心の栄養♪映画と英語のジョーク

日々観た映画のレビューと英語のジョーク♪心の栄養いっぱいとってKeep smiling♡

「重力ピエロ」

2009-10-27 | 映画「さ」行
泉水(加瀬亮)と春(岡田将生)は、優しい父(小日向文世)と今は亡き美しい母
(鈴木京香)の愛情に包まれて育った仲の良い兄弟。兄の泉水は遺伝子の研究を
する大学院生。一方、街中で落書き消しの仕事をしている弟の春。彼らが暮らす仙台
市内は、頻発する連続放火事件に揺れていた。あるとき春は、放火現場の近くに必ず
謎のグラフィティアートが描かれていることに気づく。事件との繋がりを直感した春は、
泉水を誘って夜の街で張り込みを開始するが・・。



この映画にリアリティを求めるとちょっと難を感じますが、そうしなければ
本当に良くできた、重くも力強い作品だったなぁと思いました。
「春が二階からおちてきた・・」で始まるシーンは、そこからぐぐっと
惹き付けられるもので、映像も素晴らしかった。ここからどんなドラマが
始まるんだろう・・と期待でいっぱいになったし、桜・花びら・青空、
そして春と泉水のショットが目に焼き付いたし、まだ始まったばっかりなのに、
妙に切ない気持ちにもなりました。

兄・泉水と弟・春、そしてお父さん、この家族には秘密があり、
そしてその秘密が軸になって最強の家族にもなっている。
この絆の強さと、お父さんの発する言葉の重みと優しさに胸打たれました。
この映画では、台詞の中に心に残るようなものがたくさんありました。

今回は感想を書くと、それがネタばれに直結してしまうので、あまり
書けないんですが、とにかく一番凄かったのは父親だったかなぁ。度量がすごい。
本当に心が強くないと、ああいった言動はとれないです。見た目、とても
ソフトで優しい父親なんですが、心は誰よりも強かったのでは・・と思いました。

弟思いの泉水も、絶望的な苦悩を抱える春も、二人ともとても強い絆と
優しい心を持っていたと思うけど、やはりそこは若い二人、お父さんには
かなわなかったという感じがしました。題名の重力も、あ~そうだったんだ~・・
と思うもので、至極納得。

でも・・・ここからネタばれですので反転モードで


彼ら夫婦の決断と二人の育て方には、頭が下がるというか、本当に
素晴らしいと思いましたが、こういうことがなくても、いずれは春に
話すつもりだった真実を考えると(そしてそれまでに、この物語のように
知ってしまう可能性も大で)春は絶対に苦しむことは目に見えてますよね。
産む産まないは二人の決心次第でいいと思いましたが、みんなに事件のことを
知られてるあの場所で、堂々と暮す、自分たちは何も悪いことはしていない、
というのは真実ですが、本当に春のためになったんだろうか?と
考えたりもしました。

あのような目で見られるのはわかってたことで、お父さんが市役所勤務
だったので、そうそう簡単に転職もできなかったでしょうが、
別の土地で暮す・・というのも一つの手だったんじゃないかなぁって思いました。
そうしないところが立派で、潔いんですが、どんなにか子供が辛いか・・と
いうことを考えるとねぇ~・・。誰も知らない土地で、墓場まで持って行って
良い秘密だったのかもしれない・・・とも思ったんですよね。
でも、そこがこの物語のミソというか肝心要のところなので、
それやっちゃうとすでにこの物語は破綻しちゃいますよね(^_^;)

ラストも あああって欲しいと思ったけど、本当にそれで良いのか?
ずっとあの罪を背負っていっくのか?って思ったり。でも、捕まっちゃったり
警察に自首・・なんてことになると、もっと嫌だと感じたかも・・と思うし。
そのくらい憎たらしい実の父でしたからねぇ~。難しいです。
正義はなされたのかもしれませんし、感情移入して見ていた私は
これでOKでしたが、重力を無視して生きる彼らは最強の家族でもあり、
社会からは孤立した家族にもなってしまったかもしれない・・。


と、グダグダ書きましたが(^_^;) お父さんの言葉には涙し、出演者の演技の巧さと、
あまりにもピッタリ来る役だった配役の素晴らしさにもうなり、
泉水と春の子供時代を演じた二人が、全く大きくなった二人と違和感がなく、
素晴らしい!と思いました。

「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ。」
「楽しそうに暮していれば、地球の重力なんて消してしまえるんだ。」
「自分で考えろ。」等々、印象に残る台詞がたくさん。

ミステリー性もありましたが、そちらがメインではなく、家族のかなり
重い物語り・・。いろいろ考えさせられた作品でもありました。

個人的お気に入り度3.5/5

重力ピエロ 特別版 [DVD]

角川エンタテインメント

このアイテムの詳細を見る


最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
うん (miyu)
2009-10-27 13:23:23
これは配役がイメージ通りって感じでしたねぇ~。
って原作は未読ですが、かっこいい春に岡田くんがぴったりかなぁ~なんて。
加瀬さんは相変わらず地味だけど、いい!
小日向パパは最強ですね!
返信する
最強の家族です…特に父 (ちゃぴちゃぴ)
2009-10-27 22:01:43
観た後、原作も読みました。
映画とかTVとかで、観た後原作読むとほとんど脳内キャストはまんまです(笑)
お父さんが、最強ですよね。
私も、印象に残る台詞が色々ありました。
あと、あの方の憎ったらしさは、少ない出番ながら強烈なアクセントでした。
岡田クンは、天然コケッコーでフレッシュに感じ、頭の隅にいれてたんですが、えらくまぁ売れっ子になっちまいました。DVD新作でもあるでしょ、観たいなぁと思いつつ、準オチまでまとうと思ってます。
返信する
miyuさんへ♪ (メル)
2009-10-28 08:08:42
miyuさん、こんにちは☆^^

そうなんですよね~、私も原作読んでないんですが(^_^;) この配役のぴったりさには感激♪
みんなバッチリ役に合ってるなぁって思いました。
特に主演の3人は、これ以上ないんじゃ・・と思うくらいでした。
それに子役との流れが良かったですよね。
全然違和感ない子役さんたち。よくぞ見つけてきたなぁって感じでした♪

小日向パパはほんと最強でしたね~!
若い頃も?!(≧▽≦)
返信する
メルさん☆ (latifa)
2009-10-28 08:20:18
こんにちは~メルさん、私もこれ見て昨日感想書いたのー!!同じで嬉しいな♪
しかも、白文字の処も同じー!!
だから・・・なんだか手放しに万歳~って思えるラストでもなかったし・・・。
それと、原作を読んだ記憶が薄くなっちゃってるので、あやふやなんだけど(違ってたらゴメンね!)なにやら警察に行くつもりなのか・・・?って感じもあったんだ・・・。
桜の花びらシーンは綺麗なのに、もの哀しかったよね・・・。
返信する
ちゃぴちゃぴさんへ♪ (メル)
2009-10-28 18:29:26
ちゃぴちゃぴさん、こんばんは~☆^^

見た後で原作もお読みになったんですね~♪
私も読もうかなって思っています。
そうそう、見てから読むと頭の中は
映画のキャストが動きますよね^^
「クライマーズハイ」は見てから読んだので、頭の中で堤さんや堺さんが動いてました(笑)

お父さん、最強でしたねぇ~。
最初の決断だって、お父さんでしたもんね。
確固たる信念のもと、それに奥さんも従ったという感じだったし、この人と一緒なら・・と思えたからですもんね。

そう!例のあの方、憎ったらしかったですよね~!!!
あのようなことになってもしょうがなかったか・・と思わせるくらいの憎たらしさがありました。
あの家族と彼・・落差があってインパクトありました。

私も岡田くんは「天然コケッコー」で
なかなか素敵な男子・・と思ってたんですが、ほんとにこんなに売れっ子になっちゃってねぇ~・・・感慨深いですわ(笑)
すっかり親の気持ちです(笑)
返信する
latifaさんへ♪ (メル)
2009-10-28 19:16:13
latifaさん、こんばんは~☆^^

時を同じくして、同じ映画の感想をアップ・・ってなんだか嬉しい(^ー^* )フフ♪
それに反転モードの部分も同じ感想だったと聞き、余計に嬉しいです(*^^)v
心打たれたし、台詞も残るものがたくさんあったし、ラストもあれでしょうがないか・・と思うところもあったんですが、
最初の選択は本当に春のために良い選択だったのか・・と考えちゃいました。
(産むのはOK・・でもその後の生活)

警察に行く・・って感じ、映画でもチラッと彼が言ってましたよね。でも、その後二人で話して、お父さんとのシーンになって、結局行かないってことで・・・という感じだったと思いましたが(映画では)
原作、読んでみたいです。
見てから読むと、頭の中では俳優さんたちが動いてくれちゃいますが、それでも読みたいなぁと思っています^^
latifaさんは読んでからご覧になったんですもんね。
最近そのパターンがほとんど無くて、いつも見てから読む・・になってしまってる私です(^^ゞ
返信する