告知の日からのガン日記(上咽頭がんー丸山ワクチン日記)

08年7月の告知。5年生存率60%の標準治療を断わる。丸山ワクチンを決断。団塊世代、男性。試行錯誤の過程をリアルタイムで

ガンマナイフでのガン治療

2009年09月25日 | Weblog
「ガンマナイフ」 名古屋共立病院 小林達也著 2008年5月発刊

1938年栃木県生まれ。脳神経外科医。名古屋大学卒業。岡崎市民病院、小牧市民病院を経て、名古屋中川区にある共立病院、現放射線外科センター長。日本ガンマナイフ治療研究会会長。


ガンマナイフの上咽頭ガンへの一症例
手術、放射線、化学治療が一般に行われているが、充分な効果は得られていない。その治療後の残存腫瘍、再発腫瘍の救済治療としてガンマナイフを使われることが多くなってきた。三年以上の経過観察で、腫瘍の制御は57%で得られている。43%は再発したことになるが、再治療によって、最終的な制御率は79%になっている。60歳女性。右耳閉感、咽頭異常感があり、耳鼻科で右上咽頭に腫瘍がみつかり、手術生検によりガンと診断された。ガンマナイフを行い、6ヶ月後腫瘍はほぼ消失し、一年後まで再増大、転移等は見つかっていない。


ガンマナイフでの照射は一回だけ。ノバリスの場合は何回かに分割する場合もある。最大の特徴は手術が不可能な部位に治療が可能なこと。手術の際の「ゴットハンド」と呼ばれる勘や経験の関与が少なく、入院はだいたいが3日ほどですむ。

定位放射線治療の費用。
3センチ以内(ガンマナイフは直径3センチ以内の腫瘍がターゲット)の肺ガンが脳に転移したケースの場合。ガンマナイフは50万円。(開頭手術では82万円。放射線の全脳照射が34万1千円)保険適応なのでその3割が個人負担になる。その他に入院費、麻酔費、材料費がかかる。原発性肺ガンで5センチ以下のものでも4個以上あれば、保険適応にならないなどの制約がある。(ノバリスの場合) ノバリスは全身に対応するが保険適応疾患は細かく限られている。

治癒と制御
頭蓋内腫瘍の発生頻度は、人口10万人につき、年間の原発性腫瘍が約10人、転移性腫瘍は約5人、年間1万5千人に発生する。従来、脳に出来たガンの治療性成績は悪く、6ヶ月が精一杯だったが、ガンマナイフの登場でガンが原因で死亡することが非常に少なくなった(10%以下)。


名古屋共立病院では免疫療法もスタートしている。活性化リンパ球療法(CAT)、樹状細胞療法(DC)などで、すでに400人が治療を受け、有効率20.3%、なかには腫瘍細胞が消滅した例もあるという。食堂の味は美味だったことも記したい。PET検査だけはこの病院で受けた。職員の対応もグッド。