メン・ピン・タンゴ ツモっ!

南米のパリ、アルゼンチンはブエノス・アイレスで起こる
お洒落(?)な出来事を毒談と偏見で綴るブログ

マリオ&アナベラ vs エステバン&クラウディア

2009年04月01日 08時48分27秒 | プラクティカ X
先週のデサフィオ、4番目の対決は


マリオ&アナベラ vs エステバン&クラウディア
http://desafiosmaestros4.blogspot.com/





一昨年も対決したこの2組。


エステバン&クラウディアのクラスを取ったことがなかったので今回はクラスから参加。


テーマは「エヘ&フエラ・で・エヘ」

「軸上と軸の外」
いわゆる「コルガーダ&ボルカーダ」である。
テーマがテーマだけに2組ともシークエンスのクラスだった。







しかし後半、

お互い少し離れて自分のまわりに空間を作ってその中で倒れない範囲(軸の中)で前後左右に動く。

自分の軸内での前後の体重移動とフォロワーのそれ、つまりリーダーの体重の位置を鏡映しにコピー(フォロー)することによって前傾、直立、バックバランス、で2人のバランスを取り合うというE&Cの説明がよかった。



                        



「エネルギー」の押し合い、引き合いで2人が助け合って(コネクトして)踊れるということ。

そしてこれが一人で立っていられないところまでいけば軸の外、コルガーダ、ボルカーダと呼ばれる。

軸内だとアブラッソの前傾~直立~バックバランスのポジションが決まるわけだ。








質問タイムではあまり質問がなかったのだが、エステバンがマリオたちに

「さっきの君たちのシークエンス、
        ここが難しいんだけどどうなってんの?」


と訊いていた。




これはすごく「エラいなー」と思った。



他人の作ったシークエンスをこなすのは難しい。
他のクラスなどでも出来ないことはほったらかして休憩してたりするダンサーが多い。
先生達もプライドがあるから出来ないところを生徒達に見られたくないもんね。




しかしエステバンはちゃんと出来ないところを皆の前で質問していた。
もう40歳といい年で名前もかなり売れているのに向上心があってエライと思う。

その後マリオも難しいところをエステバンに質問していた。










デモの先攻は
 マリオ・コンシグリエリ & アナベラ・ディアス オフマン


5年ほど前から組んでいる美男美女カップル。
アナベラは オレ・マイ・ベスト 美人タンゴダンサーズ の1人。
ちょー美人! 

マリオも柔道部系のガタイに甘いマスクの好青年。

ブエノスとシアトルを拠点に活動しているらしい。







素晴らしいミュージカリティーとテクニック!!

いつもデサフィオではとても完全即興とは思えないようなデモをする。











後攻は エステバン・モレノ & クラウディア・コデガ

よくタンゴシーンで使われる写真のモデル。

フォト・モンテレオネ 
http://www.photomonteleone.com/tango/


この頃は完全振り付けのショーダンサーだったがチチョやセバたちと共に練習することにより、インプロ能力を身につけた。
得意技はボルカーダ。

パリを拠点に活動していたが最近はブエノスに戻ってきている。



Esteban Moreno & Claudia Codega 1









  カンビオ・で・パレハ


今回のデサフィオではエステバンが最初からパレハ交代を申し出る。

かなり長い間交代状態で踊っていた。






4人とも2年前をそのままレベルアップ した感じ。

気になる人は2年前のユーチューブ チェックしてね。








そうそう今晩対決するはずだった チチョ&フアナ vs フリオ&コリーナ

フリコリがブッチしてただの チチョの即興ショー になってしまった。

みんな楽しみにしてたのに残念。。。。





フェデリコ&イネス vs パブロ&ノエリア

2009年03月26日 03時01分40秒 | プラクティカ X
おっと、もう新しい対決が終わってるというのに、、、



先週の対決は

フェデリコ&イネス vs パブロ&ノエリア





クラスのテーマは「ミュージカリティー」だった。



先攻パブロ&ノエリアはリズムを取っているときとメロディーを取るときの踊り分け方をやった。
彼らの踊り方はリズム系の表現とメロディー系の表現等でアブラッソ自体も変える。




フェデ&イネスはダブル の使い時について。

「1フレーズ(基本的な構成のタンゴの場合、4小節で1フレーズ)に2ヶ所裏拍が強いところがある。」

という。

こういう風に説明されると新しい感じもするが
「なるほど、そういえば、、、」と思うフシはある。

「たーん、たーん、たんたんたん」 X2 だ。






デモの先攻は  フェデリコ & イネス

グスタボ・ナベイラとオルガ・ベシオ の息子 フェデリコ・ナベイラ
4歳から踊っているというサラブレッド
タンゴ界最高レベルを誇るスーパー リードテクニック!!
親父とちがいヌエボな技はあまり使わない。


とフェデのノビア、数ヶ月一緒に練習しただけでダンテと出た2007年度世界大会でサロン部門チャンピオンになってしまったイネス・ムッソパッパ
その後仕事で何回かは一緒に踊っていたがついに去年、フェデリコと完全パレハで再デビュー。
猛特訓で一気に実力を伸ばした。



Federico Naveira Ines Muzopappa





ふだん2人とものほほ~んとしてるが踊りは淡々としている。






そして パブロ & ノエリア

2006年度メトロポリタン・サロン部門は優勝したものの世界大会では5位止まり。
オレ的にはこの年の女性出場者ではノエリアはダントツ優勝だったんだが。。。



Pablo y Noelia




しかしタンゴ界は実力社会だった。

大会用のウルキサ系から得意のドーム型ベースの踊り方に変更。
あっというまにその個性的な柔らかく弾むような踊り方で人気爆発
ほとんど凝った技を使わず(ボレオとサカーダくらい)音楽を表現する。
まさに実力派 モデルノ系サロンダンサー。





そして カンビオ・で・パレハ?



なぜかカンビオを嫌がるフェデリコ。

踊りながらそのフェデ&イネスに近づいていくノエリアがかわいい!!







いつもどおり淡々と踊るフェデリコと赤いドレスで張り切りまくりノエリアの組み合わせはやっぱり見もの!






ガストン&マリエラ vs パブロ&モイラ !?

2009年03月22日 02時07分40秒 | プラクティカ X
「なんか最近知らん外人が多くてどこも混んでるなー」

と思ってたらCITAが始まった。




もうそんな季節か。


ブルホのビラ配りに毎日タイヘン。
ま、今年は結構お給料がいいんで

アルセ&モンテスもこの前見たんでCITAではもう見たいデモもないしね。





早く先週の対決のダンサー紹介をしたかったのだがビデオ が上がってなくて出来なかった。
すでに今週の対決も終わってるというのに。。。


とりあえず古いビデオ から抜粋。




対決は

モイラ & ガストン vs パブロ・インサ & マリエラ



クラスは腹が痛くて取れなかった。。。
残念。









デモの先攻は、ご存知


モイラ・カスティシャーノ & ガストン・トレリ

Gaston Torelli y Moira Castellano



やっぱり2曲目はサンバ(アルヘンティーナ)だった。









そして去年もこの組合わせでデサフィオに出た

パブロ・インサ & マリエラ・サメットバン


おっと、ビデオが去年のデサフィオのしかない。


Pablo Inza y Mariela Sametband





今年は2曲目にポップな感じのジャズ?で踊った。ノリノリ!










そしてみんなこれを見たかった!!




ガストン&マリエラ Vs パブロ・インサ&モイラ

Moira Castellano & Pablo Inza   Gaston Torelli & Mariela Sametband




ガストン達も分かってるよなー。

「カンビアッソ!」

の声がかかる前にすぐにパトーナーチェンジ。



長年一緒に踊ってきた組み合わせ、2組同時復活!!



なつかしいひと時だった。





オラシオ&セシリア vs アドリアン&アレハンドラ

2009年03月13日 10時21分25秒 | プラクティカ X
デサフィオやっぱおもろいな~。


ダンサー紹介していくよん。




先週の対決は  クラスもデモも 先攻


人気、実力急上昇中!

アドリアン・ベルディセ & アレハンドラ・オベルト









          Vs



みなさんご存知! 天才コンビ

オラシオ・ゴドイ & セシリア・ガルシア









そして カンビオ・で・パレハ







今年は交代してる時間が延びて楽しい!
滅多に見れない組み合わせで交代してもみんな普通に上手いしね。
(おっと、あそこの対決の彼女が楽しみだな)

それと昨日のExパレハ対決も久々の組み合わせが見れた!!
ビデオ が出たら紹介するよん。



しかしほんとにDJが勝手に曲を選ぶ 完全即興 とは思えない程いい踊り。

ダンサーたちのミュージカリティもどんどん良くなっていく。







デサフィオス・マエストロス 4

2009年03月05日 07時54分51秒 | プラクティカ X
ついに今年もXで 「デサフィオス・マエストロス」が始まった。

http://www.practicax.blogspot.com/



オレ的には数あるブエノスのタンゴイベントの中で一番おもしろい企画だ。



毎週2組の人気ダンサー達が対決する。

去年レポッタのを覚えている人も多いと思う。
http://blog.goo.ne.jp/menpintango/e/e03e1448f30bc17fed7e2a211da3bd5b







簡単に説明すると毎週2組のパレハが同じテーマでクラスをやる。

持ち時間 があって最初30分ずつ、あとで10分ずつが与えられる。

このクラス自体でもすでに先生としての力量を比べられ面白いのだが、メインはデモ。



デサフィオの期間中は入口で紙をわたされる。
そこには質問が書いてあって、




どちらのパレハに先に踊って欲しいか?

と、

どのオルケスタで踊って欲しいか?(2つ)




を客が選べるのだ。
もちろん集計して多数決を取るので自分が選んだとおりになるとは限らないが。



つまり観客はもちろんダンサー自身も
音楽がかかるまで何を踊るのか分からない


ほんとに完全即興のダンサーのミュージカリティーを試される企画なのだ。


そして最後にカンビオ・デ・パレハ(パートナーチェンジ)して踊るのも見もの。
ほんとにリード出来てるのかフォロー出来てるのかが良く分かる。 








最初の対決は  (昨日)

アドリアン&アレハンドラ    オラシオ&セシリア

いきなりオラシオ&セシー登場。
最近ヨーロッパで人気上昇中のアドリアン&アレハンドラ。




2週目は  

ガストン&モイラ    パブロ・インサ&マリエラ

去年まんまカンビオ・デ・パレハをした2組。
パブロ・インサもおもろいこと考えるなー。
やっぱり見たい! ガストン&マリエラ パブロ&モイラ!!




3週目

パブロ&ノエリア    フェデリコ&イネス

現在「タンゴ・サロン」と言えば パブロ&ノエリア。
イネスは'07年サロン世界チャンピオン。
でも2組ともカンペオナトの時みたいにウルキサ系ではない。
前傾V字モデルノ系サロン対決。
これもおもしろい。
 



4週目

マリオ&アナベラ    エステバン&クラウディア

一昨年も対決した2組。
レポったの覚えてる人は少ないかな。
大変なことになってた。
リベンジ出来るのか?




最後の対決は

チチョ&フアナ    フリオ&コリーナ

巨体対決。
3、4年前全盛期だった超人気ダンサー2組。(フアナは除く)
「ヌエボ」と「サロン」と呼べばまったく違う踊りのように聞こえるが、互いに仲が良く情報交換もしているので踊り方は似ている。
違いはクローズの時が多いか、オープンの時が多いか、くらいである。
これもおもしろそうな対決だ。






と、勿体ぶっといてもうレポはしないのでダンサー紹介だけ(ときどき)していくよん。




タンゴ 美脚 コンテスト

2008年10月20日 01時20分33秒 | プラクティカ X
今プラクティカXでは「美脚コンテスト」が行われている。



「ナマ脚」 を競うコンテストではなく、写真 でのコンテスト。




好きなポーズで撮った写真を送ってそれにみんなが投票するというもの。
どんな写真でもいいけど他の人の写真を送ったり、フォトショップ などで加工しちゃダメ。






すでに何枚か写真が公表されていてここでも紹介したいところなのだが残念ながらこのブログは写真が一枚しか添付できないらしい。

カメラ 持ってないので気付かなかった。。。


というわけで一枚だけご紹介。





結構いろんな写真が出ててなんとなくタンゴっぽい 雰囲気なら何でもいいみたい。







だれでも参加できるので貴女も一枚送ってみては?

写真に必要事項(名前や国籍)を付けてメールするだけ。
ちょーカンタン。


一般公開される時は顔などにはちゃんとボカシが入るので心配ご無用!






入賞者上位10人(枚)はプラクティカ X に展示されるらしい。


          



踊るだけじゃなくてこういうイベントも楽しいよね。




フェデリコ&カロリーナ

2008年06月06日 15時17分06秒 | プラクティカ X
おまたせーーーっ!!
久々のデモレポート。


この2人、土曜にビルータでもデモったんだけどビルータは高い(13~15ペソ)ので火曜のX(8ペソに上がった)まで待って見て来た。







現在ビミョーにピンダンサーになってるお兄ちゃん、フェデリコ・ナベイラの今回のパートナーは、、、、

じゃじゃーん!!

カロリーナ・デル・リベロ 

ファビアン・サラスの元パートナーだ。






今年のCITAの後、カロリーナが

「ずっとブエノスに残ってるなー」

と思ってたんだよねー。
ファビアン・サラスはアメリカに住んでてあまりブエノスにはいないのだ。




ほんとか嘘かは分からないけど、
元弁護士のファビアン・サラスがカロリーナの才能を見つけて

「コイツは離せんっ!!」 

と思い、
何年間かパートナーを組むように契約させたらしい。



もしほんとならその契約が切れてカロリーナは晴れて自由の身。
毎日チチョや他の有名ダンサーたちと水を得た のように踊りまくっている。

というわけだ。





ピンになったカロリーナの最初のデモ・パートナーがフェデリコ・ナベイラ。







フェデリコもちょっと前までコリーナ・エレーラと組んでたのに、なぜかコリーナは海坊主ラウルと一緒にブルホでクラスやってる。

ラウルと完全パレハだったカリーナも踊りには来てるけど、、、、



状況がよく分からず、ブルホの先生マルティンに「どうなってんの?」って訊いたら、

「俺もわからん。世の中には説明できないこともあるんだよ」 

と言っていた。








フェデリコ&カロリーナ Federico Naveira & Crolina del Rivero




いやー、あいかわらず上手いねぇ~、フェデリコ。
こいつは上手すぎて話にならん。
どんどん上手くなっていくし。


見てよ、この余裕綽々、お茶の子サイサイな踊り方。
どんな難しいことも

「ふんふん、ふ~ん」 

となにごともないようにやってのける。



まったく緊張する様子もないし、普通にプラクティカで踊ってるみたいだ。
技術面ではまさにアルゼンチンタンゴ界トップレベル。

スゴ過ぎ。




ただ表現力がちょっと足りないかな。
音の取り方はおもしろい、いや、すごく上手い。
音で遊べてる。
でもそれをどう魅せるか、というのはまた別問題。

マニアックにテクニックを見てるなら満足だけど、一般人ウケは難しいと思う。



技術力は低いが音楽を魅せる親父とは対照的だ。




ま、フェデリコにはあんまりそういうことはどうでもいいみたいだけど。
いつも、

のほほ~ん

としてていい感じ。

「ボン」でほんとにサラブレッドの天才ダンサーだ。








そして今回の主役、 カロリーナ。


彼女も上手いねー。

最近色んなダンサーと踊ってるのを見て

「ほんとに上手いんだぁ」 

と思った。



ファビアンと踊ってるのしか見たことなかったからどれくらい踊れるのか分からなかったのだ。


フォロー&身体の使い方は完璧。
すごく上手いね。


ただ個人的な好みを言うとこういうリズム系の動きは好きじゃない。
1歩1歩に深みがない。
どのステップも同じに見えてしまう。



この前CITAで見たときは

「デカくなったなぁー」 

と思ったけど今回は髪をアップにして黒のトップで細く見えるようにしてた。

エラい!

長い脚もよく見える。







ビデオ見れば分かると思うけど。
今回のこの2人の組み合わせはすごく良かった。






これからカロリーナがブエノスで誰と組んでやっていくのかすごく楽しみー









             mis---ioT-n-o



                                  febrero 2009






天才少女 セシリア・ガルシア

2008年03月18日 14時20分26秒 | プラクティカ X
またまた前回からつづいてまーす。
「ダミアン&セリーヌVSオラシオ&セシリア」
「奇跡の男 と 究極のタンゴ」
を読んでから読んでね。 



前回オラシオの話ばっかりになってセシリアの話がぬけてた。

まぁ、何回も出てきてるんでみんな知ってると思うけどオレのお気に入り、
サンティアゴ・ドルカスのパートナーでもある。

若干22歳。
頭もいいし、性格もいいし、かわいいし、文句のつけようがない。
クラスでも教えるのも上手いし、面倒みもいい(面倒みてもらってる)。

どこだったか田舎から5年前に学校に行くためにブエノスに上京
たったの2、3年でオラシオのパートナーになる。
オレが昔オラシオのクラス取ったころはまだオラシオ一人で教えてたから
オラシオのクラスもセシリアと組んでさらにおもしろくなったのだろう。

オレも5年近くタンゴ踊ってるのにエライちがいやな。


ブエノスに来る前から他の踊りをやってたので身体は出来てたんだろうがそれにしてもすごい才能だ。
コンテンポラリーダンスでも先生レベル。
表現力だけでなくアドリブ能力もおどろくほど高い。


オラシオと踊ってるのを見て思った。

「あー、このコも音楽を全部理解し(覚え)てるんだー」

天才はオラシオだけじゃなかった。
セシリアがいてこそあれだけの踊りが出来るのだ。


セシリアと踊ると他の女の子とはまったく違った感じを受ける。

すご~く軽い。
あれだけの筋肉が付いてるのに全然重くない。
しかもすごく柔らかくてあったかくてフワフワしてる。
まるでネコと遊んでるみたい。
それも毛の長いペルシャネコ。
脚もすごく軽くてネコのしっぽみたい。
普通筋肉の付いてるダンサー系の女の子は重量感があって固さもあるものだがまったく違った感じだ。

エウヘニアが近い感じがするくらい。
エウヘは軽いけど中に針金が通ってるような感じ。
ネコはネコでもシャムネコだ。



昨年の9月にサンティアゴとXで踊ったビデオがアップされた。
オレのお気に入りの一本。


サンティアゴ&セシリア Santiago Dorkas & Cecilia Garcia



もちろんインプロ。
ふたりの柔らかくてオシャレな動きがすごく音楽にあってる。
これだけの表現力を持ったダンサーは他にはいない。



そうそうデサフィオの結果は言うまでもないよね。
オラシオ&セシリアが相手じゃどうしようもない。
ダミアン&セリーヌはテンポに合わせて技やってただけだもん。
音楽が解かる人間ならこの勝負は一目瞭然。
かわいそうにダミアン&セリーヌ 
相手が悪かったね。。。





奇跡の男 と 究極のタンゴ

2008年03月16日 10時19分33秒 | プラクティカ X
前回からつづいてまーす。
「ダミアン&セリーヌVSオラシオ&セシリア」
を読んでからこっちに来てね。意味わかんないから。



去年の音楽特訓のおかげで自分の出来ることと出来ないことが分かってきた。


大切なのはどんなことをやるにしても音楽に合ってないと何の意味もないということだ。


オレはずっとテクニック重視で練習してきたのではリード&フォローには自信がある。
チチョやナベイラ、色んなダンサーの技も知ってる、自分でも即興で新しい技を作れる。
問題はそれをどう使うかということ。


たとえばシークエンスを覚えてたとしてもそれをいつ始めれば音楽に合うか?
とか考えるより音楽に合った動きをしないと意味がない。

もともとオレはシークエンス覚えれるほど記憶力よくないので曲を聞いて1アクション1アクションを音に合った身体の動きを使って表現して(だから新しい技ができる)踊ってたつもりだったんだけど、実際は音楽自体が聴けてなければムリだったんだよ。


音楽に合わせて踊るのに音楽がどういう風に演奏してるか分からないで踊れるわけがない。

音楽を聴くというのは音楽を、その曲を知りつくす、解析するということ。
いつどこでどの楽器がどんなことをやってるのか完全に把握してなければ音楽をほんとに聴いてることにはならないのだ。

そうしなければ音楽に近づけない、音楽を踊りで表現するなんていうのはムリなのだ


ときどきすごく気持ちよく踊れるときがあって、それはカンで音楽の流れに乗れているときだ。
もともとオレは音楽の知識がないので感じたものを表現して踊る。
分かりやすい音楽だと乗りやすい。

いつも音楽には流れがあってそれに乗れていないときはたとえテンポがリズムが取れていようと音楽は死んでしまう。
(決まったシークエンスをテンポに合わせて繰り返すなんてお話にもならない。
それこそ音楽を侮辱した踊り方だ

そしてその流れを作っているのは演奏している各楽器のかけ引きなのだ。
そのかけ引きが分からなければ音楽に乗れるわけがない。
音楽が聴けてないということだ。



そしてこの男の登場である。

オラシオ・ゴドイ Horacio Godoy

タンゲーラのモーラ・ゴドイの弟。
ラ・ビルータのDJ。
タンゴも音楽もないただのバレエ、ショーダンサーである姉モーラとはまったく対象の位置に立つ男。


昨年このデサフィオで彼の踊りを見たときはすごく感動した。
もともとすごいすごいとは思ってたがあのデモはほんとにすごかった。
そしてこのオヤジは天才的な音楽センスの持ち主なのだと思った。
昨年は音楽の知識があまりになかったためチチョやナベイラのように音楽を表現する能力が高いだけだと思っていた。

音楽センスというのが存在するならたしかにそれもすごく高いのだろう。
しかしそれははっきりとした裏付けのもとに存在したのだ。
この男は完全に音楽をすみずみまで知り尽くしているのだ!

オラシオ・ゴドイ&セシリア・ガルシア Horacio Godoy y Cecilia Garcia


ニューシネマ・パラダイスのテーマ曲をエステバン・モルガードの生演奏で踊る二人。


このビデオを初めて見たとき身震いがした。
ビデオの後半、セシリアの足がギターを弾いてるっ
その他にも細かく見てみるとオラシオとセシリアが色んな楽器のパートを演奏しているではないかっ!

これはこの曲を知り尽くしているオラシオだから出来る芸当だ。
たいして派手な技を使うわけではないのでタンゴのことをよく知らない人には地味に見えるかもしれないがこれははっきり言って神技である。

チチョの変わった技が難易度9とするならオラシオは100。
桁違いのダンサーだ。


そしてこのミロンガ。



おっさんやっぱりアホ や。

こんなアホなことを出来るのは、ここまで音楽で遊べるのはこのおっさんしかいない。
オラシオの脚が勝手に動いていった後、セシリアが
 「お父さん、だいじょうぶ?」 
ってなってるのがまたかわいい。
セシリアのアドリブ能力のよさをバツグンに発揮してる。

彼の踊りを見た後だと「音楽センスがいい」などと言われるチチョでさえ、

「ただリズム取ってるだけじゃん。
  ときどき変なことするので音楽の流れからはずれてるし、ショボー
と思ってしまう。



そして今回のデサフィオ。
ちゃんとビデオ撮ってきたよー。  
ユーチューブにアップしたよー。


1曲目のタンゴはDJがオラシオだと思って意地悪したらしい。
まったく聞いたことない曲だった。
でもオラシオは知ってる様子だったがやはりマイナーな曲なのであまり細かくは分からないらしく普通に終わってしまった。
不満そうなオラシオ。

そして2曲目にこのミロンガがかかった。
いきなりオラシオの顔が変わりジャケットを脱ぎ始めた。



ちなみに最初に「えっそー!!」と叫んでるのはオレ。

完全即興!!!
この男は曲をすみずみまで知り尽くしている。
そして音楽を自由自在に操れるのだ。

「音楽が見える」
というのはこういうことだ。

メロディーをいろんな楽器になって交互に演奏したり、
おのおのが新しい楽器になって流れにあったリズムを奏でたり。

この男は聴こえた音楽を聴こえたまま踊りにしている。
そして曲の中で遊ぶ。
おしりでピアノを奏でるセシリア。
ボルカーダを裏拍子で着地させるところなど超マニアック!
音楽が聴こえない人にはこのすごさは分からないだろう。


これだよ、これ!!
オレがずっと探し続けていたタンゴ。

完全即興。
音楽が見える踊り。
音楽の中で遊ぶ。
音楽を知り尽くしそれを表現するテクニックを持ったものだけがたどり着ける境地。

今現在、この「究極のタンゴ」を踊れるのはまだこの男しかいない。


タンゴを始めて5年。
やっと入口にたどり着いた気がする。
頂上はまったく見えないがはるか遠く上を登っているオラシオの背中と目の前の入口がやっと見えた。
また最初からやり直しだ。
でも見えればいつかは追いつける。
何年かかるか分からんが。


去年のデサフィオでは勉強不足で見えなかったものが今は見えるようになった。
この1年でオレもだいぶ成長したようだ。
やっぱり音楽だ。
音楽が聴こえないやつにタンゴは踊れない。
音楽が聴けるようになるまでそうとう先は長いな。



ダミアン&セリーヌ vs オラシオ&セシリア

2008年03月14日 00時10分27秒 | プラクティカ X
先週から始まった デサフィオス・マエストロス

今回の対決は
      ダミアン&セリーヌ  オラシオ&セシリア




それにしても先週から場所が変わったX。
細長くなって狭くなって床が悪くなって踊りにくくなって最悪。

ただでさえCITA前で外人いっぱいでコミコミの時期なのにどうよ?
これデサフィオス終わったら客減りそうだなー。
オレもこれが終わったら他のプラクティカに行こうかと検討中。



今回はフランスに住んでいて一回もクラスを取ったことのなかったダミアン&セリーヌとタンゴ界最高の音楽センスを持つ男オラシオ&セシリアの組み合わせだということでクラスから取ることにした。  


昨年は1回も取らなかったし先週は時間がなくて行けなかったのでデサフフィオのクラスを取るのは今回が初めて。

主催者のパブロ・インサがやってきてコインを投げてどちらのパレハが先に教えるかを決める。
持ち時間は各組、最初30分ずつ、その後15分ずつもらえる。


今日のテーマはもちろん ミュージカリティー  

先に教えるのはダミアン&セリーヌになった。

まず簡単なシークエンスを覚えさせてメロディーに合わせて踊れ。
というのが最初の課題。

先生達がやって見せるのだが踊ってるのは音楽のメロディーではなく自分達が感じたように表現してる。
つまりそれっぽく踊れ、ということ。

その後は普通に踊ってるときにダミアンが「シークエンス」と言ったらシークエンスをやる。
そのほか「スローモーション」「ストップ」「オープン・エンブレイス」「クローズ・エンブレイス」
などというので踊りながら即座に対応するというものだった。
つまりまったくミュージカリティーのクラスではなかった。


オラシオはやっぱり教えるのむちゃくちゃ上手い。
まずは男女を向かい合わせに2列に並ばせる。




この時点で「?なにやるんだろ?」って感じになる。
実際ここでやったのは
「口でゆっくり5カウント数えながら1歩だけ前に進む」
というもの。
実際には一列にならなくても出来るけどわざわざ生徒の気を引くためにこうやるのだ。


そのあとサロンを4つのエリアに分ける。
各エリアは「」「」「」「」の4つのエレメントに対応している。
ミロンガのように回りながら踊っていくのだが各エリアではそのエレメントにあった踊り方をしなければならない。


」のエリアではさっきのゆっくり一歩進むを使う。
身体が水の中に浸かってるように強いがゆっくりと動く。花を踏むようにつま先から柔らかく踏む。

」のエリアでは同じ場所から動かずに身体の中に熱いエネルギーを流しお互いを感じあう。

」のエリアでは風のように軽く、自由に踊る。

」のエリアは「水」と似ている。ゆっくり強く動くのだが嫌いなやつを踏みつけるように踵から力強く踏む。


これがTVゲーム世代には楽しくてたまらん。
おっさん、「風」を説明するときは椅子の上に乗って「I'm Freee!!」って叫びながらパタパタ鳥みたいに飛んでるし。ほんまアホやわぁー。


つぎは
「ここにこれから踊る曲の楽譜があるから見に来い」
と言って紙を出してきた。
50人以上いる生徒達が集まってきて小さなレポート用紙を覗きこむ。

すると、、、

そこには黒のサインペンで細い線が棒グラフのように並んでるだけだ。

???

そしておっさんが説明を始める。
一番上の段には棒が、長い、短い、長い、短い、長い、短い、、、、
と均等に並んでいる。


棒を順番に指差しながら
「ズン!、チャン!、ズン!、チャン!、。。。」
つまり長い棒は強拍、短い棒は弱拍を表していたのだ。

長い棒だけを指差しながら
「ズン!、、、ズン!、、、ズン!、、、。。。」
などよく知ってる曲に合わせて説明する。

他にも棒が細かく連続しえるものは
「タラララララ、、、」、、、、、

のように16分音符の羅列を表していたり、

強拍のすぐ後に細い線があると、
「ズンチャッ、、、、、ズンチャッ、、、、」
4分音符32分音符だったり、

よく知ってる曲のメロディーに合わせて音の鳴ってるタイミングと音のイメージを絵にしてあるのだ。
これはすごく分かりやすい説明だ。
鳴ってる音の位置や長さ(音符の種類)、音の強さ、感じ(踏むときのイメージ)を視覚で確認できるのだ。



あと、「バイオリンの音だけ取って踊れ」とかあったけど全然できなかった。
よく知ってる曲なのにメロディーが静かに鳴ってるときは聞こえるけど全部の楽器が鳴ってるときは強い音に隠れてバイオリンの音が聞き分けられなくなる。

昨年の猛特訓で楽器を結構聞き分けれるようになったつもりだったが全然ダメ。
しかも音を聞いてからリードしてたら間に合わないので1歩も動けなかった。
もちろん出来てるやつなんて一人もいなかったけどあまりの出来なさに自己嫌悪


しかしこんな素晴らしいクラスは今まで受けたことない。
オラシオのクラスを大分前に何度か取ったことあるけどここまで面白くなかった。
おっさん説明も上手いし生徒の気を引く方法も知ってる。
やっぱおっさんすごいよ。



クラスではデサフフィオ(対決)はオラシオ&セシリアが完全に圧勝。
ダミアン&セリーヌのクラスはほんとつまんなかった。
あまりのクラスの出来の差に生徒達の表情もまったくちがった。



そしてプラクティカが始まりガンガン踊ってほんとのデサフィオの時間になった。

先攻は
ダミアン・ロセンタル&セリーヌ・ルイス Damian Rosenthal & Celine Ruiz



曲は2つともすごくよくミロンガでかかる曲だった。
観客が選べるのはオーケストラ(と歌手)だけ。
踊りやすい曲をわざとDJが選んでいるのだ。

彼らのデモをナマでみるのは始めて。
ビデオでは何度か見たことあっていい身体の動きをしてるので一度見たかった。


しかし即興は全然ダメだった。
ま、クラスの時点で音楽センスはないだろうと思ってたがやっぱりダメ。
曲は知ってるので普段どおり踊ってるのだろうが
テンポに合わせてなんとなくイメージに合わせて踊ってるだけ。
得意技のコルガーダ、ボルカーダを入れるのだが音楽のイメージに合ってない。

しかも何か魅せないといけないと思って焦ってるのがダミアンの顔にはっきり出てる。

ビデオでは振り付けのやつしか見たことなかったがもっと柔らかい動きをしてたんで期待してたんだけどセリーヌは結構カクカクしてた。
リード&フォローは問題ないが身体の使い方がイマイチ。

結局2曲目も同じようなことやって終わり。
そのへんのミロンガで踊ってるただの人だった。
まぁ、完全即興だからこうなるのが普通なんだけどね。



長くなってきたんで次回に   つづく。




アドリアン&アレハンドラ vs マリオ&アナベラ

2008年03月07日 16時36分42秒 | プラクティカ X
今年もこの季節がやってきた!!

デサフィオス・マエストロス

毎週Xで2組のパレハがクラスとデモを一緒にやる。
面白いのはデモは完全インプロ(即興)!

何が完全インプロかと言うと、、、
観客が踊って欲しい曲を選べるのだ。

入口でもらうアンケート用紙に書いてあるオルケスタの中から2つ選んで投票し多数決でどのオルケスタになるか決まる。
曲自体はDJが選ぶことになっている。

ダンサー達が出てきて実際に曲がかかるまで何の曲がかかるか分からないのだ。
曲がかかったときのダンサー(特に男性)の表情を見るのも楽しみの一つ。

音楽にウトいオレなので何の曲だったかを説明できない。
とりえあず今回はすべてよくミロンガでかかる曲だった。




今週の対決はアドリアン&アレハンドラマリオ&アナベラ

どっちのパレハが先に踊って欲しいかも投票で決まる。
先攻は、、、

アドリアン&アレハンドラ Adrian Veredice & Alejandra Hobert


いやー、上手くなったよ、ふたりとも。
3、4年前はちょー下手クソでカチコチだし、音楽合ってないし、リードできてないし。
あまりにヘタだったんで見たくなかったんだよね、ずっと。

しかし今回はすご~く上手くなって帰ってきた。
トラディショナルからヌエボに転身。
それが良かったんだと思う。
こっちの世界は完全リードじゃないと相手にされないからね。

もちろんまだまだ硬さは抜けてないし、表現がちょっと強すぎるところもあるが音楽も普通にとれてるし見てて安心できる踊りだった。
得意技の「連続ガンチョスカし」も音楽に合わせて入れてた。
完全インプロでここまで出来れば十分。


そして次が

マリオ&アナベラ Mario Consiglieri & Anabella Diaz-Hojman


これがひさびさ大ヒット!!
マリオめちゃくちゃ上手くなってる!!
去年も彼ら出てて良かったんだが去年の時点ではちょっと地味な感じだった。
しかしそこを克服。
ディナミカがだいぶ付いた。
テクニックは完璧!!
音楽も余裕であそんでる。
すごい安定性。クリアーなリード。
変なクセがないのですごくきれいな踊りだ!!
しかも2週間くらい前に坊主にしたのがスーツと似合ってめっちゃかっこいい。
柔道部がスーツ着てるような安定感。

アナベラは前から上手かったがさらに動きがよくなった。
しかもかわいいなー、やっぱり。
えー、オレは踊りだけでなくダンサーの女の子の評論家もかねてます。


最後は二組でパートナーチェンジしながら踊った。
二組とも踊れるので去年のような大変なことにはならなかった。


今回A&Aも良かったがやっぱりマリオ&アナベラの勝ち!!
ここまでいいデモは年に1,2回しか見れない。

パブロ&ノエリア (サロン&ミロンゲーロ)

2008年02月23日 23時57分18秒 | プラクティカ X
前からナマで見たかったデモ。
実はこの日新しいプラクティカで去年のサロン世界チャンピオン、ダンテ&イネスのデモもあったのだが、絶対こっちだろ。

さっそくビデオが上がってた。

パブロ&ノエリア Pablo Rodriguez & Noelia Hurtado


おととし、ファビアン&ナターチャがサロンで優勝した年。
このとき「男で優勝はアオニケンで女の子は5位のノエリアだ」とブログに書いた。

実際彼らは5位だったが人気が出て海外にもたくさんオファーがある。
ダンテ&イネスよりはずっと見ごたえあるもんね。


ビデオではすごく良く見えるが実際ナマで見たときは結構ブンブンしてた。
ガンチョとかノエリアの脚がブっ飛びそうだった。
いちおうサロン系なんだからもうちょっと優しく踊ろうよって感じ。

でも身体の使いかたはすばらしい。 
なめらか。
やっぱノエリアちょーかわいいし、ちょー上手い!



デモちょっと期待しすぎたかなぁ。。。
と、思ってたら先週ブルホのプラクティカに彼らがゲストで呼ばれて教えに来た。


今回の彼らのテーマは「サロン・スタイル」と「ミロンゲーロ・スタイル」について。

オレの得意分野はモデルノ系なのでトラディショナル系の踊りのスタイルについてはあまり詳しくない。
なんせオレはバリバリのモデルノなのでウルキサの本拠地スンデルランドには攻め込めないのだ。

なかなか聞けない彼らの考え方について聞けたので良かった。



まずはサロン・スタイル

アブラッソがモデルノと同じナナメ組み。
背中(ドルサル)から腕を使って作った枠をリードに利用するためアブラッソがV字になる。
V字とは男性の左腕(女性右腕)身体より前に出ているので開いていて身体の接触部分は男性右胸と女性の左胸だけになる。

構えは前傾。
テンション(エネルギー)を常に相手に向ける。
特にパブロ&ノエリアは二人の立っている位置がすごく遠いので結構ナナメ。
パブロの説明では二人とも軸はお互い持っているといっていたがノエリアをリードしたときエネルギーを弱めるとノエリアは前に来るので完全直立型のように自立軸ではなかった。

たとえばパラーダするときも女の子を真っ直ぐの軸に乗せないで男性側に向かわせたまま自分も女の子側に向けているので二人のエネルギーはずっとぶつかり合って均衡を保っている。
つまり始終軽く背中で支えあっている感じだ。
ただし二人とも自分の軸を中心にピボットするので胸の向きは変わる。
つまり二人の身体の接触点は変わるし離れることもある。


腰の位置はけっこう低い。ヒザをすごく使っている。
っていうかすごくナナメなんで腰、ヒザを使わないと支えられない。

基本的なリード&フォローに関してはモデルノとまったく同じ。
女の子に次に移動するスペースを作ってあげる。
動き易い姿勢を作ってあげる。

違いは前向きのエネルギーが強いことだけなのでノエリアはすごく踊りやすかった。



ミロンゲーロ・スタイル

ミロンゲーロはセントロ(肋骨の割れ目の辺り)を二人とも前に出しこの部分のコネクションを維持することでリードする。
ペチョ・イ・ペチョ(胸と胸)などと呼ばれる組み方。
この組み方ではお互いセントロがしっかり上がっていないとコネクションが保てない。

相手との接触部分はすこ~し移動するがセントロは絶対離れない。
よってこのスタイルではピボットの量は基本的に少なくなる。
サロンのような180度のオーチョなどは肉体的に不可能。
(怪物君みたいに身体が伸びればべつだが)

直接胸と胸をくっつけ、真正面に組むので二人の位置は近い。
ヒザをあまり曲げるとぶつかるので基本的にセントロが高い状態で踊ることになる。
もちろん二人の位置関係で低くなることもある。


と、いうことからウルキサ・スタイルはミロンゲーロの一種だという。
実際ウルキサは基本的にペチョ・イ・ペチョで組んでセントロリードなのでたしかにその通りだ。
ただ、けっこうセントロ以外で相手とのコンタクトを取っている踊り方をしてるダンサーもいるし、オープンになったりすることもあるのでウルキサにもいろいろあるみたい。


          


というのが彼らのサロン・スタイルとミロンゲーロ・スタイルの区分わけだ。
オレはウルキサはずっとサロン・スタイルだと思ってたがどうやら間違ってたみたい。
彼らはウルキサ(スンデルランド)出身なのでこれは信用できる意見である。



トラディショナル系の踊り方を大きく分けるとこの二つになる。
あとはモデルノのような完全直立(二人が完全に自分で軸を取っている)の踊り方をする人もいる。


上記はあくまでも「完全リード型」の区分わけ。
トラディショナル系では男性の動きで次の行動を女性が察知して動く「察知式」の踊り方もあるので注意。(ショーダンサーなどに多い)
この踊り方はダンサーによって様々なので区分わけは不可能。
その男性によってフォローの仕方が違うんだから仕方ない。
もちろんその間(ちょこっとリード式)も多くいる。


モデルノ系は特に決まりがあるわけではないのでクローズのときは上記の二つの状態になっていても構わない。

ただしオープンになったときには完全に二人の軸が独立するのでリード方法は決まってくる。

実際いろいろなダンサーがいるので一概には言えないがペチョ・イ・ペチョで組んでいるとドルサル(背筋)のコネクションが外れているのでオープンに変えるときに繋ぐのに時間がかかってしまう。
ゆえにほとんどのダンサーは普段クローズのときはV字で完全直立、
もしくは前傾組みのダンサーもいる。

モデルノはトラディショナルの「完全リード式」を進化させたもの。
察知しないと踊れないダンサーは単純にリードできないダンサーということになる。

つまりモデルノではどんな状態でも全部完璧にリードしろってことだな。



いやいや、それにしてノエリアかわいい。
チャンピオンになる前から1回踊ってみたいと思ってたんだよねー 
やっぱりむっちゃ上手かった。
気持ちよかった~      




エブレン&パス

2007年11月18日 19時30分52秒 | プラクティカ X
いやー、ほんまに最近はすぐにユーチューブにアップされるなぁ。
助かるわぁ。


今週Xは イスタンブールの星! エブレン・サイン 
と背の高いアルヘンティーナ   パス・ジョルジ

EVREN SAYIN + PAZ GIORGI
http://jp.youtube.com/watch?v=fu6JvdR7hHU&feature=related
今回4曲とも全部アップされてた。
もうレポートしゃんでもええかな?


パスちゃんはただの素人(上手いけど)
今回のために1週間くらい前にパレハを組んだ。

主役は エブレン。
トルコ、イスタンブールの星。
トルコはなぜかタンゴのレベルが高い。トルコ人よく来るんだよ。
エブレンは3ヶ月くらい前にブエノスに来たんだっけ。
友達だがやつはスペイン語がオレは英語が喋れないんでお互い挨拶しか出来ない。

最初見たときから「うまい!」と思ってたんだ。
ピコピコ踊るので滑らかさはないがそれが個性になってる。
リードが上手い。女の子をしっかり、的確にコントロールしてる。
おもしろい技をいっぱい使う。音で遊べる。
まぁ、ビデオ見れば分かるよね。


くそー、オレより上手い外人(アルゼンチン人以外)がまた増えちまったぜ。
アルゼンチン人は上手すぎるんで外人と比べて
「オレもまだまだ大丈夫」
などと安心してられんな。もっと勉強せねば。


しっかし、いきなり最初のデモがXかよ。
やるやんけ。


おとといビルータでカーラがデモ終わった後に挨拶しに行ったら
「次はケンがここでデモする番だから」
って言われた。

イエイエ、とんでもごじゃいましぇん。
わたくしはデモなどしましぇんぞ。小心者じゃで。

しかし、たしかにXでデモるよりビルータの方がビビるな。
Xの方がプラクティカだからか、なんとなくアットホームだ。
ビルータは一般人も多くて見る目がシビアだもんな。
ひろし君&きょう子ちゃんがスンデルランドでデモッたときの気持ちが分かる気がする。