メン・ピン・タンゴ ツモっ!

南米のパリ、アルゼンチンはブエノス・アイレスで起こる
お洒落(?)な出来事を毒談と偏見で綴るブログ

フェデリコ&イネス vs パブロ&ノエリア

2009年03月26日 03時01分40秒 | プラクティカ X
おっと、もう新しい対決が終わってるというのに、、、



先週の対決は

フェデリコ&イネス vs パブロ&ノエリア





クラスのテーマは「ミュージカリティー」だった。



先攻パブロ&ノエリアはリズムを取っているときとメロディーを取るときの踊り分け方をやった。
彼らの踊り方はリズム系の表現とメロディー系の表現等でアブラッソ自体も変える。




フェデ&イネスはダブル の使い時について。

「1フレーズ(基本的な構成のタンゴの場合、4小節で1フレーズ)に2ヶ所裏拍が強いところがある。」

という。

こういう風に説明されると新しい感じもするが
「なるほど、そういえば、、、」と思うフシはある。

「たーん、たーん、たんたんたん」 X2 だ。






デモの先攻は  フェデリコ & イネス

グスタボ・ナベイラとオルガ・ベシオ の息子 フェデリコ・ナベイラ
4歳から踊っているというサラブレッド
タンゴ界最高レベルを誇るスーパー リードテクニック!!
親父とちがいヌエボな技はあまり使わない。


とフェデのノビア、数ヶ月一緒に練習しただけでダンテと出た2007年度世界大会でサロン部門チャンピオンになってしまったイネス・ムッソパッパ
その後仕事で何回かは一緒に踊っていたがついに去年、フェデリコと完全パレハで再デビュー。
猛特訓で一気に実力を伸ばした。



Federico Naveira Ines Muzopappa





ふだん2人とものほほ~んとしてるが踊りは淡々としている。






そして パブロ & ノエリア

2006年度メトロポリタン・サロン部門は優勝したものの世界大会では5位止まり。
オレ的にはこの年の女性出場者ではノエリアはダントツ優勝だったんだが。。。



Pablo y Noelia




しかしタンゴ界は実力社会だった。

大会用のウルキサ系から得意のドーム型ベースの踊り方に変更。
あっというまにその個性的な柔らかく弾むような踊り方で人気爆発
ほとんど凝った技を使わず(ボレオとサカーダくらい)音楽を表現する。
まさに実力派 モデルノ系サロンダンサー。





そして カンビオ・で・パレハ?



なぜかカンビオを嫌がるフェデリコ。

踊りながらそのフェデ&イネスに近づいていくノエリアがかわいい!!







いつもどおり淡々と踊るフェデリコと赤いドレスで張り切りまくりノエリアの組み合わせはやっぱり見もの!






ガストン&マリエラ vs パブロ&モイラ !?

2009年03月22日 02時07分40秒 | プラクティカ X
「なんか最近知らん外人が多くてどこも混んでるなー」

と思ってたらCITAが始まった。




もうそんな季節か。


ブルホのビラ配りに毎日タイヘン。
ま、今年は結構お給料がいいんで

アルセ&モンテスもこの前見たんでCITAではもう見たいデモもないしね。





早く先週の対決のダンサー紹介をしたかったのだがビデオ が上がってなくて出来なかった。
すでに今週の対決も終わってるというのに。。。


とりあえず古いビデオ から抜粋。




対決は

モイラ & ガストン vs パブロ・インサ & マリエラ



クラスは腹が痛くて取れなかった。。。
残念。









デモの先攻は、ご存知


モイラ・カスティシャーノ & ガストン・トレリ

Gaston Torelli y Moira Castellano



やっぱり2曲目はサンバ(アルヘンティーナ)だった。









そして去年もこの組合わせでデサフィオに出た

パブロ・インサ & マリエラ・サメットバン


おっと、ビデオが去年のデサフィオのしかない。


Pablo Inza y Mariela Sametband





今年は2曲目にポップな感じのジャズ?で踊った。ノリノリ!










そしてみんなこれを見たかった!!




ガストン&マリエラ Vs パブロ・インサ&モイラ

Moira Castellano & Pablo Inza   Gaston Torelli & Mariela Sametband




ガストン達も分かってるよなー。

「カンビアッソ!」

の声がかかる前にすぐにパトーナーチェンジ。



長年一緒に踊ってきた組み合わせ、2組同時復活!!



なつかしいひと時だった。





救急車 と デモ

2009年03月21日 00時48分09秒 | 他でのデモ
先々週 海鮮のキッシュを喰ったら中ってしまった。


Kumita と2人で腹こわしてエライ目にあった。




なぜか Kumita はすぐに良くなったのにオレは何日間もむちゃくちゃ痛くて治らず、
このままだともうすぐデモなのにまったく練習出来ないということで病院に行く始末。





しかし行ったのが結構いい病院で、

「血液検査とレントゲン撮るのに250ペソ」と言われ、

「そんなにもってないよー」

と言い返してたら 急に目眩が。。。


「や、やばい、、、」

と思い、椅子にもたれようと思ったがそのまま身体がフッと軽くなって 床に倒れてしまった。

こんな風に倒れたのは生まれて初めてだった。





人が集まってきて車椅子に担ぎ上げられる。

周りでいろんな人の声が聞こえる。

くるくる 世界が回っている中、


「あー、テレビみたいだー。
   テレビだとこういう状況の人は癌で死ぬんだよなー。」

と思った。



診察室に運ばれる。
ベッドに寝かされ、点滴を打たれた。






倒れたタイミングがらドクター達は、金額が高すぎてショックで倒れたと思ったらしく、
病院内にいながら国立病院(すべて無料)の 救急車を呼ばれてしまった。
(たしかに貧乏だけど)




しっかし、病院で救急車呼ばれるやつはそうそういないだろ!







結局2つの病院で何の手当もないまま(腹痛いまま)合計5時間くらい待たされて、
(血液検査はしてくれたが)

「食中りだな。水飲んでゲリピーいっぱい出せ。」

とだけ言われて返された。薬もなし。




腹メチャ痛いんだけど。。。。








結局そんなこんなで先週2回目のデモがあるというのにまったく練習できず。

当日にデモ曲を決める始末。


ほんとにちっちゃいミロンガで始まるまでまったく緊張感なしだったが、2回目からこんな大物っプリでいいのか?

デモ直前に ipod で曲選んでるフェデリコなみだな。





デモは結局練習してなかったため使う技を決めてなく、

「あれを最後にもってこよう」

などと先のことを考えてると今やってることに集中できずリードも中途半端。。。

今回は Kumita の調子がバリバリよかったのに。ゴメンちゃい。


結局またまたショボい結果に。。。



次はがんばろ。
でもすでに緊張感がなくなってる。
大丈夫なんだろうか???


松浦あやや と うなづきマーチ

2009年03月14日 17時53分10秒 | その他
あんま覚えてる人は少ないと思うが、

昔、「ひょうきん族」でうなづきトリオが歌ってた「うなづきマーチ」がオレは好きだ。


んだもんで、ときどき一人で口ずさんでる。




「なー、なー、なー、うな、うなうなな(づきっ!)」












その日もいつものように口ずさんでいた。


「なー、なー、なー、うな、うなうなな(づきっ!)」




すると突然 Kumita が

「思い出した! パピコの ちゅぶりら だ!」




Kumita は、「うなづきマーチ」は覚えてないらしく、オレが歌ってるのを聞いて

「どっかで聞いたことあるな~」

と思ってたらしい。




もちろんオレは10年近くも日本の民放 を見てないのでそんなの知らない。



というわけで、


さっそくユーチューブ でチェック!!





あややのパピコのCM。









まったく一緒だ! 

オレでも分かる。



これっていわゆる「パクリ」なんじゃないの?
このくらいだと著作権に触れないのだろうか?




ちなみに「うなづきマーチ」は、あの 大瀧詠一 の作詞作曲


もしかして 大瀧詠一 の許可済み?





それにしても おそるべし Kumita ! 






オラシオ&セシリア vs アドリアン&アレハンドラ

2009年03月13日 10時21分25秒 | プラクティカ X
デサフィオやっぱおもろいな~。


ダンサー紹介していくよん。




先週の対決は  クラスもデモも 先攻


人気、実力急上昇中!

アドリアン・ベルディセ & アレハンドラ・オベルト









          Vs



みなさんご存知! 天才コンビ

オラシオ・ゴドイ & セシリア・ガルシア









そして カンビオ・で・パレハ







今年は交代してる時間が延びて楽しい!
滅多に見れない組み合わせで交代してもみんな普通に上手いしね。
(おっと、あそこの対決の彼女が楽しみだな)

それと昨日のExパレハ対決も久々の組み合わせが見れた!!
ビデオ が出たら紹介するよん。



しかしほんとにDJが勝手に曲を選ぶ 完全即興 とは思えない程いい踊り。

ダンサーたちのミュージカリティもどんどん良くなっていく。







アブラッソの種類

2009年03月11日 10時28分04秒 | マニアック タンゴ辞典
今回の研究テーマは 「アブラッソ」

これも前から取り上げようとしてなかなかまとまらないものの1つ。
このブログでも書き方を四苦八苦している。


オレ自身、アブラッソは一番難しい課題のひとつだと思っている。








ちょうど今週のデサフィオ、A&A vs オラシオ&セシーのクラスのテーマが「アブラッソ」だったので今までのオレの研究結果を出してみることにした。







クラスでは、

A&Aはソルターダのような(両手とも放してないのでソルターダではない)女の子に腕の下をくぐらせるヌエボな感じのことをやった。
(カンビオ・デ・アブラッソ)


オラシオたちはミロンゲーロ・スタイルのように真正面に構えるタイプとウルキサのように少し左にずれて構えるタイプのアブラッソの違いをやった。







                    







ここではクローズのアブラッソを大きく3種類に分けて考えてみる。






まず一番分かりやすいのは 真正面タイプ



これはまさにミロンゲーロ・スタイルの特徴でもある。

ほんとに真っ正面で組む。
胸を付けるためにどうしても前傾にならざるを得ない。前傾度は人それぞれ。
顔はベッタリ付いてしまう。たまに顔(頭)リードのオヤジもいる。


セントロの混んでいるミロンガで踊るために開発された組み方でステップは小さくしか動けない。

単純に2人とも真正面を維持するのでコネクションは一番強くなる。
ずっと抱き合ってる感じだ。


前傾の時の形が「人」っていう字になるので金八先生じゃないが支えあってる感じで
一番「土臭い」、本能的?な感じの組み方だなとオレは思う。


真正面型 Maria Eugenia Cuyas y Bernardino Serrano.










次は 少し 左ずれタイプ


一般に一番多いタイプの組み方かと思われる。
サロン系にも変化するウルキサ・スタイルのクローズ時の組み方でもある。


少し左にずれることで腕がフリーになるし、頭の位置もずれてるので楽。
真正面型に比べかなり機能性はしている。


この組み方でも「ミロンゲーロ・スタイル」として教えているダンサーもいる。



直立型と前傾型、ウルキサの一部などでは尻出型(胸出型) がある。

この尻出型(胸出型)は細い人が足元にスペースを作って前傾にならず胸を付けようとするとこうなってくるようだ。




尻出型(胸出型) Javier Rodrigues & Geraldine Rojas











最後がV字型


二人の胸の形がV字になっている。
物理コンタクトは男性の右胸と女性の左胸。反対側の胸は離れている。
背中から2人で円を描くような感じで組む組み方。
2人の間に空間が出来る。

機能性は一番高いが単純にコンタクト部分が少ないので2人の「抱き合ってる感」は少なくなる。


完全直立型と前傾型があるがこのタイプの前傾は他の2つのように「人」型ではなく、「ドーム」型
フェデリコ・ナベイラを見てもらえれば分かり易いが腰までは直立で上半身が少し傾いている。
イメージは2人で円陣を組んでる感じ。なんとなく「はっけよい」な感じだ。



ドーム型 Naveira - Muzzopappa a Cesena 2009











オープン時には種類はない。

離れている状態では2人とも自分で軸を作らないと倒れてしまうからだ。


近い距離での「ちょっとオープン」と肩が外れない距離内の「完全オープン」の2つの状態を考えると踊りやすい。




オラシオは、ずっとクローズのミロンゲーロ・スタイルと比較してウルキサ系のサロンはクローズとオープンを上手くコンビネーションすると説明していたが、アルゼンチンではオープンを使う人はウルキサじゃなくてもコンビネーションして踊っている。

ずっとオープンで踊っている人はほとんど見かけない。
ショーダンサーか身長差のある組み合わせくらいだ。










                  









今回分かりやすく大きく3つに分けたが、左ズレからV字の間の角度は様々だし体型や姿勢によって組みやすい形、組みにくい形はある。


肉厚の人同士なら胸を付けたままV字にもなるし、
クローズで組んでも完全オープンの形になってしまうくらい太い人もいる。


踊りの中ですることによってアブラッソの形を変えることもある。
(サロン系のことをするためには開くしかないのでV字になる)





またミロンゲーロ・スタイルもダンサーによって組み方が違うようにウルキサだからといって左ズレ型とも限らない。
この2つのスタイルでさえ組み方にも決まった定義はないようだ。









組んだ瞬間から「い、タタタタタタッ! と痛い人もいれば、
「めっちゃ、気持ちいぃ~ と思う人もしるし、
こっちの姿勢まで矯正してくれれるほど姿勢のいい人 もいる。


もちろんお互い相手の状態を探りながら一番良いポジションを見つけるが、そのポジションがすぐ見つかる時もあれば何曲踊ってもうまく合わない時もある。



これは男性側も女性側も一緒。相性はあるよね。 



誰とでも気持ちよく組めるアブラッソってあるのだろうか?






1つ言えるのは、

やっぱり「肉」があったほうが相手に安心感や一体感を与えられる。

「プニュっ」としてると気持ちいいよね。



というわけで、もっと「肉」欲しいーっ!
                  




デサフィオス・マエストロス 4

2009年03月05日 07時54分51秒 | プラクティカ X
ついに今年もXで 「デサフィオス・マエストロス」が始まった。

http://www.practicax.blogspot.com/



オレ的には数あるブエノスのタンゴイベントの中で一番おもしろい企画だ。



毎週2組の人気ダンサー達が対決する。

去年レポッタのを覚えている人も多いと思う。
http://blog.goo.ne.jp/menpintango/e/e03e1448f30bc17fed7e2a211da3bd5b







簡単に説明すると毎週2組のパレハが同じテーマでクラスをやる。

持ち時間 があって最初30分ずつ、あとで10分ずつが与えられる。

このクラス自体でもすでに先生としての力量を比べられ面白いのだが、メインはデモ。



デサフィオの期間中は入口で紙をわたされる。
そこには質問が書いてあって、




どちらのパレハに先に踊って欲しいか?

と、

どのオルケスタで踊って欲しいか?(2つ)




を客が選べるのだ。
もちろん集計して多数決を取るので自分が選んだとおりになるとは限らないが。



つまり観客はもちろんダンサー自身も
音楽がかかるまで何を踊るのか分からない


ほんとに完全即興のダンサーのミュージカリティーを試される企画なのだ。


そして最後にカンビオ・デ・パレハ(パートナーチェンジ)して踊るのも見もの。
ほんとにリード出来てるのかフォロー出来てるのかが良く分かる。 








最初の対決は  (昨日)

アドリアン&アレハンドラ    オラシオ&セシリア

いきなりオラシオ&セシー登場。
最近ヨーロッパで人気上昇中のアドリアン&アレハンドラ。




2週目は  

ガストン&モイラ    パブロ・インサ&マリエラ

去年まんまカンビオ・デ・パレハをした2組。
パブロ・インサもおもろいこと考えるなー。
やっぱり見たい! ガストン&マリエラ パブロ&モイラ!!




3週目

パブロ&ノエリア    フェデリコ&イネス

現在「タンゴ・サロン」と言えば パブロ&ノエリア。
イネスは'07年サロン世界チャンピオン。
でも2組ともカンペオナトの時みたいにウルキサ系ではない。
前傾V字モデルノ系サロン対決。
これもおもしろい。
 



4週目

マリオ&アナベラ    エステバン&クラウディア

一昨年も対決した2組。
レポったの覚えてる人は少ないかな。
大変なことになってた。
リベンジ出来るのか?




最後の対決は

チチョ&フアナ    フリオ&コリーナ

巨体対決。
3、4年前全盛期だった超人気ダンサー2組。(フアナは除く)
「ヌエボ」と「サロン」と呼べばまったく違う踊りのように聞こえるが、互いに仲が良く情報交換もしているので踊り方は似ている。
違いはクローズの時が多いか、オープンの時が多いか、くらいである。
これもおもしろそうな対決だ。






と、勿体ぶっといてもうレポはしないのでダンサー紹介だけ(ときどき)していくよん。




タンゴ・ヌエボ その2 マニアック・タンゴ用語辞典

2009年03月02日 00時54分29秒 | マニアック タンゴ辞典
「タンゴ・ヌエボ」

どうやら 「アストール・ピアソラ」 から使われだした言葉らしい。





ピアソラは天才だった(ちょっと変わってた?)ので、もともとあったタンゴと外国で習ってきたジャズやクラシックなどの音楽をくっつけて曲を作ったわけだ。

つまりタンゴのリズムを取りつつもジャズで良く使うリズムパターン、クラシックで使うようなメロディーなんかを盛り込んだりして曲を作っていった。





ピアソラが出てきた当時は誰もこんな音楽聴いたことなかったわけだから、

「こんなのタンゴじゃねぇ!」 

と、みんなが言ったのもむりはない。普通には踊れないし。






かなり斬新だったもんで、「タンゴ・ヌエボ(新しいタンゴ)」と呼ばれるようになったわけだ。





彼の影響を受けたプグリエセ  も

「こんなのタンゴじゃね~っ!」 

と言われていたようだが、
(明らかにそれまでのダリエンソやディサルリなどのタンゴとは違っていた)

プグリエセのはピアソラほどぶっ飛んでなかったので「タンゴ・ヌエボ」とは呼ばれないでいつの間にか「トラディショナル」になったようである。











ピアソラが認められ始めるのは20数年前、リバローラたちがバレエの要素などを盛り込んで新しいショータンゴの基礎を築いた「タンゴ・アルヘンティーノ」以降の話。

世界的にヒットしたこのショーのお陰でアルゼンチンでもピアソラが「タンゴ」だと認められ、逆に現在のショータンゴではこのピアソラと派手なガンチョやサルトなどのある新しい踊りが定番となった。 





20数年前当時はこういう踊りも

「あんなのタンゴじゃねぇ!」 

と呼ばれたが当時日本を含む多くの国に輸出されたのはこの踊りであった。




そしてたったの20年の間にこのタイプの踊りはショータンゴでは「トラディショナル」と呼ばれるようになっている。









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踊りの中で音楽用語だった「タンゴ・ヌエボ」という言葉が使われだしたのは10年ほど前からのようだ。



ファビアン・サラスなどがデモでピアソラやタンゴ・エレクトリコを使い始めてからのこと。
(ファビアンが呼び出したという説と外国人達が呼び出したという説があるが不明)






前記したようにナベイラは否定しているが実際にはナベイラやファビアンたちの踊りがそう呼ばれるようになってしまった。




ナベイラはトラディショナルな音楽でしかデモらない。

よって使う音楽ではなく、彼らの踊り自体が上記のショータンゴやそれまでの現在トラディショナルと呼ばれているタンゴと違うところを探すと、


昔は使わなかったような技 を振り付けではなく、
前回のタンゴの基礎に基づいたリードで行っているということくらいである。





つまりそういう技、彼らが使い始めた技や彼ら以降に新しく発見された技が「ヌエボ」な技と呼ばれているということになる。
(実際には昔から使われていたのにヌエボな技と思われているものもある)








簡単にリストを上げてみると、




コルガーダやボルカーダ、
ソルターダ、
4ta.サカーダ、
ガンチョ・ア・ファボール、
ボレオ・ア・ファボール、
フリーズ、
アトラパーダ            etc…




などが現在「ヌエボ」と呼ばれているような技である。
(もちろん全て前回の基本ルールに基づいて作られている。
             つまりトラディショナルの応用技)








一般的な認識や前述の服装などでのダンサーのイメージなども考慮に入れて

このブログでは、





上記のような技を 「ヌエボ技」


ヌエボな技を多用するダンサーを 「ヌエボ系ダンサー」






と呼んでいる。

これがこのブログでの「タンゴ・ヌエボ」「ヌエボ」という言葉の使い方だ。















そしてこのブログではよく、「~系~」などという言葉を使っているが、
もちろん「~系」という言葉が流行っているから、ではない。

「ヌエボ系ダンサー」もヌエボ技を使わなければトラディショナルダンサーと区別が付かないからだ。



つまり、普段デモるときに どの要素を多く含んでいるか? ということ。

ヌエボ技を多用し、ウルキサの特徴も多く含んでいれば
         「ウルキサ系ヌエボダンサー」のようにもなる。

ヌエボ技を多用するか、ずっとミロンゲーロで踊るか等もその時のダンサーの気分次第。

実際すべてのダンサーが自分の好きな踊り方をしてるのだからしょうがない。
ほとんど全ての踊り方に定義がないわけだし、はっきりした分類分けも不可能だ。









去年まではガブリエル・ミッセと組んでばりばりトラディショナルな感じだったアレハンドラ・マルティニャンもヌエボな技を多様する男性と組めばこんな感じになる。
(男がショボすぎるけど。おっと批評しちゃダメなんだった









女性ダンサーは前回のタンゴの基礎にそってフォローしているので分類分けは難しい。

その時踊る男性によって変わる。
男性がトラディショナルな感じで踊ればトラディショナルだし、ヌエボ技を多様すればヌエボだ。









ただ、このブログで使っているこういう分類分けはあくまでも読者の方がクラスなどを取る時の参考になるように目印 として使っているだけで、
さっきも書いたように 全員が違う踊り方をしている し、
どう踊るかはそのとき次第 なので、
実際には 「あまり意味を持たない」  ということを覚えておいてもらいたい。