メン・ピン・タンゴ ツモっ!

南米のパリ、アルゼンチンはブエノス・アイレスで起こる
お洒落(?)な出来事を毒談と偏見で綴るブログ

超主観的 タンゴ ダンサー パレハ考察 3

2008年05月16日 11時47分42秒 | マニアック タンゴ辞典
タイプ3  一人で頑張ってる     ピン芸人 タイプには 2種類いる。




まずは
タイプ3のA    パレハなんていらな~い。         一匹狼 タイプ



基本的にミロンゲーロのジィさん、バァさん達はもともと商売でやってるわけじゃないので「タイプ1」でなければ職業パレハを持つ必要がない。

ステージで振り付けをやったり、ミロンガのデモなどで生徒を集めて金を稼ぐいわゆる「ダンサー」ではない。
たまたま踊ってたら上手くなって生徒が付いたので先生をやっているだけなのだ。

だからミロンゲーロにはこのタイプが多い。



グラシエラ・ゴンザレス、スサーナ・ミシェール、アナ・マリア、フラコ・ダニー、ピベ・アベシャネーダなど。




いつもレディーステクニックのクラスをやっているグラシエラ・ゴンザレス。

グラシエラ&ラミーロ Graciela Gonzalez and Ramiro Gigliotti



昔から多くの女性に人気がある。

その秘密はやはりその「余裕」の動きだろう。
ぽっちゃり体系の彼女だが完全直立型で完璧に自分で軸が取れているためすごく安定している。
しっかりリードを受けて確実に床を蹴り、掴んでいるためにこの安定感が生まれる。





「ミロンガ」と言えばこのジィさん。 フラコ・ダニー。
人前で踊るのが好きでサービス精神満点!!
この小技のオンパレードはすごい。


フラコ・ダニー&シルビーナ Flaco Dani & Silvina



まさに一匹狼らしく、
「デモするときもまったく練習なんてしない。」と言っていた。

ただ直立系でとても微リード(半察知)なので、いつだったかワールド・タンゴ・フェスティバルで同じくピンで出ていたアナ・マリアと組んで踊ったときはまったくリードが伝わらなかった。

アナ・マリアはガップリ四つの前傾完全セントロリード式ミロンゲーロ・スタイルなので察知はしないのだ。






           






そして2つ目は

B パレハ欲しいんだけど見つからない、または逃げられた  さびしんぼ タイプ



さっきも書いたように「ミロンゲーロ」ではなく、「ダンサー」として喰っていくためにはやはりパートナーは必要だ。

タンゴの技術はどんどん進歩するのでそれに付いて行くためにも練習は欠かせない。
パートナーが決まっていないと難しい。


そしてやはり「2人の踊り」として人に見せるためにはパレハの方がいいと思う。
パートナーを現地調達してデモると自分の個性、良さを出しきれないことが多い。



実力も付いて自分の個性が出来てくると相性の合うパートナーを見つけるのは難しくなってくる。

ピンでずっとパートナーを探し続けているダンサー、パートナーに逃げられてしまったダンサー、このタイプも結構多い。


チチョなんかも固定のパートナー欲しいんだろうけどなんかいつも問題があってちょくちょくパートナーが変わる。
あそこまですごいと選び放題だけどね。


チチョやパブロ・インサのように名前がむちゃくちゃ売れていれば別だが大体のパートナーのいないピンの「ダンサー」には仕事がなかなか来ない。






ピヨピヨなときから頑張って育てたのにいきなりそんなビッグネーム捕まえて巣立つか?

ショーダンサーとしてもリーダーとしても実力あるのにパートナーがいないんじゃ、
見せ場がないよ。。。

泥棒ヒゲのデミアン・ガルシア。         


デミアン&カロリーナ Demian Garcia & Carolina Bonaventura



カロリーナはお金持ちのパトロン、フランシスコを捕まえて去年サン・テルモにすごくキレイな新築(!)のスタジオ&タンゴ・ハウス「マリポシータ」をオープンした。

3月からフランシスコと組んでクラスも始めた。







ちょっと見ないあいだにエセキエルまた上手くなったな~。
と、思いきや、なんか髪形が違う。

あれ? これってもしやお兄ちゃん??
エセキエルの兄、フェデリコ・ファルファロ。


フェデリコ&エウヘニア Federico Farfaro y Eugenia Parrilla




振り付けだがエウヘニアの動きが完璧なためにフェデリコの動きもすごく良くなる。
エウヘは一緒に踊る相手をも上手く見せてしまえるほどの天才なのだ。

エセよりフェデのほうが持ちネタも多いし、音楽センスがいい気がする。
リードしない分、他に気を回せるってことなのかも知れないけど。
ショーダンサーとしてはスゴイかも。。。

いつも色んな女の子とデモるフェデ。
リードが出来ないのでいつも 「」 な感じだけど、

エウヘとデモったこのビデオはいいねー。
インプロの方のビデオはやっぱりまったく何も出来てない。。。






ピンのダンサーってだんだん売れなくなって埋もれていくのであまり思いつかないけど実は結構いっぱいいる。


「2人の踊り」を人に見せるのを仕事にしてる以上、ピンで活躍するのは難しい。

モデルノ系に限らず、トラディショナル系でも流行りすたりはあるし、技術もどんどん進歩する。   

常に最新の情報を仕入れて研究してないとこのタイプは時代から取り残されてしまう。

リード&フォロー重視のミロンゲーロやインプロ系ダンサーならまだしもバリバリのショーダンサーはとくに時代の流れに左右されるので大変だ。






パレハの分類を大きく3つ(4つ)に分けて考察してみたが、実はここには入らないダンサーも少しいる。

たとえば最近は一緒に踊らないが フェデリコ&アリアドナ・ナベイラ兄妹。
アウグスト&ミゲル(ゲイのタイプ1)、 ロス・エルマーノス・マカナ(兄弟)など。

特殊なんで機会があればそのうちに。






そうそう、ずぅ~と、契約に縛られてあのおっさんとしか踊っていなかったあの彼女が今月末、ピンになってビルータでフェデリコ・ナベイラとデモる!!


                    乞うご期待!!