悲しみは突然に

高校野球時代の3年間、共に汗を流した親友が亡くなっていた…

卒業してから遊ぶと言えばコイツでした…
二人で隠れ家的な飲み屋を見つけ、その看板娘に惚れたからと頻繁に通っていたのがつい昨日のようですわ。

不器用で、口が悪くて、逃げ足が速くて、意地っ張りで、日本一と言って良いほど口喧嘩に強くて…
ゴルフの打ち方も個性的な2段階モーションで…よく、ティーショットの前に「プロ野球でも2段階モーションが禁止になったんじゃぞ！お前も治せやー！」と弄ってたものだ。


ほんと、居心地の良い男だった…
結婚すると聞いたときには本当に嬉しかったものだ。


最後に飲んだのは2012年5月。
その日、誘ったゴルフには不参加で夜の飲み会だけ顔を出してくれた。
今思えば、ヤツなりに体調の悪さを感じていたのかも知れない。

直後、「仕事中に倒れた」と聞き、落ち着いたであろう頃に携帯に連絡するも…出ず。


それから1年、2年と経ち、思い立ったら携帯に連絡する日が続いていたけど…出ず。
仲の良かったゴルフ飲み仲間が連絡しても…出ず。

年末の忘年会、その場で一人ひとりの携帯からコイツに連絡するのが恒例になっていた。

年賀状も2年前を最後に来なくなっていた。

結局、誰一人近況が分からず、2018年を迎えていた。


そして、数日前、嫁さんの友人を介して今年の5月にガンで亡くなっていたと聞いた…

まだ、詳しい話は嫁さんから聞けていないが、あぁ、きっとコイツの性格から言って、弱っている自分を見せたくなかったんじゃろうな…と。
ほんと人に頼るのが苦手で…最後の最後まで不器用で意地っ張りのまま、先に逝ってしまった。

ったく。

嫁さんがまだ落ち着きを取り戻せていないようなので、落ち着いたら顔でも見に行こうかな。
できれば墓の場所を聞いて、毎年、ヤツの好きだったビールを持って行ってやらないとな…

ったく、早ぇーよ…