはるかさんはじめ全員が大暴れ。
むしろ暴れていないはるかさんを観たことの方が少ない。
「接吻」
演出助手役のまるさんを見て、渡辺芽以を思い出した。
おもしろい。
すごく好みだったのは、3回に分かれていた「だ~れだ」
これもシュール。
焦っておびえながら怒り出す男性がめちゃくちゃ笑えるし、真顔で目を隠し続けるネコさんとはるかさんの表情が怖くて最高。
ネコさん、どこかで観たことがあるような気がするんだけど。
「これからのひと」
これも大好きだった。
暇で暇で騒がずにいられない女1(舞薗ミチルさん)。
おとなしくしててと言う女2(まるさん)。
この人たち、監禁されてるのかなと思いきや女3(小練ネコさん)が散歩から帰ってきたところで気づく。
散歩といってもそんなに歩く場所ないじゃない。
紐がからまったら大変なんだよ。
そして壁の外から聴こえてくる「乙女のポリシー」。
(『はばたくチャンスが食べたいよう』とカレーのことだと思い込んで言っていた4歳の頃の娘を思い出す)
三つ子なのね!
胎内で退屈してるのね!
壁の外で始まる両親の喧嘩。
あ~、きついよね。
胎動止まるぐらいのショックだよね。
いや、おもしろいな~~!
換気休憩後の「PEEPER!」、これもおもしろかった。
あいのり、ラブワゴンを彷彿させる。
見ながら解説する舞薗ミチルさん、おもしろかった。
はるかさんのスピ村さんが、また最高におもしろかった。
はるかさんも歌ったのよ。
そしてうまいのよ。
ああ、歌うまくなりたいなぁ。
世にも奇妙な物語的な展開になったあとの、はるかさんのサービス精神満点なスケベ先生。
旦那様、観にいらしたりするのかしら。
背が高くて、胸も綺麗だから、いいなぁ。
ちょうど、どの年齢でもできるお年頃だね。
全体的に圧倒されつつもおもしろかったのだが、気になることが2つ。
ひとつは、みんなが本当に暴れて大騒ぎするので、聞きたい台詞を言っている人の声が聞こえないこと。
最後の最後の舞薗さんの台詞も、前半が聞き取れなくて残念だった。
あれ、決め台詞なのに。
なんて言っていたのか知りたい。
あと、もうひとつは芝居とは関係ない話なのだけど、最近よく見聞きする丁寧語の誤用。
(若い方だけでなく、じいさんばあさんでもやる)
とても誠実な丁寧な主宰の方だったので、そこだけ残念でした。
「いる」の丁寧語 ⇒ 「います」「おります」
「ある」の丁寧語 ⇒ 「ございます」
「お願いしています」 ⇒ 「お願いしております」 〇
「思っています」 ⇒ 「思っております」〇
「お願いしてございます」、「思ってございます」は日本語として妙です。
具体例が思い出せないけど「おります」の場面で「ございます」が頻発されていたので、気になりました。
芝居自体がおもしろかったので、日本語を生業とする方々には美しい日本語を使っていただけると嬉しく存じます。(こんな感じ)
テアトルエコー「ら抜きの殺意」のDVDを観ると、わかりやすいです。
けっこう詳しく説明されております。
(これも『ございます』ではなくてね)