「ROCKER 40歳のロック☆デビュー」

大手レコード会社とのメジャー契約と引き換えに、ロックバンド「ヴェスヴィオス」から
一人追い出された哀れなドラマー、フィッシュ（レイン・ウィルソン）。20年後、
今や超ビッグなバンドになった「ヴェスヴィオス」とは真逆に、仕事をクビになり
ニート同然で姉の家に居候する、負け犬人生まっしぐらのフィッシュだったが、
ひょんなことから高校生の甥、マット(ジョシュ・ギャッド)の参加するバンド
「A.D.D.」の新メンバーに。果たしてフィッシュは、かつてつかみ損ねたロックスターの
栄光を手にすることができるのか・・。


もうちょっとでメジャーデビューできる・・というところで
バンドから追い出されてしまったドラマー、フィッシュ。
どっかで聴いた事のあるような話しだなぁ～・・って思ってたら、
本当にピート・ベストが出て来た!!!　最初は彼だとわからなかったんですが、
最後まで見て、カットされたシーンを見ていてやっと気づいたんですけどね(^_^;)

そう、ビートルズのドラマーだったけど、メジャーデビュー寸前に
ドラマー解雇されちゃって、リンゴ・スターになったという曰くありの彼、
ピート・ベスト。いやぁ、こんな映画で見れるとは全く思ってなかったので
ビックリでした。でも、そのあたりにヒントを得て作った映画みたいですね。

この中年のおじさんフィッシュが、ロッカーたるものはこういうものだ！
という思い込みと信念みたいなのがあって、一昔前のものなんだけど、
A.D.Dのドラマーになったら、それをやりまくるところに面白さがありました。
それに彼らの曲も演奏もすごく良いんですよ～!　

このA.D.Dとヴェスヴィオス、両方のバンドの曲を聴けただけでも
なかなかの収穫でしたわ。結構どちらの曲も耳に残る感じ。
だれがこの素敵な曲を？と思って調べてみたら、この映画の中でも
A.D.Dのボーカル＆ギター担当で曲を作ってるという設定のカーティス役の
テディ・ガイガーが全て手がけていたようで、凄いわ～～～と思いました。
彼は06年に17歳でデビューした実力のあるシンガーソングライターとのことです。

それ以外のバンドのメンバー、主演のフィッシュは、最近よく見るように
なったレイン・ウィルソン。「Gガール・・」とか「JUNO」にも出てた彼。
今回はドラマーの役でしたが、あのスティックさばきはかなり練習
したんだろうなぁと思いましたわ。頑張ってました♪

そして彼の甥っ子のマット役のジョシュ・ギャッドは、「ラスベガスをぶっつぶせ」に
マイルズ役で出てた彼。相変わらずぷくぷくしてましたが、ラスベガス・・
よりもこの映画の方が後なのに、なんだか若く(子供っぽく)見えました(^^ゞ　
彼がキーボード担当。そしてベーシストの役で唯一の女性メンバー
アメリア役にエマ・ストーン。今回彼女は笑わない女として出てたんですが、
なかなかキュートでした♪「スーパーバッド　童貞ウォーズ」にも
出てましたが、あれもこれも日本では未公開映画なので、ちょっと可愛そう。
　
ストーリー展開としては、もうこれっきゃないでしょってもんで、
王道を行く感じだったので、目新しさとかはなかったですが、
期待を裏切らないという点では良かったです。
あ、でもA.D.Dが人気が出てきたきっかけというのが　マットの妹が
Youtubeに彼らの練習風景を投稿したのがきっかけだったんですよね。
そしてものすごいアクセス数になって・・というわけで、
そのあたりは“今時”でした。

中年が頑張っちゃうお話でしたし、夢を諦めきれないでうじうじしていた
一人の男性が、ちゃんと夢を実現させるお話でもあったし、元気が
もらえる作品でした。やはり人生前向きじゃなきゃ、ね＾＾　
なかなかスカッとする、見てて楽しい映画でした。
個人的お気に入り度3/5