メン・ピン・タンゴ ツモっ!

南米のパリ、アルゼンチンはブエノス・アイレスで起こる
お洒落(?)な出来事を毒談と偏見で綴るブログ

営業 終わり

2008年05月30日 10時08分44秒 | タンゴ・ブルホ
やっと、終わったよー、営業。

実際には物売ってるわけでもなく、契約取りに回ったわけでもないんで営業とはちょっと違うんだけど、やることは一緒。





最初にホテル18件。
実際にはもっとあるんだけどリストには18件しかなかったのでそれだけしか回らなかった。



         




いっちばん最初にアバスト・プラザ・ホテル(アジア大会で1、2位の人たちが泊まる所)に行った。

入る前から緊張してなかなか入れず、ホテルの前ウロチョロしてた。(笑)

頑張って入ったはいいがカチコチで舌全然回ってない。
スペイン語で営業するなんて今まで考えたこともなかったもんね。




でもアバスト・ホテルの受付にいきなりチーフクラスの人がいて結構若くてエラそうな奴だったけど舌の回ってないオレの話をちゃんと聞いてくれた。

おかげで自信がついて2件目に入りやすかった。




1日目に5件ほど回ったけど、やっぱり舌の回ってないチーノは怪しく見えるのか(どう考えても怪しいだろ)、やな感じの対応のところもあり2日目出かけるのがイヤでイヤで仕方なかった。


「これじゃホンマに日本のサラリーマンみたいや」




2日目。
だいぶ舌が回ってきたがやっぱりイヤイヤ。






ため息をつきながら3日目。
この日はプエルト・マデーロのホテルを回ることにしていた。

プエルト・マデーロは現在開発中の日本で言うところのお台場みたいなところ。
河沿いの雰囲気のいい、爽やかなデートスポット。





             






1件目。
超巨大ホテル、 ヒルトン


オレの嫌いな四角いコンクリとガラスの塊のようなでかい建物が河の向こうにそびえ立ってる。








入りにくいよなーーー






















とりあえず近くのベンチに座る。






















ハトに餌をやる。













・・・・・・・・



完全に仕事取れない営業の人みたいになってる。。。





ずっとこんなことしてても終わらないので頑張って大きな入口から入った。

こういうホテルって何でか知らんけど絶対回転ドア付いてるよね。
やけに重く感じる。




何室あるのか分からないがデカいロビーは人であふれていた。 



コンセルジュに向かうと、恰幅のいいエラそうな爺さん
トランシーバー片手にあちこちに指示を出していた。




このホテルのイメージどおり。




忙しそうなのでヒマが出来るのを待って話しかける。
もうだいぶ慣れてきて舌も回り相手の対応も良く見れるようになっている。


しかしこっちもイメージ通り。


軽くあしらわれてしまった。  






1件目から撃沈してやる気を失くす。




どうもこういう大きな建物は威圧感があって入りにくい。
特にプエルトマデーロのホテルはブエノスでは5星でも最高級ホテルだ。
セントロの5星よりプレッシャーがかかる。





しかし落ち込んでても仕事は終わらないのでとりあえず2件目を探すことにした。



数ブロック歩いたところにホテル・ファエナがあるはず。
聞いたこともない名前のホテルだが5星だからデカいに違いない。


住所の番地には小さな入口。

門番らしき2人が立っているが入口があまりに小さい。




「住所が間違ってるのか?」 




と思い、ちょっと回り込んでみることにした。
ずっとレンガの壁が続いていてブロックの横(長い方)にそれらしいガラスの入口があったが閉まっている。


さっきの小さな入口と反対側まで周ってくるとそこは建物の庭だった。
小さな入口と同じマークが付いていた。




「あ、ここ1ブロック全部ホテルなのね。」




他に入るとこ見つからないのでさっきの小さな入口に向かった。
門番の人たちの感じが良い。
挨拶してすぐに入れてくれた。



入り口を入ると中庭だった。
すごく感じのいい建物だ。
レンガ調の柔らかい雰囲気。



ホテルの建物に入るとすぐに小さなカウンターに兄ちゃんが立っていて挨拶してきた。


すごく感じが良い。


宿泊者が少ないのか、中庭のプールに人の声が聞こえたくらいでロビーには誰も居なかった。


いつもならコンセルジュを探すのだがどうもこの兄ちゃんが入ってきた人のアテンドをするみたい。


とりあえず兄ちゃんに説明をする。
すごく丁寧に対応してくれた。
めちゃくちゃいい感じだった。



ヒルトンとはエラい違い。




あまりの対応の良さに気持ち良くなり、やる気がすごく出た。
その日回ったほかの5星も対応してくれたのは若い人でみんな感じが良かった。




それ以降、自信もついて丁寧な言い方だが不必要な説明を出来るだけ省いて簡潔に話すと対応が良いことに気付いて4星、3星もサクサク回ることが出来た。






ファエナ・ホテル
http://www.faenahotelanduniverse.com/

ファエナ氏が全てデザインしたらしい。 めちゃくちゃ快適空間!!






今回思ったのは年配者より若い人たちの方が対応がだんぜん良かったってこと。
若い人たちはちゃんとした教育を受けてるからかな?

もちろん年配の人でも対応の良い人もいたが少なかった。


長いこと働いててそれなりの立ち場になってくるとエラそうになってしまうもんなんかな?





4星3星だと月給が安くて済むからか若い人が多かった。







             mi-----oT-n-o

                                  febrero 2009





タンゴの踊りと音楽 その2

2008年05月27日 10時24分25秒 | アルゼンチンタンゴ
ナベイラはよくテンポを数えるときに 1から8 までで数える。
(今回も4分の4拍子で説明


強拍だけを取って 1、2、3、、、、8 と数えるのだ。
普通の速さで歩いてるときのステップのタイミングだね。




1小節に2つで計4小節分



トラディショナルなタンゴは大体この4小節2つでAメロ、Bメロみたいな
大きなメロディーの形、フレーズを作っている。


最初の4小節がプレグンタ(問いかけ)で次の4小節がレスプエスタ(返答)だとナベイラは説明する。

そして4小節の中の最初の2小節も小さなプレグンタで後の2小節はレスプエスタだともいう。(小さなフレーズ)

たしかにトラディショナルなタンゴは曲の構成が大体そうなっている。







基本的にタンゴには楽譜はない。 

今はあるんだろけど昔は楽譜なんてなくて感覚で演奏していた。

今も演奏家のじいさん達はじっさいに目の前で演奏してそれを「マネして覚えろ」という教え方をする。
(楽譜はその演奏やCDを聴いた人が後から勝手に書いたもので書いた人によって違っていたりする)


だからナベイラがいうような曲の構成の形がタンゴの大まかな基本形とされていたわけだ。




強拍だけを数えるという数え方も楽譜上で見れば変わった数え方だ。

4分の4拍子なら強拍も弱拍も数えた方が楽譜と照らし合わせやすいし、
4分の2拍子で書かれた楽譜なら1拍の前半分だけを数えてることになる。



でも多くのダンサーたちはこういう数え方をするのだ。
いわゆる「テンポを取る」数え方
歩く早さ(ステップ)の数え方だ。


もともとの演奏家達に楽譜がなかったわけだからダンサーたちだって楽譜を見て数えたわけじゃない。
自分達が「どういうふうに踊るか」というところから考えた数え方だ。




じっさいナベイラ以外のミュージカリティーの良いダンサーだって楽譜的な教え方はしない。

オラシオは「タラッタッタッタッ」とか「わらわら、わ~んとか言ってるし、マリオだって途中で数字数えられなくなったりする。



こういうダンサーたちや古い演奏家たちは楽譜でタンゴを勉強したわけじゃないから感覚で踊ってるし、演奏しているのだ。(勉強した人もいるだろうけど)


楽譜がないところから生まれて、演奏されていた音楽ということは 

「なんとなくこういうのがタンゴ」

というのを身体で、耳で覚えた演奏家達が演奏していたのがタンゴの音楽ということになる。

そしてその音楽はいつも踊りと一緒にあった。
踊りやすいようなテンポで作られ、踊りを楽しめるように曲の中にドラマがあった。






しかしそこに登場するのがピアソラである。 
ヨーロッパに留学したりして彼はクラシックやジャズなど他の音楽も勉強した。
そしてそれをタンゴに取り入れてあの天才的な名曲たちが生まれたのだ。



Libertango Astor Piazzolla & Bond

(ピアソラの「リーベルタンゴ」のビデオ これしかなかった。。。)



「リーベルタンゴ」というタイトルを見て最近思った。

  自由なタンゴ 


今までのタンゴの枠に捉われない自由なタンゴなのだ。
タンゴの要素は含んでいるが他の音楽の要素も含まれている。


それまでの「ズンッ、チャンッ、ズンッ、チャンッ」というイメージや曲の構成、踊る人が踊りやすいように作った曲ではなくほんとに自分の好きなように書いた曲なのだ。



だからその当時の人たちは「彼の曲はタンゴじゃない」と言ったし、踊れないのは当然の話だ。

彼の曲がここアルゼンチンの人たちに認められたのはだいぶ後になってから。
ピアソラが世界的にブームになってからのことである。





実際のところタンゴの知識なんてまったくないままブエノスに来たオレでさえ
「リーベルタンゴ」は知っていた。

曲名すら知らなかったが、こっちのタンゲリアでこの曲でショーやってるの見て、

「やっぱこれがタンゴだろーっ。
   何がカフェ・ドミンゲスだよ。ただの演歌じゃん」

などと言っていた。






ところが最近、
ミロンガなどでピアソラやエレクトリックの変な曲がかかると

「こんなの踊れねぇよ、タンゴじゃねぇ!
     アンヘリスとかミゲル・カロかけろっ!!」

と言っている自分に気が付いた。




オレはこっちで楽器を演奏してるわけでもないし、音楽をまともに勉強してるわけでもない。
ただ毎日(ほんとに毎日)ミロンガなどに行って踊りまくってるだけなのだ。
(いわゆるミロンゲーロ)




知らない間にオレの中の「タンゴ」に対する判断基準が「踊れるか踊れないか」になっていたのである。

こう考えると「ピアソラはタンゴじゃない」って言う人の気持ちよ~く分かる。


ミロンガでこういうピアソラやエレクトリックやフォエバー系がかかると、

「ブーっ」 

という顔をしてるミロンゲーロたちがいる。







音楽の批判をしてるわけじゃない。
オレもピアソラ大好きだし、エレクトリックだっていい曲はいいっ!!

ただ踊りやすい曲と踊りにくい曲があるってこと。



「リーベルタンゴ」は聴くか、ショーで見るための曲で自分で踊るとタイヘン。


エレクトリックは長くて単調な曲が多く、まだまだ踊って楽しい曲は少ない。
ミロンガやプラクティカで一時流行っても数ヶ月で入れ替わっていく。
トラディショナルのタンゴだってすごい数の内、いい曲なんて数%なんだから、
まだ歴史の短いエレクトリックにそんなに多くの名曲がないのは当然か。
聴くだけならいい曲はいっぱいあるけどね。


前回のバイオリンの外国のバンドだってコンサートホールなんかで聴けばすごくいいのだろう。
ただミロンガでは踊れなかった。




「踊れるか、踊れないか?」 

こういう考え方、感じ方が一般的なミロンゲーロたちの、「タンゴ」に対するイメージなんじゃないかなー、と思う。

家にCDプレイヤーのなかった時代の人たちはミロンガでかかる度に一音一音を覚えて踊りにしていったわけだから、ビンボーでCD買えないオレと同じ感覚だったんじゃないかな?








練習するときはジャズとか、ボサノバとか、ミーシャとかで踊ってるから

「お前こそタンゴじゃねぇー」 

と言われそうだけど自分で踊ってる分には好きにしていいっしょ。
色んな曲で踊るの好きだし。
それにタンゴばっか踊ってると暗~くなってくるんだもん。







             mi-----oT-n--

                                  febrero 2009




タンゴの踊りと音楽 その1

2008年05月25日 15時33分56秒 | アルゼンチンタンゴ
音楽っちゅーのはホンマにオレの中ではまだまだ未知の分野だ。
分からんことだらけ。

んなもんで、はっきり言って自分の感覚でしか判断できん。


例えば
  「この人むっちゃバンドネオン上手いなぁ~」
と思ってもなんで上手いのか分からん。
なんで「いい」と思うのかも分からん。


勉強不足なんで仕方ないけど、なんかの楽器をある程度弾けるようになったことがないのは大きな要因のひとつだな。

せめてなんか楽器やって、バンドとかでも組んでたら全然知らん楽器でもそれなりに演奏方法やテクニック、他の楽器との駆け引きなんかが分かるんだろうに。。。


ブキッチョやからしゃーないか。







この前またセクステート・ミロンゲーロがカニングで演奏したので行ってきた。

やっぱいいよねー。この人たち。
いつでもちょーノリノリ。 

ビートが強いんで踊りやすい。
演奏者がノってるから踊る方だってノってくる。



クラリネットをやっていた  ちゃんは

「リズム系の曲は好きだけどワルツとか全然ロマンティックじゃない。
   コントラバスの人全然関係ないとこで「ヘイッ!」って言うし。。。」


と言っていた。

それは一理あるな。
どんな曲でもノリノリ、ロック系。
コントラバスの兄ちゃんの「ヘイッ!」のタイミングが意味わからん。



でもやっぱり人気が高くてヨーロッパツアーの後こっちの予定もびっしり詰まってた。




               




このセクステート・ミロンゲーロ、オレは大好きなんだが、2ヶ月ほど前にカニングに行ったときに予定にはなかった外国のオケが入ってた。


3人編成で ピアノ  バンドネオン  バイオリン 



最初聴き始めたとき、

「おっ、なんか分からんけど上手いねぇ~、とくにバイオリン」

と思った。



2曲目が始まって、オレの分析って言うより感覚では

「バイオリン、むっちゃ上手いけど完全に他の楽器を喰ってる。
  なんか他の楽器はバイオリンのBGMみたいに聞こえるんだけど。。。
           しかもオレにはこのバイオリンはクラシックに聞こえる」

まぁバイオリン主役でバイオリンを聴かせるバンドとして考えれば確かに上手い!



とりあえず踊ってみることにした。
かなり難しい、というよりタイヘン。


クラシックなのは編曲もそうなのだ。

バイオリンのメロディーが主役なのでテンポがすごく揺れる。
「タメ」が多すぎ、長すぎ。

それとなぜか演奏が身体に入ってこない。 
ノレない。。。

踊ってる人が少ないのも分かる。




最初何曲か聴いてるときにも感じてたけどピアノとバンドネオンが弱い。
バイオリンが強すぎるってのもあるけど。

そしてその主役のバイオリンのエネルギーが → 内 ← に向いてる気がする。
オレにはどうしてもそのバイオリン弾きは「自分自身」に向かって弾いてるようにしか見えなかったし聴こえなかった。


これはあくまでもオレの感覚なので正しいかどうか分からないけど、そういうところが踊っていてノれない原因なんじゃないかと思う。






終わった後、ピアノをやっていたという  ちゃんに

「こっちのその辺のバンドなんかより上手いねぇ~」

と言ったら、

「そうでしょ~!!
  セクステート・ミロンゲーロとかヘンなのばっかだもんね~」
と言われて返す言葉に困ってしまった。。。





じっさいこのバンドもこっちでもすごく人気があった。
どこかのホールで演奏したときは入れない人が大勢いたらしい。




たしかに個人個人の技術力だけを比べればセクステート・ミロンゲーロよりこっちのほうが上手い。

でもオレにはどうしてもタンゴに聴こえなかった。

タンゴの曲を演奏してるしバンドネオンも入ってるし、たしかに「タンゴ」なんだけど
オレには「クラシック」聴こえるんだよね。


「タンゴ」っていう曲種の分類に定義がないんでタンゴの要素さえ入っていればなんでもタンゴなわけだからクラシックっぽいアレンジのタンゴということだ。




ただオレのタンゴに対する認識が 「踊れるか踊れないか?」 
というところにあるんじゃないか、と思った。



だからビートが強くて、エネルギーが← 外向き → 踊ってる人、聴いてる人に向かって演奏しているセクステート・ミロンゲーロのほうがオレは好きだし、楽しく踊れるんだろう。



これはたんなる好みの問題なんだろうけど。。。  







             mi-----oT-n-o

                                  febrero 2009





アルゼンチンタンゴの新しい踊り方!?

2008年05月21日 15時15分07秒 | マニアック タンゴ辞典
この前の「察知式」「完全リード式」とはべつにまた特殊な踊り方もあるのを発見した。
まずは一昔前の察知式ダンサーのインプロの踊り方の1つ


女性が男性の
リードとは別に自分の意思で行動する

というもの。


リーダーが察知式の男性だとコネクションが薄いので女性の移動できるスペースが多くなるため動き放題なのだが、このタイプの女性はリード式の男性と踊ってもコネクションを自ら切ってリードに従わないこともあるらしい。





この前ブルーノが某有名女性トラディショナルダンサーをミロンガで誘ったとき、

「リードしてるのに彼女はそっちに動きたくないから動かないんだよ。
ビックリ したよ~。」

と言っていた。




          





これはしかしビミョーだ。

リードが分かってるのに意思的に無視する上記のような場合(けっこう特殊)と
技術がないため男性のリードが分からないで独りで踊っている場合、
男性のリードのコネクションが弱いため好きに動いてしまう場合、

が出てくる。



某女性ダンサーのような最初のタイプは極めてマレで「完全リード式」ダンサーから見ればただの 「嫌がらせ」 としか思えないが、コネクションの弱い「察知式」の男性とばかり踊っていて「コネクションを使って完全にリードされる」ということを知らない「察知式」の女性だと、インプロで踊るときリードを  して自分の意思を踊りの中で行動に出すのは普通のことなのだろう。


後者二つは単にどちらか一方、もしくは2人共の技術力不足






               





だが、最近では「完全リード式」でも 男性が
わざとコネクションを緩めて女性の好きに踊らせる
つまりアドリブを楽しむという踊り方をするダンサーも極少数ながらいる。

普通 男性が女性にアドルノを期待する場合、女性に与えるのは時間だけだが
このスタイルでは空間も与えてしまうというわけだ。



しかしこれはリード&フォローが出来るようになった上級者用の踊り方で
上手く踊るためには高度なアドリブ能力、音楽性と意思伝達能力(意思的コネクション)が要求される。


技術力も意思表示もないのにやると、それはただの
リード出来ない男  と  勝手に独りで踊る女
になるので十分注意が必要。







この踊り方は相手の動きを見て自分の行動を考えるコンテンポラリー系即興ダンス「コンタクト・インプロ」とほぼ同じなのでオレはこれを
コンタクト・インプロ式  と名付けた。


タンゴに「コンタクト・インプロ」の要素を取り入れたものだが
タンゴの曲で「コンタクト・インプロ」を踊ってるのと区別しようがない。
タンゴの技を使った「コンタクト・インプロ」と言った方がいいのか?



お互いがこういうリードシステムで踊るという意思を明確に伝え合いさえすればタンゴの技術が低くても踊れるが、それはほんとにただの「タンゴっぽいコンタクト・インプロ」になってくる。。。  







「タンゴの踊り」の基本コンセプトはリーダーとフォロアーに分かれているのでフォロアーが自分の意思で動いてリーダーがそれに合わせるというのはタンゴの分類には入らないと思うんだけどなぁ。。。


でも「タンゴの踊り」の定義も誰が決めたわけでもないからなー。
ヌエボをタンゴと認めない人がいるようなもんか。


というわけで「コンタクト・インプロ式タンゴ」という新分野にしておこう。
エレクトリックもピアソラも本人がタンゴだと言えばタンゴになるわけだし。
「タンゴっぽいジャズか、ジャズっぽいタンゴか」って話と一緒だな。

タンゴの要素が入っていればなんでもタンゴ。






今年の メトロポリターノ

2008年05月18日 23時31分41秒 | イベント
ひさしぶりにカンペオナトのサイト見たら今年のメトロポリターノの日程等が発表されてた。

昨年、おととしは5月に予選やって8月決勝だったんだけど今年は少し遅め。
6月いっぱいで予選。
準決勝、決勝は7月の頭になっていた。



               



こんなネタを書いてるからってもちろんオレは出ない。
超小心者なんで人前でなんてカチカチになって絶対踊れない。




今回またレギュレーションが少し変わってる。
全部細かく読んだわけじゃないのどれくらい変わってるかは分からんけど。

http://tangodata.gov.ar/home_6_metropolitano_reglamento.php



前までのをそんなに覚えてるわけじゃないが、たしか
「膝より上に足をあげちゃダメ」
とかいうのがあった。

今年はそれがない。そのかわり、
「ガンチョやサルト、リフトなどのステージ用のテクニックは使っちゃダメ」
となってる。

リードで出来ないことは別としてどこまでがステージ用なのかがよく分からん。
例えばボレオはどこまでOKなの?



審査のポイントはアブラッソ、ミュージカリティー、歩き方のスタイル、フロアの使い方とミロンガ部門だけリズムも、となっている。

「歩き方のスタイル」って?
身体の使い方やコネクションは審査されないらしい。

ミロンガのリズムってのも意味わからん。
ミュージカリティーとはどう違うの?



まぁ、審査自体もいい加減なので規則もそのときの状況に応じてどうとでも取れるようになってるんだろう。






あと気になったのは
「各部門の2位から4位だけが8月のムンディアルの準決勝に残れる」
というところ。


去年はたしか10位まで決勝じゃなかったっけ?
いきなりえらいキツくなったなー。




             




そして今回一番注目すべきところは年齢別で部門が分かれたこと。
(タンゴだけ、ミロンガは1枠)


パレハの若い人の年齢で39歳までか、40歳以上かの2部門に分かれている。

これは「待ってました!!」って感じ。
いい傾向だ。




いつも書いてるがはっきり言って若い人とじいさん達とじゃ実力に差が出るのは当然。
上位に残ってるのはいつも若い人ばっかり。   



これは当たり前のこと。



踊り、身体の使い方のテクニックの進歩とともに表現方法(音楽の使い方など)も増えるわけで若い人たちの方が新しいテクニックをどんどん取り入れれるわけだから上手くなるに決まってる。

そして単純に基礎体力、筋力の問題。
単純に筋力があればそれだけ安定して踊れるわけだし(バランスを崩しにくい上に、どちらかが崩してももう一人が支えてあげれる)、
若い人たちは毎日1日中練習していても問題ないがじぃさん達はそんなに踊ってられない。

熟練のテクニックは若い人たちに研究され、練習されれば実力に差が出てくる。





40歳というラインはちょっと低い気がする。
40代だとまだまだ現役でバリバリ踊れるもんね。 
どうせなら50歳で分けて欲しかった。


若い人のテクニックや音楽を見るのと、じぃさん、ばぁさんの味、ワビサビを
見るのとはやっぱり観点が違うもんね。

いい味だしてるじぃさん、ばぁさん結構いるんだよねー。

それにほんとは上手いじぃさん、ばぁさんがいても残ってないのが実状。
(メトロポリターノはまだいい方)


この先もう少し細かく分かれることを期待しよう。








             mi-----oT-n--

                                  febrero 2009







超主観的 タンゴ ダンサー パレハ考察 3

2008年05月16日 11時47分42秒 | マニアック タンゴ辞典
タイプ3  一人で頑張ってる     ピン芸人 タイプには 2種類いる。




まずは
タイプ3のA    パレハなんていらな~い。         一匹狼 タイプ



基本的にミロンゲーロのジィさん、バァさん達はもともと商売でやってるわけじゃないので「タイプ1」でなければ職業パレハを持つ必要がない。

ステージで振り付けをやったり、ミロンガのデモなどで生徒を集めて金を稼ぐいわゆる「ダンサー」ではない。
たまたま踊ってたら上手くなって生徒が付いたので先生をやっているだけなのだ。

だからミロンゲーロにはこのタイプが多い。



グラシエラ・ゴンザレス、スサーナ・ミシェール、アナ・マリア、フラコ・ダニー、ピベ・アベシャネーダなど。




いつもレディーステクニックのクラスをやっているグラシエラ・ゴンザレス。

グラシエラ&ラミーロ Graciela Gonzalez and Ramiro Gigliotti



昔から多くの女性に人気がある。

その秘密はやはりその「余裕」の動きだろう。
ぽっちゃり体系の彼女だが完全直立型で完璧に自分で軸が取れているためすごく安定している。
しっかりリードを受けて確実に床を蹴り、掴んでいるためにこの安定感が生まれる。





「ミロンガ」と言えばこのジィさん。 フラコ・ダニー。
人前で踊るのが好きでサービス精神満点!!
この小技のオンパレードはすごい。


フラコ・ダニー&シルビーナ Flaco Dani & Silvina



まさに一匹狼らしく、
「デモするときもまったく練習なんてしない。」と言っていた。

ただ直立系でとても微リード(半察知)なので、いつだったかワールド・タンゴ・フェスティバルで同じくピンで出ていたアナ・マリアと組んで踊ったときはまったくリードが伝わらなかった。

アナ・マリアはガップリ四つの前傾完全セントロリード式ミロンゲーロ・スタイルなので察知はしないのだ。






           






そして2つ目は

B パレハ欲しいんだけど見つからない、または逃げられた  さびしんぼ タイプ



さっきも書いたように「ミロンゲーロ」ではなく、「ダンサー」として喰っていくためにはやはりパートナーは必要だ。

タンゴの技術はどんどん進歩するのでそれに付いて行くためにも練習は欠かせない。
パートナーが決まっていないと難しい。


そしてやはり「2人の踊り」として人に見せるためにはパレハの方がいいと思う。
パートナーを現地調達してデモると自分の個性、良さを出しきれないことが多い。



実力も付いて自分の個性が出来てくると相性の合うパートナーを見つけるのは難しくなってくる。

ピンでずっとパートナーを探し続けているダンサー、パートナーに逃げられてしまったダンサー、このタイプも結構多い。


チチョなんかも固定のパートナー欲しいんだろうけどなんかいつも問題があってちょくちょくパートナーが変わる。
あそこまですごいと選び放題だけどね。


チチョやパブロ・インサのように名前がむちゃくちゃ売れていれば別だが大体のパートナーのいないピンの「ダンサー」には仕事がなかなか来ない。






ピヨピヨなときから頑張って育てたのにいきなりそんなビッグネーム捕まえて巣立つか?

ショーダンサーとしてもリーダーとしても実力あるのにパートナーがいないんじゃ、
見せ場がないよ。。。

泥棒ヒゲのデミアン・ガルシア。         


デミアン&カロリーナ Demian Garcia & Carolina Bonaventura



カロリーナはお金持ちのパトロン、フランシスコを捕まえて去年サン・テルモにすごくキレイな新築(!)のスタジオ&タンゴ・ハウス「マリポシータ」をオープンした。

3月からフランシスコと組んでクラスも始めた。







ちょっと見ないあいだにエセキエルまた上手くなったな~。
と、思いきや、なんか髪形が違う。

あれ? これってもしやお兄ちゃん??
エセキエルの兄、フェデリコ・ファルファロ。


フェデリコ&エウヘニア Federico Farfaro y Eugenia Parrilla




振り付けだがエウヘニアの動きが完璧なためにフェデリコの動きもすごく良くなる。
エウヘは一緒に踊る相手をも上手く見せてしまえるほどの天才なのだ。

エセよりフェデのほうが持ちネタも多いし、音楽センスがいい気がする。
リードしない分、他に気を回せるってことなのかも知れないけど。
ショーダンサーとしてはスゴイかも。。。

いつも色んな女の子とデモるフェデ。
リードが出来ないのでいつも 「」 な感じだけど、

エウヘとデモったこのビデオはいいねー。
インプロの方のビデオはやっぱりまったく何も出来てない。。。






ピンのダンサーってだんだん売れなくなって埋もれていくのであまり思いつかないけど実は結構いっぱいいる。


「2人の踊り」を人に見せるのを仕事にしてる以上、ピンで活躍するのは難しい。

モデルノ系に限らず、トラディショナル系でも流行りすたりはあるし、技術もどんどん進歩する。   

常に最新の情報を仕入れて研究してないとこのタイプは時代から取り残されてしまう。

リード&フォロー重視のミロンゲーロやインプロ系ダンサーならまだしもバリバリのショーダンサーはとくに時代の流れに左右されるので大変だ。






パレハの分類を大きく3つ(4つ)に分けて考察してみたが、実はここには入らないダンサーも少しいる。

たとえば最近は一緒に踊らないが フェデリコ&アリアドナ・ナベイラ兄妹。
アウグスト&ミゲル(ゲイのタイプ1)、 ロス・エルマーノス・マカナ(兄弟)など。

特殊なんで機会があればそのうちに。






そうそう、ずぅ~と、契約に縛られてあのおっさんとしか踊っていなかったあの彼女が今月末、ピンになってビルータでフェデリコ・ナベイラとデモる!!


                    乞うご期待!!




「アドルノ」  マニアック タンゴ用語辞典

2008年05月14日 17時09分25秒 | マニアック タンゴ辞典
どうもオレのブログはマニアックなタンゴ用語が多く出てきて意味が分からないという人もいる。
というわけで、この 「マニアック タンゴ用語辞典」を始めた。




 今回は 「アドルノ」 

知ってる人も多いと思うけど、少し研究してみよう。


英語で言うところの「アドルメンツ」。
タンゴの中で使う場合は「遊び」「かざり」のことである。


何が「遊び」「かざり」かっちゅーと、

たとえば女性の場合、「アドルノ」は男性のリード以外の女性のアクションを指す。


たとえばよく使われるものでいうと、普通に強拍(ティエンポT)だけを取って歩いてるときに裏拍(コントラティエンポC)で膝下のボレオやピコ(つま先でチョン)を入れたりする。
(4分の2拍子で書かれている楽譜もあるけど4分の4拍子の方が説明しやすいので4分の4拍子で説明)





  ---T---C---T---C---T---
  ---1---2---3---4---1---

     



T(強拍)のところでステップするとして体重移動が完全に終わる前に男性は次のステップをリードし始めているので女性は軸に乗りきる前には次のステップのタイミングと位置、姿勢などはすでに分かっている。


次の姿勢、位置、タイミングが分かっているので現在の位置から次の位置に行く間は男性が足先までリードしていない限り、女性に与えられた時間である。


その時間を利用してアドルノを入れるわけだがなぜC(裏拍子)のタイミングになりやすいかというと、 



1、完全に軸が乗れていないとフリーの足をコントロールできない。
普通にティエンポで歩いているのでC の前後が軸が乗れている状態になる。

2、その辺りでアクセントを入れれる音は大体の場合、C のタイミングになる。
もちろん何かの楽器が微妙にズレた位置で音を鳴らしていればそれを取ってもいい。





あと、

前オーチョのとき、先ほど説明したようにすでにピボットの回転量などが分かっているのでワザと、胸、腰、脚の自然な回転の順番を変えて、胸(リードの受け)が回った後、腰より先に脚を回してから脚の回転力を利用して腰を連れてくる。

などのアドルノがよく使われる。



                 



しかし、こういうアドルノは言わば男性のリードを軽くスカして(自然な動きを壊して)最後に辻褄を合わせているので男性の音楽(コネクション)を切ってしまう。

コネクションはたとえ男性が上半身しかリードしていなくても足先まで繋がっているのでどんなに小さなアクションでも全ての動きは相手に伝わるのだ。


男性があまり上手くないと女性が自分で何かやらなければ楽しくないのは分かるが、
男性が上手くなければないほど、
彼のリードを切ってしまうと余計にリード出来なくなってしまうので注意。




ショーダンスなどで自分をアピールしたいときはどんどん使ってもいいがサロンでは 「ここぞ!」 というタイミングで使ったほうがいい。

あまり使うと男性は自分の音楽を切られて思うようにリードできなくなってしまう。






男性がわざと女性にアドルノの時間を与える場合もある。

サルサでいうところのシャインだな。

このときは100パーセント!、女性に与えられた魅せ場。
それまでの踊りの流れと音楽をよく聴いて上手く表現したいところ。







女性だけではなく、男性にもアドルノはある。

男性は基本的にリードさえ出来てれば何をやってもいい。(犯罪とかはダメ)
男性の「アドルノ」と呼ばれるものは単純に普通にリードして踊っていている分には必要のない飾りの動きのこと。

わかりやすい例を上げれば「エンロスケ」や「ラピス」「ピエルナッソ」、ミゲルの足パタパタなどだ。


       
           


男性も女性もこの「アドルノ」はリード&フォローとは別のアクションなのでその動きをあまり相手に伝えないようにした方がよい。

「ラピス」などのリードと自分の動きが一致しているものはいいが、上半身と下半身の動きを分けないといけない場合は十分注意が必要。

コネクションはそのままにしておかないとリード&フォローに影響が出てしまう。




基本的にこの「アドルノ」は相手をほっといて自分をアピールするアクションなので使いすぎると二人の踊りが成立しなくなる。

ショーで見ていても片方しか見えなくなるし、    …… 

サロンでは「勝手に踊る女」「一人で踊る男」になってしまうので注意。




料理にたとえるなら「アドルノ」は香辛料。コショウとか山椒とか。

ピリッと効いてるとさらに美味しくなるけど、入れすぎると辛いだけ。

入れる分量が難しい。
好みも人それぞれ。





「アドルノ」を上手く入れれるようになるには
曲、踊りの流れをしっかり掴むことと、
リード&フォロー、自分の体のコントロールが完璧に出来ることが必要。


まさに上級者用のテクニックだ。







             mis---ioT-n-o

                                  febrero 2009




超主観的 タンゴ ダンサー パレハ考察 2

2008年05月11日 12時36分21秒 | マニアック タンゴ辞典
2、 私生活は別               職業パレハ タイプ 



このタイプのいいところは見ていてしつこくない。
クールな関係が分かるところだろう。

ふたりのつながりが深くないので重くない。
純粋にテクニック、踊りを観察できる。


このタイプでも長年やってると自分達の、パレハとしての個性が出来てくる。

ガストン&マリエラやマティアス&カーラ、セバスチャン&マリアナなどいい例。
それほど上手くないときから2人で自分達のスタイルを築き上げて来た。
タイプ1からタイプ2に変わったパレハも多いけど。




アレハンドラ・マルティニャン&ガブリエル・ミッセなどはもともと個性が強く出来上がっていた2人をくっ付けたのでやはり別々で見てしまうのは仕方ないが、組み合わせが良かったので完全に自分達のスタイルを確立している。


アレハンドラ&ガブリエル Alejandra Mantinan & Gabriel Misse



2人とも足先を器用に使った独特のアドルノが得意。
絶品の「アドルノ対決!」がこの2人の踊りの見所。






オレの大好きなカプッシ&マリアナ。
ここまでやればもう芸術作品!!
ただのコミックと違うのは技術力もさることながらその音楽センスがなところ。
ほんとに音楽で遊んでる!!


カプッシ&マリアナ Eduardo Cappussi & Mariana Flores



去年からヌエボ技を多く取り入れているがまだあまり上手く使いこなせていない。
2006年だかのCITAの「ミッション・インポッシブル」は最高だった。






すでに出来上がっていた同士の組み合わせでお互いいいパートナーが見つからずに探し続けていたエセキエル&エウヘニア。
アレ&ガビ同様組み合わせがすごく良かったので大ヒットした。


エセキエル&エウヘニア Ezequiel Farfaro & Eugenia Parilla



組み始めて半年くらいのころにやった去年のXでのデサフィオ。
完全即興でここまでやられちゃ、感動するっしょ!?

このとき以来「必殺っ!10円玉拾い!!」がエセの得意技になった。






このタイプ2でも別れたら他と組めないだろうー、というパレハも存在する。

クラウディオ&メリーナなどがそう。

もともと役者上がりの2人。
コンテンポラリーとタンゴを融合させた新しいショーダンスのスタイルだ。
「タンゴ」として見るより「ショー」として見た方が楽しめる。

クラウディオ&メリーナ Claudio Gonzalez & Melina Brufman



最近は「タンゴ」っぽいのと「コンテンポラリー」っぽいのに分けてるみたいだが、タンゴの技術はイマイチなんで「コンテンポラリー」っぽいのほうが彼らの個性である演技力が活きていて良い。







私生活は別、「ダンスパートナー」としてやっているため二人ともに向上心があるパレハは成長するが、完全にただの「仕事」として割り切ってやっているところはあまり成長が見られない。



パレハの解消は少ないが今回のガス&マリ、マティ&カーラ、ブルーノ&マリアンヘレスのように諸事情で別れざるを得なくなるときもある。


このタイプはタイプ1と違って自分に合ったパートナーを見つけてから組むのでエセ&エウヘみたいないきなり結構良い感じになるパレハもある。








じつは、このタイプ1、タイプ2を同時にあわせ持つダンサーもいる。

   セシリア・ガルシア 

( 天才少女 セシリア・ガルシア 参照
  http://blog.goo.ne.jp/menpintango/e/5756af58e31c2a5541165d38142662ad )


音楽性の天才、オラシオを職業パレハに、
        表現力の天才、サンティアゴを完全パレハにもつ。


ここまでズバ抜けてるとやっぱ特殊なんだろうね。









3、   1人で頑張ってる     ピン芸人タイプ 

                         についてはまた次回。


なんかこれ、「あなたのタイプを診断、性格判断テスト!」みたいだな。

 






P.S.

そうそう、この前「ハビエルが日本に行くから研究してね」って書いたけどちょうど今ファビアンも日本に行ってるんだね。
知らんかった。

ファビアンも音楽センスいいから、ミュージカリティーの勉強するにはもってこい。

ファビアン&ビルヒニアもタイプ2だな。

ファビアンの師匠、ウルキサの大御所 カリートス&ロサはタイプ1。

裏拍子(コントラティエンポ)を多く使った踊り方をするため、その人柄を表すような柔らかいイメージの踊りになっている。







             mi-----oT-n--

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営業

2008年05月08日 10時27分21秒 | タンゴ・ブルホ
なんか分からんけど今月は何かのイベントがあって外国人がいっぱい来てるらしい。

そこを狙ったタンゴ・ブルホの新しい戦略



   ホテル回り 




ブルホのタンゴショップで客層を広げるためにブエノス・アイレスに数多くあるホテルと交渉して「お客さんを連れてきてくれればコミッションを出す」ことになった。


今までは個人でガイドなどがやっていたのだがそれを各ホテルにも直接頼もうというわけ。





、、、、、っつーわけでホテル回りの営業をやらされることになった。




この前のマラトンのときもそうだったがハッキリ言ってオレに営業は向いてない。


しかもどう考えたって「怪しいチーノ(アジア人)」が一流のホテルに入ってきて書類出して説明してもウサン臭がられるだけ。



あー、やな仕事や。


直接電話して交渉した方が早いし成功率高いと思うンやけど。。。。


                        グチグチ、、、、






             mi-----oT-n--

                                  febrero 2009








超主観的 タンゴ ダンサー パレハ考察

2008年05月06日 11時33分30秒 | マニアック タンゴ辞典
ここ最近パレハ解消&組み換えの多いなか、おもしろいコメントが来たので
さっそく、思いついたダンサーから考察してみることにした。



まず、パターン分けをしてみよう。




1、 私生活もダンスもパートナー         完璧パレハ  タイプ




このタイプには

「もう絶対にこの組み合わせ以外に考えられない」

というパレハが数組存在する。



たとえば、、、

フリオ&コリーナ、ダナパブなどがそうだ。


フリオ&コリーナ Julio Balmaceda & Corina de la Rosa




はっきり言って、ここまで出来上がってしまうとこのタイプは絶対分かれられない。
もともとそれほど上手くない頃から一緒に踊り始め、2人で踊りを作り上げた。
長年一緒に踊っているため、相手の音楽やリード、アドルノなどのタイミング、相手のクセ、考えていることが完璧に読めるので2人の繋がりはそうとう強い。



欠点はやはり私生活が上手くいかないと踊りも上手くいかなくなる点である。
私生活がうまくいかなくなったためにパレハ解消するところも多い。


もちろん私生活で別れても二人の踊りが確立していると仕事上別れられないところもある。



踊りのテクニックを個人個人で見るのではなく、タンゴがペアダンスである以上、2人の踊りとして見た場合、やっぱりコネクションがもっとも強いこのタイプが一番良く見えると思う。


パブロ&ダナ Pablo & Dana






もし長年一緒に踊ってきたパレハを解消して新しく組み替えるとなると大変だ。

年季のあるなしに関わらず、1流と呼ばれる人たちはすでに自分のスタイル(個性)を確立している。
よって違う個性の人と組むとなかなか上手くいかない。




ジェラルディンがいい例である。


ハビエル&ジェラルディン Javier Rodrigues & Geraldine Rojas




エレガント系ウルキサダンサー、ハビエル・ロドリゲス から テクニック系サロンダンサーのエセキエル・パルディ に乗り換えた。



そうとう子供の頃から一緒に踊っていただけにハビエルとは息もピッタリだったが、エセキエルと組み始めた頃は大変だった。

おそらくジェラルディンの中では音楽はもっとゆっくり流れていたのだろう。


ハビエルのが身体に染み付いているはハビエルの感でアドルノを入れようとする。
ほんとは他のことをしたかったエセキエルはリードを切られてアドルノが終わるのを待つしかない。
自分の音楽を切られてしまっているのだ。





エセキエルは細かいテクニックを使う。
                        瞬発的な反応力が要求される。
一時も気を抜くことが許されない。

                                  

        アドルノが入れられなくなる。





お互いの良さを潰しあってしまったのだ。


しかしもう組み始めて3、4年。 だいぶ息も合ってきた?


エセキエル&ジェラルディン Ezequiel Paludi & Geraldine Rojas




&エセキエルみたいに出来上がった個性同士がくっ付くことはマレ。
このタイプのパレハは売れない頃から一緒に踊りを作ってきたパターンが多い。


2人の仲がいいので全体的にいい感じのパレハが多いと思う。

オスワルド&コカ、カリートス&ロサ、ナベイラ&ジゼル、アドリアン&アレハンドラ、マリオ&アナベラ、ダミアン&ナンシー etc…


               



もちろんカップルでやっていても片方だけのテクニックが優れているパレハやまだ完全に2人の踊りとしての個性を確立仕切れていないパレハはたくさんいる。






ほんとは

  パターン2 私生活は別       職業パレハ タイプ 

も一緒にやろうと思ったんだけど長くなったのでまた今度。






             mi-----oT-n--

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アルゼンチン 安全情報

2008年05月04日 09時36分45秒 | その他
あるアメリカ人の友達が「携帯の番号教えて」メールしてきた。

「携帯変えたの?」

と訊いたら、「ひったくり」 にあって盗られたらしい。





彼女はアメリカ人の女の子で、もう5年くらいパレルモに住んでる。

いつものように犬を連れて公園まで散歩に行くと、中,高校生くらいの女の子3人に囲まれて持っていたカバンをひったくられた。


               



いわゆる日本でいうところのオヤジ狩り、リーマン狩りの一種だ。






ここ数年の急激な物価の上昇により、高所得者と低所得者の二層化が進んだ。




        




日本旅館のあるボリビア人街やボカ地区などの貧民街では昔から貧乏人たちが犯罪を犯す。

セントロ、サン・テルモなどでは観光客をねらったスリ、強盗などの職業泥棒が多い。

前はセントロで多かったケチャップ強盗、最近は地下鉄での出現率が高くなっている。




そういう古典的な犯罪ではなく、高所得者が住むパレルモやベルグラーノではストレス解消や小遣い稼ぎ弱者を狙った未成年の犯罪が増えているらしい。




日本とおんなじやな。



刺激のない毎日に飽きて未成年が犯罪をおこす。

昔は少なくて、今は多いっていうのなら単純に親の教育が悪くなったってこと。



            



どこの家も貧乏で子供も働かなアカンかった時代にはそんなことしてる暇もなかったんやろうけど、実際には昔から恐喝やカツアゲはあったわけやし、未成年者の犯罪を取り締まるのはいつでもどこでも難しいんだろうね。


                    




とりあえず平和で安全そうなパレルモでさえこういうことがあるのでブエノスに来る人は気を付けた方がいいよー。 








             mi-----oT-n--

                                  febrero 2009







エル・パハロ & メッチャ

2008年05月02日 02時23分27秒 | 他でのデモ
このブログ始めたときからこの2人は紹介したいと思ってたんだけど最後に見たのが2年半ほど前でそれ以降あんまりブエノスでデモることがなかったんでほったらかしだった。



                



最近音楽の話になって思い出したんでユーチューブチェックしてたら、





あれっ??
パハロが色んな女の子と踊ってる。


もしかしてパレハ解消したのかも。。。。     




それは残念。
すごく好きなパレハだったのに。。。


でもパハロはテクニックもミュージカリティーもいいんですぐにいいパレハが見つかると思うけど。


パハロ & メッチャ El Pajaro & Mecha




はっきり言ってここブエノスでもメロディーで踊るダンサーは少ない。



今回のKumita先生のブログにも書いてあったようにメロディーの形(音符の羅列)だけを取り出して踊るとメロディーパートを踊っていてもリズム取りのように見えてしまう。
Kumita の …♪音楽用語「メロディー・ハーモニー」編♪ 参照)

ほんと、身体から音が出れば音の高さ変えられるのに。。。(笑)  



1音1音のイメージやフレーズのイメージなどを表現するためにはステップだけでなく、身体の動きを上手く使わなければならない。

こういうメロディー系の曲を踊るときは音と音を繋げて(音から音の間を)踊りたいとオレは思う。



        




オレ的にはこのメッチャ&パハロ大好き。
メロディーを柔らかく表現できるダンサーは少ないもんね。 



Kumita先生の分析によると 

「キレのあるリズムパートを重視したいところも音を繋げちゃってるので
            そういう部分は音楽の流れよりも行きすぎてる」

らしい。




ナベイラのようにメロディーもキレよく踊るダンサーもいればリズムを流して踊るダンサーもいる。



いやー、タンゴを音楽的に分析するのっておもしろいなー。






P.S.

そうそう、そろそろハビエル・ロドリゲスが日本に行くと思うけど、彼は
「メロディーも踊れるダンサー」なのでじっくり観察して研究してきてね。


振り付けはオーバーアクションでちょっと古クサいけど 
    彼はまさに、 「ウルキサスタイルのひとつの完成系」  だよ。










             mi-----oT-n--