「神様のパズル」

弟・喜一（市原隼人）が突然海外旅行に行ってしまい、代わりに素粒子物理学のゼミに
出席した基一（市原隼人）。代返するだけのつもりが、教授から不登校のホミズサラカ
（谷村美月）をゼミに連れて来るように言われる。天才ゆえに学校にも興味が持てず
孤独に生きるサラカ。彼女のもとを訪れた基一は、難しい話をするサラカの前で彼が
ふと口走った“宇宙をつくることはできるのか？”という壮大で素朴な疑問が彼女の
心を捉えてしまう。翌日、ゼミに現われたサラカは、基一を従えて“宇宙創生”を
立証するための研究に乗り出すが・・。


なんというか、ご都合主義みたいなところが多々あったんですが、
妙に引き込まれて見ちゃいました。基一も疑問に思っていた、宇宙の
成り立ちのお話の部分に惹かれたのかも。
わからないなりに、彼の説明やら、サラカの説明やら聞いてるのが、
なんだか楽しかったんですよね～。
　
文系頭の私にも興味を持たせてくれるような宇宙論を、基一が全く理系素人
だったので、そういう人にわかるように説明されたところが一番好感でした。

宇宙を作るだなんて荒唐無稽なお話なわけですが、こういうあり得ん！と
思えるようなことを、いろいろ考えたり研究したりするのって
楽しいだろうなぁって思いましたわ。途中、基一がサラカに質問
するんですよね、「どうしてこういう事を研究するのが楽しいのか」
みたいなことを。するとサラカは「ミステリーを読むのと同じ・・」
というような事を答える。この部分に共感。
確かに、わからないことを研究していくのってミステリー小説を読み続けて、
その答えを(犯人を)探し出すような面白さがあるかも・・って。

「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」とか「虹の女神」とかで、
徐々に好きになっていった市原隼人が主演だったし、共演の谷村美月も、
「リアル鬼ごっこ」「おろち」それに「おと・な・り」を見て、
これまた最近注目してた女優さんだったところも、わたし的には嬉しかったです。
　
それに今回つくづく思ったんですが、市原隼人って声が素敵ですね～♪
こういう人（ちょっとワルで、でも実は素直で・・というような若者）を
演じることが多い彼ですが（ってそんなに彼の出てる映画を見てないですが(^_^;)）
似合うんんですよね～。

ラスト近くに彼が“喜びの歌”をロック調で歌うところがあり、妙に
印象に残りました。あの状況で、何故にマイクが？とか、何故にあそこに
アンプが？という突っ込みどころもありましたが、あのような状態の時に
聞いたせいか、あ～・・生きてるって素晴らしいことなんだ、
地球に生きるって素晴らしい・・と“喜びの歌”を聞いて心底思えましたわ(^^ゞ

でも、その他諸々、特にラスト近くには突っ込みどころ多々あり・・でした。
あれじゃ寿司はボロボロで食えんだろう～・・とか、いろいろ(^^ゞ

この基一とサラカ、二人は全く違うんだけど、何故か惹かれあうところがあった。
多分、それは共通して親に愛されてると感じられなかったというところかなぁ。
どっかで“仲間”意識を感じてたのかも。

良く出来た映画・・とは言えない感じもするんですが、妙に好きだったですね。
同監督の「ヤッターマン」は何故かノレなかった私ですが
（記事にしてない(^_^;)）、これは好きでした。
個人的お気に入り度3/5

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