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バルバラ・フリットリ ソプラノリサイタル2014

2014-06-05 14:07:11 | MUSIC
<バルバラ・フリットリ ソプラノ・リサイタル2014>
Barbara Frittoli Soprano Recital 2014



6月4日(水) 7:00 p.m. 東京オペラシティ コンサートホール

第1部 (Part 1)  7: 00 p.m. - 7: 55 p.m.

ドニゼッティ:歌劇『ラ・ファヴォリータ』 より 序曲 [オーケストラ]
DONIZETTI: La Favorite -Ouverture

デュパルク:「旅へのいざない」「悲しき歌」 
DUPARC: Invitation au voyage, Chanson Triste

ベルリオーズ:歌曲集「夏の夜」より第1曲「ヴィラネル」、第6曲「知られざる島」 
BERLIOZ: Villanelle, L'lle inconnue

マスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』 より 間奏曲 [オーケストラ]
Mascagni: Cavalleria Rusticana, Intermezzo

トスティ:アマランタの四つの歌
TOSTI: Quattro Canzoni d'Amaranta

-休憩20分-

第2部 (Part 2)  8: 15 p.m. - 8: 55 p.m.

モーツァルト:歌劇 『皇帝ティートの慈悲』 より
"おおヴィッテリア、今こそ~今はもう美しい花のかすがいを"
MOZART: La clemenza di Tito -Ecco il punto o Vitellia

マスネ:タイスの瞑想曲 [オーケストラ]
MASSENET: Thais -Meditation

マスネ:歌劇『マノン』 より "さよなら、小さなテーブルよ"
MASSENET: Manon -Adieu notre petite table

ヴェルディ:歌劇『アイーダ』 より "勝ちて帰れ"
VERDI: Aida -Ritorna vincitor

プッチーニ:歌劇『マノン・レスコー』 より 間奏曲 [オーケストラ]
PUCCINI: Manon Lescaut -Intermezzo

プッチーニ:歌劇『トスカ』 より "歌に生き、恋に生き"
PUCCINI: Tosca -Vissi d'arte

指揮:アレッサンドロ・ヴィティエッロ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

※既にお知らせしておりますとおり、当初発表しておりましたモーツァルト作曲、歌劇『ポントの王ミトリダーテ』より"恩知らずの運命の厳しさが"は、来日後、フリットリがオーケストラとのリハーサルを行いプログラム全体のバランスを考慮した結果、本人の意向により本曲目をプログラムから割愛することとなりました。なにとぞご了承のほどお願い申し上げます。


以上が本プログラム。
今回、「シモン・ボッカネグラ」アマーリア役での彼女を楽しみにしていたのですが、残念ながらリハーサル時に体調を崩されて降板。リサイタルは予定通り行われると知って、オペラ全幕で見られるのなら、リサイタルはいいことにしましょうとあきらめていたのが口惜しい・・と思っていたら、思いがけないお誘いが!
10列目サブセンターの下手席。とても見やすいお席での観賞が叶いました。

一幕目はゴールドっぽいクリームイエローのドレープドレスの下に黒いキャミソールをのぞかせたようなデザインのドレスで。黒の大きめなビジューネックレスでコーディネート。御自慢のボリュームのあるストレートの栗色のダウンヘアをハーフアップにしてのご登場。
繊細な声色で歌う歌曲もそれぞれに味わい深いものでしたが、やはりだんだんと調子を上げられて・・・。
2幕目では、黒の裾を長く引きずったノースリーブのロングドレスのインにキラキラ煌めくラインストーンがグラデについたタンクを重ねて胸元からウエストに掛けてドレープの入ったデザインのドレス姿。
一幕と同じ傾向のデザインで、よりドラマティックに装った歌姫はやはりオペラの演目で輝いて見えました。
アイ―ダの「勝ちて帰れ」の歌唱での歌の緩急ドラマチックなクレシェンド、表情の付け方、腕の動き全てが大劇場芝居で、あぁ、やはりこのヒトは大オペラのプリマドンナだ・・・・と実感。
その後のトスカも素晴らしく、万雷の拍手に応えてのアンコール、アドリアーナ・ルクブルールも圧巻。
「哀れな花よ」に続いての「私は創造の卑しい僕」。指揮者とのリラックスしたジェスチャーの掛け合いも楽しく。
彼女はどちらかというとスロースターターなのでしょうか。
予定時間が、終演9:20とありましたが、プログラムでは8:55くらいに終わる構成なので、アンコールは25分か・・・と予測していたのですが、この調子ならまだまだ続けて歌っていただけそうなくらい、声の伸びとオーケストラとのバランスは後半ほど良く思えました。
最後に歌ったのは20年前だから上手く歌えるかしら?と楽譜をお茶目な表情で確認しながらのラストはマスカ―二の歌劇「友人フリッツ」の「この僅かな花を」。

今回の体調不良の報と関連するのかはわかりませんが、時々眩しそうにされたり、チック症のように片頬を小刻みに動かされたり・・・という瞬間があり・・・。お声は万全でしたが、もしかすると本調子ではいらっしゃらないのかも。
オペラシティの上の方まで(そして後方上部のお客様にも配慮されていました)埋まった日本のファンのために無理をしてくださったのかもしれませんね

NBSのHPにインタビューが載っていたので一部を転載させていただきます。
>「わたしの声はピュアなリリコ。軽すぎることもなく、かなり暖かい音色のリリコです。リリコのなかでは、少し重めの役も歌える声質だと思います」
 これは2005年に滞在先のトリノでインタビューしたときの、フリットリの言葉だ。なんと冷静に的確に自分の声を把握し分析した言葉だろう。あれから10年近くが経過して、いまの彼女の声はスピントの役柄まで歌えるほど充分に成熟している。しかし賢明な彼女はつねに「純粋なリリコ」に戻れるベースを保ち続けている。

以上ですが、ミミなど可憐な娘のソプラノのイメージがある彼女、温かみのある知的にコントロールされた歌唱と声質で、もっと重めの役も面白いかも・・・と思っていましたが、今回もアイ―ダがとても良くて。
いつどの歌劇場公演で観てもファンの期待を裏切ったことのない彼女、今後も楽しみなDIVAです


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