2月26日(日)13:00~
浜離宮朝日ホールにて
ロシアの俊英ピアニスト、アレクサンドル・メルニコフのコンサートに行って参りました。

ショスタコーヴィチ: 24の前奏曲とフーガ 作品87 (全曲)
Schostakovich: 24 Preludes and Fugues Op.87
第1番 ハ長調 No.1 in C major第7番イ長調 No.7 in A major
第2番 イ短調 No.2 in A minor 第8番 嬰ヘ短調 No.8 in F- sharp minor
第3番 ト長調 No.3 in G majo 第9番 ホ長調 No.9 in E major
第4番 ホ短調 No.4 in E minor 第10番 嬰ハ短調 No.10 in C- sharp minor
第5番 ニ長調 No.5 in D major 第11番 ロ長調 No.11 in B major
第6番 ロ短調 No.6 in B minor 第12番 嬰ト短調 No.12 in G- sharp minor
以上、約65分
- - - - - - 休 憩 - - - - - -
第13番 嬰ヘ長調 No.13 in F- sharp major 第15番 変ニ長調 No.15 in D- flat major
第14番 変ホ短調 No.14 in E- flat minor 第16番 変ロ短調 No.16 in B- flat minor
以上、約28分
- - - - - - 休 憩 - - - - - -
第17番 変イ長調 No.17 in A- flat major 第21番 変ロ長調 No.21 in B- flat major
第18番 ヘ短調 No.18 in F minor 第22番 ト短調 No.22 in G minor
第19番 変ホ長調 No.19 in E- flat major 第23番 ヘ長調 No.23 in F major
第20番 ハ短調 No.20 in C minor 第24番 ニ短調 No.24 in D minor
以上、約53分
ヴァイオリニスト、イザベル・ファウストとの共演でもクラシックファンの間で評判が高く、
一度聴きに行かずばなるまい・・と思っていた矢先に、この演目。
え、ショスタコでピアノ曲?
しかも、フーガ。
もちろん、ピアノの旧約聖書と言われるバッハの平均律へのオマージュで、全ての調性を使った(だんだんシャープが増えて、フラットに切り替わり、今度はどんどんフラットを減らしていく、という構成)レアな選択に心惹かれ。
2度の休憩を交えて、TOTAL約3時間。
フーガ、という形式は非常に制約が多く、作曲するには緻密で高度に知的な作業を要する、と言われ、しかもバッハがほぼ完成させてしまっているので、その後の作曲家でフーガの大作を敢えて手がけるという試みはまず行われなかったのが、20世紀の天才、ショスタコーヴィチが手掛けていた、というのが興味を掻き立てる一つの要素。
しかも、その小宇宙が、ロシア民謡風の旋律から、ムソルグスキー風の展開、そしてジャズかと思う自由な曲想から重厚壮大なクライマックスまで、変幻自在に広がりを見せ・・・
いや、ここまで面白い曲だとは思いませんでした。
・・・圧倒されました。
このロシアの作曲家がソヴィエト体制下で如何にその芸術的な資質を華開かせていたかという事実に感動するとともに、
メルニコフの深い詩情を湛えた、誠実な演奏に感嘆の念を禁じ得ませんでした。
ジャパンアーツの会員優先予約とはいえ、2列目センターという良席で・・・
その譜めくりの係の方に合図を送る様、弱音のペダル使いなどのディテールも確認でき、メルニコフの途切れることのない集中と、ダイナミックかつ繊細な演奏振りを堪能しました。
そうそう、楽譜と言えば、譜面が水色、草色、ピンク、オレンジなどの蛍光ペンで彩られているのが目につきましたが、アフタートークショーによると、対位法できっちりと構成されている曲のため、それを明確に意識するように色分けしているのだとか。もちろん、演奏中はほとんど楽譜はご覧にならないそうですが^^
終演後の大きな拍手に応えて、ジャケットの前を開けると、op.87の文字が白く染め抜かれた黒Tシャツが誇らしげに・・・
特注でしょうか?
欲しいんですけど^^;
浜離宮朝日ホールにて
ロシアの俊英ピアニスト、アレクサンドル・メルニコフのコンサートに行って参りました。

ショスタコーヴィチ: 24の前奏曲とフーガ 作品87 (全曲)
Schostakovich: 24 Preludes and Fugues Op.87
第1番 ハ長調 No.1 in C major第7番イ長調 No.7 in A major
第2番 イ短調 No.2 in A minor 第8番 嬰ヘ短調 No.8 in F- sharp minor
第3番 ト長調 No.3 in G majo 第9番 ホ長調 No.9 in E major
第4番 ホ短調 No.4 in E minor 第10番 嬰ハ短調 No.10 in C- sharp minor
第5番 ニ長調 No.5 in D major 第11番 ロ長調 No.11 in B major
第6番 ロ短調 No.6 in B minor 第12番 嬰ト短調 No.12 in G- sharp minor
以上、約65分
- - - - - - 休 憩 - - - - - -
第13番 嬰ヘ長調 No.13 in F- sharp major 第15番 変ニ長調 No.15 in D- flat major
第14番 変ホ短調 No.14 in E- flat minor 第16番 変ロ短調 No.16 in B- flat minor
以上、約28分
- - - - - - 休 憩 - - - - - -
第17番 変イ長調 No.17 in A- flat major 第21番 変ロ長調 No.21 in B- flat major
第18番 ヘ短調 No.18 in F minor 第22番 ト短調 No.22 in G minor
第19番 変ホ長調 No.19 in E- flat major 第23番 ヘ長調 No.23 in F major
第20番 ハ短調 No.20 in C minor 第24番 ニ短調 No.24 in D minor
以上、約53分
ヴァイオリニスト、イザベル・ファウストとの共演でもクラシックファンの間で評判が高く、
一度聴きに行かずばなるまい・・と思っていた矢先に、この演目。
え、ショスタコでピアノ曲?
しかも、フーガ。
もちろん、ピアノの旧約聖書と言われるバッハの平均律へのオマージュで、全ての調性を使った(だんだんシャープが増えて、フラットに切り替わり、今度はどんどんフラットを減らしていく、という構成)レアな選択に心惹かれ。
2度の休憩を交えて、TOTAL約3時間。
フーガ、という形式は非常に制約が多く、作曲するには緻密で高度に知的な作業を要する、と言われ、しかもバッハがほぼ完成させてしまっているので、その後の作曲家でフーガの大作を敢えて手がけるという試みはまず行われなかったのが、20世紀の天才、ショスタコーヴィチが手掛けていた、というのが興味を掻き立てる一つの要素。
しかも、その小宇宙が、ロシア民謡風の旋律から、ムソルグスキー風の展開、そしてジャズかと思う自由な曲想から重厚壮大なクライマックスまで、変幻自在に広がりを見せ・・・
いや、ここまで面白い曲だとは思いませんでした。
・・・圧倒されました。
このロシアの作曲家がソヴィエト体制下で如何にその芸術的な資質を華開かせていたかという事実に感動するとともに、
メルニコフの深い詩情を湛えた、誠実な演奏に感嘆の念を禁じ得ませんでした。
ジャパンアーツの会員優先予約とはいえ、2列目センターという良席で・・・

その譜めくりの係の方に合図を送る様、弱音のペダル使いなどのディテールも確認でき、メルニコフの途切れることのない集中と、ダイナミックかつ繊細な演奏振りを堪能しました。
そうそう、楽譜と言えば、譜面が水色、草色、ピンク、オレンジなどの蛍光ペンで彩られているのが目につきましたが、アフタートークショーによると、対位法できっちりと構成されている曲のため、それを明確に意識するように色分けしているのだとか。もちろん、演奏中はほとんど楽譜はご覧にならないそうですが^^
終演後の大きな拍手に応えて、ジャケットの前を開けると、op.87の文字が白く染め抜かれた黒Tシャツが誇らしげに・・・
特注でしょうか?
欲しいんですけど^^;
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