メン・ピン・タンゴ ツモっ!

南米のパリ、アルゼンチンはブエノス・アイレスで起こる
お洒落(?)な出来事を毒談と偏見で綴るブログ

タンゴの基本システム マニアック・タンゴ辞典

2009年02月27日 00時04分38秒 | マニアック タンゴ辞典
タンゴを踊るためには タンゴのルール を理解しないと踊れない。




サルサで言えば、「123、567、」を自力でステップする、といったような基本である。
(男性がステップしているのに女性がツっ立ってたら踊りにならないでしょ?)









タンゴの「リード&フォロー」の基礎(ルール)を解析するとこうなる。







1、お互いが相手の正面を探しあう。  




2、自力で移動する。  








この2つが2人でタンゴを踊るための基本ルールだ。






たったの2つ、これだけのことなのだが実際にこれを出来るだけ上手くこなすためには、
かなりの身体のコントロールが必要になってくる。


姿勢や筋肉の使い方など、いわゆるテクニック(「ディソシアシオン」がいい例)。

みんなそれを習ってるわけだ。










この2つのルールを使うことによってタンゴの踊りは成立する。


例えば、、、
 
「ヒーロ」は、 

男性が回転することによって正面が移動する。
女性はそれを追いかけていくために男性を中心(軸)とした円運動を行うことになる。



「サカーダ」は、 

相手が現在いる場所(人)を「sacar(取り除く)」こと。
男性が女性に次の位置を正面の向きを変えることによって指示しながら、女性が動くと同時に現在女性がいる場所に移動する。
(男女反対ポジションのバージョンもあり)









このようにこれらを理解することによって様々なステップが自由に作り出すことが出来る。

出来ることは無限にある。
(「タンゴのステップに間違いはない」 某映画 より)









これを理解した素晴らしい踊り手達が独自の新しい技を発見し広め、この100年ほどの間タンゴは進化し続けてきたわけだ。


ほんの数十年前まではクロスもなかったし、ヒーロもオーチョもなかった。


現在ある「トラディショナル」なタンゴも新しい技、テクニックが少しづつ増えていって現在の踊り方になっている。 









つまりどんな踊り方のタンゴも(もちろん振り付けは除く)、
この2つの基礎(ルール)の上に成立している。








そして15年ほど前からナベイラたちがこのタンゴの基礎(ルール)を元に、コルガーダやボルカーダ、4aサカーダなどを発見していく。

(実際にはコルガーダも小さいものは前からあったし、ボルカーダはガビートの得意技、4aサカーダはサカーダをいつもと違う進行方向に入れただけでしかない)





新記録!!

2009年02月22日 18時35分40秒 | 日本旅館
オレはかなり「モノ」持ちがいい。




だいたい2年くらいのものが多い。
1年以内になくなることは珍しい。




今までの最高は4年だった。






先月初め、年明け早々 の話である。







いつもの如くごそごそと袋をあさっていると、大事にしまってあるやつが目 に止まった。

ちょっと高級品なので他のものより大事に取ってあったのである。

「そういや、これっていつからあるんやろ?」

今まで気にしたこともなかったが、とうとう日付を見る時がきた。







そこには小さく、こう記されていた。






    2004.1.15








もちろん「賞味期限」である。



商品名 「あさげ」





ほぼ5年か。
さすがのオレも た。








ブエノスに来た人たちが帰り際 に残った食材を置いていってくれる。

ここでは日本食材は高級品なので大事に取っておくのだ。
ちょっとくらい賞味期限が切れてても日本の商品ならぜんぜん問題ない。



余った食材は何でも頂きますので みなさん帰る前にはお声がけください。









インスタント味噌汁の中でも「あさげ」系の高級味噌汁は美味しいので大事に取っておき、先にビニール袋に入った10個パックの味噌汁などから食べてしまう。

いわゆる ビンボー症 である。




もちろん今までにミスを犯したこともある。



「明太子やたらこのパスタソース」は賞味期限後1年も経つと味が変わって全然美味くない。

大好物の「ちりめん山椒」(しかも瓶詰めの超高級品)はカビが生えて「すっぱく」なってしまい泣く泣くすてた。
(「すっぱい」って分かるってことはカビが生えても喰ったってことだな)








さすがにそろそろ喰ったほうがいいだろうと思い袋を開けた。




味噌が赤い、、、 





オレの記憶では「あさげ」「合わせ味噌」のはずなんだが、、、




お湯をかけて食べる。



、、、やっぱり「赤味噌」の味がする。





どうやらアルミパックでも、長年熟成すると「合わせ味噌」「赤味噌」に熟成されるようである。







「合わせ」より「赤味噌」のほうが好きなので嬉しいはずなのだが、不思議な気持ちで3パックとも食したのであった。







2009年 1月 8日

じつに「あさげ」賞味期限5年後まで、1週間 の出来事であった。







ビデオ

2009年02月19日 11時37分17秒 | イベント
「タンゴ・ヌエボ」について書くっちゅーことは「タンゴの基本」について書くっちゅーことで、タンゴの仕組み、リードシステムについての総まとめを書くっちゅーことだな。


つまりこの辺が「テクニック 巻の弐」 になるのかな。


大変なんでがんばってまとめます。








今回はこの前のデモの話の続き。




1月9日にやっと Kumita 到着 ! 



もう4回目なので慣れたもんっちゅーより、ちょっと旅行に行ってて帰ってきた感じ。
ミロンガで会う人たちも「最近ミロンガ出て来てなかったね」程度にしか思ってない人も結構いた。


しかし4ヶ月のブランクはないはずはない。
去年帰ったときは真っ白になって帰ってきたのでそれに比べれば全然マシだがやはり大分レベルダウンしてる。






今回はビデオカメラ を仕入れてきたというので早速自分達の踊りを見てみることにした。








「うげっ!」




こ、これは、見物にはならん。。。





ちびまる子ちゃんのように顔に簾をたらして固まってる Kumita はおいといて自己診断。










たしかに今回は何も考えずに踊ったというのもあるがまったく曲全体の中にドラマ性がない。

ただ踊ってるだけ。

これははっきり分かり易い見せ場を前もってどこにするか決めておいた方がいい。

ほんとに100パーセント即興型だと発想が思いつかなければ盛り上げどころがないまま終わってしまう可能性がある。
プロでもそういうデモはしょっちゅうある。



それと選んだ「Sinsabor」
踊ってる感覚より見た感じはかなり遅い。
遅いとテクニックの「アラ」がバレバレなのだ。






そして決定的なのは一つ一つの動きが微妙に音に合ってない。

ミロンガで踊っているとよく「ミュージカリティいいねー」とか「細かい音まで表現してていい」などと褒められることが多いがそれはあくまでも内面的なことでしかない。
踊ってる当人達は外からは見えない。
その瞬間の「感覚」が音楽のイメージに近いかどうかでミロンガでの音楽性が決まる。


デモでは、ミロンガで人を避けながらの小さい動きで限られた範囲での微妙な「感覚的」な音楽性とは違うのだ。



女性の身体の動き(リード)を意識しながらも自分自身の細かい動きにまで気を回さなければならない。








単体の音 の動きの表現は


1、踏む音そのもののイメージ。踏み方、体重移動の速度など。


2、音から音の間 の表現。  取った音から次に踏む音までの間。
 楽器の流れに合った動きはこの部分が特に重要。
  



どうも2から1へ移る瞬間が上手く繋げてないようだ。
それが微妙に合ってないように見える原因。


「音の繋ぎ目」はさらに滑らかな動きを「見た目」にも「感覚的」にも作りだすことができる。









「音楽性」以外でミロンガで踊っていてオレがよく女性に褒められるのは「ソフト&クリアーなリード」

ソフトリードは手リードやパワーリードを使わないので当然として、微妙な歩幅のコントロールや移動位置が確実に指定できなければ混んでるところでは人に当たってしまう。
(バイク便だったので混んでるミロンガで人に当たらないで踊るのは得意)

しかしこれも周りに人が踊っているところで、他の人がどう動くのか予想しながら空いてる場所を探して上手く踊れるということでしかない。
つまりリードの動きが小さくて済むのだ。





1組で踊るデモでは もっと大きな全身の動き が要求される。
        
身体全身の大きな動きはよく見えるというのもあるが、なおクリアーでソフトかつエネルギッシュなリードを生み出す。






その日のシークエンスのリード&フォローさえ出来てれば誉められるクラスとミロンガで踊っているのとだけでは分からないことがしっかりビデオに映ってきたわけだ。





             ぼーぜん。。。   とする二人であった。







タンゴ・ヌエボ その1 マニアック・タンゴ用語辞典

2009年02月17日 00時09分41秒 | マニアック タンゴ辞典
今回きたのは 

「ヌエボ・スタイル」「モデルノ・スタイル」 って何ですか?


という質問。







オレに訊かれても分かりません。 




このブログでは(ブログ外でも)、一回もそんな言葉は使ったことはない。







アルゼンチンでは「ウルキサ・スタイル」や「ミロンゲーロ・スタイル」のような使い方で
「ヌエボ・スタイル」や「モデルノ・スタイル」なんて言う人はまずいないので気をつけよう。


Estilo Nuevo(新しい踊り方)、Estilo Moderno(今風の踊り方)


という意味でスタイルという言葉が使われることはあるがそういうカテゴリー(型、形式)があるわけではない。

(Nuevo=New(新しい)、Moderno=Modern(現在的な、今風の)という意味)




「言葉」として(カテゴリーとしてではなく)使われているのは
「タンゴ・ヌエボ」「タンゴ・モデルノ」という言葉だ。










ではここで、まず 「タンゴ・ヌエボ」について説明しておこう。
細かく説明すると長いので簡単に。






タンゴで「トラディショナル」というものに何の定義もないように
(タンゴ以外の分野でも「トラディショナル」は変化するものなのだ)
「タンゴ・ヌエボ」という言葉にも決まった定義は何もない。







コルガーダを開発し、「ヌエボの元祖」とも呼ばれるグスタボ・ナベイラ
「俺はトラディショナルだ」
と言っているし、



現在ヌエボのカリスマ的存在であるチチョは「タンゴ・ヌエボって何?」という雑誌のインタビューで
「それは俺が訊きたい」
と返していた。








しかし 実際そういう言葉は使われている。








ある人は柔らかく踊っていれば「ヌエボ」だというし、
「コルガーダ」や「ボルカーダ」をやればそう呼ぶ人もいれば、
オープンで踊れば「ヌエボ」、
女性がパンツやスニーカーで踊っているだけで「ヌエボ」という人もいる。




ダナパブがクローズで踊ってても「ヌエボ」と呼ぶ人もいるのに、
レアンドロ&ライラがコルガーダをしても誰も「ヌエボ」とは呼ばない。
ガビートがどんなに無茶なボルカーダをしてもやっぱり「トラディショナル」だ。





誰もが見た目のイメージで決めてるだけである。 





実際今の若者がスニーカーでガビートのようなボルカーダをやれば間違いなく「ヌエボ」だと呼ばれるだろう。

どんなに派手なガンチョやコルガーダをしてもスーツをバシッと決めて固そうに踊っていれば「トラディショナル」っぽく見える。






何が「トラディショナル」で、何が「ヌエボ」なのかはっきり言い切れる人はいない。






音楽の分野と一緒だ。

「バラードの音楽的定義って何?」
「ロックとポップスの境界はどこ?」
って訊かれて(実際オレはこの質問をいろんな人にし続けてきた)

「こういう感じのもの」 としか答えようがない。











説明する前から長くなってきた。仕方ないので今回はここまで。

なぜそうなのかは基本的なタンゴのリードシステムを理解するとわかるのだが、

細かい説明はまた書くとしてとりあえず結果から書くと、





現在の一般的な認識は、、、


「トラディショナル」
 スーツなどで決めてて固めの踊りでなんとなくトラディショナルっぽい踊り。


「タンゴ・ヌエボ」
 派手な技を使って柔らかい動きでなんとなくヌエボっぽい踊り、技。



ってなとこである。






こういうの貼り付けとこうかな。


ダミアン & ナンシー



彼らの基本は「ウルキサ・スタイル」
最初の部分のクローズで歩いている時、胸押し型のウルキサの典型的な歩き方だ。

そして「タンゴ・サロン」「オープン」

に加え現在「ヌエボな技」と呼ばれている「ソルターダ」と「コルガーダ」を各1回と小さめの「コルガーダ」「ボルカーダ」(小さいので普通に踊ってるのと変わらん)を使っている。


すべてが混ざっているタイプのパレハだ。
どこにも偏ってないので分類分けは難しい。



彼らを見ればインプロでの踊りで

「トラディショナルとヌエボに境界はない」

「タンゴの基本的な身体の使い方、リードシステムに違いはない」

ということが良く分かるだろう。







余談だが別れたばかりの マリアナ・モンテス と チチョ が先週カニングで鉢合わせ

これ見よがしにサロンのノエリア(Noelia Hurtado)とばりばりヌエボな感じで踊って見せつけていた。
昨日はフアナの変わりにノエリアがチチョのクラスに来たらしい。





今回説明した「ヌエボ」とオレがこのブログでよく使っている「モデルノ」という言葉を混同してる人が多いようなのでそれもまた別の回に。




スタイルについて

2009年02月14日 23時08分47秒 | マニアック タンゴ辞典
質問がきたので少し説明しておこう。
(細かく書き出すと長いので出来るだけ簡潔に。
なので誤解が生じるかもしれないけれどすでに誤解してる人も多いようなので)







まずは 「スタイル」 (estilo)




--------------------------------------------------------------------------

「スタイル」という言葉自体が広めの意味合いがあるので難しい。
辞書で調べると「型、形式、方法、やり方」などとある。

つまり「型、形式」として定義付けられたものとそうでないものだ。



たとえば日本語でも「彼のスタイルは、、、」などとタンゴで関係ないときでもよく使う。

これは「彼のやり方は、、、」などという意味だ。

ある程度定義づけられた種類の判別とは別の使い方である。

--------------------------------------------------------------------------







現在のアルゼンチンのタンゴ・シーンで一般的に「型、形式」として
よく使われている「スタイル」という言葉の意味は大きく分けて2種類ある。







まずひとつは昔からあるトラディショナルなタンゴに使われている「スタイル」。

「ウルキサ」を代表とする各地域での踊り方の特徴としてのスタイル。
これらはそのアブラッソの形や良く使われるステップなどで区別される。


タンゴで「~スタイル」という風に使われる場合のほとんどはこのケース。

昔は「サアベドラ」や「マタデーロ」などタンゴがブームだった時代は各地区でそれぞれ特徴のある踊り方が何種類かあったようだ。
が、タンゴのブームが去り長い下火期間に多くのスタイルがなくなっていった。


その中で現在でも受け継がれてよく踊られているのは

ビシャ・ウルキサ地区の「ウルキサ・スタイル」 と 

セントロ(ブエノス中心部)で踊られていた「ミロンゲーロ・スタイル」

の2つである。


他にも少し残っているようだがメジャーではない。











そういう地区での特徴を示したものとは別に、「セントロ・スタイル」というのがある。

これは「ダニエル・ラパドゥーラ」というダンサーが自分のリード方法や踊り方をそう名付けて広まったもの。
なので上記の地区的特徴での「スタイル」の区分とは別である。

「ハビエル・スタイル(ハビエルの踊り方)」「チチョ・スタイル(チチョの踊り方)」
「けん・スタイル(けんの踊り方)」

のようなもの。









つまり現在アルゼンチンのタンゴで型や形式として「スタイル」という言葉がよく使われるのはこの3つの場合がほとんどである。





地区的特徴を示す


「ウルキサ・スタイル」


「ミロンゲーロ・スタイル」



とは別の、ダニエル個人の踊り方、 「セントロ・スタイル」




である。







実際の質問はこのあとなので  またまた    つづく。


いつになるかは不明。。。





今日はなんの日?

2009年02月13日 11時02分03秒 | その他
    お め で と ー!!






「何が 」  って?







「オレ様の誕生日おめでとー!」 

自分で書かないと誰も祝ってくれないから今年も自分で書いてんだよ。








そしてERIちゃんも 「誕生日おめでとー!!」

このブログこんなに続くと思わなかったよ。

今年もよろしくね!








それから今回のミステリオタンゴで友達になったウルグアイのサンティアゴも

「おめでとー!」 

日本語読めないだろうけど。
でかい図体して21歳らしい。老けてる、、、






と、いうわけでこのブログ読んだ人はこの3人に何かプレゼントしときましょう。

明日 チョコレート くれてもいいよ。



ミステリオタンゴ フェスティバル 2009

2009年02月10日 07時50分47秒 | イベント
ほんとにやるのかどうかもミステリオ(謎)だった

「ミステリオタンゴ フェスティバル」
http://www.misteriotango.com/artistas.htm

               も無事終了。





忙しくて実況中継出来なくてごめんちゃい。





レポートは Kumita 氏がやってくれるようなのでまかせた!

ゴハネ~ラ! ~ Kumita のおいしい毎日 ~
http://ameblo.jp/imageconsultango/entry-10205384064.html






結構疲れたけど楽しかったー!!




主催のガストンは来年もやる気まんまんなので、
            来年はみんな仕事休んでブエノス直行でキマリ!!




クローズ&オープン

2009年02月06日 06時54分00秒 | アルゼンチンタンゴ
なかなか曲を選べなかったがどっちにしても音源がないとどうしようもないのでとにかく何かC Dを買うことにした。 




悩んだすえ買ったのは「ドナト」

このC Dにはこの前紹介した「Melodia de Corazon」も入っている。





自分のお金で初めて買ったタンゴのC Dは「エドガルド・ドナト」でした。

なんか知んないけどちょっとドキドキ。




とりあえず音源を手に入れた。   「Sinsabor」


覚えこまねば。



朝から晩まで聴きまくる。




   &





昔よく一緒にミロンガに行ったフランス人のカロリンがマッサージの学校が夏休みでヒマだっていうので、Kumitaが着くまでの3日間、2人で練習することにした。





カロリンは身長が170近くある。

踊り方も完全直立ではあるが深いアブラッソの密着クローズ、動きの小さなミロンゲーラだ。

Kumitaとはかなり違う。





でもそんなことは関係ない。
練習相手がいるだけでもありがたい。


相手がどんなスタイルだろうと(合図型は除く)リード出来るのがモデルノダンサーの万能たる所以である。

じっさい彼女のような完全直立クローズタイプはオレの得意パターンでもある。





彼女も何曲か音源 を持っていたので選曲がてらとにかく鏡を見て、外から見て格好のいいアブラッソの形と姿勢の矯正を重要視した。


なんせ「ヒョロイ」もんで見栄えのする形を研究しなくては、、、


腕の位置は胴体部分さえ出来ていればリードに影響はない。
普段ミロンガで踊るときは相手の女の子のアブラッソの形に合わせるが今回は実用性よりも見た目 を重視するべきだろう。


オレの体型で見た目のいい腕の位置とアブラッソの形は、、、、








じっさいには3日で出来たのは姿勢矯正と選曲だけだった。







しかしカロリンとの練習で気付いたことがある。








オレは踊りながらオープンやクローズ、V字、ペチョ・イ・ペチョなどそのときどきの状況に応じて組み変えるタイプだ。


ミロンガで色んな女の子と踊っていると直立系でも

「なぜかこの子はオープンには切り替えにくいな」

と思う子がいる。
実際そういう子はオープンやサロン系は苦手なことが多い。




「なんでぢゃろ?」 


と思ってふと気付いた。







ひとつの理由は、、、



いつもペチョ・イ・ペチョ(正面組み)で組んでいるとコンタクトポイントが多い。
基本的に相手のエネルギーをそのコンタクトポイント全面から受けているため、そのコンタクトポイントが減る、もしくはなくなると不安に感じてしまうのでそれが動きに表れるのだ。






そういう心理的要因とは別に、発見したのは「肩」である。





まぁ、考えれば当たり前のことなんだが。






もともと前傾のミロンゲーロ・スタイルは当然のことながら、
ウルキサ・スタイルに代表されるような直立系でもペチョ・イ・ペチョを崩さないようなタイプの踊りでは男性軸の完全なヒーロ(ヒーロ・コンプレト)や180度のオーチョなどは物理的に不可能だ。




そういういわゆるサロン系などの踊りで使うようなことをしたい時にはコンタクトポイントを移動しなくてはいけない。 

つまり真正面で組んでいたのを胸を回転させて接触面を胸の右側や左側に移動させるわけである。




ここで意識するのがコンタクトのない側(外側)の「肩」である。
「肩」を開くことによって男性のアブラッソ内で胸を回転しやすくなる。



この動きが出来る女性(サロン・タイプ)は、いつも真正面に男性を探しているわけではないのでオープンでも問題なく踊れる。

(オーチョやヒーロはもちろん女性のバックサカーダなど女性一人での回転量の多いピボットはこのシステムで機能している)








しかし普通、トラディショナルなミロンガに踊りに行くとだいたいの男性はペチョ・イ・ペチョを崩さないタイプか、V字でもアブラッソの形を変えずにリードしてくることが多い。


実際多くのミロンガでは人が多いので、オープンどころかサロン系で使うヒーロ・コンプレトなどのような大きな動きでさえ効率的ではないのだ。ていうかジャマ。




そういう理由から女性もいつもアブラッソの形を変えないようしている人がいるというわけだ。
     
(つねに真正面を維持しようとする=「肩」が開かない=2人の距離が一定)


こういう女性はたしかにオープンにはしにくいし、高角度のピボットは苦手だが、2人のアブラッソの形を維持するエネルギーが強いのでコネクションも強く安定していて気持ちが良い。





もともと前傾のミロンゲーロ・スタイルならアブラッソの形を変えることはないし、ウルキサなどの直立系でも基本的に正面を崩さない踊りなら「肩」を開けなくてもまったく問題ない。
(実際には微妙にコンタクトポイントは微妙に動く。
            が、サロン系などのように胸が回転することはない)


サロン系やオープンなど高角度のピボットが入る踊りをしたい女性はコンタクトポイントの移動の仕方を考えよう。






これは どちらも一長一短。   いいも悪いもない。



「どういう踊り方が好きか?」 




というだけ。



実際オレはどっちのタイプの女性も好きだ。  






選曲

2009年02月02日 12時14分22秒 | アルゼンチンタンゴ
2年ほど前からガストンに何かイベントがあるたびに

「デモるか?」

と訊かれて断り続けてきた。




自慢じゃないが、オレ様はほんっとに肝っ玉 の小さい男だ。
人前で踊れるわけがない。

そんなことはこのオレ自身が重々承知している。




今回もミステリオタンゴの宣伝ミロンガをやることが決まっていつものように訊かれた。

「デモるか?」 

ガストンもオレが断るのが分かってて訊いてくる。
大体すでに年末で1月の15日か22日のミロンガに0から準備して間にあうはずがない。




オレもやる気はないので

「じゃあ、Kumitaに訊いてみるよ」

と応えた。




オレより肝 の小さいKumitaが「やる」というわけがない。


kumitaがブエノスに到着するのは9日、ミロンガが15日なら6日、22日から13日しか練習できる期間がない。

今までミロンガではよく一緒に踊ってたがまともに練習したこともないし、2人共人前で踊ったことなどないので何をやればいいのかすら分からない。


もともとガストンの冗談なのだ。
Kumitaも分かってるはず。


ピピッ  とメール。

「ガストンが踊れって言ってんだけど」

ピピッ  と返信。

「やる」


そうそう、やるわけないよなー、、、、







って  「やる」  って、、、   マジッ?!







というKumitaの軽率なメールの返信から始まったのであった。









とりあえず「やる」からには全力を尽くす。
どんなに時間が短くてもその中で出来る最大の結果を出す。
妥協は許さない。


これがオレの考え方だ。  





やるべきことはアホほどある。
もちろん時間がないので最低限に絞っていかなくては。


まずKumitaが来るまでにオレ一人で出来ることを考える。






曲選び&覚えこみ




時間がないので出来るだけ細かいところまで知ってる曲を選んでさらに細かいところまで時間が許す限り分析したい。




最初一緒に踊るとことになっていたのがマリエラ&アルベルトマティアス&クラウディア(結局マルティン&マウリシオに変わった)だった。

アルベルトもマティアスも超1流のテクニックの持ち主だ。
まともに比較されるとショボさが目立ってしまう。



と、なればミュージカリティーで勝負するしかない。
(ま、アルベルトはミュージカリティもかなり優れてるんだが



メリハリ(メロディーパート&リズムパートなど)を見せやすく、音 で遊べる部分が多い曲がいい。


そしておそらく1曲ではすまないのでもう1曲も選ばなくてはいけない。
2曲詰めるには時間がなさすぎるので1曲に集中してもう1曲はノリのいい曲でごまかすか。






曲を選ぶ基準は決まったが大きな問題があった。





それはオレがボンビーで今までにタンゴのCD を買ったことがないということだ。
持ってるのは友達にもらったマニアックな曲ばかり。



そして曲名やオケの名前にもかなりウトい。




つまり音楽がかかれば、よくミロンガでかかる曲なら何でも踊れるが、それがどのオケの何という曲かが分からない。

その上、ちょーオンチ なので歌うことすら出来ない。





そこでオレが取る作戦は2つしかなかった。



1、試聴できるCD屋でかたっぱしから聴いていく。

2、ミロンガでかかったら急いでDJに訊きに行く。   





この作戦をただちに実行に移す。






しかし、


作戦1は全てのタンゴがCD屋に置いてあるわけではない&色んなCDに同じ曲が
いっぱい入っていて聴いていてわけ分からなくなってくる。


作戦2はいい曲がかかってる時はオレは絶対に踊っているので女の子をはっぱらかして訊きに行くのは難しい。



という欠点があった。





なんやかんやで年が明け、大まかなリストが出来たのが正月5日を過ぎていた。




この時点で選んだ曲 リスト。




「Sinsabor」            Donato

「Saludos」             Caro

「Quiero verte una vez mas」
「Humillacion」          Biaggi

「Tormenta」
「Pampa」             Canaro

「Araca la cana」
「La clavada」           Frecedo

「Pregonera」           De angelis

「Dejame ser asi」
「Danza Maligna」
「En la Buena y la Mala」
「Llorar por una mujer」     Rodriguez





実は他にもっと「いいなー」と思った曲があったんだが曲名が分からなかった。
あとなぜだか最初のデモでダリエンソを踊りたくなかった。
(理由は自分でも不明)



でんでん絞れてないって!
とりあえずこの辺の曲なら今すぐでもある程度は踊れる。
しかし人より上手の音楽性を見せるためには聴きこまねば。
早く選ばないと時間がない。。。。


しかしなんせ初めてのデモだ。
どうやって選べばいいか分からない。
しかも相手がいないので試せない。



気だけは焦るがなかなか決まらない。。。。