ピレネーの山の犬 Zion♪シオン

シオンとともに歩く道、ともに見る風景、暮らしと庭の花たち。

高齢犬に出会う時

2018-02-11 | 散歩と人
Zionは気に入らない時、トボトボと歩く。
どこをどう歩けば遠くまで行けるか・・・
Zionは常に考えていて、頭の中にはその地図、ルート、予測が展開されているらしい。
そこから外される時、ふてぶてしく抗議するのだ。

Zionも高齢と言われる年齢になった。
10才ともなればその態度にも拍車がかかり、嫌だという気持ちに威厳さえ感じる。
説得されて仕方なく歩く姿は、全ての不幸を背負ったような生気のなさを極めている。

そんな時は、とにかくZionと会話する。
こっちの道にしようよ・・・パン買いに行こうか・・・そっちは今度また行こう・・・
あそこに何かいるよ!・・・確かめに行こう・・・何だろうね!
一筋縄ではいかない心のやりとり。

そんな時、道行く人に話しかけられる。
もう、お年ですか? 人間でいうと何歳?

正直なところ、イラっとしてしまう。
それがどんなに丁寧な言葉だとしても、私には鈍感な質問にしか聞こえない。


(10才のお誕生日の記念に・・・いつもの散歩道・鴻臚館跡の芝生広場で)

散歩道、ぼつぼつと歩を進める高齢犬に出会う時、
私はジーンとするような愛おしさを感じる。

目に見える短絡的な人の目線のつまらないフィルターを外せば、
お日さまの匂いや草の匂い、ただ今を楽しむ姿に寄り添えるような気がする。
楽しむ心は、幼犬の頃から変わらないのではないか。

あなたの今が素晴らしいよ・・・
そんな風に讃えてあげたい気持ちになる。

あなたにあやかりたいよ・・・
また、会おう・・・
気づくと、癒しではなく、パワーをもらっている。

ただ、今を楽しむ気持ちに寄り添って・・・

心が伝わる時、Zionの表情がまた輝き始める。


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!




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