学生時代3年間住んだ町、調布に30年ぶりに降り立つ。
南口にTOKYUの看板。
「まだあるんだ・・・」
ステレオラジカセを2年割賦で買ったことを思い出した。アパートのあった場所に自然に足が向く。
アパートの場所は探せなかったが、思い出の公園が残っていた。
「まだあったんだ・・・」
形は新しくなったが、電話ボックスの位置も変わっていない。アパートに電話がなかった小生は、10円玉を貯めては親父や彼女に電話しに通った。
「親父、金送ってけろ」
「明日、会えない?」
昔と変わらぬ静かな町に、昔と変わらぬ青空が拡がっていた。