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メン・ピン・タンゴ ツモっ!

南米のパリ、アルゼンチンはブエノス・アイレスで起こる
お洒落(?)な出来事を毒談と偏見で綴るブログ

オスワルド & コカ

2009年05月04日 13時36分51秒 | カニング
前回じぃさん達の時代はマチスモだった、という話をした。

だからと言ってすべてのじぃさんがマチスタというわけではない。



ハッキリ言って本人の性格次第だ。  






もちろん今だって同じ。どこだって同じ。

マチスタな人はいつでもどこにでもいる。

(ヨーロッパの男性が人気があるのは元々がマチスモな国であるアルゼンチン人より文化的に進んでいるからだ。
そして外国から来る人たちは真剣にタンゴを勉強しに来る人たちなのだからただ単にミロンガに踊りに来ているアルゼンチン人たちよりマナー的にも技術的にも優れているのは当たり前の話)






そして昔から女性や音楽を大事に踊っている人たちもいっぱいいる。





じぃさん達の中にだってすごいじぃさん、ばぁさんはいっぱいいるのだ!







今回紹介するのはその中でもやり手のこの1組。



   オスワルド & コカ




2004年、最初のメトロポリターノ チャンピオン



この時はまだサロン部門の世界大会はなかったので事実上の世界チャンピオンということにもなる。



あの頃、まだタンゴを始めたばっかしだったオレはこういうじぃさん、ばぁさんの踊りは全部同じに見えた。
タンゴの音楽自体、全部同じに聞こえてたもんなー。






彼らの踊りの良さが分かるのに何年もかかった。         ...





当時は

「なんや、結局じぃさん達が優勝するようにデキてんねんやん。アホくさー」

と思ったものだが、今はたしかに初代チャンピオンの栄冠に値する踊りだと納得できる。












50年以上いっしょに踊り続けているこの2人。
味のある個性的な踊りだ。


たしかに使う技はいつも一緒だが(それはチチョだって同じ)、やることがデスコネクシオンを利用した小技など最近のダンサーと似ている。

簡単そうに見えてけっこう難しいのだ。

しかもちゃんとコカを見せる部分とオスワルドが主役の部分と両方入っている。

しっかりフレーズに合わせて技を切り替える。

クラスではオスワルドが歯のない口で「みゅしかーっ!」(ムシカ、音楽)と連発する。
音楽を大事に踊ることを教えるのだ。






実際彼らが50年前からこういう踊りをしていたかどうかは不明だが、今の踊りと比べて違うのは脚がに上がるようになったことぐらいか?


ボレオの脚が上に上がるようになったのはここ最近の話だからね。
(2、30年くらい?)




彼らは基本クローズベースの踊り。
(オープンの踊りが最近のものと思われているが実はタンゴがタンゴの踊りなる前からオープンで踊られていたようである)

オスワルドの動きはクローズが得意のガストン・トレリと体の使い方がよく似ている。

上手な人の基本的な体の使い方、リード&フォローは昔から変わらないということ。
上手な人のリードは女性に優しいリードなのだ。




彼らはずぅ~と2人でしか踊らないじぃちゃん達にありがちな合図式ではない。

ときどき失敗したりするのはオスワルドのリードミス。
ちゃんとフォローしているからこういうミスが生じる。
つまりちゃんとリード&フォロー出来ていると言うこと。

他の人と踊ってもちゃんとリード&フォローできる。確かなテクニックなのだ。









ちょっと短いが、フランスのマティアス&デルフィンとカンビオして踊っているビデオ。

オスワルドはいつもの技をデルフィンにリードしているし、コカもまったく普通にマティアスと踊っている。




いやいや、ほんとに大したじぃさん、ばぁさんである。








と、いうわけで、

「いつの時代も、男はマッチョである前にカバシェーロ(紳士)であれ!」

ということだ。






遅ればせながら、、、、

2009年01月25日 10時14分42秒 | カニング
.

すでに kumita氏のブログを読んで知ってる人もいると思うけど、
(Kumita氏の初デモの感想は、、、 ゴハネ~ラ! kumitaのおいしい毎日 )


先日22日の木曜日、カニングで初デモってきたよん。 






自慢じゃないがオレ様はちょーー小心者だ。

はっきり言って舞台に出たとたん、頭真っ白になってまったく踊れん自信があった。








しかし、デモ日がせまっても まったく緊張する気配なし。  




その上ちょうどデモ日の3日ほど前に、オランダのクラウディアが97年のチチョとの
初めての デモビデオをしたのをたまたま発見!!


それまでもまったく緊張感なかったうえに、ピヨピヨしてるチチョを見て


 「あのカリスマ、チチョも12年前はこんなだったんだー。
  でんでん緊張してないし、これならオレのがマシだろー」







などと思いながらあっという間にデモ日がやってきた。   







1番に踊るってんで早めにカニング入りした。
12時前に着いたのでまだガラガラ。


人が少しずつやってくる。



今日踊るマリエラ&アルベルトに主催のガストン&モイラはもちろん、マティアス&クラウディア、カーラ、ダニエル&セシリア、マリオ&アナベラ、ブルーノ&マリアンヘレス etc 、、、


おいおい、オレが今まで習った先生達、1流ダンサーばっかりやんけ。。。。
みんな友達だけど。




ビデオのチチョまで来てるし。





でもなぜか緊張せず。






思ったより人も入ってないし。


ピスタにいっぱい座る人が出るくらい集まるかと思ったが、元々入りの少ない木曜カニングだし、
今日のメイン、マリエラ&アルベルトが先週Xでデモったばかりだってのもある。
ちょうど全席が埋まるくらいの人数。
多くもなく少なくもなく。いい感じ。







「楽勝、らくしょう!!」 











ついに名前が呼ばれて、ピスタの真ん中へ。





最初の曲「Sinsabor(donato)」が流れて、Kumitaの方へ近づいていく。



ちょっと緊張してるが大丈夫。
おさえこめる範囲だ。


よしっ、うまくいきそうだな。









Kumitaの前に立ち、手を握ろうとKumitaの右手を見ると、、、


プルプル震えてる。。。




おいおい、、、勘弁してくれよぉ。


これ絶対感染るって。


自分の緊張を押さえ込むので精一杯だって。





しかし出された手を握らないわけにもいかず、、、、








けっきょく、  やっぱり!、  最初の自信どおり!











「オレって心臓 ちっちぇー!!」







ちょー緊張しまくり。



カッチカチ。






もともとインプロ(即興)だったが頭ん中真っ白 でまったくどう踊ったのか覚えてねぇ。





練習してきた1曲目、2曲目もそうだが、オトラの3曲目はなぜか一番緊張してめっちゃ肩上がってた。



汗もビッチョリ(もちろん冷や汗)。





「ひでーことになってるんだろうなぁ」


と思ってあとでビデオ 見たけど思ったよりフツーだった。(肩上がってカチカチだけど)




どうやら頭真っ白で何も考えられなくても身体は勝手に音楽に合わせて動くらしい。


しかもちゃんとピスタを左回りに進んで行ってる。

5年もほぼ毎日踊ってると身体が覚えてるんだな。




止まるでもなく、同じことを繰り返すでもなく、特に盛り上げどころもなく、
フツーにミロンガで踊ってる感じだった。


よかったぁ 

エラいことになってるかと思った。  ホンマに覚えてないし。
とりあえずハジかくようなことはしてないらしい。







踊り終わると友達がみんなやって来て「Felicitacion(おめでとう)!」

と言ってくれて全員とアブラッソ(ハグ)をした。


なんでか分かんないけどこの時のアブラッソが今まででいっちばん!気持ちよかった。
全員!


たぶんこれでオレもほんとにみんなの仲間入りが出来たからなのかもね。
だって友達はみんなプロのダンサー。
みんなこの洗礼を受けてるんだもんな。





とにかく無事終了。 デビューを果たした。




終わった後もけっこう長い間ドキドキが止まらず、ずっと「あうあうっ」言ってたけどね。



詳細はまた後日。







Hiroshi & Kyoko

2008年08月23日 11時10分47秒 | カニング
「あ゛~、
 今年はホンマにカンペオナト見に行けへんわー、」


と、ガッカリモードだったけど、


昨日木曜カンニングで日本人特集、「日出る処のタンゴ」という企画をやってたのでとりあえず大会出場の友達たちの踊りを見れてよかった。




デモったのは




「Koji & Ana」 2年前にブエノスにタンゴ移民してきた平井さん夫妻。
セントロ・スタイルの祖「ダニエル・ラパデゥーラ」の元でアシスタントを務めている。



2008年アジア選手権ステージ部門優勝の 「Tomoko & Eiichiro」



2008年アジア選手権 サロン部門優勝の 「Hiroshi & Kyoko」




の3組。






「Koji & Ana」「Eiichiro & Tomoko」の2組にはユーチューブにする許可をもらってないので取れたらUPする予定。

2組ともいい踊りだったよ。





                  





「Hiroshi & Kyoko」は先週から約束してたので早速





 Hiroshi & Kyoko




なぜかは分からないけど今回はヒロシ君らしくなく、えらく緊張してて、デモ前から言い訳しに来てた。



デモが終わってから本人が言っていた通り、

緊張してて前半はあまりノレていないが音楽が盛り上がるのと一緒にテンションも上がってきて、見せ場の連続ヒーロ、そのすぐ後のボルカーダの変形技もしっかり決まり会場は盛り上がった。


焦ってボレオをミスってるのだけが今回の失敗点。





しかし確かに彼の言うとおり、こういうデモでは3曲くらいは踊りたい。
最初は自分のコンディションを整えながらピスタや観客の様子を見て、2曲目3曲目でテンションを上げていく。

今回は3組も踊るということでせっかくノって来たところで1曲だけで終わりだったのが残念。








2人は去年、メトロポリターノで上位入賞し世界大会準決勝からの出場、サロン部門で6位だった。

全世界で 6位!だから今までの日本のサロンタンゴのレベルでは快挙とも言うべきすばらしい成績だったが本人達は満足いかず
リベンジするために戻ってきた。




今年は アジア大会で優勝し、すでに世界大会は準決勝から出場のシード権を得ている。



言うまでもなくこれだけ踊れれば決勝進出はカタいが、

今年はこっちのサロンダンサーたちも去年よりはるかにレベルアップしている。




カナリ、熱い闘いが期待できそうだ。






期待は出来ても見に行けないんだけど。。。。







とりあえず応援だけしとくか、

ステージ部門の人もサロン部門の人も    みんな ー 





フェデリコ & イネス

2008年07月14日 10時41分16秒 | カニング
なんかちょっと前にもフェデリコ、レポったばっかりなのにまたまた登場。

今回はノビアのイネスちゃん とのデモ。



イネスが去年のムンディアルで優勝してしまったのでダンテとずっと組んでたんでこの組み合わせはなかなか出なかった。


待ってました!! 


って感じ。




さっそくしたので見てみよう。



フェデリコ&イネス Federico Naveira & Ines Muzzopappa



デジカメなんで映像が暗いけどガマンしてね。


この日はちょっとフェデの調子が悪かったみたい。

自分の動きはいいけどリードが雑なところがあった。
後ろボレオを回しきる前に戻しているところやガンチョのところなど。


でも踊り自体はけっこう遊べててすごく良かった。

ワルツとか特にマニアックな音取りしてる。


やっぱりこの前のカロリーナと比べるとイネスはだいぶ実力は落ちるがイネスの動きは柔らかくて良い。

二人の性格が踊りにも出てるよね。





ラブラブ だしねー。




こんなショットも激写しました。↓


ミロンガ Federico Naveira & Ines Muzzopappa



一番最後、オレのまん前で踊り終わった二人。
顔を取ろうとしたらちょうどチウ してるとこだった。




最近はときどきイネスと踊ってもらう。

この子ちゃんと受けがあるのはもちろんだけど、すごく軽いんだ。鳥みたい。

組み方がパブロ&ノエリア曰くサロン系の前傾組みでもオレの少し苦手なタイプの組み方だが動きが柔らかくて踊ってて気持ちいい。
(参照 「パブロ&ノエリア」
   http://blog.goo.ne.jp/menpintango/e/840b7aa78efa25908fe7e734499b9517 )




なぜか、イネスと踊っているとミロンガがかかるんだよねー。

得意じゃないリードシステムで細かいリードをするのは難しい。


この前もミロンガかかってイネスに励まされてしまった。




この二人、なんかいっつも のほほ~ん としてていい感じ。

すごく素朴に育ってる。




トルコのエブレンがバリバリ、ヌエボ技連発で ブイブイいわしてるプラクティカで

「まったく関係ないよ~ン。 ほのぼの

といった空気が二人の周りには流れていてあったかい感じがする。






これからこの完全パレハでやっていって欲しいなー。






              





妹のアリアドナは今、あのタンゴ・ヌエボ・ヌエボのルーカスと組んでる。

アリアドナ相手にヌエボ・ヌエボな技はかけてないけどね。






ダンテ君は最近日本にも行ったと思うけど優勝した後の10ヶ月でかなり上手くなった。
カンペオナトのときはピヨピヨしてたのに各地でのエキシビジョンで揉まれたみたい。

すごくリードも動きもしっかりしてるし、音楽がむちゃくちゃ良くなった。
髭なんか伸ばしちゃったりして結構男前にもなってきた。





             Misteriotango



                                  febrero 2009





ポチョ & ネリー

2008年06月13日 13時39分06秒 | カニング
そうそう、あまりにも普段当たり前のように見てるので紹介するのを忘れてた。


毎月一回はカニングでデモるパレハ。
いっつもカニングに踊りに来てる。






テクニックを見る、派手な技を見る、一体感を楽しむ、、、etc
デモを楽しむには色んな方法がある。


そして音楽が聴けるようになってやっと楽しめる方法もある。





昔はぜんぜんその良さが分からなかったが「音楽の流れ」が理解出来てきてやっとそのすごさがマジマジと分かった。



ポチョ & ネリー Pocho & Nelly




この2人まったく音楽が止まらない。

CDの音楽にぴったり乗って踊っている。





もちろん若い人たちのようにテクニックはない。
ステップは落ちているがその「落ち」を利用して音楽に合わせて動いている。

この踊り方の中では完璧に身体の動きをコントロールし、リードしているのだ。




刻むところは刻み、タメるところはタメる。
取る楽器を聞き分けて、そのをしっかり表現している。





ここまで音楽に乗れて踊れるダンサーは名のあるダンサーでも滅多にいない。

まさに 「スーペル・ミロンゲーロ」 だ。






             mis---ioT-n-o



                                  febrero 2009





エル・ピベ サランディ

2008年02月27日 01時43分01秒 | カニング
最近けっこうオモロいデモが何件かあった。
バラでレポろうと思ったんだけど時間ないのでオムニバス。


最初はナベイラの娘アリアッナ、男役でデビュー!!
アリアッナとパオラはいつもツルんでる。
9月くらいにラ・マルシャルであった同姓ペア、カンペオナト・ムンディアル(世界選手権)で優勝した。

アリアッナ&パオラ Ariadna Naveira & Paola Motillo


見て分かるとおりリード無茶苦茶うまい!
めっちゃ柔らかいリード。
そこらへんの男よりずぅーっと上手い!!
頭上がってる分お兄ちゃん(フェデリコ・ナベイラ)よりキレイに見えるな。
しかもけっこう音楽のセンスもいい。
将来有望!! って、何が?



2つ目はあのゴールデン・コンビ復活!!

ロベルト・レイス&ギジェルミーナ・キロガ Roberto Reis & Guillermina Quiroga


いやいや、まさかの復活。
っちゅーか、二人で組んで踊ってるの見たことなかった。
オレが始めて見たときはすでにロベルトはルシーラと組んでたもんね。
どんなこともサラリとやってのける天才ダンサー、ギジェルミーナと超ハデハデ振り付けのロベルトの組み合わせ。
ビデオ見てご覧の通り、またまたこの振り付けだけど
バーン、バーン、バーンッ!!
って、まさに「ショー」って感じでした。

しかもあの全然笑わないギジェルミーナが今回は始終ニコニコしてた。
よかったねー、元のサヤにもどって。



で、3つ目っていうか、これいつものヤツなんだけど。
でも最近一番よかったデモがこれ。

エル・ピベ サランディ&ギジェルミーナ・ウィルソン

ピベ。
ただのミロンゲーロのじぃさん。
ギジェルミーナはいつだったかレポったおかっぱワカメちゃん。

ビデオはエリーナ・ロルダンと踊ってるやつ。

El Pibe Sarandi & Elina Roldan


じぃさん、じぃさん、あんた全然リード出来てないがな。
ガンチョとか絶対ありえない形だし。
って思うけどそこは女の子のスーパー察知能力でカバー。


このじぃさんのいいところはやっぱ観てる人を楽しませようとしてるとこ。
すごくいい感じに盛り上がる。
アットホームな感じであったかい気持ちになるんだな、なぜか。


人前で踊るってこういうことなんだな 
と思う。

ショーダンサーなどには自分にスポットを当ててるダンサーがけっこういて、そういうときは観てても一体感が生まれないのでぜんぜん面白くない。
もちろん「私を見てっ!」ってのは必要なんだけどそれ以外にエンターテイナーとしてのサービス精神も重要なんじゃないかな。



今回の3組はみんな現在売り出し中ダンサーではないので楽に楽しめた。
バリバリのロベルト&ギジェでさえほほ笑ましい気持ちで見れた。
みんな気負いがない分「サービス」や「楽しむこと」に意識をもっていけるのだ。
とくに最後は技術力があまり高くないだけにピベのサービス精神がよーく見えたデモだった。
ミロンゲーロのじぃさん達ってオスワルド&コカにしてもテテ&シルビアにしても個性も強いけどみんなサービス精神にあふれてるよね。



テテ&シルビア

2008年01月12日 03時22分28秒 | カニング
 昨日マルコム行ったら金曜マルコムも7ペソになってた。
Xが値上げしたからってこっちも値上げかよ。
昔は金曜はみんなカニングに行ってたのにマルコムが開いてから若い奴らはみんなマルコムに行くようになって最近は若者だけじゃなくいろんな人が来るようになった。
もう完全にただのミロンガ。混みこみ。
昔のカニングと変わらなくなってしまった。
しかも7ペソじゃ行く価値あんまないよなー。
でも他に行くとこないんだよね。金曜は。


で、今日は前フリと内容はまったく関係ない。
月曜カニングであったテテ&シルビアのデモ。


ミロンゲーロ・スタイルの代表格。
これぞミロンゲーロ!
という踊りだ。

テテはワルツが得意だ。
デモるときはいつもワルツを踊る。
数は少ないがときどきワルツが得意なダンサーがいる。
オレもワルツ好きなのでなんとなく共感を覚える。

彼らは今の若者のように特にテクニック的に優れた踊りをするわけではない。
しかし彼らが大切にしてるものはタンゴの基本なのではないかと思う。
それゆえに彼らの踊りは見ていて楽しい。

  コネクション

音楽と踊りのつながり。
身体と床のつながり。
自分とパートナーとのつながり。
空間、ダンサーと観客とのつながり。

タンゴを踊る上で忘れてはならないことである。

この日もテテは踊りながらズボンを上げたりして観客を笑わせていた。
そして得意の両手離しリード。
オープンスタイルでも少し踊った。
最後はロックンロールで〆。
そうとうキャラは濃いがおもろい爺さんである。

293番 オクタビオ君登場!

2007年11月22日 03時44分41秒 | カニング
今年のカンペオナト・ムンディアルでオレのお気に入りだった293番オクタビオ&カルラが月曜カニングでデモった。
オクタビオ・フェルナンデス&カルラ・エスピノッサ
http://jp.youtube.com/watch?v=YS2pY0_rpxk

1曲目メロディー系タンゴ 
いやー。やっぱいいよ。
君、優勝だよ。     
このタメがたまらん。  

ストⅡ(古い)でエドモンド本田が腹ボテで飛び込んだ後、足払いで後ろにタメてスーパー頭突き、みたいな。
(意味わからん)

ビデオみたいなこの滑らかな動きが好きなんだよ。
カルラも落ち着いてる。きれいな足運びだ。

2曲目期待してたら今度はリズム系だった。
オクタビオ君ノリノリ。
しかしノリすぎ。走りすぎ。リズムだけを追いかけすぎ。
途中で何度も使ってたんで得意技だと思ってるんであろうコリーダ(小走り)が出るんだけどこれが完全に足が床から浮いてる。    
床と身体、自分と女の子のコネクションが切れてしまってる。
カルラもオクタビオ君に負けじと急ぎすぎ。
無理にアドルノ入れるのでパタパタなってた。

3曲目オトラでミロンガがかかった。
こっちの方がさっきより落ち着いてた。
でもやっぱりリズムを追いかけすぎてる。      
リズムだけだと見てるほうも疲れるんだよね。
緩急を上手く使い分けるのは大事。
ミロンガでもメロディー部分を入れるべき。
ここでもコリーダが浮いてた。
こいうのを「浮き足立つ」っていうの? 違うって。


彼は自分がメロディーが得意だということを自覚してないんだと思う。
おそらく自分では「リズム系の細かい動きが得意」みたいに思ってるのかも。
なかなか自分の長所短所に気づくのは難しいもんだ。
ムンディアルでは2曲目のリズム系の曲でもそんなに走ることはなかったのですごく良く見えた。コリーダは使わなかったし。1曲目のメロディー系、3曲目のドラマティック系(?)はもちろん良かったし。

音楽的にはもちろん技術的にもダンテより上だと思う。(コリーダがなければ)
女の子はやっぱりイネスのほうが断然上手いね。
ま、まだまだ若いから来年も再来年もあるよ。

それにしても今年はブエノスの2流ダンサー(実力があるのに稼げない)があんまり出てなかった。3流ばっかし。
去年はアオニケンにギジェルモ&パウラ、マキシ・コペーリョ、デブのハビエル等いっぱい出てたのに。


この日は他にブラジル人のデモもあった。
黒人のでかい兄ちゃんがスーツ着て、スタイル抜群の白人ねぇちゃんが長いスカートで登場。
重いタンゴの振り付けで始まったと思ったら急にアレンジがサンバ(ブラジルの)に!
ノリノリでブラジリアン・ダンスを踊りだした。   
会場もノリノリ。
派手な技も飛び出してウケてた。
最後はまたタンゴにもどって渋くポーズで決めた。

2曲目が始まると女の子がいなくなって男がスーツを脱いだ。
やる気じゃん!
と思ってるとワイシャツも脱いでTシャツに。
そこに超ミニのセクシーワンピに着替えたねぇちゃんが飛び込んできた!
盛り上がりまくり。
みんなで手拍子。

彼らはたぶんこの踊りでもむちゃくちゃ上手いわけではないんだろうけど盛り上げかたを知ってる。
いいところで大技を出す。リフトにアダジオ。
ときには男が股割りしたり。離れて二人でステップの踏み合いしたり。
タンゴってそういう盛り上げる技術があんまり発達してないんだよね。
みんなあんまり見慣れないものだからなおさら盛り上がったよ。
今回はかんぜんにブラジルカップルにオクタビオ君は喰われちゃった。