メン・ピン・タンゴ ツモっ!

南米のパリ、アルゼンチンはブエノス・アイレスで起こる
お洒落(?)な出来事を毒談と偏見で綴るブログ

やっぱり モイラ!

2008年01月26日 06時45分27秒 | アルゼンチンタンゴ
 先月末から頼まれてやっていたモイラのアシスタントも昨日で最後。
モイラの出産が早まったので療養に入るのも早くなった。
出産前1ヶ月はおとなしくしてるようにとお医者さんに言われたらしい。
もうクラスを手伝えないのはざんねん。

モイラはほんとに教えるのが上手い。
昨日のクラスでも
 ほぉ~! 
の連続だった。

だいたい今までオレが習ってきた先生はダナパブがモーラ・スタジオの校長時代だったころの先生たち、弟子たちが多い。
ゆえにみんな考え方が似てるのである。
サンティアゴ&セシリアにしてもコンテンポラリー的な教え方をしてるとはいえ基本的な考え方は同じ。

「いつどの部分の筋肉がどのように働くか」
というロジック中心な教え方だ。


それに対してモイラはその働く筋肉と対応して働く他の身体の部分に注目することが多い。

例えばピボットするときドルサルで受けるのではなく肩の前面の関節でリードを感じる、
などだ。

もちろんドルサルは常に働いているので言うまでもなく、
実際にリードを受けたときに感じやすい部分に注目しているのだ。
踊っているとき、それぞれの状況でフォロアーとしてどの部分に神経を集中させるべきかをよく理解している。


もちろん彼女は頭がいいのでロジックも理解している。
太極拳を習って身体の動きを研究したそうだ。
格闘技は身体を究極に使うのでタンゴの身体の使い方にすごく近いのだ。


出産が近づいてもう踊れなくなって
「こんど復帰するときに全部忘れてそうで心配」
と言っていた。
彼女ほどのスーパーダンサーでもやっぱりそう思うんだなー。

この前ダミアン&ナンシーのデモがカニングであったとき、復帰直後のナンシーが
「ぜんぜん練習してないから人前では踊れない」
と言ってブッチしたらしい。
でもその気持ちたしかに分かる。
何ヶ月も踊ってなかったらやっぱ心配だよね~。

モイラ・カステシャーノ&パブロ・インサ

ブルーノ&マリアンヘレス

2008年01月25日 15時28分28秒 | タンゴ・ブルホ
 12月からブルホのプラクティカの時間はマティアス&カーラがいなくなったので毎週ゲストのダンサーが来ることになった。
今月になってマティアスたちが戻ってきてもどうせまたすぐにツアーに出るのでそのシステムを続けている。

ガストンはこのプラクティカに違うスタイルのダンサーを呼びたいらしくミロンゲーロやウルキサのダンサーを主にゲストにしている。
でもなかなかガストンのお目当てのダンサーが都合が付かないことが多く、そういう時は友達のモデルノ系ダンサーが来たりする。

と、いうわけで先週今週とブルーノ&マリアンヘレスがやってきた。
ブルーノはオレも結構前から友達。
まえまえから「上手いなぁー」とは思ってた。
でも運悪く彼らがデモるときは用事があっていままで見たことない。
非常にざんねん。

しかしこういう状況で教えてもらえることになったのは嬉しい。
今回間近で見てやっぱりうまいなぁと実感した。
それより、ブルーノの踊り方、リードの仕方がオレとすごく似てる。

もともとオレはダナパブ、マティ&カーラをベースにしているがDNIを出てから外からの刺激を多分に受けて変化してきてる。
その結果がブルーノに近い踊り方になっているのだろう。
もちろんブルーノはオレなんかより何倍も上手いんだけどね。
そういう点でもすごく共感を抱くんだけど何より彼らはすごく感じがいい。
スペイン語でいうところのシンパティコだ。
質問もしやすいし、すごく丁寧に教えてくれる。
ほんとにいい感じの人たちだ。


たまたま今年のCITAは誰が出るのかと思ってCITAのサイトチェックしたら彼らの名前があってビックリ。
ついでなんでYOUTUBEでチェックしたら何件か引っかかった。

ブルーノ・トンバリ&マリアンヘレス・カアマーニョ
Bruno Tombari & Mariangeles Caamano


う~ん、出てるビデオ全部見たけど感想は、、、
たしかにリード&フォローは完璧。
音楽は普通。
足りないのはディナミカだな。
表現力。
ずっとソフトな動きが続いてる。
メリハリがない。
柔らかい動きはいいんだけど一発がない。
やっぱりときには激しく、強くの部分がないと見ていて飽きてしまう。

ミロンガで踊ってる分にはすごく上手い人たちなんだろうが人に見せようと思うと魅せるための踊りをしないといけない。
これはマティアス&カーラとまったく同じケースだな。
技術は超1流、でもスパイスが足りない。
せっかくここまで完成してるんだからもったいないよねー。
でもこういうのって本人の性格の問題もある。

ダナパブのダナなんかは
私を見てっ!!
っていう感じなのでいいんだけど最近はちょっとやりすぎの感が出てきた。
アレハンドラ・マルティニャンやナンシーも調子にのってやってるときは品がなくなってるもんね。
どこまでやるかも難しいもんだ。

リーダー側としてもやりすぎるとクサくなったり、しつこくなったり(ショーダンサー系に多い)
ヌエボのイケイケもやりすぎで疲れちゃったりすることもある。

そういう点でのセンスが問われてくる。
チチョはやっぱりしっかり時代を捉えているらしくエウヘニアと踊っていたような踊りはしなくなって今はあっさり、すっきり踊っている。
セバスチャンもまだ若いので少しイケイケ感はあるが落ち着いてきた。
ダナパブは逆にやりすぎになってきた。


と、いうわけで今回ブルーノ&マリアンヘレスがCITAに向けて成長してくれればうれしい。期待は出来ると思う。

今回CITAに出る人がいたら彼らのクラスは
教えるのも上手いし今年のメンバーなら技術力は5本指に入りそうな実力の持ち主である。

キビスヲカエス

2008年01月19日 10時47分55秒 | その他
 どうもオレは足の幅が他の人よりだいぶ広いらしくいつも靴を探すのに苦労する。
日本でも4Eの靴が出だしたのがいつくらいだったかはっきり覚えてないがそれまではまともに履ける靴がなかった。

足の幅が広いと言われてる日本でそれだからヨーロッパ、メリケンかぶれのアルゼンチンでは尚更である。
タンゴの靴も3回オーダーメイドで作ってもらって最終的に
「あんたの足に合う靴型はない」
と言われた。  

まぁ、もともと靴屋が持ってる靴型が少ないというのもあるのだが、当時は
「じゃぁ靴型から作ってもらおう」
と思っていた。

しかしお金もないし、プロになるわけでもないので別にタンゴっぽい靴にこだわる必要はないと思いとにかく履きやすい靴を探すことにした。

        

いちばん踊りやすいのはニューバランスの厚底のスニーカー
なんだけど高くてもったいない。
値段と質を検討し、いろいろ試した結果辿りついたのが今履いてるジャズダンス用(?)の革の靴下みたいなヤツである。
http://www.dance-nets.jp/jazz/jazz_b/js21_b.htm

この革靴下、最初はソウルの部分が小さくて踊りにくかったが使ってるうちに磨り減って気にならなくなった。
それどころかこのソウル、滑りやすいのに滑りにくい。
え~と、、、
滑りやすいところでは滑りにくく、滑りにくいところでは滑りやすい。
意味分からんくなってきた。
とにかくどんなところでも快適な滑りやすさを得られるのである。

これはいいっ!

と思っていたのも束の間、
なんだかだんだんバランスが取れにくくなってきた。

なんでだ?
と思い、靴裏を見ると踵の部分が擦り減っていた。
ゴムなのですぐに減る。

しかも内側はあまり減ってないのにの外側がすごく減っているのである!
それも右足。

むか~し、
なんかのテレビで
「脚力の弱い人は足の外側から靴の踵が減る」というのを見たことがある。

と思った。
オレは右腰が悪い。
基本的に立っている時はもちろん、床を蹴る時も足の内側の筋肉を使っている。
しかし右脚は前にプロジェクシオン(体重移動する前に脚を出す行動)するとき不覚にも腰の悪さゆえ外側に気を取られ内側の筋肉を使えていなかったのだ。

つまり脚を出して床を掴むとき、足の踵の外側から付いてしまっていたため靴の踵の外側が多く減ってしまったのである。

          

以降、出来るだけ気をつけてプロジェクシオンするときも脚の内側の筋肉を意識するようにしたら磨り減っていた外側に関係なくバランスを失うこともなくなった。
そして踵の内側がだんだん減ってきて水平になってきた。

しかも!!
偶然かもしれないが最近なんか腰の調子がいい。
整体屋さんでいくら治してもらっても短かった右脚が
自分で脚の中側の筋肉を伸ばすことによって伸びたため両脚の長さがそろってきた!

一石二鳥
ただ難点がひとつ。
この革靴下、ソウルと踵減るの早過ぎ。
しかも革自体柔らくていいんだけど薄いのでつま先が破れてきた。
あんま安くないんだよねー、この靴下

SUDOKU

2008年01月17日 16時16分33秒 | 日本旅館
この前マラトンのときに買ったSUDOKU。
あまりにヒマだったんで自分の部屋でやった。  
たったの1.5ペソで38問以上あると表紙に書いてある。
紙は安っぽくペラペラだが確かに問題はいっぱいありそう。

最初の問題が中級だったんで腕に自信のあるオレは余裕をかまして始めた。
「アルゼンチン人向けの中級なんてオレ様には初級程度やろ」
と思ったんだがこれが結構てごわい。
ちょっとすすんで行き詰ってしまった。

今までやった問題で解けなかったものはほとんどないのに。。。

仕方ないので諦めて次の問題をやることにした。
次も中級。
20分以内に出来たら40点、30分なら30点などと書いてある。

しかし、、、
2問目も出来なかった。。。

うっ、うぅぅ、、、
悔しいが3問目の初級をやろう。
見るからに簡単そうな問題。
10分以内で30点。
これは簡単に解けたが30分くらいかかった。
10点。

そして次に出てきたのが上級。
30分以内で40点。
難しそうだががんばる!

まったく進まない。。。

その時、ふと気付いた。

「この問題、入ってない数字が2種類ある。。。」

げげっっ、

そして他の問題も見てみた。
最初の問題も同じく2種類入ってない数字があるのだ。

数独、ナンプレは1から9の数字を9×9のマスの中にヒントをたよりに数字を入れていくゲームなのだが、システム的に入ってない数字が2種類以上あると解けないのだ。

こんな問題解けるわけないやんけっ!!

ほかの問題も一通りやってみたが解ける問題はめっちゃ少なかった。
しかも問題数数えたら24問しかない。
答えも載ってるので全部数えると48問で36問以上あることはあるけど。。。

問題作ってるヤツ、アホやろっ!
数独やったことないヤツが作ってるに違いない。
ホンマ、アホや。


仕方ないので答えをちょっと見て自分でテキトーに数字を入れながらやることにした。
せっかく買ったんやから楽しまんとね。
しかし元から解けるようには作ってないんで結構数字入れなアカン問題が多かった。
1問なんか結構数字入れてほとんど解けたと思ったら
最後に残った3種類の数字でループになって結局解けんかった。


いやー、アルゼンチンてやっぱ、なんでもありの国なんやなー。

テテ&シルビア

2008年01月12日 03時22分28秒 | カニング
 昨日マルコム行ったら金曜マルコムも7ペソになってた。
Xが値上げしたからってこっちも値上げかよ。
昔は金曜はみんなカニングに行ってたのにマルコムが開いてから若い奴らはみんなマルコムに行くようになって最近は若者だけじゃなくいろんな人が来るようになった。
もう完全にただのミロンガ。混みこみ。
昔のカニングと変わらなくなってしまった。
しかも7ペソじゃ行く価値あんまないよなー。
でも他に行くとこないんだよね。金曜は。


で、今日は前フリと内容はまったく関係ない。
月曜カニングであったテテ&シルビアのデモ。


ミロンゲーロ・スタイルの代表格。
これぞミロンゲーロ!
という踊りだ。

テテはワルツが得意だ。
デモるときはいつもワルツを踊る。
数は少ないがときどきワルツが得意なダンサーがいる。
オレもワルツ好きなのでなんとなく共感を覚える。

彼らは今の若者のように特にテクニック的に優れた踊りをするわけではない。
しかし彼らが大切にしてるものはタンゴの基本なのではないかと思う。
それゆえに彼らの踊りは見ていて楽しい。

  コネクション

音楽と踊りのつながり。
身体と床のつながり。
自分とパートナーとのつながり。
空間、ダンサーと観客とのつながり。

タンゴを踊る上で忘れてはならないことである。

この日もテテは踊りながらズボンを上げたりして観客を笑わせていた。
そして得意の両手離しリード。
オープンスタイルでも少し踊った。
最後はロックンロールで〆。
そうとうキャラは濃いがおもろい爺さんである。

マリオ・リッソ

2008年01月07日 04時15分40秒 | マルコム
 月末の金曜だから28日だったかな。
めずらしく早めにマルコムでショーがあったので見た。

マリオ・リッソ
Mario Rizzo

ビデオがないのが残念。
http://practicax.blogspot.com/2007/05/martes-29may-baila-mario-rizzo.html

説明では「 Break Tango 」になってるな。
意味分からんと思うので説明すると、ブレークダンスでタンゴを踊る。
意味分からんな。

つまり、一人でタンゴを踊るのだ。
これがすごい!
完璧なディソシアシオン。
真っ直ぐ軸の立って頭から順番に胸、腰、足と回転していく。
こう書くと普通だがブレイクダンスの体の使い方でタンゴでやることを一人でやってしまうのだ。
   

ブレイクダンサーなので体の使い方は完璧。
しっかり軸に立ってプロジェクシオン、体重移動。
相手の力を使わずに一人ですごくピボットする。

そして音楽に合った踊り方をする。
ひとりでここまで出来るのはすごい!

タンゴ始める前にこの踊りマスターしたらタンゴなんて簡単かも。
自分の軸を崩さずにピボット、体重移動、タンゴの基本だ。

彼はブエノスのタンゴ界では有名でナルコタンゴのダンサーでもある。
よくミロンガにも普通に踊りに来る。
リードがどれくらい出きるのかは分からないが体の使い方が完璧な上すごく柔らかいので色んなことが出来る。
きっと一緒に踊るとすごく楽しいだろうな。

あけおめ!!

2008年01月04日 17時01分28秒 | その他
だいぶん遅くなったけどあけおめー!!

年末からいろいろあって書くこと溜まってたんだけどまったくPC使う暇がなかった。

とりあえず時間もないことなのでオムニバスで
本年の びっくりどっきりブエノス・アイレス。

まずは
ついにコレクティーボ(市バス)料金値上げ!!
オイルが高くなって仕方ないんだろうけどこの値段はず~と上がってなかったんだよ。いくら物価が上がっても貧乏人のために上げてなかった。
ところが去年の11月に大統領が替わって政策も変わった。
80センターボ(32円)だったのが1ペソ(40円)に。
75センターボ(30円)だったのが90センターボ(36円)に。

スブテ(地下鉄)の値段も上がった。
70センターボ(28円)だったのが90センターボ(36円)に。

どうやらオレたちビンボー人は助けない政策らしい。


二つ目は
サマータイム制いきなり導入。
30日の日曜。
なんか携帯の時計が「狂うなぁ、壊れたかなぁ」と思っていたらサマータイムが導入されていたらしい。
携帯の時計は自動で合うのでそっちが正しかった。
日本旅館の住人いつもNHKしか見てないので誰も気づかず。
年明けてから気づいたらしい。


そして最後は
オレ、大晦日にピストル強盗に遭う。
10時ごろ、友達にパーティーに招待されて行こうと思ってバス待ってたら変なオヤジがチャリンコに乗ってやってきてオレの隣に座ってきた。
ひょろくて変なオヤジだなぁと思ってたらウエストポーチからピストルを出してきた。

おちつけ、静かにしろ」って言ってきたんで

お前が落ち着けよ」と返した。


リボルバーを回してからピストルをこっちにむけて

金を出せ、出さんかったら殺すぞ」と言ってきたので

金持ってないねんけど」と返したら


おろおろしながらちょっと考えて

持ってないんやったらしゃーないな。そら、しゃーないわ
と言いいながらチャリンコに乗ってどっかに行ってしまった。

いやー、ブエノスって危ないなー。
っちゅーか、日本旅館近辺があぶない?
そら、客も来ーへんようになるわ。