ドイツ、ブレーメン。男手一つで息子のネジャット(バーキ・ダヴラク)を育て上げたアリ
(トゥンジェル・クルティズ)は、同じトルコ出身の娼婦イェテル(ヌルセル・キョセ)を囲う。
息子は父に反発する一方、イェテルが稼いだお金の大半を娘アイテン(ヌルギュル・イェシルチャイ)に
仕送りしていることを知り好感を抱く。政治活動に身を投じていたアイテンはトルコを追われ、
ドイツに不法入国して母の行方を捜していた。一文無しとなり途方に暮れていたアイテンを
ドイツ人学生のロッテ(パトリシア・ジオクロースカ)が自分の家に招き面倒を見る。ロッテの
母スザンヌ(ハンナ・シグラ)は、そんな娘の行動が理解できず不安と不満を募らせていくが・・。
先日、「ワン・デイ・イン・ヨーロッパ」でもドイツとトルコの現在の関係が
出てくる映画を見たばかりでしたが、やはりドイツ国内には多くのトルコ系移民が
いるんですね~。そしてEU加盟問題に揺れるトルコ。この両国の人たちが、
両国にまたがって絡み合い、そして3組の親子が微妙に絡み合いながら織りなす
愛と生と死の物語でした。
憎しみも悲しみも、人間の感情がいろいろ含まれたんですが、究極は
“愛”なんだってこと、そして人間だれしも生きていればいつかは
死が訪れる・・その死の捉え方などもテーマだったでしょうか。
ものすごく有名な俳優さんたちが出てる訳ではなかったですが
(ハンナ・シグラは有名かな(^^ゞ)、みんなそれぞれものすごく演技が上手い。
味があるし、それぞれの人物の心が感じられました。
ネジャットが主役といえば主役だったんですが、ラストの彼の後ろ姿と
青い静かな海が目に焼き付き、素晴らしい余韻に浸れました。
それもこれも彼の落ち着いた温かさが存分に出ていたからかな。
あらすじを読んでいても、どんな風にこの3組の親子が絡み合っていくのか
予想がつかなくて、どうなるの?と物語の展開に目が離せなかったですし、
映像の構図も良かったし、風景も良かったし、音楽もこれまた良かったですし、
細かなところまで気が配られてるなぁと感じられる作品でした。
EUの問題や、ドイツ・トルコが抱えてる問題も映画では扱われていましたが、
結局のところ、この映画では親子の愛と、人を思う気持ち、憎しみ、許し等々の
人間としての普遍的なことが描かれていました。
そして赦されたものは当然なんでしょうが、赦した方も救われるんだなぁ~・・
ってつくづく思いました。
でも、普遍的な題材ではあっても、やはり日本とヨーロッパじゃ環境があまりにも
違うんだなぁってことも感じました。特に、EUの枠組みに入るのか入らないのか、
揺れるトルコ。そしてそのトルコからの移民を多く抱えてるドイツ。
そこにはやはり先進国の欺瞞というか奢りのようなものも感じられましたし、
日本では今のところこういうことは日常茶飯事にはなってないことでした。
でも、いずれはこういうこともあるのかも。
それぞれの登場人物に、時々イラっとするところもあったりしたんですが、
ネジャットは終始落ち着いた思慮深い男性で、一番彼に感情移入してたかな。
このネジャットを演じたバーキ・ダヴラクという俳優さん、初めて見たと
思いますが、風貌にあった抑えた演技で、ほんとに素敵でした。
そしてロッテの母スザンヌのような“赦す”心を自分は母として持てるのか?と
考えさせられたりもしました。
時間構成も、最初はただ単純に三人三様に流れていってるだけかな、と
思ったんですが、最初の画面が最後につながり、その構成も好きでした。
そしてその冒頭の部分とラストの部分に出てくる、“今日は犠牲祭”・・
という言葉。そこでトルコはほとんどの人がイスラム教徒なんだ、近いけど
ドイツとトルコはやはり違うだ、ということを感じさせる言葉でもありました。
もう少し一人一人の物語に厚みが欲しかったですが、良く作られた、
余韻の残る良い映画でした。
個人的お気に入り度3.5/5
(トゥンジェル・クルティズ)は、同じトルコ出身の娼婦イェテル(ヌルセル・キョセ)を囲う。
息子は父に反発する一方、イェテルが稼いだお金の大半を娘アイテン(ヌルギュル・イェシルチャイ)に
仕送りしていることを知り好感を抱く。政治活動に身を投じていたアイテンはトルコを追われ、
ドイツに不法入国して母の行方を捜していた。一文無しとなり途方に暮れていたアイテンを
ドイツ人学生のロッテ(パトリシア・ジオクロースカ)が自分の家に招き面倒を見る。ロッテの
母スザンヌ(ハンナ・シグラ)は、そんな娘の行動が理解できず不安と不満を募らせていくが・・。
先日、「ワン・デイ・イン・ヨーロッパ」でもドイツとトルコの現在の関係が
出てくる映画を見たばかりでしたが、やはりドイツ国内には多くのトルコ系移民が
いるんですね~。そしてEU加盟問題に揺れるトルコ。この両国の人たちが、
両国にまたがって絡み合い、そして3組の親子が微妙に絡み合いながら織りなす
愛と生と死の物語でした。
憎しみも悲しみも、人間の感情がいろいろ含まれたんですが、究極は
“愛”なんだってこと、そして人間だれしも生きていればいつかは
死が訪れる・・その死の捉え方などもテーマだったでしょうか。
ものすごく有名な俳優さんたちが出てる訳ではなかったですが
(ハンナ・シグラは有名かな(^^ゞ)、みんなそれぞれものすごく演技が上手い。
味があるし、それぞれの人物の心が感じられました。
ネジャットが主役といえば主役だったんですが、ラストの彼の後ろ姿と
青い静かな海が目に焼き付き、素晴らしい余韻に浸れました。
それもこれも彼の落ち着いた温かさが存分に出ていたからかな。
あらすじを読んでいても、どんな風にこの3組の親子が絡み合っていくのか
予想がつかなくて、どうなるの?と物語の展開に目が離せなかったですし、
映像の構図も良かったし、風景も良かったし、音楽もこれまた良かったですし、
細かなところまで気が配られてるなぁと感じられる作品でした。
EUの問題や、ドイツ・トルコが抱えてる問題も映画では扱われていましたが、
結局のところ、この映画では親子の愛と、人を思う気持ち、憎しみ、許し等々の
人間としての普遍的なことが描かれていました。
そして赦されたものは当然なんでしょうが、赦した方も救われるんだなぁ~・・
ってつくづく思いました。
でも、普遍的な題材ではあっても、やはり日本とヨーロッパじゃ環境があまりにも
違うんだなぁってことも感じました。特に、EUの枠組みに入るのか入らないのか、
揺れるトルコ。そしてそのトルコからの移民を多く抱えてるドイツ。
そこにはやはり先進国の欺瞞というか奢りのようなものも感じられましたし、
日本では今のところこういうことは日常茶飯事にはなってないことでした。
でも、いずれはこういうこともあるのかも。
それぞれの登場人物に、時々イラっとするところもあったりしたんですが、
ネジャットは終始落ち着いた思慮深い男性で、一番彼に感情移入してたかな。
このネジャットを演じたバーキ・ダヴラクという俳優さん、初めて見たと
思いますが、風貌にあった抑えた演技で、ほんとに素敵でした。
そしてロッテの母スザンヌのような“赦す”心を自分は母として持てるのか?と
考えさせられたりもしました。
時間構成も、最初はただ単純に三人三様に流れていってるだけかな、と
思ったんですが、最初の画面が最後につながり、その構成も好きでした。
そしてその冒頭の部分とラストの部分に出てくる、“今日は犠牲祭”・・
という言葉。そこでトルコはほとんどの人がイスラム教徒なんだ、近いけど
ドイツとトルコはやはり違うだ、ということを感じさせる言葉でもありました。
もう少し一人一人の物語に厚みが欲しかったですが、良く作られた、
余韻の残る良い映画でした。
個人的お気に入り度3.5/5
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いやいや、ほんと驚きましたわ(^ー^* )フフ♪
同時に同じ記事に同じようにお互いにコメント書いてただなんて(*^^)v
それにしても、この記事をアップしてから、すぐにコメント書いてくださったんですね~。ありがとうございます!!!
嬉しいよ~~~~♡
お正月も終わりましたね~。
明日はこちらはとんど焼きにあたる”三九郎”という行事があり、明後日の朝はお札配りを子供たちがしてくれて、本当にお正月もすっかり終わり・・ってことになります。
でも、7日から学校が始まってるんですが、7・8日と学校に行って、またすぐに3連休で、この休みが終わるまでこどもたちはお休み気分が抜けないですね(^^ゞ
毎日の通い・・ですが、続いてます。
たまに義姉さんが行くとわかってる日には、行かない日もあったんですけどね(^^ゞ
3日に息子を送っていって、ついでに遊んできたときは、義姉さんに許可をいただいたので、1日ゆっくり遊んじゃいましたし(^◇^;)
latifaさんも娘さんの冬期講座とかあって、送り迎えが大変だったかなぁ~・・と想像したりしておりますが、お正月の間だけでも、少しはのんびりできましたでしょうか?
で、この映画ですが
ほんと良く出来ていましたよね。
第一章・・第二章・・と進んでいって
(といっても時がまた章が変ると戻ったりしましたが)
どんな風に関わっていくんだろう?って思いつつ、興味深く見ることが出来ました。
それに風景も凄く良かったし。
そうそう、あのお母さん、私はあんな風に出来ないかもしれないなぁ~・・と思いました。
やはりなかなかあんな風にできないですよね~。
この子さえいなければ・・・と絶対考えてしまうと思います。
この映画の後、お母さんと彼女が助け合って幸せに暮した・・と思いたいです。私も見習わなくっちゃ・・です。
メルさんからTBが!!
私がここに来て、コメント書いてる最中、メルさんが家に来てたなんて~~♪
同時にそれぞれのブログに行っていたのねー(^▽^)
どうでもいいことまた追加で書いちゃってごめんなさい^^
メルさんはいかがお過ごしですか?
毎日の通い・・・も相変わらずされているのかな・・・。
息子さんはもう帰られたのかな?
この映画、地味だけれど、なかなか良く出来ていましたよね。
一番印象に残ってるところというのは、ここ!
>ロッテの母スザンヌのような“赦す”心を自分は母として持てるのか?と考えさせられたりもしました。
なかなか、ああいう風にはなれないぞ~って思ったわ・・・。私なら、この子と友達になったばっかりに・・・って責める気持ちばかりになっちゃいそうだわ。見習わねばー。