僕(イギリス人)は血縁でない少女(愛した亡き女性が生んだ、エジプトの血)を伴い、
アレクサンドリアに戻ってくる。そこから始まる長い回想が1巻。
本からの言葉。
「この都会とは何者なのだ。5つの種族、5つの言語、
10に余る宗教。~ここには5つを超える性がある。
アレクサンドリアは愛を絞りとる、大圧縮機であり、
そこから出てくるものは病人、孤独者、予言者である。
人間の心なんてものを発明したのは誰なのよ、教えてよ。
恋とはすべてを手に入れるかすべてを失うか、
どちらか1つの絶対なのだ。
妙かもしれないけれど、私たちの愛というものは、
愛する人がいなくなった時に実を結んだのね、
肉体というものが、愛の本当の成長、愛の自己表現を
邪魔するような感じなの。
まるで袖口につく香水のように、老人たちの心にしがみつくこの都会
アレクサンドリア、記憶の首都。
なぜなら愛のいとなみは、一種の皮膚の言葉にすぎないし
性とは単なる述語にすぎないからだ。愛は情熱でも習慣でもない。
けっして、僕の人格を愛していたのではない。女は性の盗人だ」
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