告知の日からのガン日記(上咽頭がんー丸山ワクチン日記)

08年7月の告知。5年生存率60%の標準治療を断わる。丸山ワクチンを決断。団塊世代、男性。試行錯誤の過程をリアルタイムで

ガン免疫療法の最新治療がわかる本

2009年09月16日 | Weblog
「ガン免疫療法の最新治療がわかる本」という本がある。ガン免疫療法の目的は3つだとある。①治療効果を高める、②不快な症状を抑える、③ガンが大きくなるのを防ぐ。ガン免疫療法は副作用の少ない、体にやさしい治療法として、手術、化学療法、放射線療法に続く第4の治療法として期待されてきたが、どんなガンでも治す夢の治療法ではないことも、だんだんわかってきた。前書きにはそのように書かれてある。この本にとって、免疫治療とは、標準治療の次の選択肢のひとつと位置づけられている。

免疫治療には、① 手術、化学療法、放射線療法の治療効果を高める作用はない。② 不快な症状とはガンによるものではなく、大体が標準治療を受けることによって起きる。その不快な症状を抑える作用は免疫治療にはないと思う。③ 免疫治療によって、ガンが大きくなるのを防ぐだけではない。縮小し治癒にいたる例も認められている。まったく、この本の意図しているところが表題に現れていないと感じてくる。そもそも免疫治療は体の免疫力に頼る治療法であるので、体の免疫力を削ぐ治療法を行った後では効果が少ないというのは誰でも理解できることだ。早期発見の早期治療の段階で選択すべきは、適切な免疫療法であるべきだ。白血球数が低下する副作用がある抗がん剤による治療などは、免疫療法と相容れない治療法であると感じるところだ。


BRM療法
免疫療法の初期に使われた生物的応答調整剤を使った治療法である。クレスチン、ピシバニール、レバミゾールなどを体内に注入し、免疫力を高める方法で、これから発展したBAK療法や宮城県立ガンセンターの →活性リンパ球を利用する治療法 もこの延長線上にある。

LAK療法
血液を採取し、リンパ球を培養し、体内にもどす方法。
CAT療法
リンパ球のうち、T細胞だけをとりだし、抗CD3抗体とインターロイキン2を加え活性化させたTセルを体内に戻す方法。この系統の治療法については、こちらのクリニックでの説明文が理解しやすい。

→  ニューシティ大崎クリニック

CTL療法
樹状細胞(マクロファージ)とリンパ球を採血し、ガン抗原を加えることにより、樹状細胞がリンパ球のなかのT細胞にガンの情報を伝え、そのT細胞に抗CD3抗体とインターロイキン2を加え増殖をうながす。それを体内に戻す方法。

DCワクチン療法
樹状細胞にサイトカイン、ガン抗原を加え、抗原を提示する細胞に育て、その樹状細胞を体内に戻す。体内でTリンパ球にガンの情報を伝える。

ガンワクチン療法
ガンの抗原そのものを体内に投与して、免疫反応を起こさせる方法からの治療法。本人の腫瘍を使う場合と人工抗原を使用する場合に分類される。久留米大学などで実施されている→ ペプチドワクチン もこれに含まれる。